「エクセルを保存する前に閉じてしまった」「バックアップの無いエクセルデータを失った」といった経験は、私たちが日々の業務でエクセルを使用する中で遭遇する可能性のあるトラブルの一つです。しかし、もしもこれらの問題に直面したとしても、必ずしも全てが失われたわけではありません。エクセルファイルのデータを取り戻せる可能性はまだ残っています。
この記事では、消失・上書き・破損してしまったエクセルのデータについて、個人で対応可能な領域から専門的な知識が必要な領域まで、具体的な手順とともに幅広く解説します。
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この記事の目次
Excelの復元可能性があるケース
以下の場合、エクセルファイルの復元が可能であると考えられます。
- 上書き保存を行ってしまった場合:間違って別の情報でファイルを上書き保存してしまった場合でも、元のデータを取り戻すことが可能です。
- 保存前にファイルを閉じてしまった場合:作業中のデータを保存せずにエクセルを閉じてしまった場合でも、未保存のデータを復元することができる場合があります。
- ファイルを削除してしまった場合:エクセルファイルを誤って削除してしまった場合でも、削除したファイルを取り戻す方法が存在します。
- ファイルが破損した場合:ファイルが破損し、開けなくなってしまった場合でも、復元の手段が考えられます。
しかし、自身で復元作業を試みる際は注意が必要です。誤操作によりデータが上書きされてしまうと、元のデータを失ってしまうリスクがあります。また、一度誤操作を行うと、その後の復元作業の難易度が上がる可能性もあります。そのため、データの重要度に応じて、データ復旧の専門家に相談することも検討してください。
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Excelを上書きした後にデータを復元する方法
ユーザーの誤操作や予期せぬシステムエラーにより、Excelを上書きした後にデータを復元する場合、Windowsの「以前のバージョン」機能を使って、上書き前のデータを復元できる可能性があります。
この機能は、定期的にファイルの状態を保存しているため、上書きをしてしまった後でも以前の状態に戻すことができます。
具体的な手順は次の通りです。
- 復元したい希望のデータファイルを右クリック
- 「プロパティ」→「以前のバージョン」の順に進む
- 復元可能な更新日時一覧が表示されたら、希望のデータを選択し、「復元」をクリック
Windows10のPCに問題があるときの対処法は以下の記事で紹介しています。
【症状別】Windows10&11が起動しない・立ち上がらない原因と対処法
なお、PCの復旧方法は以下の記事でも詳しく紹介しています。
Excelを誤って保存前に終了してしまった場合
Excelは、定期的にドキュメントの回復情報を自動保存する機能を持っています。
たとえばExcelが予期せず閉じられた場合、次のようにしてファイルを復元できます。
- エクセルを起動します。
- 「ファイル」タブをクリックします。
- 左側のメニューから「情報」を選択します。
- 「ブックの管理」ボタンをクリックします。
- 「保存されていないブックの回復」をクリックします。
- 上書き保存を忘れたファイルを選択します。
- 「開く」ボタンをクリックします。
- ファイル名を付けて保存します。
また一度も保存したことがないExcelファイルのデータ復元方法は次の通りです。
- Excelを起動します。
- 「ファイル」タブをクリックします。
- 左側のメニューから「情報」を選択します。
- 「プロパティ」ボタンをクリックします。
- 「個人設定」タブを選択します。
- 「自動保存ファイルの場所」を確認します。
- 自動保存ファイルの場所を開きます。
- 上書き保存を忘れたファイルを探します。
- ファイルを元の場所に戻します。
- Excelを起動し、元のファイルを開きます。
Excelのファイルを間違えて削除してしまった場合の復元方法
Excelのファイルを間違えて削除してしまった場合は、ゴミ箱にあれば復元できる可能性があります。
削除したファイルは一旦ゴミ箱に送られるため、削除して時間が経っていない場合にはゴミ箱に残っている可能性が高いです。ゴミ箱にないか確認し、見つけた場合には右リックして元に戻しましょう。ただし、ゴミ箱にもない場合にはファイルが無くなっているため、復元できない可能性が高いです。
もっともファイルを削除しても、実際にはデータが直ちに物理的に消去されるわけではありませんが、データ復旧ソフトは、データ上書きのリスクがあるため、確実にデータ復旧したい場合は、専門業者まで対応を依頼しましょう。
Excelのワークシートを間違えて消してしまった場合の復元方法
Excelのファイルではなく、ワークシートの一部を間違えて消してしまった場合や、まだ保存していない場合でも、復元できる可能性があります。
- 作業をしているファイルを別名で保存
- ワークシートを削除する前のファイルを開き、作業中のファイルにワークシートをコピー
ワークシートを削除した状態で保存した場合、「誤ってエクセルファイルを上書き保存した場合の復元方法」を参考に以前のファイルを復元するか、One Driveを使用して自動保存されている場合には以下の手順で復元できる可能性があります。
- 該当のファイルを開き、「ファイル」タブの「情報」から、「バージョン履歴」を選択
- ワークシートを削除する前のバージョンを選び、必要なワークシートをコピー
- コピーしたワークシートを現在のバージョンに貼り付ける
破損したファイルの復元方法
エクセルファイルを開こうとすると「ファイルが破損しているため開くことができません」と表示される場合、ファイルが破損しています。ファイルが破損してしまっても、エクセルファイルのデータを復元できる可能性があります。
単純にファイルが破損している場合には、こちらの復元方法で対処できるはずです。
エクセルには自動で破損したファイルを修復する機能がありますが、この機能で復元されなかった際にこのような状態に陥ります。ここでご紹介するのは、手動で修復する方法です。
- エクセルを起動し、「ファイル」→「開く」の順に進む
- 「対象ファイルを選択」し、「開いて修復する」→「修復」の順にクリック
Web経由で受け取ったファイルが破損している場合の復元方法
上記の修復方法を試みても解決しない場合には、この方法を試してみてください。この場合には、ファイルの破損に加え、エクセルの「セキュリティ機能」が有効になっている可能性が考えられます。このセキュリティ機能を特定のファイルのみ無効にすることで、解決するはずです。
ただし、データの発信元が信用できる場合のみ行って下さい。そうでない場合には、非常に危険な行為になってしまうため実行しないでください。
- 該当ファイルを右クリック
- 「プロパティ」→「全般」→「ブロックの解除」の順に進み、「適用」をクリック
専門ツールを用いたエクセルファイルの復元方法
上記の方法で、エクセルファイルの復元ができなかった場合は、専門のデータ復元ツールを使用する必要があります。データの重要度や状況に合わせて、以下の2つから選択しましょう。
- データ復元ソフトで復元する
- データ復旧業者に依頼する
データ復元ソフトで復元する
データ復元ソフトでは、比較的手ごろな価格でデータを自分の手で復元できる可能性があります。
しかし、データ復元ソフトの使用にはある程度のリテラシーが必要であり、誤操作による上書きなどが原因で状況が悪化する場合もあるため注意が必要です。データ復元ソフトに対応していない症状にもかかわらず、データ復元ソフトの使用をしてしまうと、最悪の場合データが二度と取り出せなくなることがあります。データ復元ソフトの注意点は下記の記事を参考にしてください。
【最新】データ復元ソフト厳選5種類を徹底比較!無料ソフトの失敗事例や注意点、おすすめ業者を解説
データ復旧業者に依頼する
重要度の高いエクセルデータを復元したい場合や、データ復元の確実性を重視したいという方は、データ復旧専門業者への相談が最も安全です。
データ復旧業者であれば、専門のツールや設備、エンジニアがデータ復元の対応をしてくれるため、データ復旧できる可能性も高く、リスクも最小限にできます。無料で相談から見積もりが可能も業者もあるため、まずは復元できる可能性があるのか相談してみましょう。
業者のなかでも技術力には差があります。復旧率が高いデータ復旧サービスを選ぶポイントについては以下の記事で説明しています。技術力の高いデータ復旧業者の料金形態は以下の記事で紹介しています。
おすすめのデータ復旧専門業者
専門業者に依頼するのであれば、データが復旧できないと意味がないため、その中でも「復旧率の高い業者」の選定が必要です。エクセルのデータ復旧に対応している設備や技術がある業者といっても、探し出して選定するのは難しいでしょう。
そこで、技術力・内容(対応製品)・復元にかかる期間や特長から比較した、おすすめの専門業者をご紹介します。おすすめのデータ復旧業者は以下の記事でも紹介しています。
デジタルデータリカバリー
公式HPデジタルデータリカバリー
デジタルデータリカバリーは、データ復旧国内売り上げNo.1のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績があります。
相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際はまずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
デジタルデータリカバリーの評判に関しては以下の記事で紹介しています。
復旧費用 | 相談から見積もりまで無料 500GB未満:5,000円〜 500GB以上:10,000円〜 1TB以上:20,000円〜 2TB以上:30,000円〜 |
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対応製品 | パソコン(ノート/デスクトップ)、RAID機器(NAS/サーバー)、外付けHDD、SSD、USBメモリ、ビデオカメラ、SDカード・レコーダー等記憶媒体全般 |
対応ファイルの種類 | Excel、Word、PowerPoint、PDF、テキストファイル、音声ファイル、動画ファイル、GIF、ZIPファイル、その他拡張子がつくもの全て |
復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
特長 | 14年連続データ復旧国内売上No.1 復旧率最高値95.2%の非常に高い技術力 官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績 相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) |
デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ
まとめ
今回は、エクセルファイルを削除してしまった際のデータ復元方法についてご紹介しました。
エクセルファイルを操作している際に誤って閉じてしまったり、誤った上書き保存をしてしまう場合もあると思います。しかし、状況を見極め冷静に対処することで、ご自身でも十分に対応が可能です。
ただし、エクセルファイルが重要度の高いデータであり、確実にデータを取り出したい場合には、データ復旧専門業者への無料相談を検討してみてください。