「HDDから異音・異臭が発生する」「HDDを認識できない」など、HDDに異常を感じたことはありませんか?
HDD(ハードディスク)の不具合は、個人診断による復旧・修復で対処できるケースとできないケースがあります。経年劣化などで物理的破損が起きている場合、個人診断や修復を試みると大切なデータが失われる恐れがあります。
HDDに異常を感じた場合には、まず症状を診断し、原因に合わせたデータ復旧ほうほうでデータを取り出すことが大切です。
この記事では、故障したHDDの適切な診断手順や、データ復旧までの流れを中心に解説していきます。
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HDD(ハードディスク)の構造や仕組みとは?

開封したHDD(ハードディスク)の構造
HDDの外見は蓋で密閉された箱状になっていますが、開封すると小さなパーツを組み合わせた構造になっています。
HDDが物理的に故障するのは以下の箇所が考えられます。
- 外付けHDDコネクタ基板故障
- PCB基板故障
- ヘッド故障
- プラッタ故障
- モーター故障
HDDに保存しているデータはプラッタという円盤状の部品に記録されており、基本的に複数のプラッタが搭載されています。このプラッタのデータを読み書きするのが磁気ヘッドという部品でプラッタの数だけ磁気ヘッドが搭載されています。
このプラッタと磁気ヘッドの接触によってプラッタを損傷し、データが読み書きできなくなってしまいます。
HDDが故障した時の症状
HDDの故障は、落下衝撃のように瞬間で発生する場合もありますが、それ以外の場合は何らかの症状が発生し、状態が悪化した結果故障してしまいます。
HDDが故障している可能性のある症状として、以下のようなものが挙げられます。
- HDDから異音・異臭がする
- HDDが認識しない
- パソコンがフリーズする・読み込みが遅い
- エラーメッセージが表示される
HDDから異音・異臭がする
パソコンから変な音(カチカチ、カタカタ)や焦げ臭いような異臭がした場合は、すぐに通電を止めてください。
この場合、HDDの部品同士が接触してデータ記録面に傷がついていたり、パソコン内部でほこりが焦げ付いた・パーツが溶けたなど、危険な状態である可能性が極めて高くなります。
使用を続けるとデータが失われてしまうだけでなく、発火や火災のおそれもあります。
データの救出が必要な場合はデータ復旧業者でないと対応できないので、技術力の高いデータ復旧業者に相談するのがおすすめです。
HDDが認識しない
パソコンがHDDやSSDを認識しないというのもよくあるトラブルです。
認識しない問題の原因パターンは非常に多く複雑なので、判断が難しいです。詳細はこちらの記事で解説していますが、特に重要なデータにアクセスできない時などはデータ復旧業者への相談も検討しましょう。
パソコンがフリーズする・読み込みが遅い
パソコンに電源は入るが、メーカーやOSのロゴが表示され、先に進めない場合は、Windowsのシステムファイルが正常に読み込まれていないこともあります。システムファイルの読み込み不良はWindowsOS自体、もしくは内蔵HDDに異常が発生しているケースが考えられます。よくある原因は以下の通りです。
システムファイルの読み込み不良
- 内蔵HDD/SSDの部品破損
- 部品の経年劣化
- パソコンの強制終了
- ウイルス感染
OSに標準搭載されている修復ツールを使用することで、自力でもデータを取り出すことが出来る場合があります。ただし、原因や障害箇所がよく分からない状況で修復ツールを使用すると、症状を悪化させる恐れもあります。もし、修復ツールを用いてもデータが取り出せない場合、ただちに通電をやめるようにしてください。
エラーメッセージが表示される
エラーメッセージは大きくわけて3つあります。
- ブルースクリーン(青い画面)が表示される
- 黒背景に白文字の画面が表示される
- その他、PC使用中にメッセージが表示されて進めない
これらの症状はHDDの故障で発生する可能性もありますが、保存しているデータの障害(論理障害)によっても発生する可能性があります。
原因の判断がつかなければ、物理障害と論理障害が併発している可能性もあるため、個人での復旧作業は危険です。エラーメッセージが表示された場合にはデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
HDD(ハードディスク)が故障する原因
HDDは消耗品ですので、HDDの寿命、使用環境、誤操作など、日頃から大切に扱っていても簡単に故障してしまう可能性があります。
HDDに発生するこれらの原因を大きく二つに分けると、論理障害と物理障害に分けられます。
論理障害
論理障害とは、HDDの保存されているデータに問題がある障害です。主な原因としてデータの誤削除や誤フォーマットなどのヒューマンエラーや、データ読み書き中の強制終了によるファイルシステムの破損などが存在します。
HDDに論理障害が発生した場合、以下のような症状が現れます。
- PCで認識できない
- データの読み書きが遅い
- フォーマットの要求
- OSが起動しない
- ファイルやフォルダ名の変更
- 表示の文字化け
論理障害の場合、市販のデータ復元ソフト等でデータを復旧できる場合がありますが、ソフトの誤操作やデータの上書きによって、データを完全に失ってしまう場合もあります。重要なデータを復旧する場合、まずは無料で相談できるデータ復旧専門業者へ相談しましょう。
物理障害
物理障害とは、HDD自体が物理的に破損している障害を指します。主な原因として「落下などの強い外部衝撃」「水没」「経年劣化」等が存在します。HDDに物理障害が発生した場合、以下のような症状が現れます。
- 「カチカチ」「カタカタ」と異音がする
- 頻繁に再起動・フリーズをする
- HDDが認識されない
- HDDが全く動かない
HDDの寿命は平均で3~4年と言われており、経年劣化による摩耗で物理障害が起こる場合もあるため、ある日突然故障することもあります。
物理障害の場合、HDDの部品交換や部品の修復を行う必要があるため、個人でのデータ復旧作業はほぼ不可能です。保存されているデータが必要な場合は、データ復旧専門業者へ相談しましょう。
HDDが故障した時の対処の流れ
HDDが故障したとしても、ほとんどの方はまず何をすればいいか分からないのではないでしょうか。やみくもに作業してしまっては、症状に対して誤った対処をする可能性があります。対処の仕方によっては、データが二度と取り出せない状態になりかねません。
そんなときのために、ここではHDDが故障した時の対処の流れについて解説します。
HDDの対処の流れ
- HDDの症状を診断する
- HDDに保存しているデータを復旧する
- HDDを修理・交換する
HDDの症状を診断する
HDDの故障診断するには「自己診断」で問題ないケースと「専門業者での診断」を推奨するケースがあります。どちらを選択すべきかは、機器の状態やデータの優先度合いによって変わってきます。
- 自己診断(セルフチェック)で問題ないケース
- 専門業者での診断を推奨するケース
自己診断(セルフチェック)で問題ないケース
まだデータのバックアップが取れる、またはバックアップがなくとも最悪失っても問題ないデータであれば、自己対処で問題ありません。
- 「通常どおりデータが見られる」「バックアップがある」などデータそのものに問題がない
- ファイルシステムの破損などシステムエラー
- 下記の「専門業者での診断を推奨するケース」内で紹介している事例に一つもあてはまらない
ただし、これらはあくまで軽度な症状で、他の症状と併発しているなど、自力で診断すると状態が悪化してしまう可能性があります。
専門業者での診断を推奨するケース
以下の状態にあてはまる場合、機器に物理的な障害が起きている可能性が高く「プロの専門業者で診断を受けること」をお勧めします。
もし、このような状態で、個人診断による修復を行うと、機器が破損、もしくはデータが完全に失われる恐れがあります。
HDDに保存しているデータを復旧する
HDDを診断した結果、原因が特定できた後は、データ復旧をしましょう。データを取り出す前にHDDを修理してしまうと、データがすべて消去されてしまうため先にデータ復旧することが重要です。
データ復旧の方法は以下のとおりです。
- 復元(復旧)ツールを利用して自力で復旧
- データ復旧業者に依頼
個人でデータ復旧を行う場合にはデータ復元ソフトなどを用いて復旧します。ただし、対応できるのは軽度の論理障害に限られます。また、誤った作業をしてしまうと、データの上書きやフォーマットなどのデータを消失してしまうリスクがあります。
不安な方や確実にデータが取り出したい方はデータ復旧業者に依頼するのが一番確実な方法です。
>HDDのデータ復旧方法はこちら
HDDを修理・交換する
HDDのデータが取り出せたら、HDDを使える状態に修理するか新しい機器に交換しましょう。修理すると、HDDの動作を復旧することができます。
注意点として、修理をするとHDDに保存していたデータはすべて初期化されてしまうため、一度修理を依頼してしまうとデータを取り出すことはできなくなってしまいます。
HDDに保存しているデータが不要な方はHDDを修理・交換しましょう。
>HDDを修理・交換する方法はこちら
HDD(ハードディスク)の障害・故障を診断する方法
HDDの障害・故障を診断する方法として、以下の方法が挙げられます。
- HDDの動作音で確認する
- ディスクの管理で確認する
- S.M.A.R.T.情報を確認する
- チェックディスク(CHKDSK)を実行する
- 専門業者で故障診断を受ける
HDDの動作音で確認する
HDDから「カチカチ」「カタカタ」と異音がする場合、機器が壊れかけている状態です。もし、このような状態で修復などの作業を行うと、状態が悪化する恐れがあります。ただちにHDDの使用をやめてください。
ただしHDDからは、異音だけでなく、正常な音(データ読み書き時に発生するシーク音など)も鳴るので、音のみで「正常」「異常」の判断を行う際は、注意が必要です。
なお、HDDの異音の種類については下記の記事を参照してください。
ディスクの管理で確認する
Windowsの標準ツール「ディスクの管理」を使えば、HDDがWindowsに適切な形で認識されているかを判断できます。これを開くには、以下の手順に従ってください。
- 検索ボックスで「compmgmt.msc」というコマンドを実行
- 「コンピュータの管理」内にある「ディスクの管理」という機能を表示する
正常時は下記のようにディスク(HDD)が通常どおり表示され、ドライブ容量などの現状が把握できます

しかし、異常時はディスク自体が認識されません。

この場合、WindowsはHDDを見失っており、物理障害が疑われます。このような状態で個人診断による修復を行うと、データ・機器ともに破損する恐れがあります。
S.M.A.R.T.情報を確認する
HDDおよびSSDには、エラー回数など40件以上の検査項目をモニタリングする「S.M.A.R.T.」という機能が搭載されており、検査内容は「Crystal Disk Info」というフリーソフトなどで簡易表示できます。

列挙されている項目は、HDDとSSDで異なるものの、基本的に全て青なら問題ありません。しかし、赤や黄が有る際は、ハードウェアに故障の兆候がみられるため注意が必要です。
特に下記の項目が赤の場合、深刻な物理障害がHDDに発生している恐れがあります。
- リードエラー …データの読み書きを行う磁気ヘッドがデータを読まなかったことを示す
- 代替処理済のセクタ数 …不良セクタ(読み込み不可能なデータ領域)の発生回数を示す
なお、S.M.A.R.T.で障害が起きたHDDはむやみに操作したり、データの移動を続けたりすると、状態がさらに悪化するため、通電および電源のオンオフ自体も極力控えましょう。
チェックディスク(CHKDSK)を実行する
チェックディスク(あるいはエラーチェック)とは、Windowsに標準搭載されているエラーチェッカーで、ファイルシステムの破損を検出し、自動修復します。
ただし、修復できるものは、ファイルシステム破損によるエラー(軽度論理障害)だけです。ハードウェアに起きている物理的な障害は修復することは出来ません(むしろこの場合、チェックディスクを行うと、状態がさらに悪化する恐れがあります)
なお、チェックディスクが終わらない場合の原因と対処法については下記の記事を参照してください。
専門業者で故障診断を受ける
データ復旧の専門業者では、具体的な障害内容を明らかにする「故障診断」を行っているケースがほとんどです。これは上記の診断方法を行うと「データを失いかねない場合」や「確実かつ安全にデータを復旧したい場合」に有効であり、データ復旧の専門家が診断するため、上記の方法よりも、正確かつ確実に不具合が把握できます。
なお、データ復旧サービスを依頼する上で、基本的にはHDDの診断は無料で行ってもらえることがほとんどです。HDDの故障により診断およびデータ復旧が必要な場合は、専門業者への依頼をしてみましょう。
おすすめ業者やデータ復旧サービスについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
HDD(ハードディスク)故障時の注意点
HDDの故障・異常が発覚後、それを個人で対処しようとすると、状態が悪化する恐れがあります。それを避けるために、以下の点に注意しましょう。
HDDを分解しない
大前提としてHDDの分解を個人を行うことが不可能です。HDDのデータ記録面は非常に繊細であり、たとえ目に見えにホコリが付着しただけでデータが読み込めなくなってしまうのです。実際に、専門のデータ復旧業者では手術室と同等の清浄な空間でミクロ単位の作業を行います。専用設備がない環境で、HDDの分解や開封は絶対にしないようにしましょう。
故障時に通電しない/電源のオンオフを繰り返さない
パソコンの調子が悪いからと、HDDが故障している状態で通電し続けたり、電源のオンオフを繰り返すことは危険です。なぜならHDDにとって最も負荷が高いのが、通電および電源のオンオフであり、物理的な障害が発生している場合は、データ復旧および機器の修復が困難になってしまいます。HDDの故障時は極力、操作を控えましょう。
HDD(ハードディスク)故障時の対処法
HDDを診断して故障の原因がわかったら、原因ごとに対処する段階に入ります。
対処の方法は主に2つで、保存しているデータを取り出したいか、機器の動作を復旧したいかによって対処方法が変化します。誤った対処をしてしまうと、思っていた通りの結果にならなくなってしまう可能性があるので注意しましょう。
- データ復旧する
- HDD(ハードディスク)を修理・交換する
データ復旧する
もしHDDが故障していたら、データ復旧する方法は以下の2通りが挙げられます。
- 復元(復旧)ツールを利用して自力で復旧
- データ復旧の専門業者に依頼する
復元(復旧)ツールを利用して自力で復旧
復元(復旧)ツールとはアクセスできなくなったデータやファイルを復元・復旧するソフトのことです。復元(復旧)ツールは無料から有料のものまで様々あり、チェックディスクなどWindowsに内蔵されているツールも数多く存在します。
ただし復元(復旧)ツールは「誤操作」や「ファイルシステム破損」など論理的な障害にしか対応しておらず、使用方法や状況を見誤ると、症状をさらに悪化させ、データおよび機器が完全に破損する事態につながりかねません。またデータの復旧率に関しても、業者の対応と比べると、かなり低くなってしまいます。
そのような事態を避け、確実に復旧・復元を行いたいという方は、データの要不要に応じ、専門業者にまで相談することをおすすめします
データ復旧業者に依頼する
個人診断、および個人での対応が難しい状況で「データ復旧」を希望する場合は、データ復旧の専門業者に相談しましょう。
HDDの障害には、非常に高度で専門的な作業が伴い、特に物理的な障害だと、個人での修復、およびデータ復旧は不可能となっています。そのような状況で、機器の動作改善よりも、保存されているデータを安全に取りだしたい場合は、データ復旧の専門業者まで相談・依頼することをおすすめします。
ただし、データ復旧業者は国内に100社以上あり、業者ごとに対応できる範囲も異なっています。そのため、障害機器に対応した技術力の高い業者を選ぶようにしましょう。中には診断~見積もりまで無料で行っている業者もあるため、まずは無料相談を受け付けている、技術力の高いデータ復旧業者へ相談することをおすすめします。
HDD(ハードディスク)を修理・交換する
データ不要で、機器自体の修理したいという方は、ご使用のパソコンメーカーや修理業者に修理の依頼をしましょう。
破損しているパーツを修理・交換し、パソコンを再び動くようにしてもらうことができます。しかし、修理費用は決して安価とはいえず、修理費用を払うくらいなら買い替えたほうが良いケースも多いです。
修理業者に依頼してHDDの取替えなどを行った場合、内部のデータは保証されませんので、データが必要な場合は、先にデータ復旧業者への依頼をする必要があります。

おすすめデータ復旧専門業者
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よくある質問
ここではHDDが故障してしまった方が気になるポイントを質問形式で解説していきます。
- HDDクラッシュ(故障)の前兆は?
- HDDの診断方法とは?
HDDクラッシュ(故障)の前兆は?
HDDが故障する時の前兆は、以下のようなものがあります。
- HDDの読み書き速度が低速になる
- エラーメッセージウインドウが表示される
- OSの起動に失敗する
- 異音・異臭が発生している
症状の段階では、障害が発生していることは安定できませんが、各障害が発生している可能性が高くなります。
また、今障害が発生していなくても時間の問題といえるでしょう。なるべく早く診断・対処することをおすすめします。
HDDの診断方法とは?
HDDを診断することで、HDDに発生している症状の原因や異常箇所を特定することができます。人間でいう診察のようなものです。
HDDの診断をせずに対処してしまうと、誤った対処をする可能性が高くなり、最悪の場合2度とデータが取り出せない状態になってしまう可能性があります。
無料で診断を行っている業者もあるので、しっかりと原因を特定してから対処するようにしましょう。
機器別の詳しい対処法はこちら
HDDでも、外付けor内蔵orHDDレコーダー(テレビ接続等)によって注意点や対処法が少し異なります。
更に、HDDとその他の機器では故障した時の対処法が違うので、その他の機器の故障でお困りの方は以下の記事をチェックしましょう。
デスクトップPC・ノートPC
データ復旧専門業者では、デスクトップPCやノートPCのデータ復旧が可能です。特にノートPCは持ち歩くことが多く、常に物理的故障によるデータ紛失のリスクがあります。内蔵されているHDDやSSDを取り出しデータ復旧を行います。
外付けHDD・SSD
PCに内蔵されていない、外付けのHDD/SSDもデータ復旧専門業者では対応が可能です。外付けタイプのSSDは、PC内臓のものにに比べ、容量が大きいことが多いです。容量が大きくなればなるほど、多くのデータを復旧する必要があり、データ復旧の難易度が上がります。
サーバー
RAID構成の機器やNASのような、容量の大きなサーバーは個人で復旧することが難しい上に、企業データなどの重要なデータが保存されていることが多いでしょう。データ復旧業者では個人で行うよりも「速く」「安全に」復旧が可能です。しかし、サーバー構成が大型になればなるほど対応できる業者は限られてしまいます。
レコーダー
レコーダーに保存されているデータも、データ復旧専門業者であればデータを復旧することが可能です。内蔵されているHDDやSSDなどの記憶媒体を取り出し、データ復旧を行います。しかし、レコーダーは著作権法などの関係で、データの暗号化がされている場合があります。この場合、データ復旧の技術以外にもデータの復号化技術が必要になります。対応している業者は限られているため注意しましょう。
USBメモリ・SDカード・microSDカード・CFカードなどの小型記憶媒体
USBメモリ、SDカード、microSDカード、CFカードなどの小型記憶媒体もデータ復旧専門業者でデータを復旧することができます。紹介した機器は「NAND型フラッシュメモリ」と呼ばれる記憶媒体であり、復旧の難易度が他の機器に比べ、高い場合があります。メモリ系の物理障害(折れる・曲がる等)には対応していない専門業者も存在するので注意しましょう。
スマートフォン(スマホ)
スマートフォンのデータ復旧もデータ復旧専門業者なら可能な場合があります。ここで注意していただきたいのが、「スマホ修理サービス」や「メーカー保証の機器交換」はあくまでもスマートフォンの「動作復旧」を目的としている点です。「落としてしまい、画面が割れて電源が付かなくなった」「水没させ画面が真っ暗だ」といった場合、少しでも必要な「データ」がある場合は、データ復旧の専門業者へ相談しましょう。
ビデオカメラ
ビデオカメラで撮影したデータも、データ復旧の専門業者で復旧できる可能性があります。ビデオカメラのデータは、本体内蔵メモリに保存していた場合とSDカードに保存していた場合で復元方法が異なります。前述の通り、SDカードなどのメモリ系の記憶媒体からのデータ復旧は難易度が高く、対応できる業者が限られる場合があるため技術力が高い業者に依頼しましょう。
その他の媒体(CD・フロッピーディスク・ドライブレコーダー・ドローン等)
データ復旧専門業者の中には、上記で紹介した機器以外にも、様々な記憶媒体のデータに対応している専門業者も存在します。記憶媒体が何にせよ、必要なデータがある場合は、技術力の高いデータ復旧専門業者へ相談しましょう。
まとめ
本記事ではHDDの構造から故障する原因、データを復旧する際の注意点や対処法を解説してきました。
HDDの故障を「個人で診断するか」「専門業者に診断してもらうか」は、機器の状況やデータの優先度合によって変わってきます。特に物理的な障害が疑われる場合は、個人での復旧・修復作業はほとんど不可能です。
このような状況でHDDに通電し続けたり、電源のON・OFFを繰り返すと、データ復旧の可能性も著しく低下してしまいます。HDDが故障した、あるいは異常が感じられた時点で、電源をすぐに落とし、データ復旧を最優先する場合は、データ復旧専門業者に相談しましょう。