パナソニック製ディーガ(DIGA)で電源が入らない、データが削除された、録画データが再生できないといった問題が発生した際は、症状から原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。これを怠るとデータが失われる可能性があります。
本記事では、ディーガの故障の原因や、データ復元の方法について説明します。
目次
ディーガ(DIGA)とは
DIGA(ディーガ)は、パナソニックが製造・販売するデジタル放送録画機(レコーダー)のブランド名です。
スマホでの視聴が可能な充実の録画・再生機能、全自動録画機能、そして4K対応といった高画質技術を特色としており、さまざまなモデルがあります。
主要な種類には以下のものがあります。
- 全自動ディーガ:このカテゴリには、例えば「DMR-4X1002」や「DMR-2X602」など、自動で複数のチャンネルを予約なしで録画できるモデルが含まれます。
- 4Kチューナー内蔵ディーガ:「DMR-ZR1」(6TB HDD、3番組同時録画対応)や「DMR-4T403」(4TB HDD、3番組同時録画対応)など、4K放送を録画・視聴でき、3番組を同時に録画できるモデルがあります。
- スタンダードモデルディーガ:例えば「DMR-2W202」(2TB HDD、2番組同時録画対応)や「DMR-2W102」(1TB HDD、2番組同時録画対応)など、基本的な機能を備えたモデルも用意されています。
ディーガ(DIGA)の故障原因
ディーガ(DIGA)の故障原因には、大きく分けて物理障害と論理障害があります。
- 論理障害
- 物理障害
論理障害
論理障害とは、レコーダー自体には問題がないものの、データを管理するファイルシステムが破損し、データに正常にアクセスできない状態を指します。
ディーガ(DIGA)の論理障害は、外付けHDDやPCの内蔵HDDなどとは異なり、復旧が困難とされています。
これは後述しますが、レコーダーに録画されたデータは著作権保護のために暗号化されており、従来の復旧手法が適用できないためです。そのため、論理障害が発生している場合は、レコーダーで復旧実績があるデータ復旧業者に相談するのが良いでしょう。
物理障害
物理障害とは、レコーダーのHDD自体が物理的に破損している状態を指します。
物理障害の原因としては、劣化や衝撃などが挙げられます。HDDの寿命は3~4年程度とされており、長期間使用している場合には寿命が近づいている可能性があります。
物理障害が発生している場合、HDDを分解して作業を行う必要があるため、一般の方が対処するのは難しいです。
HDDは精密機器のため、分解や作業を行うには専門の設備や知識が必要です。重要なデータを救出したい場合には、レコーダー復元で実績豊富なデータ復旧専門の業者に相談することをおすすめします。
DIGA(ディーガ)で障害が起きるとデータの取り出しが困難になる理由
DIGA(ディーガ)をはじめ、ブルーレイレコーダーやHDDレコーダーなどのデジタル記録装置において、HDD(ハードディスクドライブ)障害が起きるとデータの取り出しが困難になる理由は、主に次の通りです。
データに特殊な暗号化が行われている
DIGA(ディーガ)をはじめ、ブルーレイレコーダーやHDDレコーダーでは、著作権保護のために記録されたデータを暗号化する技術が使用されています。
データが暗号化されている場合、そのデータを読み取るには、適切なデコード(復号)処理が必要になりますが、この処理は一般的に公開されていません。そのため、装置自体が故障した際には、暗号化されたデータを読み出すことは非常に困難になります。
独自のファイルシステムを採用している
DIGA(ディーガ)は、一般的なHDDのファイルシステム(WindowsはNTFS、MacはFAT32)とは違って独自のファイルシステムやデータ管理方法を採用しています。
これらの特殊なフォーマットは一般的なPCでは直接読み取ることができないため、PCに直接接続してもデータにアクセスできません。
データ復旧の専門家であっても、これらの特殊フォーマットに対応するためには、高度のツールや技術、対応実績が必要になるため、データ復旧が必然的に難しくなります。
対応実績の乏しい業者がほとんど
ディーガ(DIGA)は、録画データを保護するために、特殊な暗号化と独自のファイルシステムを採用しています。そのため、一般的なHDD復旧ソフトではデータを取り出すことができません。多くのデータ復旧業者は、通常のHDD復旧は対応していますが、ディーガのような特殊な構造を持つレコーダーからのデータ復旧は対応していない場合があります。
そのため、ディーガから確実にデータを取り戻したい場合は、レコーダー復旧に実績のあるデータ復旧専門業者に依頼することをおすすめします。
ディーガ(DIGA)のHDDが認識しない場合の注意点
DIGAのHDDが認識しない場合の注意点は次の通りです。
- 電源のオン・オフを繰り返さない
- 個人での復旧作業は控える
- フォーマットを実行しない
電源のオン・オフを繰り返さない
電源を何度もオン・オフする行為は、HDDに対して高い負荷をかけ、完全に故障するリスクを高めます。また、物理障害が既に発生している場合、データ記録面にさらなる損傷を与える可能性があります。これは、読み書きヘッドがディスク表面に接触し、スクラッチを引き起こすことが原因で発生します。
個人での復旧作業は控える
多くのデジタル記録装置は、メーカー独自のフォーマット技術を採用しています。この特殊なフォーマットは専門的な知識を必要とし、通常のPCでの復旧作業では対応できないことが多いです。復旧を試みる際には、専門の技術を持った業者に依頼することが推奨されます。専門業者は、適切なツールと経験を用いて、データを安全に復旧させる可能性が高いです。
フォーマットを実行しない
HDDが認識しない状態でフォーマットを実行すると、データは完全に失われます。さらに、著作権保護のため、レコーダーは録画されたデータを特定の機器に紐付けて管理しているため、他のデバイスではデータを認識できないことがあります。したがって、データを救出する希望がある場合は、絶対にフォーマットを行わないでください。
仮に修理を希望する場合はメーカーに依頼すると良いでしょう。しかし、修理過程でHDDの交換が行われることが多く、データが初期化されるため、復元は不可能です。データが必要な場合、事前にデータ復旧業者へ依頼することをお勧めします。
認識しないディーガ(DIGA)の復旧・データ復元方法
認識しないDIGA(ディーガ)の復旧・データ復元方法は次の通りです。
- 電源コードの接続を確認する
- ディーガ(DIGA)本体をリセットする
- データ復旧業者に相談する
電源コードの接続を確認する
電源コードが正しく接続されているかを確認しましょう。もしテーブルタップを使っているなら、電源コードをテーブルタップから抜いて直接コンセントに差し込むことで、電力不足の問題を避けることができます。
もし電源コードに断線が疑われる場合は、新しい電源コードに取り替えましょう。
ディーガ(DIGA)本体をリセットする
DIGAは本体の電源ボタンを約10秒押し続けると強制的に電源が切れます。
この機能は、システムが正常に動作しない状態からの復旧手段として用いられます。
電源を強制的に切ることで、システムをリセットし、多くの場合、正常な状態に復帰させることができます。
しかし、この方法はシステムが完全に応答しない状況や最後の手段として利用すべきであり、頻繁に使用するとシステムやデータに悪影響を及ぼす可能性があるため、慎重に使用する必要があります。
DIGA本体リセット手順は次の通りです。
- 電源ボタン長押しで強制オフ
- 電源コード抜く
- USB-HDDがあれば外す
- 1分後、電源コード再挿入
- 「PLEASE WAIT」後、2分待つ
- 電源オン、表示確認
データ復旧業者に相談する
レコーダーからのデータ復元は難易度が高く、確実にデータを復旧する場合、データ復旧サービスに相談することを検討してください。
ただし、業者の技術力は千差万別で、データ復旧に一度失敗すると、データが完全に失われるリスクがあることを念頭に置いておく必要があります。特にレコーダー復旧に対応している業者は希少です。
依頼する前に、業者のサービスサイトなどを確認して、レコーダーに対応しているかどうかを確認しましょう。データ復旧成功率を高めるためにも、あらかじめ技術力や実績が豊富なデータ復旧専門のプロに依頼されることを強くおすすめします。
おすすめのレコーダー復旧業者
データ復旧業者は全国100社以上あると言われており、復旧率や対応範囲は業者によって大きく違います。確実にデータ復旧するには、実績が豊富で復旧率の高い業者に依頼するのが一番です。
そこで、全国の業者から復旧率・実績・復旧スピード・価格や特長を比較して厳選したおすすめサービスをご紹介します。編集部おすすめのデータ復旧業者は、こちらのデジタルデータリカバリーです。
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この業者は、相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際は、自力で復旧作業に取り掛かる前に、まずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
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復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
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所在地 | 本社:東京都六本木 持込み拠点:横浜、名古屋、大阪、福岡 |
デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ
※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)