Googleの検索で、「(機種名)でウイルスが(○)個検出されました」などウイルス感染の警告画面が表示されることはありませんか?
公式のロゴマークが入っていることから、本物の警告と勘違いしてしまいがちですが、基本的には偽物の警告であることがほとんどです。
警告に従うと、個人情報の漏洩やマルウェアの感染の原因になります。
この記事では、Google検索時に表示される偽物の警告の特徴や注意点、対処法について解説しています。
目次
Google検索からのウイルス警告は偽物
Googleの検索で、ウイルスの警告が表示されることがありますが、ほとんどが「フェイクアラート」と呼ばれる偽物の警告画面です。
以下の画像はGoogleを装ったフェイクアラートです。
公式ロゴマークが表示されていますが、偽警告であるため、すぐにブラウザを閉じるようにしましょう。誘導に従い「ウイルスを今すぐ除去」のボタンを押した場合、次のような請求をされる場合があります。
- 「050」から始まる番号への架電
- 高額なプランへの加入案内
- 遠隔操作用ソフトウェアをインストールするよう要求される
- 個人情報・金銭情報に関する番号の入力
- 高額な支払い請求
Google Chromeが出す本物の警告も存在しますが、偽物の警告と違って何らかの操作を要求することは無く、マルウェアを検知しブロックした事を告げる表示のみです。
偽物の警告でも、Googleのロゴマークが表示されているため、区別が難しいですが、何らかの操作を要求してきた時点でフェイクアラートと考えるようにしましょう。
偽警告については、以下の記事でも詳しく解説しています。
Google検索からの偽のウイルス警告の例
Google検索をしていて表示される、偽のウイルス警告の例は以下の通りです。
- あなたのシステムは〇つのウイルスによってひどく損なわれています!
- お使いのシステムは、頻繁にウイルスによって破損しています!
- (機種名)でウイルスが〇個検出されました。
- このサイトにアクセスしたため、デバイスがウイルスに感染しました
以上のような警告画面が表示された時に、画面下に表示される「ウイルスの除去方法」に従って、「ウイルスを今すぐ除去」といったボタンを押してしまうと、多くの場合、アプリのダウンロード画面に移動します。
表示されたアプリをダウンロードしてしまうと、高額請求、スパムメールの受信、写真などのデータ削除、別のアプリのダウンロードなどが発生し、操作の妨げや個人情報の漏えいをもたらすことがあります。
警告文の遷移先がウイルス除去アプリやセキュリティアプリであっても、実際はウイルス除去アプリとして十分な機能を持たない、または全く機能しない場合があるため、インスト―ル前に危険なアプリか確認し、インストールしてしまった場合はアプリを削除しましょう。危険なアプリの対処法については以下の記事でも解説しています。
Google検索でウイルス警告が表示される理由
Google検索を行った際にウイルス警告が表示される理由は以下の通りです。
フィッシング詐欺サイトに誘導するため
フィッシング詐欺とはユーザーに個人情報を偽サイトに入力させ、個人情報を盗む詐欺です。
手口は銀行や有名な通販サイトを装い、手続きなどと偽ってクレジットカード番号などを入力させるものです。この時に個人情報を入力すると、口座から金銭を不正送金されたり、、入力したパスワードなどを悪用されスマホの権限を奪われるといった被害に遭うことがあります。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは広告に掲載された商品やサービスが購入・申し込みなどされて成果が出た時に、広告費が発生する広告です。
今回の場合はアプリのダウンロードが成果報酬として設定され、出稿者が成果報酬を受け取るために、フェイクアラートを利用してアプリのダウンロードを促している可能性が考えられます。
ウイルス(マルウェア)に感染させるため
悪意のあるソフトウェアの総称であるマルウェアには多くの種類があります。中でもユーザーの知らないところでダウンロードされるスパイウェアや、無害なサイトを装ってダウンロードさせる「トロイの木馬」はアプリとして配布される場合があります。
いずれもダウンロードすると端末を遠隔操作し、保存された個人情報を漏えいさせるなどの被害をもたらします。Googleの偽のウイルス警告からダウンロードしたアプリがマルウェアだった場合、個人情報が悪用されて金銭被害などに発展する可能性は十分考えられます。
マルウェアをダウンロードしてしまったら、ウイルス除去ソフトを利用して取り除き、個人情報の漏えいや金銭被害がないか調べる必要があります。特に漏えいした個人情報は、ダークウェブと呼ばれる、一般的な方法で検索できないところに漏えいしている可能性があり、一人で調査することは非常に困難です。
この場合は、プロの専門調査会社に相談し、情報の漏えいや、端末に不正なアプリやソフトがないか調査してもらいましょう。感染経路やシステムの脆弱性まで詳細に調査し、公的機関にも提出できる報告書にまとめてもらうことも可能です。システムの復旧や裁判などの法的利用を望む方におすすめします。
Google検索でウイルス警告画面に従った場合に発生する被害事例
Googleの検索で表示された、ウイルス警告画面の指示に従った場合によくある被害事例を紹介します。
スマホやPCを遠隔操作される
フェイクアラートの多くは、「ウイルスに感染した」などの言葉でユーザーの不安を煽り、セキュリティのソフトウェアをインストールさせようとします。
しかし、これらのセキュリティソフトは不正アプリのため、個人情報が盗まれたり遠隔操作が加わるほかにも、以下のような被害が発生します。
- 連絡先や支払い情報、住所などの個人情報が流出する
- クレジットカードやネットバンキングで不正利用が発生する
- マルウェアの発信源となり、保存している連絡先にスパムメールを送信させられる
遠隔操作が加わると、お使いの端末が発信源となり、第三者にも被害が拡大することがあります。
専門業者では、情報漏洩の痕跡や感染経路を確認できるため、個人情報が流出していないか不安な場合は、一度専門会社で調査を行うことをおすすめします。
フィッシング詐欺に誘導される
フィッシング詐欺とは、正規の企業や組織になりすましたメールなどを送り、ユーザーに個人情報を入力させ、情報を盗み出す犯罪です。
クレジットカード情報やパスワードなどが狙われやすく、入力した場合は不正に利用される可能性があります。
不安を煽り、ユーザーの情報を入力させようとしてきますが、決して入力しないよう注意しましょう。
Google検索で警告画面が表示された場合の対処法
Googleの検索で警告画面が表示された場合は、指示に従わず以下の動作を実行するようにしましょう。
画面を閉じる
Googleでウイルス感染の警告が表示された場合は、ボタンは押さず、無視して画面を閉じるようにしましょう。
パソコンであれば、「×」をクリックし、スマートフォンならタブの一覧を開いて画面を上にスワイプすることで閉じられることがあります。
物によってはバイブ振動や警告音、カウントダウンが発せられることがありますが、気にせずすぐに画面を閉じましょう。
画面を閉じることができたならば、Googleであれば画面右の「Google Chromeの設定」にある「閲覧履歴データを削除」からキャッシュを削除して警告画面が再度表示されないようにしておきましょう。
Googleのウイルス警告画面が出ない設定にする
スマートフォンの場合、偽物のウイルス警告画面が出ないように設定することができます。
iPhoneでの消去方法
iPhoneでは、偽警告に関わらずブラウザの設定で、ポップアップを表示させないように設定することができます。
ポップアップブロック機能は、不要な広告画面の立ち上げを制御する機能で、手順は「設定→コンテンツの設定→ポップアップのブロック」で完了します。
Androidでの消去方法
非公式ストアや、不正なURLからインストールしたアプリが原因となっている可能性があります。
最近インストールしたアプリや、見覚えのないアプリやソフトは削除するようにしましょう。
もし削除できない場合は、マルウェアが端末にインストールされている可能性があります。
また、見覚えのないアプリがインストールされていた場合、遠隔操作が加わっている可能性があるため、専門業者に相談することをおすすめします。
何度も表示される場合は再起動を実行する
一度、画面を閉じたものの、何度もウイルス警告画面が表示される場合は、ブラウザを終了し、再起動を実行してください。
それでも表示される場合は、各ブラウザソフトが保存している履歴を削除することで警告が表示されなくなります。
警告画面をクリックしてしまった場合の対処法
警告画面をクリックし、誘導に従ってしまった場合は、以下の方法で対処するようにしましょう。
放置すると、個人情報が抜き取られ、第三者にも被害が拡大する恐れがあるため、早急に対処するようにしましょう。
サポートセンターに電話をかけた場合は指示に従わずに電話を切る
偽警告経由で表示された「サポートセンター」に電話をかけてしまった場合は、指示に従わずに速やかに電話を切ることが重要です。偽のサポートセンターは、端末上の警告を消すために、遠隔操作ソフトのインストールを促すことがよくあります。これに従ってしまうと、端末を不正に操作・監視され、個人情報を抜き取られる、金銭を要求される、あるいは端末に不正ソフトウェアをインストールされるといったリスクが生じます。
不正アプリをダウンロードした場合は起動せずに削除
警告画面の誘導からアプリをインストールした場合は、そのアプリを開かずに削除するようにしましょう。
それらのアプリは「不正アプリ」に分類され、ウイルス感染や個人情報漏洩の原因になります。
アプリを起動した場合、金融情報や個人情報が流出するだけでなく、高額な請求がされたり、遠隔操作が加わることがあります。
フォレンジック調査の専門家に相談する
個人情報が漏洩していないか心配、見覚えのない請求が来たなど、異変を感じた場合は、フォレンジック調査の専門家に相談しましょう。
ハッキングを調査する場合、「デジタル・フォレンジック(フォレンジクス)」と呼ばれる、PCやスマホ、サーバーなどの電子機器のデータからハッキングなどの不正行為の事実確認や被害状況を特定する技術を使って調査を行います。
この方法は警察の捜査などにも採用されていますが、フォレンジック調査会社ではシステムのセキュリティ診断や、公的機関に提出可能な調査報告書の作成も行っています。
フォレンジック調査の専門家による調査結果を用いて、システムの復旧やセキュリティの強化、報告書を法的証拠として裁判などに利用することが可能です。
ハッキングが発生した時にフォレンジック調査を行うと、以下のような項目から、機器の状態を確認することができます。
- マルウェア感染しているかどうか
- アドレスや電話番号が流出しているかどうか
- 外部への不正な通信が発生しているかどうか
- アプリの起動などのログ調査
- 遠隔操作がされているか
- 悪意あるプログラムが実行された履歴があるかどうか
具体的な調査内容は依頼する会社によって大きく異なるため、ハッキングやマルウェア感染が発生した場合は、フォレンジック調査を専門に行っている調査会社に依頼しましょう。
信頼できる調査会社に相談することが大事
近年では、フォレンジック調査を行っている会社が増えてきています。しかし、中にはフォレンジック調査会社を装いながらも、サービスの質が低い業者が存在することも事実です。
以下のような特徴がある会社は、依頼を控えるほうが無難と言えます。
- 探偵や興信所などフォレンジック調査を専門に行っていない
- 実績が不明瞭でサービスの実態が見えづらい
- 解析作業を外注して端末を社外に送っている
- セキュリティ対策がしっかりしていない(セキュリティ認証を取得していない等)
- ラボや社内の様子が非公開(見学ができない、HPに社内の写真がない等)
- 対応時間が短く、夜間や土日などの相談窓口がない
おすすめのフォレンジック調査会社
フォレンジック調査はまだまだ一般的に馴染みが薄く、どのような判断基準で依頼先を選定すればよいか分からない方も多いと思います。そこで、30社以上の会社から以下のポイントで厳選した編集部おすすめの調査会社を紹介します。
信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶポイント
- 官公庁・捜査機関・大手法人の依頼実績がある
- 緊急時のスピード対応が可能
- セキュリティ体制が整っている
- 法的証拠となる調査報告書を発行できる
- データ復旧作業に対応している
- 費用形態が明確である
上記のポイントから厳選したおすすめのフォレンジック調査会社は、デジタルデータフォレンジックです。
デジタルデータフォレンジック
公式サイトデジタルデータフォレンジック
デジタルデータフォレンジックは、累計3万9千件以上の豊富な相談実績を持ち、全国各地の警察・捜査機関からの相談実績も395件以上ある国内有数のフォレンジック調査サービスです。
一般的なフォレンジック調査会社と比較して対応範囲が幅広く、法人のサイバー攻撃被害調査や社内不正調査に加えて、個人のハッキング調査・パスワード解析まで受け付けています。24時間365日の相談窓口があり、最短30分で無料のWeb打合せ可能とスピーディーに対応してくれるので、緊急時でも安心です。
運営元であるデジタルデータソリューション株式会社では14年連続国内売上No.1のデータ復旧サービスも展開しており、万が一必要なデータが暗号化・削除されている場合でも、高い技術力で復元できるという強みを持っています。調査・解析・復旧技術の高さから、何度もテレビや新聞などのメディアに取り上げられている優良企業です。
相談から見積りまで無料で対応してくれるので、フォレンジック調査の依頼が初めてという方もまずは気軽に相談してみることをおすすめします。
費用 | ★相談・見積り無料 まずはご相談をおすすめします |
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調査対象 | デジタル機器全般:PC/スマートフォン/サーバ/外付けHDD/USBメモリ/SDカード/タブレット 等 |
サービス | ●サイバーインシデント調査: マルウェア・ランサムウェア感染調査、サイバー攻撃調査、情報漏洩調査、ハッキング調査、不正アクセス(Webサイト改ざん)調査、サポート詐欺被害調査、Emotet感染調査 ●社内不正調査: 退職者の不正調査、情報持ち出し調査、横領・着服調査、労働問題調査、文書・データ改ざん調査、証拠データ復元 ●その他のサービス: パスワード解除、デジタル遺品調査、セキュリティ診断、ペネトレーションテスト(侵入テスト)、OSINT調査(ダークウェブ調査) 等 ※法人・個人問わず対応可能 |
特長 | ✔官公庁・法人・捜査機関への協力を含む、累計39,000件以上の相談実績 ✔企業で発生しうるサイバーインシデント・人的インシデントの両方に対応 ✔国際標準規格ISO27001/Pマークを取得した万全なセキュリティ体制 ✔経済産業省策定の情報セキュリティサービス基準適合サービスリストに掲載 ✔警視庁からの表彰など豊富な実績 ✔14年連続国内売上No.1のデータ復旧サービス(※)を保有する企業が調査 ※第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2020年) |
基本情報 | 運営会社:デジタルデータソリューション株式会社 所在地:東京都港区六本木6丁目10-1 六本木ヒルズ森タワー15階 |
受付時間 | 24時間365日 年中無休で営業(土日・祝日も対応可) ★最短30分でWeb打合せ(無料) |
偽物のGoogleのウイルス警告を表示させないための対処法
偽物のGoogleのウイルス警告を表示させないためには、パソコンやスマホの使い方を見直したり、端末のセキュリティを強化する必要があります。
具体的な対処法は以下の通りです。
怪しいサイトにアクセスしない
偽のGoogleウイルス警告を表示さないためには、怪しいサイトにアクセスしないことが一番の対策になります。
URL、日本語の文章表現が不自然なサイトのアクセスは避け、少しでもおかしいと感じたらすぐにサイトを閉じましょう。
最新のセキュリティソフトを導入する
偽物のGoogleウイルス警告を表示させないためには、パソコンやスマートフォンのセキュリティを最新版にアップデートするか、危険なサイトのアクセスをブロックするセキュリティソフトを導入することをおすすめします。
差出し人不明のメールやSNSのリンクは開かない
差出人不明のスパムメールや、SNSで見知らぬ人物からのメッセージに添えられたリンクにも注意する必要があります。不明な人物からのURLリンクをクリックすると、フェイクアラートが表示されるサイトに移動してしまう場合があります。
見知らぬ人からのメールは開かないか、迷惑メール設定を行って怪しいメールをブロックしましょう。
まとめ
今回は、Googleで表示される、ウイルス感染のフェイクアラートについて解説してきました。公式のロゴマークが付いていても、何らかの操作を指示してくる物は偽警告であるため、焦らずにブラウザを閉じるようにしましょう。
指示に従って操作してしまった場合でも、ウイルス感染調査専門の調査会社に依頼することで、問題を解消することができます。
無料で相談、見積もりができる調査会社もあるため、困った時は一度相談してみることをおすすめします。