
- 「Dellのパソコンが故障した!」
- 「警告音が鳴る」
- 「パソコンに保存されているデータをどうにか救出したい…」
このような状況でパソコンをやみくもに操作してしまうと、データを失ってしまう危険があります。ただし、Dellのパソコンが故障した場合、発生している症状から原因や対処法をある程度特定することができます。
本記事ではDellのパソコンが故障したときの症状やデータを正確に救出する方法について解説していきます。
DellのPCが起動しない原因
DellのPCが起動しない原因をいくつか紹介します。
Dellのパソコン(PC)の電源がまったく入らない
- ケーブルの接続不良
- 電気系統の故障
- 経年劣化によるハードウェアの故障
ケーブルの接続不良
Dellのパソコンが全く起動しない場合、特に多い原因が「ケーブルが抜けている」というケースです。パソコン本体に深刻なトラブルが生じているわけではなので、まずは落ち着いて電気周りの接続状況を確認しましょう。
なお、パソコン周辺のケーブルは緩みやすく外れてしまいがちなので、しっかりと奥まで差し込んで固定しておきましょう。
電気系統の故障
ケーブルの接続環境に問題がない場合は、経年劣化による電源ユニットの故障が疑われます。
ただし、必ずしも電源ユニットの故障というわけではなく、電源環境に負荷がかかっている可能性も疑われますので、まずは周辺機器との接続を最小にし、適切な環境で起動を行いましょう。
経年劣化によるハードウェアの故障
上記の項目をチェックしても問題が解決しない場合、パソコンを構成しているハード部品に「物理的な障害」が発生していることが疑われます。パソコンに内蔵されているストレージ(HDD/SSD)の寿命は3〜5年と言われているため、経年劣化が原因で物理的に壊れてしまうことは、決して珍しくありません。
また、経年劣化だけではなく落下等の強い衝撃でも破損する場合があります。
Dellのパソコン(PC)の電源は入るがロゴすら表示されず画面は真っ暗のまま
- 静電気や落雷による動作不良
- ホコリによるメモリの接触不良
- ハードウェアの故障
静電気や落雷による動作不良
パソコンや周辺機器に静電気が溜まり、帯電している状態が続いてしまうと、パソコン内部の精密機器が故障したり、パソコンが正常に起動しなくなることがあります。また、落雷時にパソコンを使用していると、雷サージ(落雷時に一時的に発生する異常高電圧)の影響で、パソコンが故障する原因となり得るのです。
ホコリによるメモリの接触不良
パソコンは内部に熱を溜め込まないように、外部の空気を取り込み、中を通り抜けて熱を外へ排出させています。そのため、パソコンの外部も内部もホコリが溜まりやすく、掃除を行わないと、パソコンの故障の原因となります。
CPUファンやマザーボード、メモリなど、パソコンの部品にホコリが溜まってしまうと、汚れにより正常に放熱されず、部品の性能低下を招く可能性があります。
ハードウェアの故障
放電・クリーニングなどを行ってもパソコンが正常に起動しない場合は、BIOSや内蔵ストレージなどに「物理的な障害」が起きている可能性が考えられます。
この場合、ユーザーは画面上で修復作業を行うことができないため、原因を特定するは困難です。また物理的な障害が起きているHDDで通電を続けると、データの記録面に傷が付いてしまい、データを正確に読み取れなくなってしまいます。
▶物理的に故障しているパソコンからデータ復旧する方法はこちら
DellのPCが起動しない症状4パターン
DellのPCが起動しない症状として、以下4つのパターンがあります。
- パソコン画面が真っ暗(No Power)
- 警告音が鳴る・LEDの点滅(No Post)
- エラーメッセージが出てくる(No Boot)
- 起動はしているのに画面が真っ黒(No Video)
パソコン画面が真っ暗(No Power)
これは電源ボタンを押しても、まったく反応がない状態を指します。
下記の症状が見られる場合、「No Power」の可能性が高いです。
- 電源のLEDライトがつかない
- ファンの音が聞こえない
警告音が鳴る・LEDが点滅(No Post)
これはPCからファンの音は聞こえるものの、警告音が鳴ったり、LEDが点滅したりして起動しない状態です。
下記の症状が見られる場合、「No Post」の可能性が高いです。
- PCから警告音が聞こえる
- LEDライトは点滅しているけれど起動はしない
- Dellのロゴ画面から進まない
- 画面が突然止まってしまう(フリーズ)
なお、LEDライトの点滅や警告音(ビープ音)には複数のパターンがあり、それぞれのパターンから対処方法を特定することができます。
エラーメッセージが出てくる(No Boot)
これはOSの起動に失敗している状態です。下記の症状が見られる場合、「No Boot」の可能性が高いです。
- Windowsのロゴ画面から進まない
- LEDライトやファンの音は正常なものの、ブルースクリーンが表示される
システム上のエラーで「No Boot」となる場合は、後ほど解説する対処法で解決する可能性があります。
起動はしているのに画面が真っ黒(No Video)
PC起動時、LEDライトが正常に点灯し、ファン音が正常であるにもかかわらず、画面が真っ黒で横線が入る場合、「No Video」の可能性が高いです。
この場合、ディスプレイに問題がある状態のため、モニター交換やディスプレイの出力にまつわるドライバのアップデートが必要となります。
DellのPCが起動しない際の注意点
過度な電源のオン/オフや再起動はNG
DellのPCが正常に起動しない状態で、電源のオン/オフや再起動を繰り返すのはやめましょう。エラー状態で通電を繰り返すと、状態が悪化する恐れがあります。また異音がするなど、HDDの破損が疑われる状況で通電すると、データ記録面に傷が付きやすく、修復・復旧がきわめて困難になってしまいます。
個人で対処することのリスク
DellのPCが起動しない原因は、エラーメッセージや停止コードが表示される場合を除いて、自己判断で特定できるものではありません。
またWindowsのエラーチェック・自動修復の機能は非常に便利ですが、解消できるのは軽度のソフトウェア障害(論理障害)のみです。エラーチェックで不具合が改善しない場合は、データ保存領域(HDD/SSD)に物理的な障害が発生している可能性が高いです。
この状態でむやみに修復を試すと、DellのPC自体が物理的に破損する恐れがあります。操作に自信がない場合や、確実に取り戻したいデータが機器内部にある場合は、まず専門業者で診断を受けてみることをおすすめします。
HDDに生じる障害は、下記の記事でも詳しく解説しています。
業者に修復・復旧を依頼する際の注意点
これまでに紹介した方法で解決しなかった場合、専門業者に対応を依頼しましょう。ここで、注意していただきたいのが、専門業者によってその目的が違うことです。誤った専門業者に相談してしまうと、データを二度と取り出せなくなるので、十分注意してください。
業者に依頼する場合は、自分が何を最優先としているのかを確認し、データの要不要に合わせ、適切な業者を以下のとおりに選びましょう。
修理業者
使用しているパソコンの「動作」を復旧したい場合、PCメーカーや家電量販店、または修理業者に相談してください。
使用しているパソコンを使えるよう修理をしますが、パソコンに保存されているデータは破棄されてしまうことが多いです。「データ」の復旧を希望する際は、データ復旧専門業者を利用しましょう。
データ復旧専門業者
パソコンに保存されている「データ」を復旧したい場合、データ復旧専門業者に相談してください。
ただし技術力という面では、業者ごとにばらつきが大きいため、技術力の高いデータ復旧業者を選びましょう。データ復旧業者を選ぶポイントについては、以下で詳しく紹介しています。
中には、相談から見積もりまで無料で行っている業者も存在するので、業者を選ぶ際はこの点も考慮しておきましょう。
DellのPCが起動しない際の対処方法6選
DellのPCが起動しない際、自力で試せる対処法は以下6つです。
- ハードリセットを行う
- ハードウェア診断テストを行う
- セーフモードで起動する
- コマンドプロンプトで修復する
- システムの復元を実行する
- このPCを初期状態に戻すで修復する
ただし、これらの方法は、軽度のトラブルのみ対応できます。いずれの方法でも対応できない場合は、深刻なハードウェア障害が発生している恐れがありますので、やみくもに対処法を試さずに、そのままの状態で専門業者まで診断を受けることをおすすめします。
>>専門業者の選び方はこちら
ハードリセットを行う
これはPC内の静電気を放電する方法です。
- パソコンの電源を切る。
- 電源コード、ACアダプターなど、PCに繋いでいるすべてのデバイスを取り外す。
- 電源ボタンを15~20秒間長押しする。
- 取り外した電源コードを接続し、PCの電源を入れる。
解決できない場合は、次の「ハードウェア診断テスト」を実行してみてください。
ハードウェア診断テストを行う
ハードウェア診断テストを行って得られるエラーコードから、原因を特定することができます。
- 起動後、Dellのロゴ画面が表示されたタイミングでF12キーを押す。1回だけだと反応しないことがあるので、連打しましょう。
- ブートメニューから「Diagnostics(診断)」を選択する。
ここまでで問題がなければ、次の画面が表示されます。
ここから先は数時間ほど待機する必要があります。診断中は、マザーボードから「ビーボー!」という大きな警告音が定期的に鳴りますので、注意してください。上記の方法でも改善しない場合は、セーフモードでの起動を試してみましょう。
セーフモードで起動する
Dellのロゴは出るものの、Windowsを立ち上げる上で何らかのトラブルがあり、エラーメッセージが表示される場合、セーフモードで起動できる場合があります。セーフモードは、必要最低限の機能で起動を試みるツールです。
セーフモードで起動できる場合、ソフトウェア的な問題が多く、スタートアップ修復で解消できたりします。しかし、セーフモードで起動できない場合は、ハードウェアなどに何らかの問題が生じていると考えられ、データ救出も難しい傾向にあります。
もし、このような状況で起動・再起動を繰り返したり、やみくもに復旧作業を進めたりすると障害が悪化し、作業過程でデータを失ってしまう恐れもあります。繰り返しになりますが、データの要不要に応じ、適切な専門業者まで相談するようにしましょう。
セーフモードを呼び出す際は、以下の手順を踏んでみてください。
1.自動修復失敗後の「自動修復でPCを修復できませんでした」の画面で「詳細オプション」をクリック
2.「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「その他の修復オプションを表示」→「スタートアップ設定」→再起動
3.「スタートアップ設定」→「4)セーフモードを有効にする」または「5)セーフモードとネットワークを有効にする」を選択する
もしセーフモードでPCが起動できる場合は、ハードウェアの異常ではなく、Windowsなどソフトウェアのトラブルが考えられます。
セーフモードで起動できた際は、正常に起動できない要因を排除するため、起動の支障となるような疑わしいソフトウェア(たとえば、直近でインストールしたもの)などはアンインストールしましょう。OSのアップデートに問題がある場合は、更新プログラムを削除するのも一つの手段と言えます。
コマンドプロンプトで修復する
Windowsの動作に必要なシステムファイルが上書き・破損している場合、コマンドプロンプトで「sfc /scannow」を実行することで、誤って上書き・破損したシステムファイルを修復できます。

Windowsが正常に起動できない場合、コマンドプロンプトは「詳細オプション」から起動可
手順は次のとおりです。
- コマンドプロンプトに「sfc /scannow」と入力する
- 「システムスキャンを開始しています…」と表示されたら、スキャンが終わるまで待ちます(チェックには通常1時間かかります)。
- 「検証100%が完了しました」と表示されたら、スキャン完了です。
- この際、次のエラーが出た場合は別の方法を試してください。
- 「Windows リソース保護により、破損したファイルが見つかりましたが、それらの一部は修復できませんでした」
この場合は「chkdsk c: /f」あるいは「DISM /Online /Cleanup-image /Restorehealth」で修復可能なケースがあります。
- 「Windowsリソース保護は要求された操作を実行できませんでした」
この場合は、PCを再起動、あるいはセーフモードで起動すれば修復可能な場合があります。
システムの復元を実行する
ブルースクリーンが発生した場合は「詳細オプション」(Shiftキーを押しながら再起動)から「システムの復元」を実行することによって、以前の正常な状態に戻すことが出来ることがあります。
ただし「システムの復元」を実行すると、復元ポイント(バックアップを作成した時点)以降に保存したデータは、すべて削除される恐れがあります。
このPCを初期状態に戻すで修復する
これまでの対処法でも起動しない場合、詳細オプションから「初期状態に戻す」を実行するという選択肢もあります。
ただし、 PCは工場出荷状態に戻るため、データや既存の設定、インストールしたソフトウェアは、すべて削除されてしまいます。重要なデータがPC内に取り残されている場合は、絶対に実行してはいけません。
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まとめ
今回の記事では、DellのPCが起動しない時の症状や対処法を紹介しました。
DellのPCが故障する原因は複数あり、内部ストレージ(HDD/SSD)が物理的に破損している場合は、個人で復旧・修復作業をおこなうと完全に破損する恐れがあります。原因が明確でなく、データ復旧を希望される場合は、データ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。