スマホの動作が急に重くなった、身に覚えのないアプリがある、広告が繰り返し表示されるといった症状がある場合、ウイルスや不正アプリに感染している可能性があります。
ただし、バッテリーの消耗や端末の発熱だけで、ウイルス感染と断定することはできません。アプリの不具合、OSの問題、バッテリー劣化、ストレージ不足などでも同様の症状が発生します。
また、「ウイルスに感染しました」とブラウザ上に表示されただけであれば、実際の感染ではなく、偽警告から不審なアプリや有料サービスへ誘導する手口の場合があります。
| スマホの状態 | 最初に行うこと |
|---|---|
| 警告画面が表示されただけ | 画面の指示に従わずブラウザを閉じる |
| 不審なアプリを入れた | 通信を切断し、アプリと権限を確認する |
| 遠隔操作アプリを入れた | 通信を切断し、重要アカウントを別端末から保護する |
| 不正決済や不正ログインがある | カード会社・銀行・サービス運営会社へ連絡する |
| Androidで不審なアプリが検出された | Google Play Protectで確認する |
| 情報漏えいの範囲を調べたい | アプリ削除や初期化前に専門会社へ相談する |
| 社用スマホで感染が疑われる | 自己判断で操作せず社内担当者へ報告する |
本記事では、Android・iPhoneからウイルスや不正なアプリを取り除く方法と、初期化や専門調査が必要になるケースを解説します。
スマホにウイルス感染の疑いがあるときの確認と初動対応
スマホの動作が重い、バッテリーの減りが早い、端末が熱くなるといった症状だけで、ウイルス感染と断定することはできません。OSやアプリの不具合、バックグラウンド処理、バッテリー劣化、ストレージ不足でも同じ症状が起こります。
一方で、身に覚えのないアプリが入っている、勝手にSMSが送信される、不審なログインや決済がある、設定や権限が変更されている場合は、不正アプリやアカウントの不正利用を疑う必要があります。
また、Webサイトを見ているときに「ウイルスに感染しました」「今すぐアプリを入れてください」などと表示されても、実際の感染ではなく、偽警告である可能性があります。画面内のボタンや電話番号は使用せず、まずブラウザを閉じてください。
その後の対応は、警告を見ただけか、実際に何か操作したかで変わります。
| 状況 | 行うこと |
|---|---|
| 警告画面を見ただけ | ブラウザを閉じ、通知や閲覧データを確認する |
| 不審なアプリを入れた | 通信を切断し、アプリと権限を確認する |
| IDやパスワードを入力した | 別の安全な端末からパスワードを変更する |
| カード・銀行情報を入力した | カード会社や金融機関へ連絡する |
| 遠隔操作アプリを入れた | 通信を切断し、削除前に被害状況を保存する |
| 社用スマホや情報漏えいが疑われる | 自己判断で初期化せず、社内担当者へ報告する |
端末を使える状態へ戻すことだけが目的なら、この後に紹介する削除手順を進めてください。
一方で、どの情報が漏えいしたか、遠隔操作されたか、侵入経路は何かを確認したい場合は、不審なアプリの削除や初期化によって調査に必要な情報が失われる可能性があります。原因や被害範囲を調べる必要がある場合は、操作を進める前に専門会社へ相談してください。
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携帯のウイルスを消す前に行うこと
スマホの不正操作や情報流出が続いている可能性がある場合は、最初に被害の拡大を防ぎます。
| 状況 | 初動対応 |
|---|---|
| 遠隔操作や外部通信が疑われる | 機内モードを有効にし、Wi-FiとBluetoothを切る |
| アカウントが不正利用されている | 別の安全な端末からパスワードを変更する |
| カード情報を入力した | カード会社へ利用停止を依頼する |
| 銀行情報を入力した | 金融機関へ連絡する |
| 証拠や被害範囲を確認したい | 不審なアプリを削除せず、画面や履歴を保存する |
| 社用スマホが被害を受けた | 社内の情報システム・セキュリティ担当へ報告する |
原因調査が不要で、単にスマホを安全な状態へ戻すことが目的なら、以下の削除手順を進めます。
一方、情報漏えいの範囲、遠隔操作の履歴、侵入経路などを確認したい場合は、アプリ削除や初期化によって調査に必要なデータが失われる可能性があります。
Androidのウイルス・不正アプリを消す方法
Androidでは、不正アプリやGoogle Play以外からインストールしたアプリが原因となることがあります。
Googleは、Androidから有害なソフトウェアを取り除く方法として、Google Play Protectの有効化、OSとセキュリティアップデートの適用、信頼できないアプリの削除などを案内しています。
1.Google Play Protectで確認する
Google Play Protectは、インストールされているアプリを確認し、有害な可能性があるアプリについて警告したり、無効化・削除したりすることがあります。
基本的な確認手順は次のとおりです。
- Google Playストアを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップする
- 「Play Protect」を選ぶ
- スキャンを実行する
- 警告されたアプリを確認する
検出されたアプリを削除する前に、アプリ名と警告画面を保存しておくと、後から被害状況を整理しやすくなります。
2.最近追加されたアプリを確認する
Play Protectで何も検出されなくても、不審なアプリがないとは限りません。次に、端末へインストールされているアプリを確認します。
「設定」から「アプリ」または「アプリ管理」を開き、インストール日時や最近使用した順に並べ替えてください。
特に確認すべきなのは、警告画面やSMSのリンクから入れたアプリ、提供元が分からないアプリ、自分で入れた記憶がないアプリです。
不審なアプリを見つけた場合は、すぐに削除する前に次の点を確認します。
- アプリ名と提供元
- インストールした日時
- 使用している権限
- Google Playに正規の配布ページがあるか
- 会社や学校が管理する正規アプリではないか
システムアプリや通信会社の標準アプリを誤って無効化すると、通話、通信、認証などが正常に動かなくなる場合があります。判断できないアプリは、端末メーカーや携帯電話会社へ確認してください。
3.不審なアプリの権限を確認して削除する
不正アプリは、アクセシビリティや端末管理などの強い権限を取得し、通常の操作では削除できない状態になっている場合があります。
不審なアプリを開き、まず次の権限が付与されていないか確認してください。
- アクセシビリティ
- デバイス管理
- ほかのアプリの上に表示
- 不明なアプリのインストール
- VPN
- 通知へのアクセス
- SMS、電話、連絡先
- マイク、カメラ、位置情報
Androidでは、アプリに与える権限をユーザーが管理できます。また、有害なアプリが危険な設定変更を求めることがあるため、一部の設定は制限される仕組みもあります。
削除する場合は、次の順番で進めます。
- 不審なアプリの権限をオフにする
- 「強制停止」が利用できる場合は停止する
- アプリ情報画面から「アンインストール」を選ぶ
- 端末を再起動する
- Play Protectでもう一度スキャンする
設定項目の名称や場所は、Androidのバージョンやメーカーによって異なります。
なお、遠隔操作や情報漏えいの調査が必要な場合は、権限解除やアンインストールによって痕跡が失われる可能性があります。原因調査が必要かどうかを先に判断してください。
4.Androidとアプリを最新の状態にする
不審なアプリを削除した後は、Android本体とアプリを更新します。
古いOSやアプリには、すでに修正済みのセキュリティ上の問題が残っている場合があります。Googleは、Androidのシステム更新とセキュリティ更新を確認するよう案内しています。
一般的な確認手順は次のとおりです。
- 「設定」を開く
- 「システム」を選ぶ
- 「ソフトウェアアップデート」または「システムアップデート」を選ぶ
- 利用可能な更新を適用する
- Google Playストアから各アプリも更新する
端末によっては、「セキュリティとプライバシー」内にセキュリティアップデートやGoogle Playシステムアップデートが表示されます。
アップデートの提供時期はメーカーや機種によって異なります。更新が表示されない場合は、端末メーカーのサポート期間も確認してください。
5.セーフモードで原因となるアプリを切り分ける
不審な広告や動作が続く場合は、セーフモードで起動して症状が再現するか確認します。
セーフモードでは、後から追加したアプリが一時的に無効になります。その状態で症状が出なくなれば、インストールしたアプリのいずれかが原因である可能性があります。Googleも、不具合の原因となるアプリを確認する方法としてセーフモードを案内しています。
確認の流れは次のとおりです。
- 端末をセーフモードで起動する
- 広告表示や勝手な操作が続くか確認する
- 症状が止まった場合は、通常モードへ戻す
- 最近入れたアプリから1つずつ削除する
- 削除するたびに端末を再起動し、症状を確認する
セーフモードの起動方法はメーカーごとに異なります。Pixel、Galaxy、Xperiaなどで操作が違うため、端末メーカーの公式手順を確認してください。
セーフモードでも症状が続く場合は、アプリ以外の不具合やアカウントの不正利用、端末設定の問題も考えられます。
6.改善しない場合は初期化を検討する
Play Protect、不審なアプリの削除、OS更新、セーフモードでの確認を行っても症状が改善しない場合は、最終手段として工場出荷状態への初期化を検討します。
初期化すると、端末内のアプリ、写真、設定、アカウント情報などが消去されます。Googleも、工場出荷状態へのリセットではスマホ内のデータが消去されると案内しています。
初期化前には、次の準備が必要です。
- 必要な写真や連絡先をバックアップする
- 端末で使用しているGoogleアカウントを確認する
- Googleアカウントのパスワードを別端末で確認する
- 二段階認証を受け取れる状態にする
- 電池残量を確保する
- メーカー公式の初期化手順を確認する
初期化後は、すべてのアプリを一括で戻すのではなく、必要なアプリだけをGoogle Playから入れ直してください。不審なアプリや設定を含むバックアップを復元すると、同じ問題が再発する可能性があります。
また、初期化後の再設定では、端末で以前使用していたGoogleアカウントによる所有者確認を求められることがあります。事前にアカウント情報を確認しておく必要があります
自分でウイルスを削除せず相談した方がよいケース
次に該当する場合は、不審なアプリを削除したり端末を初期化したりする前に、専門会社へ相談してください。
| 状況 | 削除前の相談が必要な理由 |
|---|---|
| 遠隔操作アプリを入れた | 操作履歴や通信状況を確認する必要がある |
| ID・パスワードを入力した | アカウント被害の範囲を確認する必要がある |
| 不正決済が発生した | 金銭被害と端末操作の関係を確認する必要がある |
| 社用スマホである | 情報漏えいや報告義務の確認が必要になる |
| 警察や弁護士へ相談する | 証拠となるデータを保全する必要がある |
| 何が漏えいしたか調べたい | 削除・初期化すると調査可能な情報が減る |
不審なアプリを削除したりスマホを初期化したりすると、端末の動作は改善しても、遠隔操作や情報漏えいの痕跡まで消える可能性があります。
被害範囲を確認したい場合は、スマホ内のデータやログを解析するフォレンジック調査が有効です。端末の状態によっては、不審なアプリの動作、外部通信、操作履歴などを確認できる可能性があります。
何が漏えいしたか調べたい方は、削除や初期化を行う前に、現在の状態で調査できるか相談してください。
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スマホがウイルスに感染しないための対策
OSとアプリを更新する
Android・iPhoneともに、OSとアプリを最新状態に保ちます。
自動更新を有効にし、セキュリティアップデートを長期間放置しないでください。GoogleとAppleはいずれも、端末を保護する対策としてソフトウェア更新を案内しています。
公式ストア以外からアプリを入れない
Androidでは、Google Play以外から入手したAPKファイルに注意してください。
iPhoneでも、開発者や入手経路が不明なアプリ、構成プロファイルを安易に追加しないでください。
アプリの権限を確認する
アプリの用途に対して、不自然な権限を要求していないか確認します。
例えば、単純な画像加工アプリがSMS、電話、アクセシビリティ、端末管理などの権限を求める場合は、慎重に判断してください。
警告画面からアプリを入れない
「感染しています」「今すぐ保護してください」と表示されても、その画面からアプリを入れないでください。
セキュリティ確認は、端末の公式機能、Google Play Protect、端末メーカーのサポートなどから行います。
パスワードを使い回さない
不正アプリではなく、流出したパスワードの使い回しによってアカウントが乗っ取られているケースもあります。
サービスごとに異なるパスワードを使用し、利用できる場合は多要素認証を設定してください。
よくある質問
スマホを再起動すればウイルスは消えますか?
再起動だけで、インストールされた不正アプリやマルウェアが削除されるとは限りません。
一時的に症状が収まっても、不正アプリが残っていれば再び動作する可能性があります。
セキュリティアプリを入れればウイルスを削除できますか?
検出・削除できる不正アプリもありますが、すべての被害を確認できるわけではありません。
特にiPhoneでは、一般的なセキュリティアプリがOS全体をAndroidと同じ方法でスキャンするわけではありません。
不審なアプリを削除すれば安全ですか?
不正アプリの動作は停止できる可能性があります。
ただし、すでにID、パスワード、カード情報などが盗まれている場合、アプリを削除しても情報は元に戻りません。重要アカウントの変更やカード停止も必要です。
初期化すればウイルスは消えますか?
多くの不正アプリは初期化によって削除される可能性があります。
ただし、初期化すると端末内データと調査に必要な履歴も失われます。情報漏えいの確認や証拠保全が必要な場合は、初期化前に相談してください。
iPhoneにもウイルスは感染しますか?
iPhoneには複数のセキュリティ機能がありますが、不審なアプリ、悪意のある構成プロファイル、古いiOSを狙った攻撃、アカウント乗っ取りなどのリスクはあります。Appleは、マルウェアを含む可能性があるアプリの削除や、iOSの更新を案内しています。
スマホに警告画面が出ただけでウイルスに感染していますか?
警告画面だけでは判断できません。
偽警告の場合は、アプリを入れたり、個人情報を入力したりしなければ、端末自体へ不正アプリが導入されていない可能性があります。
ただし、表示後に行った操作によって対応が変わります。
まとめ
携帯からウイルスを消す方法は、AndroidとiPhone、発生している症状によって異なります。
Androidでは、Google Play Protect、不審なアプリと権限の確認、OS更新を行います。iPhoneでは、不審なアプリ、構成プロファイル、Apple Account、iOSの状態を確認してください。
改善しない場合は初期化も選択肢になりますが、端末内データと調査に必要な履歴が消去されます。
次に当てはまる場合は、不審なアプリを削除したり端末を初期化したりする前に、専門会社へ相談してください。
- 遠隔操作された
- IDやパスワードを入力した
- 不正決済が発生した
- 情報漏えいの範囲を調べたい
- 社用スマホが感染した
- 警察や弁護士へ提出する資料が必要
単にアプリを削除することと、被害の全容を確認することは別です。
端末を使える状態に戻すだけでよいのか、漏えいした情報や不正操作の範囲まで調べる必要があるのかを判断し、目的に合った対応を選んでください。




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