
※この記事は2022年6月に更新されています。
「USBメモリのデータをうっかり削除してしまった!」「USBメモリが突然認識しなくなった…」
そんなとき、データを復旧する方法は大きく分けて2つあります。1つ目は復旧ソフトを使って自力で復旧する方法、2つ目はデータ復旧業者に依頼する方法です。どちらの方法を選択するべきかは、データ消失の原因によって変わります。USBメモリはコンパクトで手軽に持ち運びができる分、データ消失する原因もさまざまであり、場合によっては特定の方法でないとデータを復旧できないケースもあるため注意が必要です。
この記事では、USBメモリのデータ復旧・復元方法だけでなく、データ復元ソフトと復旧業者のメリット・デメリットを徹底比較し、USBメモリのデータが消えてしまったときにやってはいけないこと、おすすめ業者や費用についても解説していきます。
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この記事の目次
USB メモリのデータ復旧・復元は可能?
USBメモリはコンパクトで持ち運びができることもあり、データ消失のトラブルが起こりやすい媒体でもあります。USBメモリのデータが消えてしまったとき、100%復旧・復元できるのでしょうか?
実は、消えてしまった状況や原因などによって、復旧方法や難易度が変わります。
基本的に、データがPCで見えなくなったとしても、まだUSBメモリ内にデータが残っていれば復旧できる可能性が高いです。しかし、USBメモリ内部のデータまで消えてしまっていた場合、そのデータを遡って復元するというのは非常に困難だといわれます。
もしUSBメモリのデータが消えてしまった場合は、まずは落ち着いて問題の原因を特定しましょう。重要な仕事のデータが入っている等で万が一にも消えてしまったら困るという場合は、データ復旧の専門業者に相談することもできます。
障害の種類によって復旧方法が異なる
下記はよくあるUSBメモリのデータ消失理由です。
- 誤ってデータを消去してしまった
- 保存場所を間違えて上書きしてしまった
- 間違えてフォーマットをしてしまった
- USBメモリが突然認識しなくなってしまった
- 曲がってしまった、水没させてしまった
- エラーが表示されて見られなくなってしまった
こういったトラブルは、大きく分けて①論理障害 ②物理障害 という2つの障害に分類できます。障害原因によって対処方法も大きく変わるため、それぞれの障害について解説します。
データ復旧ソフトが修復できる問題はこの一部の論理障害のみであるため、万が一物理障害が発生しているにも関わらずデータ復旧ソフトのスキャンにかけてしまうとかえって状態が悪化する恐れがあります。そのため、データを残したい場合は最初に論理障害と物理障害どちらが起こっているかを把握するようにしましょう。
USB メモリに論理障害が発生している
論理障害とは、データの削除やフォーマットまたは内部システムの異常によってUSB メモリのデータに障害が発生している状態です。
USB メモリ自体は正常に使用できるが、データが見られない・アクセスできないといったケースはこちらに該当します。
論理障害のときのおもな症状は以下の通りです。
- 誤ってデータを消去してしまった
- 保存場所を間違えて上書きしてしまった
- 間違えてフォーマットをしてしまった
- PC上でUSBメモリのデータが表示されない、アクセスできない
- ファイル名が文字化けしている
- 次のようなエラーメッセージが出てアクセスできない「フォーマットする必要があります」「アクセスが拒否されました」「パラメータが間違っています」「ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません」
削除してしまったデータも実は残っている可能性がある
PC上でデータが見えなくなってしまっても、データ自体が残っていて安全にデータを取り出せることがあります。一度削除しても、そのデータを記録していた領域が上書きされていなければデータの痕跡を辿って復元できる可能性があります。また、データがどこに保存されているかを示すデータの住所に問題があるだけで、データ自体はそのまま残っている場合もあります。
USB メモリに物理障害が発生している
物理障害とは、USB メモリが物理的に破損し、認識しなくなっている状態です。おもな症状は以下のようなものがあげられます。
- PCにUSBを挿したまま落として曲がってしまった
- 飲み物などをこぼして水没させてしまった
- ファイルが破損・開けない・文字化けしている
- 1~2年以上使用している(経年劣化)
- PCにUSBメモリを挿入しているのに「ディスクを挿入してください」というメッセージが出る
USB メモリ自体が機能せず、データにアクセスできないケースはこちらに該当します。物理障害の場合は復旧ソフトでデータを取り出すことはできないため、自力での復旧はまず不可能です。もしどうしてもデータを救出したい場合はデータ復旧の専門業者に相談してください。
USB メモリが認識しない・読み込めない場合の原因や対処方については、下記の記事を参考にしてください。
データ復元ソフトで復旧できるケース・できないケース
上記で紹介したような症状のうち、軽度の論理障害であればデータ復旧ソフトで復元が可能です。落として折れてしまった場合や経年劣化など物理障害が原因であれば、データ復元ソフトのスキャンにかけることでより悪化してしまう可能性があるため注意しましょう。
データ復元ソフトで復旧できない場合でも、データ復旧業者であればデータをサルベージできる可能性があります。もし重要なデータで消えてしまっては困る場合や、データ量が膨大で自分で作業するのが難しい場合などは、一度データ復旧の専門業者に相談してみましょう。
USBメモリのデータを削除してしまったときの注意点
USBメモリのデータを復旧したいときの注意点があります。
- すぐに安全な取り外しの操作を行う
- フォーマット・上書きをしない
- データ復元ソフトでスキャンする際は事前にしっかり確認する
- 2-3.破損したUSBメモリの継続使用はNG
上記の行動に注意しなければ、取り出せたはずのデータまで全て失ってしまうリスクがあります。トラブルが起こった直後の行動によってその後の復旧率も変わってしまいます。少しでも安全にデータを救出したいのであれば、NG行為は避けましょう。
すぐに安全な取り外しの操作を行う
USBメモリのデータが認識しない・読み込めない・アクセスできない等のトラブルが発生した時は、まずはすぐにPC等から安全に取り外しましょう。
なお、きちんと取り外しの処理をせずにいきなりUSBを抜いてしまうと、さらにダメージが広がる可能性があります。以下の手順で、速やかに取り外しの操作を行ってください。
安全にUSBを取り外す手順(Windows)
- 画面右下のタスクバーに表示される「ハードウェアを安全に取り外す」(USBのようなアイコン)をクリック
- 取り外したいUSBを選択
- 「○○はコンピューターから安全に取り外すことができます。」というメッセージが出たら、USBを抜く
安全にUSBを取り外す手順(Mac)
- デスクトップのUSBアイコンをドラッグ&ドロップでゴミ箱に入れる
- PCからUSBを抜く
フォーマット・上書きをしない
USBメモリのデータが読み取れなくなった場合、慌ててフォーマットしないよう注意しましょう。
フォーマットとはUSBメモリの情報を初期化する作業のことです。USBメモリをフォーマットすると、データは全て削除されてしまいます。さらにその後、データを上書きしてしまいますと、フォーマット前のデータを復元することは非常に困難になります。
USBメモリに不具合がある場合、フォーマットを促すようなメッセージが表示されることがあります。これはUSBメモリの読み取りエラーが発生した場合に表示されるメッセージでもあり、このメッセージ通りにフォーマットすると、データが復元できなくなってしまう場合も。USBメモリに必要なファイルがあるにも関わらず、フォーマットを促すメッセージが表示される場合、まずはUSBメモリのデータ復元を試しましょう。
破損したUSBメモリの継続使用はNG
破損したUSBメモリを使い続けることは避けましょう。
もし使い続けることで、データを取り出すことができても、データを取り出した後に使うことは避け、新しいUSBメモリを使うようにしましょう。破損したUSBメモリは、正常にデータを保存できるとは限らないからです。
データ復元ソフトでスキャンする際は事前にしっかり確認する
データが消えてしまったとき、すぐに復旧ソフトでスキャンをかけるのはやめましょう。
USBのデータが消えたとき、復旧ソフトで修復できるのは一部のケースに限られます。データが消えてしまった原因によってはむしろ症状が悪化してしまい、最悪の場合はスキャンすることで逆にデータが消えてしまうことがあります。
もし自力で復旧ソフトを使いたい場合は、障害の理由をしっかり確認してからにしてください。
USBメモリのデータ復旧・復元方法
USBメモリのデータを復旧・復元する3つの方法をご紹介します。
- パソコン内のデータを確認する
- データ復元ソフトを使用して自力で復旧する
- データ復元の専門業者に依頼する
パソコン内のデータを確認する
USBメモリに保存していたデータが、パソコン内にも残っている可能性があります。まずは、ローカル内のデータをもう一度確認してみましょう。
データ復元ソフトを使用して自力で復旧する
自力でUSB メモリのデータを復元する場合、データ復元ソフトを使うことになります。データ復元ソフトで対応可能な障害は論理障害のみのため、「USB メモリ自体は壊れていないがデータが見られない」というケースのみこちらの方法でデータ復旧・復元できる可能性があります。
データ復元ソフトを利用する場合は、基本的に以下の手順で復元することができます。
- データ復元ソフトをインストールする
- USBメモリをソフトでスキャンする
- 復元したいファイルを選択する
- 別の場所に保存する
しかし、スキャンによって逆にデータが消えてしまうことがあったり、スキャンできても全てのファイルを復旧ソフトで読み込めるとは限らないため注意が必要です。
データ復元ソフトで最適な処置をするには、一定レベル以上の知識やリテラシーが必要であり、適切でない処置をしてしまうことで障害を悪化させ、更に復旧確率を低下させてしまう危険性があります。
データ復元の専門業者に依頼する
より確実にデータを復元したい場合は、専門業者に依頼することが最もおすすめな方法です。
データ復元ソフトでは修復できないような物理障害や重度の論理障害なども対応可能であり、復元に失敗する可能性も大幅にダウンします。ただ、中には技術力に乏しい業者も存在するため、データ復元業者に依頼する場合は、実績や復旧率などの技術レベルを確認してから依頼しましょう。
データ復旧サービスや業者については下記の記事で詳しく紹介しています。
おすすめデータ復旧サービス
技術力が高い業者の選定といっても、馴染みのないサービスの判断を素人がするのは難しいです。
そこで、データ復旧サービス各社の価格、内容(対応製品)、期間や特長から比較した、おすすめのデータ復旧サービスを紹介します。
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相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際はまずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
復旧費用 | 相談から見積もりまで無料 500GB未満:5,000円〜 500GB以上:10,000円〜 1TB以上:20,000円〜 2TB以上:30,000円〜 |
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対応製品 | RAID機器(NAS/サーバー)、パソコン(ノート/デスクトップ)、外付けHDD、SSD、USBメモリ、ビデオカメラ、SDカード・レコーダー等記憶媒体全般 |
復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
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データ復元ソフトのメリット・デメリット
データ復元ソフトを使用する場合のメリットとデメリットは以下の通りです。
- フリーソフトなど費用が比較的安く済む可能性がある
- 物理障害の場合、復元はできない(復元可能なものは軽度障害のみ)
- 障害を悪化させてしまう場合がある
フリーソフトなど費用が比較的安く済む可能性がある
データ復元ソフトで復元に成功すれば費用は安く済む可能性があります。多くのデータ復元ソフトは、はじめにデータのスキャンを行い、実際にデータを復元するタイミングで費用が請求されるため、完全無料で行えるとお思いの方は注意が必要です。
物理障害の場合、復元はできない(復元可能なものは軽度障害のみ)
水没や破損・認識しない状態など、物理的な障害が発生しているSDカードの復元は基本的にできません。そもそも復元ソフトを使う方法は、パソコンにSDカードを挿入した時に、SDカードとして認識されることが大前提となります。また、論理障害の場合でも復元の保証はないため、復元できるかどうかは、削除やフォーマットの障害状況によりけりな一面があります。
もし、PCなどで認識できていない場合はそもそもソフトでの復旧は難しいため、注意が必要です。
障害を悪化させてしまう場合がある
データ復元ソフトを使用した場合、スキャンなどの機能によりUSBメモリに負荷をかけてしまうことがあります。そうなるとUSBメモリ障害を悪化させてしまうことがあり、データの復元がさらに困難になってしまう可能性があります。重要なデータの場合、はじめからデータ復元業者に依頼する方が賢明な判断だといえるでしょう。
特にスキャンが長引くときは、メモリ自体が故障していたり物理障害が原因だったりする可能性が高いです。その場合は、ソフトで読み込むことでさらに症状を悪化させるリスクがあります。
データ復元ソフトのメリット・デメリットについての詳細は下記の記事を参考にしてください。
データ復元業者に依頼する場合のメリット・デメリット
データ復元業者に依頼する場合のメリットとデメリットは以下の通りです。
- 物理障害・論理障害問わず、幅広い障害に対応
- データ復元できない場合費用がかからないケースも
- データ復元ソフトと比較して、復旧・復元できる可能性が高い
物理障害・論理障害問わず、幅広い障害に対応
データ復元業者の多くは、データ復元ソフトと比較して幅広いUSB メモリの復元に対応しています。これは専門業者にしかない機器や特別なソフトウェアを使うことで、復元ソフトでは対応できない、難易度の高いデータ復元に対応しているからです。
水没や物理的破損に加え、データ復元ソフトで復元ができないデータも復元できる可能性があります。
データ復元できない場合費用がかからないケースも
依頼されたSDカードの復元ができなかった場合、費用を請求しない成功報酬制を採用している専門業者もあります。また復元できるかどうかの調査だけ無料で依頼できる業者もあります。実際にデータ復元できた場合にのみ費用を支払えば良いので、依頼者にとってはとても親切な業者と言えるでしょう。
またSDカードのデータを全て復元できなくても、一部だけ復元できるケースもあります。この場合、復元できたデータ量に応じて柔軟に料金が発生する出来高制などもあるため、専門業者に復元を依頼する場合は、料金体系についても詳しく確認してから依頼すると良いでしょう。
データ復元ソフトと比較して、復旧・復元できる可能性が高い
データ復元業者はUSB メモリの復元を専門とした機器やソフトウェアを使うことで、復元ソフトと比較して、より高い可能性でUSB メモリの復元が可能です。実績を明記していない業者は技術力に乏しい可能性もあるため、データ復旧率も事前に確認しておきましょう。USB メモリに重要なデータが含まれていて、どうしても復元したい場合は、データ復元業者に依頼した方が良いでしょう。
もしデータ復旧業者の選び方が分からない、迷ってしまうのであれば以下の記事を参考にしてみてください。全国に多数あるデータ復旧業者を比較し、技術力が高く信頼できる業者を選ぶポイントやおすすめの業者について紹介しています。
大事なデータの復旧はプロに相談
USBメモリのデータが破損した時の復旧・復元方法について紹介してきました。
大切な写真や動画・仕事のファイルが保存されているUSBメモリが破損してデータが読み取れなくなったら、様々な方法で復旧・復元を試みるかもしれません。
コストをかけたくない場合は、無料の復元ソフトを使う方法がおすすめですが、失敗した場合、さらに状態を悪化させてしまうこともあります。
そのため重要なデータが含まれているUSBメモリのデータを復旧・復元したい場合は、最初から専門業者に依頼することをおすすめします。
USBメモリの復旧について、記事内で紹介したデジタルデータリカバリー公式サイトでもさらに詳しく紹介されています。