SDカードが認識しない時の対処法6選!原因や注意点も解説|サイバーセキュリティ.com

SDカードが認識しない時の対処法6選!原因や注意点も解説

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SDカードはPCだけでなくスマートフォンやビデオカメラなど幅広い種類の機器でデータ保存に使われている記憶媒体です。SDカードはHDDなどと比較して小型で軽量なため、データの持ち運びに重宝されていますが、精密機器であることに変わりないため、ある日突然認識しなくなることがあります。

  • SDカードがPCに認識されずにデータにアクセスできない
  • SDカードをフォーマットしたらPCに読み込まれない

このような場合、SDカードが故障して使用できなくなる心配もありますが、何より保存されているデータにアクセスできなくなり、最悪の場合にデータが取り出せなくなるのではないかと不安になりますよね。そこで本記事では、SDカードのデータが認識されない・読み込まない場合の原因や対処方法、データを「安全に」復旧・復元する方法を紹介します。

本記事の要約
  • 物理的な破損によってSDカードを認識しない場合、自力での復旧作業で失敗する確率が非常に高い
  • SDカードの障害の判別は非常に困難。誤った処置で状態が悪化するため、確実にデータ復旧をしたいならデータ復旧専門業者」に依頼するようにしましょう。
  • 無料相談のあるおすすめのデータ復旧業者は「デジタルデータリカバリー」です。

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SDカードにデータを保存する仕組みとは?

カメラやパソコンからSDカードに送られたデータは、カード内の「コントローラ」という部品によって受け取られます。コントローラはデータを適切な形式に変換し、カード内の「NANDフラッシュメモリ」に書き込みます。これは小さなセル(記憶素子)の集合体で構成された半導体メモリで、電気信号を使ってデータを保存します。

SDカードとmicroSDの違い

SDカードとmicroSDについては以下のような比較ができます。

項目 SDカード マイクロSDカード (MSD)
用途 デジタルカメラ、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど スマートフォン、タブレット、ドローンなど
容量 2GBまで(SD), 4GB〜32GB(SDHC), 64GB〜2TB(SDXC) 128MB〜1TB (microSDHC, microSDXCを含む)
価格 容量により異なるが一般的にマイクロSDよりやや高価 容量や速度クラスにより異なるが一般的に手頃
メリット 大きめのサイズで取り扱いやすい 小型で携帯性が高い、多くのモバイルデバイスに対応
デメリット 小型デバイスには不向き、携帯性に欠ける 小さく紛失しやすい、PC接続はカードリーダーが必要
耐久性 あり なし

SDカードとMSDではデータの復元方法が異なるケースがありますので、詳細はプロの専門業者に相談して確認することが重要です。

SDカードを認識しない・読み込まない原因

SDカードを認識しない・読み込まない原因は以下のようなものがあります。

  1. 対応外の規格・種類を使用している
  2.  SDカードまたはPCなどの使用機器側の接触不良
  3. カードリーダーやアダプターなどの不具合
  4. 論理障害・物理障害

原因① 対応外の規格・種類のSDカードを使用している

SDカードにはいくつか規格・種類があり、保存できるデータ容量の大きさによって3つの規格に分かれています。

  • SDカード(上限容量2GB)
  • SDHCカード(4GB-32GB)
  • SDXCカード(64GB以上)

見た目の大きさやサイズは一緒ですが、機器とSDカードの規格が合っていなければ、接続しても認識されません。

SDカードを使用する際は、SDカードの規格と使用する機器が対応しているかどうかを確認しましょう。もし規格があっていない場合はSDカードか接続機器を交換する必要があります。

それぞれの特徴をまとめると次のようになります。

項目 SDカード SDHCカード SDXCカード
容量 最大2GB 4GBから32GB 64GBから2TB
使用用途 一般的なデジタルカメラ、MP3プレーヤー 高解像度の写真撮影、動画撮影 高解像度の動画撮影、大容量データの保存
特徴 FAT12/16ファイルシステムを使用 FAT32ファイルシステムを使用 exFATファイルシステムを使用
メリット
  • 互換性が高い
  • 中容量のデータ保存に適している
  • 比較的安価
  • 大容量データの保存が可能
  • 高速データ転送が可能
デメリット
  • 容量が小さい
  • 新しいデバイスでは使用が限られる
  • 32GBまでの容量制限
  • 古いデバイスでは互換性がない
  • 高価格
  • exFATファイルシステムに対応していない古いデバイスでは使用不可

原因② SDカードまたはPCなどの使用機器側の接触不良

SDカードの読み取り部分に、汚れや錆びが付着すると接触不良が発生し、正常に認識されなくなることがあります。これは、SDカードではなく、使用機器側のSDカード差し込み部分にも同じ問題が発生する可能性があります。

他にも、SDカードをパソコンやデジタルカメラ、変換アダプタなどの機器にしっかり差し込まれていないことで、接触不良が発生している可能性があります。一度しっかり差し込み直しましょう。

それでもSDカードを認識できない場合には、SDカードに障害が発生している可能性が高いので、一度データ復旧業者で障害の診断をしましょう。

原因③ カードリーダーやアダプターなどの不具合

カードリーダーやアダプター、USBポートに、故障が発生すると、SDカードを認識しない原因になります。この場合にはカードリーダーを清掃したり交換することによって解決する可能性があります。

また、他のカードリーダーに差し込んでSDカードを認識するか否かを確かめましょう。

認識しないにもかかわらずSDカードを何度も抜き差しするのはやめましょう。状況が悪化することがあります。

一度試しても認識しない場合には、SDカードに原因がある可能性が高いので、データ復旧業者に相談して障害の診断をすることをおすすめします。

原因④ 論理障害・物理障害

SDカード内のデータが損傷したり、アクセスできなくなったりする状態を「データ障害」と呼びます。

データ障害には論理障害・物理障害のふたつが存在します。ここではそれぞれの主な原因を表にまとめました。

項目 論理障害 物理障害
障害種別 データ構造やファイルシステムの問題によってデータにアクセスできない状態。 ハードウェアの損傷や故障によってデータにアクセスできない状態。
原因
  • ソフトウェアの不具合
  • ウイルス/マルウェアの感染
  • 誤った操作(誤削除、フォーマット)
  • ドライブの摩耗や故障
  • 衝撃や落下による物理的損傷
  • 電源の問題
  • 過熱
復旧難易度
  • 比較的容易(適切なソフトウェアや知識があれば復旧可能)
  • 重度症状は自力で復旧不可能
難しい(専門的な機器や技術が必要)
対処方法 データ復旧ソフトウェアの使用専門のデータ復旧サービスに依頼 専門のデータ復旧サービスに依頼

フラッシュメモリはデータ構造とデータ消去の構造的違いから、HDDよりもデータ復旧の難易度が高いと言えます。データの読み書きの仕組みやシステムの構造を理解し、それに対応した専門的なツールや技術が必要となるため、高度な技術と経験が求められます。

もし自力でやみくもに対処すると、状態が悪化し、最悪の場合、データが二度と取り出せなくなる可能性があります。絶対に取り出したいデータがある方や、自分で対処するのが困難な方は、すぐにデータ復旧業者に相談することをおすすめします。

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データ復旧業者の選定方法については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

SDカードの論理障害とは

前述した「論理障害」が起きると、保存されているデータが破損し、ファイルが開けない、データが認識できない、エラーメッセージが表示されるといった状態になります。

SDカードの論理障害の原因例には以下のようなものがあります。

このような状態で、むやみに作業を行ってしまうと、データの上書きなどが行われ、復旧ソフトやパソコンの修復ツールでは直せない可能性があります。

データの削除など軽度の論理障害であれば、データ復元ソフトなどを使って自力で復旧できる可能性がありますが、復元ソフトを繰り返し実行したり、データが消えた状態で機器の使用を続けると論理障害が重くなり、自力で復旧することができなくなります。

論理障害の原因① 意図しない初期化/フォーマット

特にSDカードをパソコンに接続した際に、以下のようなエラーメッセージが表示された場合は、「キャンセル」をクリックして使用をやめ、SDカードをすぐに取り外しましょう。

SDカードを認識しない時に表示されるエラーメッセージ例

  • ドライブ〇:を使うにはフォーマットする必要があります。フォーマットしますか?
  • ディスクはフォーマットされていません。今すぐフォーマットしますか?
  • セットしたディスクは、このコンピュータで読み取れないディスクでした。
  • ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません。
  • パラメータが間違っています。
  • アクセスが拒否されました。

「はい」を押してフォーマットしまった場合、SDカードに操作が加えられていなければ、

データ復旧業者が解析ツールを使用してデータを戻すことが可能です。復旧業者の技術力が高ければ、データが上書きされてもデータの大部分を取り出せることがあるため、まずはご相談ください。

論理障害の原因② データの誤削除

誤ってデータを削除した場合には、時間の経過や通電し続けることで、復旧できたはずのデータが復旧できなくなってしまう可能性があります。

市販のデータ復旧ツールで復元できる場合もありますが、ファイルのデータが大きく破損している場合や、HDD/SSDが物理的に破損すると個人では復旧ができません。

確実にデータ復旧を希望するなら、データ復旧業者に依頼してデータを復旧してもらいましょう。

【画像・写真】削除・消失したデータの復元方法

削除や故障をしてしまった映像・動画データの復元方法を徹底解説

論理障害の原因③ ウイルス感染

SDカードでは、ウイルス感染が原因でデータが破損する場合があります。中には、ランサムウェアといってデータが読み込めなくなるだけでなく身代金を要求するなどの犯罪に巻き込まれることもあります。

ウイルスに感染すると、データの消去や流出、機器のフリーズなどが発生します。既にウイルスに感染した機器に接続すると、SDカードも感染してしまうため、機器に接続する前に、セキュリティソフトのお知らせを確認しましょう。

ウイルス感染が少しでも疑われる場合は、自分で対処しようとせず、専門業者に相談するようにしてください。

論理障害の原因④ データを上書き保存してしまった

ドライブレコーダーや防犯カメラなどは、SDカードの容量が限界になっても継続的にデータの保存ができるように、古いデータから自動で新しいデータを上書きする仕組みになっています。

データの上書き保存によるデータ紛失は、削除データの復旧よりも復旧の難易度が高いため、データの復旧が必要な場合は直ちに使用を中止データ復旧の専門業者へ相談しましょう。

SDカードの物理障害とは

「物理障害」とは、SDカードに物理的な破損・故障が生じている状態を指します。物理障害は論理障害と比較して復旧難易度が高い重度の障害とされています。

SDカードの物理障害の原因例には以下のようなものがあります。

このような状態で通電や操作を行うと、状態がさらに悪化し、データが取り戻せなくなる可能性があります。

物理障害が発生したSDカードからのデータ復旧には、物理的な修復の後、データを復元する作業が必要です。これは専門の設備と知識がなければ行えない作業です。

以下に詳しく障害について解説します。

物理障害の原因① SDカードの破損・変形

SDカードに強い衝撃がかかると、物理的に折れたり、曲がったりします。特にmicroSDカードなど、小型のSDカードでは、強く差し込んだ際に根元から折れてしまう場合もあります。

SDカードの物理的破損が発生するケースは以下のようなものがあります。

  • SDカードが落ちてしまい、気づかず踏んでしまった
  • SDカードの上に物を置いたままにした
  • ポートを間違えてSDカードを差し込もうとした
  • カードリーダーに挿し込むときに向きを間違えて挿入した
  • SDカードをポケットやカバンに入れて持ち歩いた

物理障害の原因② 水没

SDカードに飲み物などをこぼしてしまった場合は、水中の不純物によるICチップや回路の破損や・腐食が発生し、データにアクセスできなくなることがあります。

急激に乾燥させると水中の不純物がSDカードを破損する恐れがあります。水没したSDカードからのデータを取り出しはメーカーや修理店では対応していないため、データ復旧業者まで相談する必要があります。

物理障害の原因③ 書き換え回数の上限、経年劣化

SDカードの寿命は5〜10年程度といわれています。これは、SDカードに搭載されているフラッシュメモリの寿命で、データの書き換え回数の限界を指していることが多いです。

データの読み書きをおよそ数千~1万回行うと、絶縁膜が劣化し、データの元となる電子が抜けてしまいます。寿命近くまで使用し続けると、「SDカードが認識されない」「SDカードに読み書きできない」といった症状が発生し、突然データが全消去されて使用できなくなります

SDカードに使用されるフラッシュメモリは、HDDと構造上の違いから、既存の復元ソフトや、技術力の乏しい復旧業者ではカバーしきれないことが多く、自力での解決はほぼ不可能です。

データを取り出したい場合は、技術力のあるデータ復旧の専門業者に相談してください。

SDカードには寿命がある

SDカードの書き込み回数には上限(寿命)があります。SDカードの書き換え回数上限は、使用されているNANDフラッシュメモリのタイプによって異なります。

メモリタイプ 書き換え回数上限 特徴
SLC (Single Level Cell) 50,000 ~ 100,000回 各セルに1ビットのデータを格納できる。最も高い耐久性を提供し、産業用途や高信頼性が求められる環境で使用される。
MLC (Multi Level Cell) 3,000 ~ 10,000回 各セルに2ビットのデータを格納。SLCに比べて容量当たりのコストが低いが、耐久性は劣る。一般的な消費者向け製品に多く使用される。
TLC (Triple Level Cell) 300 ~ 3,000回 各セルに3ビットのデータを格納。さらにコスト効率が良いが、耐久性が最も低い。大容量のデータストレージ用途に適している。

SDカードの平均寿命は2~5年程度とされています。ただし、書き換え回数が多い場合や、高温や高湿度、強い衝撃などの環境下で使用している場合は、寿命が短くなる可能性があります。SDカードの寿命が近いかどうかは、以下の症状が見られないか確認することで判断できます。

  • データの読み書きが遅くなる
  • データの書き込みや削除ができなくなる
  • データが破損する

これらの症状が見られたら、不用意に操作せず、早めにデータを移行しましょう。データ破損がさらに進み、データの復旧が困難になる可能性があります。仮に完全に認識しなくなった場合は、データ復旧サービスを利用することをおすすめします。データ復旧サービスに依頼することで、データの復旧が成功する可能性が高くなります。

障害の原因が特定できない場合は対処法を試さない方がいい?

SDカードが認識できない場合、原因に合わせた対処をしなければ状態が更に悪化し、データが取り出せなくなる可能性があります。

慎重に対処しなければ復元できたデータも復元できなくなるかもしれません。

そのうえ、論理障害と物理障害の症状には共通した症状があります。

  • 「フォーマットされていません」「フォーマットする必要があります」とエラーメッセージが表示される
  • ファイルの読み書きに時間がかかる
  • フォルダを認識しない、アクセスできない
  • 「ファイルにアクセスできません」とエラーエッセージが表示される

上記のような症状が起きている場合は、論理障害と物理障害のどちらも疑われます(併発しているケースもあります)。

原因を診断する場合、データ復旧業者が提供している「無料診断」を受けるのが一番正確です。

データ復旧業者では、専門技術を駆使し、原因を正確に特定できます。SDカードに異常が発生した場合には、まず相談する事が先決です。業者によっては無料で受けられるサービスもあるので、まず相談しましょう。

SDカードのデータ復旧はHDD等と比べて難しい?

SDカードのデータ復旧はHDD等と比べて難しい?

SDカードに搭載されている「フラッシュメモリ」はHDDとは異なる仕組みで動作します。つまり、通常のHDDのデータ復旧技術は適用できず、結論から言うと復旧難易度は高いです。

項目 SDカード HDD
ストレージタイプ フラッシュメモリ(半導体) 磁気ディスク
データ復旧の難易度
  • 論理的障害も復旧可能だが複雑な場合が多い(専用設備が必要)
  • 物理的損傷の場合、復旧は困難で専門的な技術が必要
  • 論理的障害も復旧可能だが複雑な場合が多い
  • 物理的損傷の場合、復旧は困難で専門的な技術が必要
故障原因
  • 論理的障害(フォーマットの誤り、ファイルシステムの破損など)
  • 物理的障害(電気的故障、接触不良など)
  • 論理的障害(ファイルシステムの破損、マルウェア感染など)
  • 物理的障害(ヘッドクラッシュ、モーター故障など)
復旧方法
  • データ復旧ソフトウェア
  • 専門の復旧サービス
  • データ復旧ソフトウェア
  • クリーンルームでの物理的復旧作業
コスト 比較的低い(ソフトウェアの使用や簡単な物理的介入) 高い(専門的な機器やクリーンルーム環境での作業が必要)
データの安定性
  • 高温や電磁波の影響を受けやすい
  • しかし、適切に扱えばデータ保持性は高い
  • 機械的部品の摩耗による障害リスクあり
  • 適切な環境下では長期間のデータ保持が可能

たとえばHDDは機械的な部品(磁気ディスク、読み取り/書き込みヘッドなど)を使用してデータを保存します。これに対して、SDカードはフラッシュメモリという半導体技術を使用しており、動く部品がなく、データの保存とアクセスは全て電子的に行われます。この根本的な違いが、データ復旧のアプローチに大きく影響を与えます。

特にSDカードは、HDDとは異なり、データを分散して保存するため、1つのセルが損傷すると、元のデータを正確に読み出すことができず、他の機器と比較しても、自力での復旧作業の成功率は決して高いとは言えません。重度の場合(データ削除後、しばらく使用)なおさら対応が難しいといえます。

したがってSDカードからデータを確実に復旧するには、SDカードの実績が豊富なデータ復旧業者まで対応を依頼する必要があります。

SDカードには修理作業というものがない

SDカードを認識しない時に「修理したい」と考える方が多いですが、SDカードには修理作業というものがありません。

修理は動作を回復するための作業で、データは初期化されてしまうため、安価に購入できるSDカードのは買い替えたほうが安くて速いでしょう。つまり、認識しないSDカードへの対処は以下のどちらかになります。

  • SDカードを買い替える(データは初期化)
  • 保存しているデータの復旧作業をする

無料の復元ソフトと業者のどちらがおすすめ?

前提として、データを復旧・復元できるかはSDカードの故障状況で異なりますが、復旧率の高いと言われている方法としては以下があります。

  • 「データ復元ソフトの使用」
  • データ復旧業者への依頼

データ復元ソフトとは、データ復旧専用のリカバリーツールのことです。種類が豊富にあり、軽度の症状であれば簡単に復旧できる可能性がありますが、PCの知識が必要になる点や、作業内容次第で障害が悪化することも考えられます。そもそも万能なデータ復元ソフトは存在しないため、復旧率はデータ復旧業者よりも低くなります。

復旧率で業者とソフトを比較
  • データ復旧・復元業者のデータ復旧率:60~80%
  • 復元ソフトのデータ復旧率:50%以下

そもそもSDカードは致命的な故障が発生しても、異音などの目立つ症状はなく異常を調査・解決するには専門的な技術が必要です。

認識不良などの異常があれば速やかに「データ復旧業者への依頼」を検討しましょう。

データ復旧業者を選ぶときは「復旧率」で選ぶ

SDカードのデータ復旧に対応している主なデータ復旧業者は以下の通りです。

サービス名 デジタルデータ
リカバリー
PCエコサービス データレスキュー
センター
A1 Data アドバンス
デザイン
復旧実績 復旧率95.2%
✓相談件数
41万件以上
✓他社不可
7,000件以上
✓官公庁・法人
1万社以上
復旧率非公開×

✓依頼件数3万件

復旧率非公開×
✓受付件数
15万件以上
復旧率非公開×
✓復旧件数
7万件以上
復旧率非公開×
✓大手法人
1,000社以上
設備 ✓クリーンルーム
(クラス100)
✓ドナーHDD
7,000台以上
×

なし

×

なし

✓クリーン
ベンチ
✓ドナーHDD
2万台以上
✓クリーンルーム
ラボ公開

公開・見学可能

×

非公開

×

非公開

×

非公開

×

非公開

従業員数
(エンジニア
人数)
200名
(約40名)
18名(-) 23名(-) 66名(-) 20名(-)
初期診断・
復旧スピード
【初期診断】
最短5分
【復旧】
80%を48時間
以内に完了
【初期診断】
1日~
【復旧】
最短3日
【初期診断】
6~48時間
(※一部有料)
【復旧】
非公開
【初期診断】
1~3日
【復旧】
非公開
【初期診断】
1~3日
【復旧】
非公開
受付時間 年中無休
24時間受付
年中無休
24時間受付
年中無休
9:00~18:00
平日のみ
24時間受付
平日のみ
9:00~17:30

(※2024年4月時点の情報)

フラッシュメモリの復旧は難易度が高いことから、絶対に取り戻したい大切なデータであれば確かな技術力を持つ業者に依頼するべきです

SDカードのデータを復旧したい場合には、SDカードの復旧実績が豊富かも確認しておくことをおすすめします。仮に技術力の低い業者に依頼してしまうと、データを取り出すことはおろか、データを完全に失ってしまうこともあります。データの重要度に応じ、復旧実績や「復旧率」も確認したうえで選定を行いましょう。

上記から厳選したおすすめランキング1位の業者は、デジタルデータリカバリーです。

デジタルデータリカバリー

公式HPデジタルデータリカバリー

14年連続データ復旧国内売り上げNo.1のデータ復旧サービス最大手
復旧率最高値は95.2%と高い技術力
✔依頼の8割を48時間以内に復旧するスピード対応
✔国際標準規格ISO27001/ISMS認証を取得した万全なセキュリティ体制
✔警視庁からの表彰、東京都からの技術革新による表彰など豊富な実績

こちらのデジタルデータリカバリーは、国内で最も規模が大きいデータ復旧業者の1つです。20年以上データ復旧に携わり、累計の相談件数41万件以上、他社では復旧できなかった機器の相談件数も7,000件以上ある実績面で信頼のおける業者です。依頼前に無料で相談・診断・見積まで行ってくれるので、データ復旧業者を探している場合はこちらのデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。

SDカードを認識しない・読み込まない場合の注意点

SDカードを認識しないという状況では、以下に紹介する点に注意してください。

これらの注意点に心当たりがある場合には、SDカードに何らかの障害が発生している可能性が高いので、データ復旧業者でデータを取り出すことをおすすめします。

SDカードの抜き差しを何度も繰り返さない

SDカードを何度も抜き差しすることは避けましょう。過度に抜き差しをしてしまうと、コネクタ部分の状態が悪化してしまいます。また、データを読み書きしている最中に、SDカードを抜いてしまうと、ファイルシステム情報が破損し、データにアクセスできなくなる可能性があるため絶対に行わないでください。

静電気に気を付ける

SDカードに使われているフラッシュメモリは静電気に弱く、過度の電流が流れると、ショートしてしまう場合があります。とくに冬場、他の人にSDカードを手渡しする際や、カードリダーやスマホに入れる際にも静電気に気を付けなければ、最悪の場合、SDカードを認識しなくなるケースも少なくありません。対策方法として、「乾燥した環境下で作業を行わない」「静電気を防止する手袋を使う」などがあります。

通電を避ける、再起動を繰り返さない

SDカードへの通電はできるだけ避けましょう。SDカード自体が物理的に破損している場合、通電を続けると、状態悪化を招きかねません。

また、SDカードに保存されているデータが上書きされ、データ復旧の難易度が上がってしまいます。また、PCなど使用している機器側に何らかの問題がある場合、再起動を行うことで解決する場合があります。ただし、再起動はPC側にもSDカードにも大きな負荷がかかる行為のため、何度も試さず、1回に留めておきましょう

再起動しても認識されない・読み込まない場合には、SDカードに障害が発生していることが考えられるので、すぐにデータ復旧業者に相談することをおすすめします。

SDカードを無理やり差し込まない

SDカードを認識しない場合、正しく差し込まれているか不安になり、無理やり差し込んでしまう場合があるかもしれません。しかし、SDカードは非常に小型で薄いため、強い力が加わるとすぐに壊れてしまいます

また、SDカードを認識しないからと言って何度もカードの抜き差しをすることは控えましょう。認識しない場合は何かしらの不具合が発生しているため業者に相談するのも1つの手段です。

データの読み書き中にSDカードを抜かない

SDカードを、パソコンやデジタルカメラなどの使用機器に接続し、データの読み書きを行っている途中で、使用機器から抜かないでください。

読み書き中に抜いてしまうと、認識しなくなる、データの読み書きができなくなることに加え、データが破損する原因になります。

SDカードを曲げない

SDカードが曲がったり変形したりしていても、元に戻そうと力を加えないでください。

それ以上衝撃を与えても、さらに障害が悪化するだけです。

曲がったり変形したりしているSDカードからデータ復旧したい場合には、それ以上触らずに早めにデータ復旧の専門業者に相談しましょう。

SDカードを認識しない・読み込まないときの対処法6選

SDカードを認識しない・読み込まない場合、以下の対処法を試すことでのデータが復旧できることがあります。なお対処法は、発生している症状によって使い分ける必要があります。

ただし状態によってはデータを上書きする恐れもあるため、以下の表を参考に対処法を試してましょう。

  • 対処できる可能性が高い
  • ○ 対処可能な場合がある
  • ▲ 対処可能な時もあるが難しい場合もある
  • ✕ 対処不可能
症状 プロの復旧業者へ相談する 目視確認とクリーニング 互換性を確認する トラブルシューティング・設定の修正 SDカードのフォーマットを行う データ復旧ソフトを使用してデータを復旧する
認識しない・読み込まない
フォーマット・初期化を求められる
文字化けしている
物理的な故障(折れた・水かけた等)

自力で対処可能に思えても、経年劣化による破損が原因のケースもあります。

症状が切り分けられない時や対処法をためしても復旧できない場合はデータ復旧業者に相談してみましょう。

【対処法①】目視確認とクリーニング

SDカードが認識されない場合は、まず下記の流れで目視確認とクリーニングを試してください。

傷や折れ曲がりなど外的な損傷がないかを目視

SDカードを落とした際などに、物理的に損傷することも珍しくありません。

一度、SDカードが折れ曲がっていたり、傷が付いていないか、特にデータ読み取り部分に注意して確認するようにしましょう。物理的な破損の場合はデータ復旧を個人で行うことは極めて困難になるため、データ復旧業者に依頼する必要があります。

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ホコリや汚れを取る

SDカードのコネクタ部分にホコリがつまっているなど、SDカード裏面の端子の汚れによる接続不良で認識しないケースも多いです。

ティッシュや綿棒で汚れを取り除く必要がありますが、水拭きは電子部品を腐食させるため、SDカード用のクリーナーを使用して、静電気や破損に十分気を付けましょう。

正しく挿入されているか確認する

SDカードの向きを誤って挿入した場合や、接続口を誤って挿入すると、SDカードは認識されません。

パソコンやビデオカメラの取扱説明書を読み、SDカードの挿入口を確認したうえで、もう一度正しい向きで差し込みましょう。

【対処法②】互換性を確認する

SDカードを認識しないとき互換性を確認するのが最善です。まずは下記の対応をとりましょう。

重要なデータや機器の場合、解決しない時点で、データ復旧率の高いデータ復旧の専門業者に相談するようにしましょう

SDカードの種類を確認する

SDカードには3つの主要な規格が存在し、それぞれ「SD」、「SDHC」、「SDXC」と名付けられています。

これらの規格は、それぞれの特性により、使用できる機器が限定される場合があります。特に、「SDHC」と「SDXC」の規格は、古い機器とは互換性がありません。したがって、機器に対応した規格のSDカードを選ぶことが重要です。

他の機器やSDカードリーダーで試す

PC、ビデオカメラ、SDカードリーダーが壊れている場合、SDカードが認識されないかもしれません。異なる機器で試すと、SDカードが見つかることがあります。それゆえ、別の機器で確認してみてください

使用機器の再起動を行う

使用機器(PCやビデオカメラなど)に問題が発生した場合、一度再起動を行うことでその問題が解決することがあります。

これは、一時的なシステムエラーやバグが原因で問題が発生した場合、再起動によってシステムがリセットされることで問題が解消される可能性があるからです。

しかし、SDカードなどの記憶媒体が物理的に破損している状態で再起動を行うと、それが原因で障害が進行し、元々の問題がさらに大きくなる可能性があることにご留意ください。

SDカード本体を交換する

保存データが非常に少ない場合や、元のSDカードを廃棄しても問題ない場合は、SDカード本体を新しいものと交換しましょう。メーカーの保証書があれば無料で交換できるケースもあります。保証期限や交換条件をよく読んだうえで交換しましょう。

ただし、メーカーなどでSDカードを交換すると、データは破棄される可能性があります。内部のデータが必要な場合、破損した状態のSDカードでもデータ復旧業者に相談することをおすすめします。データ復旧業者によっては、お客様の希望に合わせた復旧作業や納品日時の提案が可能です。

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【対処法③】トラブルシューティング・設定の修正

SDカードが認識されないときは、以下のトラブルシューティングと設定の修正を試してください。

チェックディスク(自動修復)を行う

チェックディスク(chkdsk)とは、ファイルシステムのエラーを修復する機能です。ファイルシステムとは、どこに、どのようなデータがあるのかを管理する、本棚のような仕組みのことです。

しかし、強制終了などが原因で、ファイルシステムの整合性が乱れると、データにアクセスが出来なくなることがあります。チェックディスクでは、システム上のエラーしか対応できず、データ削除・経年劣化・物理障害には対応できません

このような状態でチェックディスクすると、デバイスが完全に破損する恐れがあります。「異音がする」などの状態で、データを復元したい場合は、修復ツールやデータ復元ソフトを使用せず、データ復元サービスに対応を依頼しましょう。

チェックディスクは、パソコンに直接指示を送信できる「コマンドプロンプト」か「WindowsPowerShell」を利用します。どちらを選んでもチェックディスクの操作は変わりません。

  1. WindowsキーとRキーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」のダイアログボックスを表示
  2. 「ファイル名を指定して実行」に「cmd」または「powershell」と入力する
  3. 黒いシートが表示されるので、「chkdsk (SDカードのドライブ文字):/f」と入力す

以上の操作でチェックディスクが完了すると、システムエラーが自動で修復され、SDカードが認識できるようになる場合があります。万が一チェックディスクがいつまでも終わらない場合は、以下の記事を参考にしてください。

ドライバーの再インストールを行う

SDカードが認識されない場合、ドライバーの再インストールを行うことで解決する場合があります。

ドライバーの再インストール方法は以下の通りです。

  • Windowsマークを右クリックして、「デバイスマネージャー」メニューをクリック

デバイスマネージャ操作

  • デバイスの一覧からSDカードのアイコンのメニューを右クリック

デバイスマネージャ操作2

  • 右クリック→「デバイスのアンインストール」をクリック

デバイスマネージャ操作3

  • 数分放置し、再度SDカードを挿入
  • ドライバーが自動的に再インストールされる

SDカードのドライブ文字を変更する

SDカードが認識できない原因の一つには、システムエラーなどが原因で、自動的に割り振られるドライブ文字が割り当てられない場合があります。

この場合は手動でSDカードのドライブ文字を変更することで認識できるようになります。

SDカードのドライブ文字を変更する方法は以下の通りです。

  1. Windowsマークをクリックし、「ディスクの管理」をクリックする
  2. 一覧からSDカードをクリックし、「ドライブ文字とパスの変更」をクリックする
  3. 「変更」をクリック、または一覧が空の場合は「追加」をクリックする
  4. 「次のドライブ文字を割り当てる」を選択し、右のセレクトボックスをクリック
  5. 他の周辺機器と重複しないドライブ文字(Eなど)を選択し「OK」をクリックすると、ドライブ文字が変更される

SDカードの書き込み禁止設定を解除する

多くのSDカードやmicroSDカードには「LOCK」と書かれたスイッチが本体に搭載されています。スイッチを操作してロックをかけると、SDカードの書き込みが禁止され、データの読み取りのみ可能になります。書き込み禁止設定を解除する場合は、SDカードを機器から取り外し、書き込み禁止スイッチを切り替えて再接続しましょう。

SDカードをパソコンで再認識させる

デバイスマネージャーで認識しないSDカードを再認識させることが可能です。

SDカードをパソコンで再認識させる方法は以下の通りです。

  1. Windowsマークをクリックし、「デバイスマネージャー」を選択する
  2. ディスクドライブのツリーをクリックして展開する
  3. SDカードのドライバー名をクリックし、「デバイスを無効にする」を選択する
  4. 「はい」をクリックしたらSDカードのドライバー名をクリックする
  5. 「デバイスを有効にする」を選択したら、「エクスプローラー」を開き、SDカードが認識されたか確認する

Windows「ハードウェアとデバイス」のトラブルシューティングツールを実行する

Windowsの「ハードウェアとデバイス」のトラブルシューティングツールを利用することで、SDカードの認識不良の原因となったシステムエラーを解消できる場合があります。Windowsのトラブルシューティングツールを実行する手順は以下の通りです。

  1. Windowsキー とIキーを同時に押し、「設定」を開く
  2. 「更新とセキュリティ」の「トラブルシューティング」をクリックする
  3. 画面右側をスクロールし、「ハードウェアとデバイス」の「トラブルシューティングツールの実行」をクリックする

以上の操作が完了すると、SDカードやパソコンのシステムエラーを検知し、自動で修復が行われます。

Windowsのスタートアップ設定を変更する

SDカードを認識させるシステムがWindowsOSで稼働していない場合はスタートアップ設定を変更することで、SDカードを認識できるようになります。

Windowsのスタートアップ設定を変更する手順は以下の通りです。

  1. WindowsキーとRキーを同時に押し「ファイル名を指定して実行」を表示させる
  2. 「services.msc」と入力し、OKをクリックする
  3. 「サービス」の画面が開いたら「Human Interface Device Service」をクリックする
  4. プロパティをクリックし、「スタートアップの種類」に表示された手動を「自動」に切り替える
  5. 自動に切り替える操作を終えたら「サービス」の「Plug and Play」「Shell Hardware Detection」「Storage Service」「UPnP Device Hostでも同様の操作を行う
  6. 全てのサービスを自動に切り替えたら、サービスを閉じて再起動する

【対処法④】フォーマットを行う

SDカードのフォーマットを行うことで、認識されないSDカードが認識される場合があります。ただし、フォーマットを行うと保存されているデータにアクセスすることができなくなります。

フォーマットは、バックアップデータがある場合など、SDカードに保存されているデータが1つも必要ではない場合のみで行ってください。

データが必要であるにもかかわらず、既にフォーマットを行ってしまった場合は、フォーマットに対応している技術力の高いデータ復旧専門業者に相談してください。フォーマットしてしまうと、時間が経つにつれデータの復旧率が減少してしまうため素早い対応が必要です。

【対処法⑤】データ復旧ソフトを使用してデータを復旧する

SDカードに対応している市販のデータ復旧ソフトを使用する方法もあります。認識されないSDカード内に保存されているデータが必要な場合、データ復元ソフトを使用することでデータを取り出すことが出来る場合があります。

SDカードで利用できるデータ復元ソフト

SDカードに対応しているデータ復元ソフトの種類は以下のようなものがあります。

機能/ソフトウェア Wondershare Recoverit PhotoRec Recuva DataRecovery ファイナルデータ
対応OS Windows, macOS Windows, macOS, Linux Windows Windows Windows, macOS
利用料金 有料版あり、無料版も利用可能 完全無料 無料版あり、有料版も利用可能 完全無料 有料
ファイルシステムのサポート FAT, NTFS, exFAT, HFS+ 多数(FAT, NTFS, exFAT, HFS+など) FAT, NTFS FAT, NTFS FAT, NTFS, HFS+
特徴
  • 広範なファイルタイプとストレージデバイスのサポート
  • 高度な復元オプション
  • 高度なファイル復元能力
  • オープンソースで無料
  • 広範なファイルシステムサポート
  • シンプルなUI
  • 高速スキャン
  • セキュアデリート機能
  • シンプルな操作性
  • 基本的な復元機能のみ
  • 広範囲のファイルシステムサポート
  • 詳細な復元オプション
  • 企業向け高度な機能

データ復元ソフトによって復元率や復旧スピード、復旧できるデータ量が異なります。復元率や復元ファイル数はソフトの設定次第ですので、操作をしやすいデータ復元ソフトを選択することがおすすめです。

有料のデータ復元ソフトは、無料版と比較して使用できる機能や、対応できるファイルシステムの種類などが多く、性能が高いです。ただ、その分使用する人間にも一定以上のリテラシーが必要になります。加えて、データ復元ソフトは無料、有料問わず軽度の論理障害しか対応していません。物理的な破損はソフトで修復できないため、エラーを根本的に修復することはできません。

復元に失敗しても繰り返しソフトを使用すると、データの上書きや、破損している部品の状態悪化などを招き、最悪の場合データを完全に失ってしまう可能性もあるため注意してください。中のデータが最悪消えてしまっても構わないので安価で復旧を試したいという場合は市販のソフトや修復ツールを試してみてもよいでしょう。

データ復元ソフトでデータを復元する方法

データ復元ソフトの使用手順は、基本的には以下のような流れです。

  1. 外付けHDDの復旧が可能なデータ復元ソフトをダウンロードする
  2. パソコンでデータ復元ソフトを起動する
  3. 外付けHDDをパソコンに接続する
  4. データ復元ソフトでデータをスキャンする
  5. 復元したいデータを選択し、復元作業を開始
  6. データが正確に復元できたか確認する

データ復元ソフトを使用する場合は、パソコンがデータ復元ソフトに対応しているかどうか確認しましょう。詳細な使用方法はソフト購入後に取扱説明書で確認できますが、難しい場合には自力で対処せず、データ復旧業者に依頼するようにしましょう。

データ復元ソフトを利用するときの注意点

データ復元ソフトを利用するときの注意点は以下のようなものがあります。

  • 復旧したいSDカードに自体にデータ復元ソフトをインストールしない
  • 不安な時や症状が確定しないときには使用しない
  • 症状を悪化させてしまう場合がある
  • データを復旧できない可能性がある
  • 復旧の可能性(復旧率)が分かりにくい

ソフトでスキャンできても全てのファイルを復旧ソフトで読み込めるとは限らないため注意が必要です。不安な方や確実にデータを復旧したい方はデータ復元ソフトで復旧するのではなく、データ復旧専門のデータ復旧業者に依頼することをおすすめします。

復元ソフトを利用するときの注意点については以下でも詳しく紹介しています。

▶【最新】データ復元ソフト厳選5種類を徹底比較!無料ソフトの失敗事例や注意点、おすすめ業者を解説

【対処法⑥】プロのデータ復旧業者へ相談する

ここまで紹介した方法でも解決しなかった場合や、自分で対処してデータが消えるのが怖い場合は、専門業者に相談しましょう。専門業者には①データ復旧サービス②メーカー等の修理サービスの2種類がありますが、SDカードに必要なデータが1つでもある場合は、データ復旧専門業者相談するのがおすすめです。

そもそも、障害が発生したSDカードを修理してそのまま使い続けることはできません。新品に交換する際にそのままデータを破棄するか、データ復旧を取り出すかという選択が必要になります。

SDカードのデータ復旧は難易度が高いため、復旧実績が豊富な専門業者に依頼したほうが復旧できる確率が高まります。メーカーの修理サービスに依頼しても実際はデータ復旧の専門業者が下請けで作業をするケースも多くあるため、最初からデータ復旧の専門業者に相談したほうが速くて確実です。データ復旧業者の比較に関しては以下の記事で紹介しています。

SDカードを認識しないときにおすすめデータ復旧サービス・製品

データ復旧業者への相談を検討している方のために、おすすめのデータ復旧業者をご紹介します。データ復旧専門業者に依頼するのであれば、確実にデータが復旧できないと意味がありません。SDカードの復旧事例が豊富な復旧率の高い業者に依頼するのが確実です。

データ復旧サービス各社の復旧率、設備規模、復旧スピード、価格や特長を比較した結果から、おすすめのデータ復旧業者を選定しました。

(2024年最新版)おすすめデータ復旧業者ランキングはこちら

デジタルデータリカバリー


公式HPデジタルデータリカバリー

デジタルデータリカバリーは、データ復旧国内売り上げNo.1のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績があります。

相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際はまずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。

対応製品 ■記憶媒体全般
SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー、USBメモリ、ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー等
復旧期間 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合)
約80%が48時間以内に復旧完了
設備 復旧ラボの見学OK
クリーンルームクラス100あり
交換用HDD7,000台以上
特長 ✔データ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1
✔復旧率最高値95.2%の非常に高い技術力
✔官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績
✔相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料)
✔365日年中無休で復旧対応
所在地 本社:東京都六本木
持込み拠点:横浜、名古屋、大阪、福岡

デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ

データ復旧業者の料金形態は以下の記事で紹介しています。

SDカードデータ復旧の専門業者を選ぶポイント

データ復旧専門業者に相談すると、故障したSDカードからデータを取り出してくれます。ただ、データ復旧業者は、全国に100社以上ありその選定は難しいです。「安かった」「近かった」「メーカーの保障だった」などの安易な理由ではなく、確実にデータを取り戻すには「技術力」を選定基準の軸にしましょう。

データ復旧業者の実力を確実に見極めるためのポイント

【ポイント1】データ復旧業者の技術力を見極める
【ポイント2】信頼できる復旧業者かどうかを見極める
【ポイント3】サービスの利用しやすさを見極める

デジタルデータリカバリーの評判に関しては以下の記事で紹介しています。

【ポイント1】データ復旧業者の技術力を見極める

SDカードなどのメモリ系機器の復旧は難易度が高いため、HPには「対応可能」と書いてあっても実際はごく一部の症状しか対応できないというケースや、そもそも対応していなかったりするケースが多いです。

全体的に復旧技術力が高く、かつメモリ機器の復旧専門のエンジニアがいるような業者を選ぶと間違いないでしょう。技術力を見極めるポイントとして、たとえば下記のような項目があります。


  • 対応できる機器の種類や症状が豊富である(SDカード復旧にも対応している)
  • データ復旧の技術力が高く、復旧実績が多数ある(数値や指標で明示している
  • 他社で復旧不可能だった機器の復旧実績が多数ある
  • 復旧ラボを自社内に保有し、公開している
  • 優秀な復旧エンジニアが多数在籍し、機器ごとの専門に分かれている(メモリ系機器復旧専門のエンジニアがいる
  • 初期診断・復旧スピードが速い
  • 土日祝日も復旧対応をしており、復旧エンジニアの人員が多い

各データ復旧業者の復旧実績や復旧率は公式HPなどで確認ができる場合が多いです。「復旧実績〇件」復旧率〇〇%」など数値で示されている場合は、客観的な指標であるので信頼できる情報と言えます。

一度他社で復旧作業を行い、復旧できなかった機器であっても業者によっては受け付けてくれる場合があります。技術力の高い業者であればあるほど、他社で復旧できなかった機器の復旧実績が多くなる傾向にあります。

【ポイント2】信頼できる復旧業者かを見極める

技術力以外にも、その業者が信頼できる業者かどうかは気になるところです。データ復旧業者が信頼できるかを見極めるために、具体的には下記のような点に着目するといいでしょう。


  • 大手法人や官公庁の取引実績が多数あり、運営会社が信頼できる
  • サービス対応が丁寧で信頼できる
  • プライバシー認証の取得等、セキュリティ対策が徹底されている
  • 復旧ラボへの持込み・見学が可能(作業風景を外部に発信・公開している)

信頼できる業者へ依頼するために、HP上で具体的な数値で実績を明記している業者を選んだ方がいいでしょう。

また、企業データ技術データなど、機密情報を含むデータを復旧しなければいけない場合は、各専門業者のセキュリティ対策を確認しましょう。

大手企業や官公庁からの依頼がある企業はセキュリティ対策が万全である業者が多いです。取引実績のほかにも「ISO27001」や「Pマーク」など、世界基準で規定されているセキュリティの認定を取得していることや、防犯カメラ外部部機器の持ち込み制限など、情報漏洩対策がしっかりされているかを確認しても良いでしょう。
信頼度の高いおすすめのデータ復旧業者はこちら>

【ポイント3】サービスの利用しやすさを見極める

データ復旧サービスの利用しやすさを見極める項目としては、下記があげられます。


  • 土日祝日の復旧対応や夜間窓口があり、相談しやすい
  • 出張での復旧に対応している
  • 依頼前の初期費用がかからない
  • 特急料金がかからない
  • データ納品時の追加費用がかからない

急ぎでデータが必要な場合や、仕事で平日の相談が難しい…といった場合、業者によって営業時間や復旧・納品までのスピードには差があるため、依頼の際は気をつけましょう。24時間受付・土日祝日対応など、営業時間を確認してください。

業者によっては、依頼前であるのにも関わらず見積のための機器配送料や機器の分解料金、初期診断費用が発生することがあります。また、診断の結果、復旧が不可能だったり依頼をキャンセルしたとしても、その費用は初期診断代として返金されません。データ復旧専門業者を選定する場合は、必ず上記の初期費用の発生しない専門業者へ相談してください。

  • 技術力
  • 信頼性
  • サービスの利用しやすさ

上記の3つのポイントから厳選したおすすめランキング1位の業者は、デジタルデータリカバリーです。

スマホ・カメラ・ドライブレコーダーの機器別対処法

SDカードはパソコンでのしようとは別に、スマホやカメラなどの様々な機器のデータを保存するために利用されます。機器別にデータの保存状況が異なるため、故障した時のデータの復旧方法も機器に合わせた手段を選択する必要があります。

ここでは、PC以外の機器で利用しているSDカードのデータ復元方法を紹介します。

Android(スマホ)のデータ復旧方法

Androidスマートフォンについても、SDカードを用いてデータを保存しているケースがあり、SDカードのデータを認識しない・読み込めないことがあります。この場合は、SDカードを正しく差し込めていないか、SDカードが故障している可能性があります。この場合は以下の対処法で解決する場合があります。

  • SDカードを挿しなおす
  • スマホを再起動する
  • データ復元アプリを使用する
  • データ復旧業者に相談する

Androidスマートフォン対応のデータ復元アプリは以下の通りです。以下のスマホアプリはAndroidのみでデータ復元が可能です。

  • EaseUS MobiSaver
  • SD Card Data Recovery
  • SD Card Recovery

しかし、スマートフォンアプリのみでできる操作は限られるため、写真・動画・文書ファイルなどの復元の精度はパソコンの復元ソフトに劣ります。スマートフォンには暗号がかかっている可能性があり、自力での復旧難易度は高く、データが消えてしまうリスクも大きくなります。

また、SDカードが認識されない場合には、SDカードに障害が発生している可能性が高いです。データの復旧を優先したい場合には、SDカードの復旧実績が豊富なデータ復旧業者に相談するのが一番確実です。スマホのデータ復旧に対応可能な業者はデータ復旧業者の中でも一握りの業者ですので、技術力の高いデータ復旧業者を選んで依頼しましょう。

スマホの復旧に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。

ドライブレコーダー・ビデオカメラ・その他のデータ復旧方法

SDカードをドライブレコーダーやビデオカメラなどの、どの機器で使用しているかによって復旧の難易度や注意点が異なります。

SDカードを使用している機器 保存データの特徴 注意点
ドライブレコーダー
  • 録画データを保存(データサイズが大きいため復旧が難しい)
  • 事故が発生した時に、証拠になる
  • データ容量を超えると、古いデータに上書きする形でデータを保存する
  • データが不安定で失われやすい
  • 上書きされたデータは復旧できなくなる
ビデオカメラ
  • 画像・録画データを保存(データサイズが大きいため復旧が難しい)
  • 削除直後であれば表示されないだけでデータが保存されている
  • データがビデオカメラに保存される保存形式もある
  • 上書きされたデータは復旧できなくなる

SDカードには、動画データを保存しているため、データの容量が大きく復旧する時の難易度が高くなってしまいます。更にドライブレコーダーは常時使用するため、容量がなくなり次第過去のデータを完全上書きしてしまいます。また、よくある失敗として多いのが、同じSDカードを多様なカメラにしようすることで認識されない症状が起きた際に、誤ってフォーマットをしてしまうことです。

自力で復旧することはほとんど不可能ですので、すぐに動画データの復旧が可能なデータ復旧業者に依頼しましょう。

動画データの復旧に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。

【2024最新】ドライブレコーダー(ドラレコ)の録画データ復元方法

▶【徹底解説】ビデオカメラのデータ復旧・復元方法

SDカードを認識しないときによくある質問

SDカードを認識しないトラブルの際によくある質問をまとめました。

そもそもSDカードとは?

SDカード(SDメモリカード)とは機器のデータを保存するための記憶媒体(メモリ)で、フラッシュメモリに分類されるカードです。SDカードを使用するメリットやデメリットは以下のようなものがあります。

SDカードを使用するメリット

  • 小型で軽量化され持ち運びがしやすい
  • 耐久度が高い
  • 単体で写真や動画、音楽などの大きめのデータを保存することが可能
  • デジタル・ビデオカメラ、パソコン(Windows,Macなど)などに内蔵してのデータを保存する役割が可能

SDカードを使用するデメリット

  • データの書き換え回数に制限がある
  • データの書き換え頻度が高い作業・長期間保存に向いていない
  • 機器によっては、保存しているデータに上書きすることがある

SDカードにデータを保存する時は、定期的に容量や書き換え回数を確認し、HDDやクラウドなどの大容量・長期間保存に向いている場所にデータを移行することが重要です。

SDカードのデータ復旧料金は?

SDカードのデータ復旧料金には幅があり、数千円~数十万円ほどです。業者の技術力(作業内容のレベル)の差や、容量の大きさ、故障内容などによって料金が変動します。

不安な場合は、まず無料診断を受けて料金の見積もりを出してもらうとよいでしょう。データ復旧業者の料金形態は以下の記事で紹介しています。

SDカードは何年持つ?

SDカードの寿命は意外と短く、平均2~3年と言われています。データの読み書き回数の上限によって寿命が決まるため、頻繁に読み書きを行うとさらに早く寿命が来ます。また、しばらく放置していると経年劣化でデータやSDカードが認識できなくなることがあります。

SDカードが破損?認識されない・読み込めない場合の解決方法

SDカードが壊れるとどうなる?

SDカードが故障すると、パソコンやスマホなどに接続してもデータが認識しなくなったり、エラーメッセージが表示されてデータの読み書きができなくなります。

焦って何度も抜き差ししたり自己流で対処すると症状が悪化するおそれがあるので、まずは落ち着いて適切に対処しましょう。

自力で対処するのが不安という方は、専門業者に相談してデータを救出してもらうことをおすすめします。

【SDカードが折れた・故障した】修理・データの復旧方法を徹底解説

まとめ

SDカードを認識しない原因と対策方法、さらに注意点まで紹介しました。デジタルカメラやスマートフォンの写真ファイルなど、SDカードに大切なデータを保存している人も多いでしょう。そんな時、突然認識しなくなったら、困惑してしまいます。

SDカードを認識しない時の対策方法は、この記事で紹介した通りですが、そもそもSDカードは消耗品であると考えるべきです。そのため、故障するまで使い続けるのではなく、数年に1回程度で構いませんので、新しいSDカードへの交換と、重要なデータをパソコンやクラウドへバックアップしましょう。そうすれば、万が一、SDカードが認識しなくなっても、慌てることは少ないはずです。

どうしようもない場合には、一度データ復旧業者に相談してみましょう。

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