フィッシング詐欺とは、送信者を詐称したフィッシングメールを送り付けて、偽のURLやファイルをクリックするように誘導し、重要な個人情報を盗み出す行為です。
近年、フィッシング詐欺によって個人情報が漏えいしたり金銭を要求されたりするケースが多発しています。フィッシングメールの被害に遭う可能性は誰にでもあるため、細心の注意を払うことが必要です。
今回は、フィッシングメールに添付されている、リンクやファイルを開いてしまったときの対処法について解説します。
目次
フィッシング詐欺とは?
フィッシング詐欺とは、フィッシングメールやSMSで個人情報を騙し取る犯罪行為です。これは不特定多数のデバイスに大量に送られ、個人情報やクレジットカード番号などの機密情報を入手するために使われます。
もしメールやSMSで不正なリンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたりすると、「マルウェアに感染する」「個人情報が盗まれる」などの被害に遭う可能性があります。
フィッシング詐欺の手口は以下のようなものがあります。
- 電子メールでフィッシングサイトに誘導
- 電子掲示板などの情報でフィッシングサイトに誘導
- 表示されているURLを本物のURLに見せかけてアクセスさせる手口
近年では、本物のwebサイトと区別がつかないように精巧なつくりになっているため、本物か偽物かを見極めることは非常に難しくなっています。
少しでも怪しいと思った場合は、メールや添付されているURL・ファイルを開かないようにしましょう。
フィッシングメールの事例
フィッシングメールには以下のような事例があります。
- Amazonのなりすまし
- お買い得商品のご案内
- 不在配達のお知らせ
Amazonのなりすまし
Amazonを装ったフィッシングメールは、よく見られる手口です。
メール本文には、「アカウントのセキュリティが脅かされています」「重要なお知らせがあります」などの文言が記載されており、ユーザーを不安にさせて、アカウント情報の入力を促します。
お買い得商品のご案内
お買い得商品のご案内を装ったメール本文には、「限定セール」「タイムセール」などの文言が記載されていることが多く、ユーザーの興味を引いて、偽サイトにアクセスさせようとします。
不在配達のお知らせ
不在配達のお知らせを装ったフィッシングメールは、「不在のため商品が返送されました」「再配達を希望される場合は、こちらからご連絡ください」などの文言が記載されており、ユーザーの焦りを利用して、個人情報を入力させようとします。
これらのフィッシングメールは、メール本文の文言や、記載されているURLを巧妙に偽装することで、ユーザーを騙そうとします。そのため、メール本文やURLに不審な点がないか、よく確認することが大切です。
フィッシングメールの被害を防ぐためには、以下の対策を講じることが重要です。
- メール本文やURLに不審な点がないか、よく確認する
- 不審なメールは開かずに削除する
- リンク先のURLを直接入力する
- ウイルス対策ソフトを導入する
フィッシングメールのURLをクリックすると、個人情報が盗まれたり、自分のデバイスからフィッシングメールが送信されたりする可能性があるため、URLをクリックする前に、それが本当に正しいのかを確認しましょう。
フィッシングメールを開くとどうなる?
フィッシングメールを開くとどのような被害が発生するのでしょうか。下記では、フィッシングメールで起こり得る被害について解説しています。
- 個人情報が漏えいする
- 遠隔操作される
- あらゆるマルウェアに感染する
個人情報が漏えいする
フィッシングメールのURLやファイル開いてしまった場合、生年月日や住所、クレジットカード情報やアカウント情報などの個人情報が漏えいする可能性が高いです。
個人情報が漏えいすると、犯罪などに悪用されるケースもあるため速やかに対処する必要があります。
特に企業の場合、マルウェア感染などで顧客情報が漏えいした場合、速やかに関係当局に報告し、適切な対応を行うことが重要です。この義務を放棄すると罰則が科せられる可能性があるため注意しましょう。
適切な対応を行うには、サイバーセキュリティ専門家に相談することも検討しましょう。サイバーセキュリティ専門家に依頼することで、被害の状況を正確に把握し、適切な対応策を提案することができます。
遠隔操作される
フィッシングメールに含まれるリンクや添付ファイルをクリックすると、デバイス内にウイルスが侵入する可能性があります。これにより、悪意ある第三者がデバイスを遠隔操作して個人情報を盗み出したり、デバイスをコントロールしたりすることがあります。
不審なメールやリンクなどがあった場合は、開かないように注意することが重要です。
あらゆるマルウェアに感染する
誤ってフィッシングメールを開くと、ランサムウェアやボットウイルスなどあらゆるマルウェアに感染する可能性があります。これに感染するとコンピュータやデータのアクセスをブロックされて金銭を要求されたり、第三者の遠隔操作によって自分のデバイスから大量にスパムメールを送信されたりする恐れがあります。
このようなマルウェアに感染した場合、被害が拡大する前になるべく早く対処することが大切です。
サイバーセキュリティ専門家に相談して、マルウェアの種類や感染経路を調査し、再発防止のためにも適切な対応を行うようにしましょう。
フィッシングメールを受信したときの対処方法
フィッシングメールを受信したときは下記のように対処しましょう。
- 無視する
- 添付ファイル・リンク先にアクセスしない
- メールの真偽を確認する
無視する
フィッシングメールを受信したときは、決してメールを開かず無視しましょう。
メールの受信を希望するメールアドレス以外は、自動的に迷惑メールフォルダへ保存されるよう設定を変更しておくと安心です。
添付ファイル・リンク先にアクセスしない
フィッシングメールにはファイルやリンクが添付されていることがありますが、これらにはマルウェアが仕込まれている可能性があります。マルウェアとは、コンピュータやスマートフォンなどのデバイスに侵入し、情報を盗んだり不正にアクセスしたりするなど、デバイスに害を与えることを目的としたウイルスです。
ウイルスに感染する危険性が高いため、添付されているファイルやリンク先にはアクセスしないようにしましょう。
メールの真偽を確認する
フィッシングメールは有名企業や銀行になりすまして送られることが多いです。そのため、メールを受信したら記載されている情報が正しいかを公式サイトや公式SNS等で確認しましょう。メールにて送られてきた内容が正しい場合は、公式でも発表されていている可能性が高いです。
フィッシングメールを開いたときの対処法
フィッシングメールを開いたときの対処法は下記のとおりです。
- ネットワークを切り離す
- デバイスを初期化する
- サイバーセキュリティの専門会社に相談する
ネットワークを切り離す
フィッシングメールのURLやファイル開いてしまった場合は、マルウェアに感染している可能性があります。ウイルスによって盗み出された個人情報などは、ネットワークを経由して攻撃者に送られます。そのため、ネットワークを早急に遮断することで被害を最小限にとどめることができるのです。
また、ウイルスはネットワークを通じて拡散します。ウイルスがネットワークを経由して社内中のパソコンを汚染したり、個人情報が入ったサーバーに侵入したりする恐れもあるため注意しましょう。フィッシングメールを開いたときはネットワーク接続をすぐに切るようにしてください。
デバイスを初期化する
ファイルなどが全て削除される初期化を行うことでマルウェアを駆除することができます。
ただし、デバイスを初期化すると、これまで保存していたデータや、どのような被害を受けたのかなどのデータが全て消えてしまうため注意しましょう。また、マルウェア感染が疑われる状態でバックアップを行うとバックアップ先でも感染が広がり、被害が拡大する恐れがあります。
サイバーセキュリティの専門会社に相談する
フィッシングメールのURLやファイル開いたときは、マルウェア感染や情報漏えいが疑われるため、サイバーセキュリティの専門会社に相談することが一番確実な方法です。
専門会社では、電子機器や記録媒体などから適切なプロセスで不正行為の事実確認を行ったり、不正アクセスの被害状況を調査したりすることができます。
専門会社のなかには、ヒアリングからお見積りの提示まで無料で行ってくれるところもあるため、気軽に相談してみましょう。問題を一刻も早く解決したいという場合は、速やかに専門会社に相談することをおすすめします。
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まとめ
今回は、フィッシングメールを開いたときの対処法を解説しました。フィッシングメールは有名企業を名乗り、webサイトに誘導して個人情報を抜き取ります。メールの情報を信じて指示に従ってしまうと被害に遭う可能性があるため注意しましょう。信頼できる企業からのメールだと思っても、自分で調べて情報の信ぴょう性を確認することが大切です。