パソコンへの遠隔操作・不正侵入を確認する方法と乗っ取りの対処法|サイバーセキュリティ.com

パソコンへの遠隔操作・不正侵入を確認する方法と乗っ取りの対処法

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近年、コロナ禍ということもあり、テレワークやリモートワークが普及するようになりました。社内情報を遠隔地から操作できることは非常に便利ですが、外部に情報が漏えいしたり、悪用されるケースもあるため、セキュリティ対策を実施する必要が生じています。

特に企業は「個人情報保護法」により、漏えいした個人情報の被害者に対して適切な通知を行い、情報漏えいを防止する措置を取る責任を負っています。これには迅速な対応が求められることから、サイバーセキュリティ専門家の知識と経験が重要となります。

この記事では、パソコンが遠隔操作された時の症状や被害事例、確認方法、そして対処法やおすすめの調査会社について紹介します。ぜひ参考にしてください。

パソコンの遠隔操作・乗っ取りとは?

パソコンの遠隔操作は、離れた場所からパソコンを操作する技術であり、リモートワークやテレワーク、また遠隔地からのサーバーメンテナンスなどに利用されています。遠隔操作は便利な技術ですが、悪用されると権限が乗っ取られ、パソコンが乗っ取りや不正アクセスの被害にあう可能性があります。

パソコンが乗っ取りや不正アクセスにあうと、個人情報の漏えいやサイバー攻撃などの大規模なインシデント被害が発生する可能性があります。

パソコンが遠隔操作で乗っ取られる危険性について

パソコンが遠隔操作で乗っ取られると、以下のような被害が考えられます。

  • 個人情報や企業データが盗まれる可能性がある
  • 被害者のアカウントやクレジットカード情報が悪用され、不正な取引や詐欺行為が行われる可能性がある
  • 乗っ取ったパソコンをマルウェアの拡散に利用され、他の端末に感染を広げることがある
  • 企業の場合、ハッカーはネットワーク内でさらなる攻撃を仕掛ける可能性がある
  • ハッカーはバックドアを設置して、被害者の活動や情報を監視し続けることが可能となる

このように遠隔操作での乗っ取りは、セキュリティ上の脅威となります。したがって、遠隔操作が疑われる場合は、速やかにサイバーセキュリティの専門家に相談するのが重要です。

専門家では現状を正確に把握し、侵入経路を特定し、漏えいデータや被害範囲を調査して、適切な対応策を検討することができます。もし「確実に遠隔操作されている」「実被害が出ている」場合、ハッキング調査に対応している専門会社まで相談しましょう。

遠隔操作等の被害が年々増加している

近年、スマートフォンやテレワーク、リモートワークの普及により、遠隔操作によるマルウェアや不正アクセスなどの被害が急増しています。このような状況下において、情報セキュリティに対する意識がますます重要になっています。

その一方で、マルウェアの種類は増加の一途をたどっており、McAfee社のデータベースに登録されるマルウェアの数は、現在でも1月あたり約300万検体のペースで増加しています。このような状況下において、セキュリティに対する対策はますます重要になってくると言えます。遠隔操作の被害を未然に防ぐためにも、正しい知識を身に着け、常日頃から対策を行っておきましょう。

参照:総務省

遠隔操作の調査を行いたい場合は、フォレンジック調査会社に相談する

パソコンが遠隔操作された場合、上記のような被害に遭遇している恐れがあります。そのため、デバイスを調査し、情報漏えいやハッキングの有無を確認するなど適切な対応をとる必要があります。

こうしたパソコンのハッキング調査において有効な手法が「フォレンジック調査」です。

フォレンジック調査は、デジタルデバイス上の証拠を収集する科学的な手法です。特殊なツールを使用してアプリや通信ログを解析することで、不正アクセスやマルウェア感染の痕跡を明らかにできます。ただし、フォレンジックは、複雑かつ専門的な分野のため、個人ないし格安の会社に依頼すると、証拠を損傷してしまうリスクがあります。

したがって、不正アクセスやハッキングの原因を特定する場合は、実績が豊富で、信頼できるフォレンジック専門会社に相談しましょう。

信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶポイント

パソコンの遠隔操作に対応した調査会社を選ぶときのポイントは次の6つです。

  • 実績がある
  • スピード対応している
  • セキュリティ体制が整っている
  • 法的証拠となる調査報告書を発行できる
  • データ復旧作業に対応している
  • 費用形態が明確である

上記のポイントから厳選したおすすめの会社が、デジタルデータフォレンジックです。

デジタルデータフォレンジック

デジタルデータフォレンジック公式HPデジタルデータフォレンジック

✔警視庁への捜査協力を含む、累計24,000件の相談実績
✔企業で発生しうるサイバーインシデント・人的インシデントの両方に対応
✔国際標準規格ISO27001/Pマークを取得した万全なセキュリティ体制
✔警視庁からの表彰など豊富な実績
14年連続国内売上No.1のデータ復旧技術を保有(※)
(※)データ復旧専門会社とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと。第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)

デジタルデータフォレンジックは、法人のサイバー攻撃被害調査や社内不正調査に加えて、個人のハッキング調査・パスワード解析まで、幅広い対応を可能としている汎用性の高い調査会社です。累計2.4万件以上の相談実績を持ち、大手企業や警察からの捜査依頼も多数解決しているため、実績・経験は申し分ないスマホのハッキング調査対応会社です。

調査・解析専門のエンジニアとは別に、相談窓口として調査専門アドバイザーも在籍しており、年中無休で対応しているため、初めて調査を依頼する場合でも安心して相談することができます。なお、法人/個人を問わず対応しており、見積まで無料のため費用面でも安心といえます。

パソコンが遠隔操作で乗っ取られた際の症状5選

パソコンが遠隔操作で乗っ取られた場合、以下のような症状が生じる可能性があります。

パソコンが遠隔操作で乗っ取られた際の症状
  1. 身に覚えのないソフトウェアやアプリが起動したり、操作履歴がある
  2. 自身では変更していないのに、ファイルやフォルダの場所や名前が変更されている
  3. 自身では立ち上げていないのに、インターネットへ勝手に接続される
  4. パソコリモートデスクトップ
  5. 急にパソコンのコントロールができなくなる

ただし、パソコン自体の不具合で症状が出ているケースもあるため、まずは一度パソコンを再起動したり、OSのアップデートやドライバの更新を試してみましょう。

①身に覚えのないソフトウェアやアプリが起動したり、操作履歴がある

身に覚えのない不審なソフトウェアや操作履歴がある場合、外部からパソコンを遠隔操作されている可能性があります。企業のパソコンで遠隔操作されていた場合は、サーバーから大量の機密データが第三者に漏えいしている恐れがあるため、企業は改正個人情報保護法(2022年施行)にもとづき、なるべく早くハッキング社内不正門会社に調査を依頼することをおすすめします

②自身では変更していないのに、ファイルやフォルダの場所や名前が変更されている

自身では変更していないのに、ファイルやフォルダの場所や名前が変更されていた場合も遠隔操作の可能性があります。

特に企業の端末の場合は、被害の拡大を防ぐためにもすぐに端末をスキャンし、不要なファイルや古いファイルが消えたことを確認しなくてはいけません。

③自身では立ち上げていないのに、インターネットへ勝手に接続される

遠隔操作を受けると、自身では立ち上げていないのにインターネットへ勝手に接続され、不正な操作が行われたりデータを発信させられたりする可能性があります。

この場合はファイアウォールを設定し、ポートを開放しないなどの対策が必要です。

④パソコンの動きがとても重い

パソコンが遠隔操作を受けるとCPUやネットワーク回線などのリソースを大量に使用しなければならないため、通常より動作が重くなることがあります。

また、端末がいつもより熱くバッテリーの消耗が早い場合も遠隔操作されている可能性があるため注意しましょう。

⑤急にパソコンのコントロールができなくなる

遠隔操作された場合、下記のように急にパソコンのコントロールができなくなることがあります。

  • 起動後に画面が真っ暗になる
  • 画面に文字が表示されない
  • 予期せず不正なプログラムが実行される

不正なプログラムが実行されているかを確認するためには、定期的なパソコンの動作の監視が必要です。

また、念の為ウイルススキャンの実行や専門会社に調査を依頼することをおすすめします。

パソコンが遠隔操作で乗っとられる原因

パソコンが遠隔操作によって乗っ取られた時には、原因を明確にしたうえでセキュリティの対処を実施する必要があります。パソコンが遠隔操作で乗っ取られる原因は以下のようなものがあります。

  • 遠隔操作アプリをインストールされた
  • サイバー攻撃でマルウェア感染した
  • IDやパスワードが流出した
  • 不正アクセスでバックドアを設置された

遠隔操作アプリをインストールされた

偽のセキュリティ警告や、悪質なスパムメールなどによって、遠隔操作アプリをインストールさせ、乗っ取りや不正アクセスする攻撃手口があります。この攻撃手口の悪質な点は、誰もが知る大手企業や取引先、金融機関などを装ってサイトやメールの文案を作成している点です。機器の使用者が信用するような内容や不安になる警告文などが送付されます。

これらは表示・受信した時点では被害が発生することはありませんが、指示に従う・メールを開封する・悪質なサイトに遷移されることによって、遠隔操作アプリがインストールされる可能性があります。警告画面やスパムメールが表示・受信された時は、焦らずに対処することが一番です。不審な警告が表示された時はブラウザバックし、身に覚えのないメールは開封しないようにしましょう。

サイバー攻撃でマルウェア感染した

パソコンを遠隔操作することを目的としたマルウェアも存在します。遠隔操作を目的としてマルウェアを利用した攻撃手口は以下のようなものがあります。

  • クリプトジャッキング(暗号資産のマイニングをさせる)
  • DDoS攻撃(ほかの端末の攻撃に加担させる) など

マルウェアは不審なメールに添付されているファイルや、悪質なWEBサイトなどに含まれているマルウェアをダウンロードすることで感染します。感染すると、遠隔操作被害だけでなく、ほかの機器にまでマルウェアが感染し、被害が拡大する可能性が高いです。もしマルウェアの感染が確認できた場合は、ネットワーク接続を解除したうえで感染経路の調査を依頼し、マルウェアの駆除を行いましょう。

IDやパスワードが流出した

PCやアカウントにログインするためのIDやパスワードが流出した場合には、不正アクセスされる可能性があります。このIDやパスワードを認証情報といいます。同じ認証情報を複数アカウントで重複利用していると、外部から特定されやすくなり、不正ログインされる原因になります。

認証情報が特定されるのを防ぐために、推測されにくいパスワードを使用しましょう。多要素認証や複雑なパスワードを使用することで、認証情報のセキュリティは強化されます。また、認証情報が流出していることに気づいた時点ですぐに変更してください。変更しないで使用し続けると、その後も遠隔操作され、被害が拡大する可能性があります。

不正アクセスでバックドアを設置された

バックドアとは、サイバー攻撃により侵入された後に、攻撃者の入り口を設置される手口の総称です。何らかの方法で一度不正アクセスを許してしまうと、このバックドアが作成され、今後遠隔操作や不正アクセスする時の攻撃として利用されます。

コンピューターやネットワークに簡単に侵入できるようになるバックドアは、一度仕掛けられてしまうとこちらが気付くまでは自由に侵入され、情報を取得されたり、遠隔操作される要因になってしまいます。バックドアが設置されているかどうかをチェックするのは難しいため、もし異常を察知した場合には、調査会社に相談してバックドアや遠隔操作の有無を調査しましょう。

パソコンが遠隔操作で乗っ取られた際の被害事例

遠隔操作の被害例として多いのは以下のような場合があります。

パソコンが遠隔操作で乗っ取られた際の被害事例
  1. 個人情報が漏えいする
  2. クレジットカードが不正利用される
  3. 管理権限を奪われる
  4. 勝手にソフトウェアやアプリをインストールされる
  5. 勝手にパソコンのリソースを使用される
  6. マルウェア・スパムメールの発信源になる

①個人情報が漏えいする

スマホやPCには自分の個人情報のほか、他人の連絡先や住所などの情報も入っています。特に、法人で使用している機器の場合は顧客情報など重要な個人情報が保存されているケースも大いに考えられます。

もし不正アクセスによって第三者にハッキングされると、遠隔操作が可能になり、他人の個人情報までも閲覧される可能性があります。これにより、周囲の知り合いにも被害が広がる恐れがあるので、セキュリティ対策には注意が必要です。

②クレジットカードが不正利用される

不正アクセスによる被害として多いケースは、クレジットカードの情報を盗み取られ、勝手に買い物をされることです。

また、ネットバンキングに入っている方は、不正送金を行われ、お金を搾取されてしまうケースも少なくありません。

③管理権限を奪われる

不正アクセスによってパソコンが乗っ取られると、管理者権限を奪われたり、ホームページやサイトが不正改ざんされたり、機密情報が漏えいするなど、様々な被害が考えられます。

④勝手にソフトウェアやアプリをインストールされる

不正アクセスを受けた場合、遠隔操作を可能にするソフトウェアやDDos攻撃の踏み台になるツールをインストールされる可能性があります。そのため、インストールされているソフトウェアを定期的に更新するなど、日頃からセキュリティ対策を行うことが重要です。

⑤勝手にパソコンのリソースを使用される

不正なリンクが含まれるメールやサイトを通じてマルウェアに感染すると、パソコンのリソースが勝手に使用されることがあります。

これにより、パソコンの動作が異常に重くなったり、バッテリーの消耗が早くなった場合は、すぐにウイルスチェックを実行しましょう。

⑥マルウェア・スパムメールの発信源になる

第三者から遠隔操作されると、マルウェアなどを含むスパムメールの発信源になり、知らず知らずのうちにサイバー攻撃に加担して、被害者から加害者に変わってしまうこともあります。したがって、不正アクセスに対する防御策を講じることが大切です。

パソコンが遠隔操作される経路の種類

パソコンが遠隔操作されている時は、パソコン内の脆弱性が存在する箇所を狙った攻撃が行われている可能性が高いです。パソコンが遠隔操作されるときの経路の代表的な種類は次のとおりです。

遠隔操作の代表的種類
  1. リモートデスクトップ
  2. VPN
  3. VDI
  4. MDM
  5. リモート保守ツール

リモートデスクトップ

リモートデスクトップとは、「遠隔地にあるパソコンやサーバーにアクセスして操作する」ことを指します。

MacやWindows10などでも利用が可能で専用のアプリケーションをインストールし、接続可能な回線を通すことで利用することが可能になります。

しかし、リモートデスクトップは不正アクセスのリスクが生じるため、セキュリティソフトの導入や、OSやソフトウェアを最新版にアップデートするなどの対策も行うようにしましょう。

VPN

VPNはVirtual Private Network(仮想専用機)の略で、「特定の人のみが利用できる、インターネット上の仮想的なネットワーク環境」を指します。

VPNの特徴として、通信の安全性やリモートによるアクセスが可能な点が挙げられます。

しかし、内部情報の機密性の高さから攻撃者からは標的になりやすく、セキュリティの脆弱性を狙われるケースが多発しています。

多くの企業や組織でも情報漏えいやマルウェア感染などの被害が起きているため、VPN装置はこまめなアップデートを行うようにしましょう

VDI

VDIはVirtual Desktop Infrastructure(仮想デスクトップインフラストラクチャー)の略で、「サーバー上に仮想マシンを構築しリモート接続によってデスクトップ上で稼働させる技術」を指します。

仮想空間で行うためセキュリティ面やデータの管理が行いやすく、周りの進捗状況も把握しやすいことが特徴に上げられます。

MDM

MDMはMobile Device Management(モバイルデスク管理)の略で、スマホやパソコンなどを紛失・盗難されてしまった際、遠隔地からでもデータの削除や端末のロックを行うことが出来ます。

リモートワーク時に社用端末を紛失してしまった場合に端末の位置の特定や端末のロック、データの削除を行うことで情報漏えいのリスクを減らすことが出来ます。

リモート保守ツール

リモート保守ツールは「遠隔地からサーバーやパソコンを管理し、遠隔監視により保守・メンテナンスを行う」ことを指します。

長所として、緊急時に専門のスタッフが近くにいなくても迅速な対応が出来ます。また、スタッフの業務負担にも繋がります。

脆弱性を利用したサイバー攻撃の被害に心当たりがある場合は、調査会社に相談して事実調査を依頼しましょう。

遠隔操作の悪用例

遠隔操作の悪用例は次のとおりです。

  1. 不正なソフトウェア・マルウェア
  2.  バックドア

不正なソフトウェア・マルウェア

フィッシングメールに記載されているサイトや本物を装った偽装サイトをクリックしてしまい、不正なソフトウェアをインストールすることで、トロイの木馬などの遠隔操作ウイルスに感染してしまうケースです。

 ②バックドア

OSやソフトウェアの脆弱性を突かれ、第三者からバックドアを仕込まれてしまい、いつでもアクセスが可能になってしまうケースです。

バックドアを仕込まれてしまうと、第三者がPCの所有者としてなりすまし、企業へのサイバー攻撃ネット上への犯罪予告の書き込みなどの大規模な攻撃への踏み台とされてしまうことがあります。

パソコンが遠隔操作で乗っ取られていないか確認する方法

遠隔操作がされていないか確認する方法を紹介しています。

セキュリティアプリでウイルスチェック

スマホやPCが遠隔操作されるようになってしまう原因はウイルス感染から引き起こされることが多いです。

この場合、セキュリティソフトを利用し、ウイルスに感染していないかをチェックしましょう。

セキュリティアプリの代表例として、具体的に以下のようなアプリがあります。

  • ノートン モバイルセキュリティ
  • LINE アンチウイルス

ただし、セキュリティソフトでは基本的にウイルス感染の確認しかできない点に注意が必要です。

身に覚えのないアプリがインストールされていないか確認

まずは、身に覚えのないアプリがインストールされていないか確認しましょう。

身に覚えのないアプリを確認する手順は以下の通りです。

  1. 「スタートボタン」から「Windowsシステムツール」を探し、「タスクマネージャー」をクリック
  2. 簡易画面が表示されるので左下の「詳細」をクリック
  3. 「プロセスタブ」を確認し、「CPU」の列をチェック
  4. 「パフォーマンスタブ」をクリックし、下辺りにある「リソースモニター」をクリック

万が一あった場合、そのアプリはバックドアになっている恐れがあるため、見つけた場合はすぐに削除しましょう。

アクセス履歴を確認

アクセス履歴を確認し、履歴に不審なログイン記録があった場合はパスワードの変更を行いましょう。

また、パスワードの変更だけでは不安な方はアカウントの削除・初期化を行い、被害拡大の防止に努めましょう。

遠隔操作の疑いある場合の対処法

遠隔操作の可能性があるときの対処法を紹介します。

OSやソフトウェアを最新版にアップデートする

遠隔操作を含む多くのサイバー攻撃は、OSやソフトウェアの脆弱性を突いてくる手法が多いです。

常に最新版にアップデートしておくことで、脆弱性による攻撃を最小限に収めることが出来ます。

疑いのある端末をネットワークから外す

遠隔操作の疑いがある場合、ネットワークから外すようにしましょう。

Windowsパソコンをネットワークから外す手順は以下の通りです。

  1. 画面左下の検索ボックスに「コントロールパネル」と入力
  2. 「コントロールパネル」をクリック
  3. 「ネットワークとインターネット」をクリック
  4. 「ネットワークと共有センター」をクリック
  5. 「アダプターの設定の変更」をクリック
  6. 接続しているアダプターの上にカーソルを置き、右クリックで表示されるメニューから「無効にする」をクリック

Macをネットワークから外す手順は以下の通りです。

  1. 「システム環境」をクリックし、「ネットワーク」をクリック
  2. 「ネットワーク環境」という画面が表示されるので変更するサービスをクリック
  3. リストの下の方にある歯車マークをクリックし、「サービスを無効にする」をクリック
  4. 「適用」をクリック

また、上記の設定に加えてWi-Fiルーターの接続も切っておきましょう。

ネットワークから外しオフライン状態にすることで外部から操作が出来なくなり、今後の被害拡大防止に繋がります。

セキュリティーソフトのスキャンを行う

ネットワークの切断が完了したら、マニュアルを確認しながらセキュリティーソフトでスキャンを行いましょう。

セキュリティーソフトによってはスキャンから駆除までしてくれるものもあります。

ただし、セキュリティーソフトを導入していても最新版をアップデートしていないと使用できないため注意が必要です。

パスワードを変更する

遠隔操作による乗っ取りでパソコンのログイン時に使用するパスワードが漏洩してるかもしれません。

また、遠隔操作による乗っ取りの可能性がある場合はパソコンのパスワードに加えサイトやSNS等のパスワードも変更しましょう。

パソコンの初期化を行う

セキュリティーソフトでの駆除やログインパスワードの変更を行っても症状が改善しない場合は、最終手段として初期化を行いましょう。

ただし、パソコンを初期化するとこれまで保存してきたデータは全て消えてしまうため、事前にUSBメモリや外付けハードディスクなどにバックアップを取っておきましょう。

また、バックアップ時に記録媒体にウイルスを持ち込まないためにも、必ずウイルススキャンを行ってからバックアップを取りましょう。

Windowsパソコンの初期化手順は以下の通りです。

  1. スタートボタン」で歯車マークの「設定」から、「更新とセキュリティ」をクリック
  2. 左側にある「回復」をクリックし、「このPCを初期状態に戻す」の欄の開始をクリック
  3. 「オプションを選択してください」と表記が出るので、「すべて削除する」をクリック
  4. 「ドライブのクリーニングも実行しますか?」と表記が出るので、「ファイル削除のみ行う」をクリック
  5. 「このPCをリセットする準備ができました」という表記が出るので、「リセット」をクリック

Macの初期化手順は以下の通りです。

  1. iTunes・iCloud・iMessageをサインアウトする
  2. 「再起動」をし、Appleロゴが表示されるまで「command + R」をずっと押す
  3. 「ディスクユーティリティ」を選択し、「続ける」をクリック
  4. 左側にある「現在使用しているディスク」を選択し、上辺りにある「消去」をクリック
  5. ダイアログ画面が表示されたらフォーマット欄を「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」をクリックし、「消去」をクリック
  6. ユーティリティ画面の「Mac OSを再インストール」をクリックし、「続ける」をクリック
  7. 使用するディスクを選択し、「インストール」をクリック
  8. 「ようこそ」という表示が出るまで、「Command+Q」をずっと押す

Macを初期化する場合、最初にサインアウトを忘れてしまうと初期化前の情報をそのまま維持してしまう可能性があるため忘れず行いましょう。

専門会社に相談する

遠隔操作の有無や、それによる情報漏えいを正確に調査するには「フォレンジック」という技術を用いた専門会社に相談することをお勧めします。

フォレンジックとは、パソコンやスマートフォンなどデジタル端末を調査し、不正通信や情報漏えいが発生していないかを調べる技術で、警察機関の鑑識調査や情報解析にも使われています。

会社への依頼は基本的に依頼の有無は見積りを見てから判断できるため、不安な場合は依頼の有無にかかわらず、まずは専門会社に相談をすることが解決の第一歩です。

フォレンジック調査については、下記のページでも詳しく説明しています。

おすすめの遠隔操作・ハッキング被害調査会社

パソコンが遠隔操作された場合、ネットワーク機器のログの収集や解析することで、感染経路を迅速に特定することができます。もっとも、これらを自力で行うことは困難ですが、ハッキング被害の調査会社に相談することで正確に被害の全容を特定することが可能です。

ただ、ハッキング調査はまだまだ一般に馴染みが薄く、会社選びの際もどのような判断基準で選定すればよいか分からない方も多いと思います。そこで、対応領域や費用・実績などを踏まえ、50社以上の中から見つけたおすすめの調査会社を紹介します。

信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶポイント

  • 官公庁・捜査機関・大手法人の依頼実績がある
  • 緊急時のスピード対応が可能
  • セキュリティ体制が整っている
  • 法的証拠となる調査報告書を発行できる
  • データ復旧作業に対応している
  • 費用形態が明確である

上記のポイントから厳選したおすすめのフォレンジック調査会社は、デジタルデータフォレンジックです。

デジタルデータフォレンジック

公式サイトデジタルデータフォレンジック

デジタルデータフォレンジックは、累計2万3千件以上の豊富な相談実績を持ち、全国各地の警察・捜査機関からの相談実績も250件以上ある国内有数のフォレンジック調査サービスです。

一般的なフォレンジック調査会社と比較して対応範囲が幅広く、法人のサイバー攻撃被害調査や社内不正調査に加えて、個人のハッキング調査・パスワード解析まで受け付けています。24時間365日の相談窓口があり、最短30分で無料のWeb打合せ可能とスピーディーに対応してくれるので、緊急時でも安心です。

運営元であるデジタルデータソリューション株式会社では14年連続国内売上No.1のデータ復旧サービスも展開しており、万が一必要なデータが暗号化・削除されている場合でも、高い技術力で復元できるという強みを持っています。調査・解析・復旧技術の高さから、何度もテレビや新聞などのメディアに取り上げられている優良企業です。
相談から見積りまで無料で対応してくれるので、フォレンジック調査の依頼が初めてという方もまずは気軽に相談してみることをおすすめします。

費用 ★相談・見積り無料 まずはご相談をおすすめします
調査対象 デジタル機器全般:PC/スマートフォン/サーバ/外付けHDD/USBメモリ/SDカード/タブレット 等
サービス ●サイバーインシデント調査:
マルウェア・ランサムウェア感染調査、サイバー攻撃調査、情報漏洩調査、ハッキング調査、不正アクセス(Webサイト改ざん)調査、サポート詐欺被害調査、Emotet感染調査
●社内不正調査:
退職者の不正調査、情報持ち出し調査、横領・着服調査、労働問題調査、文書・データ改ざん調査、証拠データ復元
●その他のサービス:
パスワード解除、デジタル遺品調査、セキュリティ診断、ペネトレーションテスト(侵入テスト)、OSINT調査(ダークウェブ調査) 等
※法人・個人問わず対応可能
特長 官公庁・法人・捜査機関への協力を含む、累計23,000件以上の相談実績
✔企業で発生しうるサイバーインシデント・人的インシデントの両方に対応
✔国際標準規格ISO27001/Pマークを取得した万全なセキュリティ体制
✔警視庁からの表彰など豊富な実績
✔14年連続国内売上No.1のデータ復旧サービス(※)を保有する企業が調査
※第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2020年)
基本情報 運営会社:デジタルデータソリューション株式会社
所在地:東京都港区六本木6丁目10-1 六本木ヒルズ森タワー15階
受付時間 24時間365日 年中無休で営業(土日・祝日も対応可)
★最短30分でWeb打合せ(無料)

>フォレンジック調査会社の一覧リストはこちら

まとめ

第三者によるバックドア設置によって犯罪予告やサイバー攻撃が行われると、所有している端末のユーザーが誤認逮捕される可能性があります。未然に不正アクセスを防ぐためにも、公共のWi-Fiを使用する場合はVPNを使用し、ウイルススキャンを定期的に実行して、セキュリティソフトウェアを最新の状態に保つことが重要です。

もしも遠隔操作されてる可能性がある場合、この文書で紹介した個人での対処方法や、専門会社の活用など、いろいろな方法を試して、安全に使いましょう。

よくある質問

ここでは、遠隔操作でよくある質問について紹介・解説します。

遠隔操作は一般的に利用されているのか

今回は遠隔操作をサイバー攻撃で利用された時のことを解説しましたが、遠隔操作自体は一般的に利用される機能です。

特に近年一般化してきたテレワークやリモートワークなどが例に挙げられます。自宅から社内のサーバーやネットワークにアクセスし、遠隔操作することで、社外からでも同じように操作することが可能になります。

これらは画面転送型のリモートデスクトップを使った遠隔操作方法です。この遠隔操作方法にも、セキュリティ上の脆弱性が存在するため、社外からの不正アクセスや遠隔操作に注意する必要があります。

WindowsPCで標準機能リモートデスクトップを利用する方法は?

Windowsで標準機能リモートデスクトップを利用するためには、社内のパソコンと社外からアクセスする端末の両方で機能の設定を行う必要があります。機能設定の方法は以下の通りです。

社内のパソコンでリモートデスクトップ機能を使用する方法
  1. Windowsの設定からシステムを選択する
  2. リモートデスクトップを選択する
  3. 「有効」にチェックを入れる
社外のパソコンでリモートデスクトップ機能を使用する方法
  1. スタートボタンを押して検索窓にwを入力し、「Windowsアクセサリ」を選択する
  2. フォルダの中にある、「リモートデスクトップ接続」を選択する
  3. コンピューター(C):と表示されている箇所に、社内のパソコンのデバイス名を入力し、接続を選択する
  4. Windowsセキュリティ画面に「ユーザー名」と「パスワード」を入力してOKを選択
  5. セキュリティ証明書が表示されたら「はい」を選択
  6. 社内のパソコンの画面が社外で利用しているパソコン上に表示される

この二つの端末の操作によって、紗那¥外から社内のパソコンに接続して遠隔操作を行うことが可能になります。

社内で遠隔操作を利用する時の注意点は?

社内のテレワークやリモートワークなどで遠隔操作機能を利用する場合には、以下の二点に注意して利用するようにしましょう。

  • セキュリティ上問題ないか調査する
  • 社員の利用状況を徹底管理する

セキュリティ上問題ないか調査する

社内で遠隔操作を利用するのは便利な反面、以下のようなセキュリティ上の脆弱性が存在します。

  • ユーザーのサインイン認証情報の脆弱性
  • ポートへのアクセス

ユーザーが使用しているパスワードが単純なものや安易に予測可能なものである場合、「ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)」によって不正アクセスや乗っ取りされる可能性があります。またRDPを利用している場合は、「ポート3389」を利用しているため、「オンパス攻撃」のターゲットになる可能性が高いです。

これらの脆弱性に対してセキュリティ対策を行うことで、社内で安全に遠隔操作機能を利用することができます。セキュリティ上問題ないかどうかは、フォレンジック調査会社が運用している「脆弱性診断」や「ペネトレーションテスト」などを利用することで検証することが可能です。セキュリティが不安な場合は、調査可能な調査会社に相談しましょう。

社員の利用状況を徹底管理する

社内で遠隔操作機能を利用する場合には、社員のパソコンの利用状況を管理できるようなセキュリティツールを導入したうえで利用すると、セキュリティ上も業務上も効果的に利用できます。社員のパソコンの利用状況を管理するためのツールを導入する効果は以下のようなものがあります。

  • 社員の在籍・勤怠・アクセスログなどを社内で監視できる
  • テレワークなどでの業務進捗やパソコンの画面操作の録画、キーボードの使用履歴が確認できる
  • 社員の情報持ち出しや社内不正などの事実がないか調査できる

これらの監視によって、社外で作業している社員の業務状況の管理や、セキュリティ上のリスクに関しても対策することができます。社員の利用状況はセキュリティソフトなどを用いて徹底管理するようにしましょう。管理していく中で、異変を感じたらすぐにフォレンジック調査で事実確認をすることで、会社の被害を最小限に抑えることができます。

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