パソコンの初期化とは、パソコン内に保存されている情報をすべてリセットし、初期の状態に戻すことです。初期化をすることでパソコンの動作を改善させたり、個人情報の漏えいを防いだりすることができます。
初期化を実行するとパソコン内のデータが完全に削除されてしまいます。失いたくない大事なデータがある場合は、初期化をする前にデータを救出することが必要です。
この記事では、Windowsパソコンを初期化する目的・方法・手順について解説します。
パソコンの初期化とは
パソコンの初期化とは、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)に保存されているデータを完全に削除し、パソコンを工場集荷時の状態に戻すことです。これにより、インストールされたソフトウェアや設定、ユーザーに関するデータは全て削除され、新たな状態でパソコンを再スタートさせることができます。
パソコンを初期化する目的
パソコンを初期化する目的は大きく分けて2つです。
- パソコンの動作を改善する
- パソコンを譲渡・廃棄する
パソコンの動作を改善する
パソコンに何らかの不具合が発生した場合、動作を改善する目的でパソコンを初期化することがあります。初期化を実行すると、過去にインストールされた余分なソフトウェアや設定、ファイル、プログラム等が削除されます。これによりシステムのリソースが最適化し、全体的な動作が軽くなったり、不具合が解消したりする可能性があります。
パソコンを譲渡・廃棄する
パソコンを譲渡・廃棄する際にも初期化する必要があります。これは、個人情報や機密データの漏えいを防ぎ、個人のプライバシーを保護するためです。初期化によって保存されていたデータが完全に削除されるので、新しい所有者や再利用先で不正利用されるリスクを抑えることができます。
パソコンを初期化するとどうなるか
パソコンを初期化すると、インストールされたソフトウェアや個人データなどが完全に削除され、工場出荷時の状態に戻ります。初期化後に使用する場合は、必要なプログラムやデータを再度設定する必要があります。
パソコンを初期化するときの注意点
パソコンを初期化するときの注意点は、データが全て削除されることです。パソコンを初期化すると、余分なソフトウェアやファイルが削除され、動作の改善が見込める一方、工場出荷時の初期状態に戻るため、重要なデータを含む全ての保存データが消失します。
そのため、大事なデータや写真、音楽などは事前にバックアップを取りましょう。また、パソコンに不具合が発生して初期化を余儀なくされている場合は、専門の復旧業者に相談しましょう。故障した機器からでも、データを救出できる可能性があります。高い技術力と専門的な知識を有する業者に依頼することで、データを確実に復旧することができるでしょう。
初期診断が無料の業者もあるので、初期化を実行する前に一度相談してみることをおすすめします。
パソコンを初期化する方法
パソコンを初期化する方法は以下のとおりです。
【Windowsの場合】
- 「スタート」を右クリックして「設定」を開く
- 「更新のセキュリティ」→「回復」をクリック
- 「このPCを初期状態に戻す」欄にある「開始する」をクリックする
- 「すべて削除する」を選択する
- 「ファイルの削除のみ行う」・「ファイルを削除してドライブのクリーニングを実行する」のいずれかを選択する
- 「このPCをリセットする準備ができました」と表示されるので、「リセット」をクリックすると初期化が開始される
【Macの場合】
- アップルメニュー から「システム設定」を選択する
- サイドバーで「一般」 をクリックする
- 右側で「転送またはリセット」をクリックしてから、「すべてのコンテンツと設定を消去」をクリックする
- 消去アシスタントで、管理者の情報を入力して「ロック解除」をクリックする
- コンテンツと設定に加えて削除される項目を確認する
- 「続ける」をクリックしてから、画面に表示される指示に従う
ただし、初期化を実行すると、データが全て消失します。大事なデータを失いたくない場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
パソコンの初期化を要求される原因
パソコンに何らかの不具合が発生した場合、初期化を要求されることがあります。以下では、その原因について解説します。
- ウイルス感染
- OSの不具合
- HDD(ハードディスク)やSSDなどのストレージデバイスの故障
ウイルス感染
ウイルス感染すると、初期化を要求されることがあります。ウイルスはパソコンのシステムに深刻なダメージを与えることがあり、一度侵入すると、完全にウイルスを駆除することが難しいです。そのため、正常な状態に戻す手段として初期化が要求されることがあります。また、初期化をすることで、同じウイルスや他のセキュリティの脆弱性による再感染を防ぐ効果もあります。
OSの不具合
OSに不具合が発生すると、システムが不安定になり、パソコンの正常な動作が妨げられます。不正な変更や悪影響を及ぼすファイルを取り除き、OSを安定化するために、初期化が要求されることがあります。
HDD(ハードディスク)やSSDなどのストレージデバイスの故障
HDD(ハードディスク)やSSDなどのストレージデバイスの故障すると、初期化を要求されることがあります。HDDやSSDの故障の主な要因は論理障害と物理障害です。
論理障害
論理障害とは、HDDやSSDのデータやシステムファイルが破損することによって生じるデータ障害のことです。データの読み込み中に強制終了したり、誤操作によってデータを破損したりすることで発生します。
論理障害が疑われる場合は、下記のような症状が発生することがあるため、確認してみましょう。
- フォーマットを要求される
- OSが起動しない・頻繁にフリーズする
- 勝手にファイル名が書き変わる
- ブルースクリーンが表示される
- ファイルやフォルダが開けない
論理障害が発生していてもHDDは正常に起動することも多く、発覚が遅れがちです。しかし、復旧作業が遅れるにつれ、データの復旧率が著しく低下します。上記のような症状が見られる場合は、正常に動作していても機器の使用を中止し、すぐにデータ復旧業者に相談しましょう。
物理障害
物理障害とは、HDDやそれらを構成している部品が、熱劣化や経年劣化、衝撃などによって物理的に破損している状態のことです。物理障害が原因でパソコンの初期化を要求される可能性があります。
物理障害が疑われる場合は、下記のような症状が発生することがあるため確認してみましょう。
- カチカチ、カタカタと異音がする
- 焦げ臭いにおいがする
- フォーマットが促される
- BIOSがハードディスクを認識しない
- OSが起動しない
- 頻繁に再起動・フリーズする
- 黒い画面に「Operating System Not Found」「DISK BOOT FAILURE…」などのエラーメッセージが出る
物理障害は専門業者でも対応するのが難しく、復旧難易度が高いと言われています。物理障害が発生した場合、機器を分解し、部品交換や修復を行う必要があり、高度な技術や専門的な知識を要します。また、復旧作業を行う際は、ホコリやチリが付着しないよう清潔な空間での作業が必須になります。
そのため、個人が物理障害に対応するのはほぼ不可能です。誤った判断や操作をしてしまうと、データが損傷する可能性があります。データを確実に復旧したい場合は、データ専門復旧業者に相談しましょう。
パソコンの初期化を要求されるときの対処法
パソコンの初期化を要求されるときの対処法は以下のとおりです。
- 接触不良・電源供給を確認する
- 復旧ソフトを使用する
- データ専門復旧業者に相談する
接触不良・電源供給を確認する
接触不良が発生して電源供給が上手くできていない可能性があります。ケーブルがきちんと接続されているか確認しましょう。問題がある場合は、コンセント口を変えるなど接続方法を変えましょう。
復旧ソフトを使用する
パソコンのHDDやSSDに軽度の論理障害が発生している場合、復旧ソフトを利用することで、パソコンの不具合が解消する可能性があります。しかし、物理障害や重度の論理障害が発生している状態で使用すると、より状態が悪化し、データが消失する恐れがあります。
一度、復旧ソフトを使用すると、後に専門業者でデータを復旧しようとしても上手く復旧できない場合があるため注意しましょう。データを消失したくない場合や物理障害が疑われる場合は、復旧ソフトを利用せず、データ専門復旧業者に相談しましょう。
データ専門復旧業者に相談する
確実にデータを復旧したい場合は、データ専門復旧業者に相談しましょう。パソコンに不具合が発生している場合、障害が併発していることも多く、個人で故障の原因や種類を特定するのは極めて困難です。原因を誤って特定し、対処してしまうとデータが破損したり消失したりする恐れがあります。
また、データの復旧作業は基本的にHDDの分解作業が必要であり、専門的な知識や高度な技術、最新の設備がないと復旧できません。そのため、機器の異常を確認した場合は、データの上書きなどを行わないよう注意し、早急に専門業者に相談しましょう。
データ復旧業者の選定方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
おすすめのデータ復旧業者
PCのデータ復旧をする上で、データ復旧率が一番高い方法はデータ復旧業者に依頼することです。日本国内には100社以上のデータ復旧業者が存在するといわれ、復旧業者によって復旧技術のレベルや対応規模、実績も大きく異なるため、下記のポイントでより確実にデータ「復旧率の高い」専門業者を選定しました。
(2023年最新版)おすすめデータ復旧業者ランキングはこちら
技術力が高いデータ復旧業者の選定ポイント
- 復旧率が90%以上あり技術がたしかなこと
- 夜間や休日も窓口が営業しており復旧スピードが速いこと
- 後から診断料や部品代などの追加費用が請求されず明朗会計であること
- 復旧成功の口コミや利用者の実例が多数あること
- 自社内に復旧設備を整え、熟練の技術者が多数いること
上記のポイントから厳選したおすすめランキング1位の業者は、デジタルデータリカバリーです。
デジタルデータリカバリー
公式HPデジタルデータリカバリー
デジタルデータリカバリーは、データ復旧国内売り上げNo.1のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積46万件以上の相談実績があります。
相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際はまずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
復旧費用 | 相談から見積もりまで無料 500GB未満:5,000円〜 500GB以上:10,000円〜 1TB以上:20,000円〜 2TB以上:30,000円〜 |
---|---|
対応製品 | USBメモリ、RAID機器(NAS/サーバー)、パソコン(ノート/デスクトップ)、外付けHDD、SSD、ビデオカメラ、SDカード・レコーダー等記憶媒体全般 |
復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
特長 | 14年連続データ復旧国内売上No.1 復旧率最高値95.2%の非常に高い技術力 官公庁や大手企業を含む累積46万件以上の相談実績 相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) |
まとめ
今回は、パソコンの初期化をする方法や注意点を解説しました。初期化は、機器の動作を軽くしたり不具合を解消したりする際に有効な場合があります。
しかし、初期化を実行するとデータが全て消えてしまうため注意しましょう。大事なデータを失いたくない場合は、データ復旧のプロに任せることが一番です。復旧作業が遅くなればなるほど復旧率が下がるため、なるべく早く相談することをおすすめします。