
近年はサポート詐欺やフィッシング詐欺だけでなく、投資詐欺などインターネット詐欺の手口が多様化しています。インターネット詐欺の被害に遭うと、個人情報の漏えいからアカウントへの不正アクセス、最悪の場合は金銭被害に発展する可能性もあります。
本記事では、インターネット詐欺に遭遇した際に、被害に応じた適切な相談窓口とについて詳しく解説します。被害を最小限に抑えるためのアドバイスも併せて提供しますので、ぜひご一読ください。
インターネット詐欺とは
インターネット詐欺とは、オンラインでのコミュニケーションや取引を悪用し、個人情報や金銭を不正に取得する犯罪です。近年のインターネット詐欺の手口の種類は以下の通りです。
- ワンクリック詐欺
- オンラインショッピング詐欺
- 投資詐欺
- サポート詐欺
- フィッシング詐欺
インターネット詐欺の被害を受けた場合は、専門のフォレンジック調査会社に相談しましょう。
ワンクリック詐欺
ワンクリック請求は、メールやウェブページに添付されたURLをクリックするだけで、突然身に覚えのない請求画面が表示されるネット詐欺の一種です。特に、スマートフォンでアダルトサイトなどを閲覧しているときに発生することが多く、「ゼロクリック詐欺」として、ページが一瞬表示された後に請求が行われるケースも見られます。この詐欺では、訪問者が無意識のうちに有料サービスに申し込んだとされ、金銭を要求されます。
請求に記載された電話番号に連絡すると、詐欺師に自分の電話番号が知られてしまい、以降、しつこく支払いを求められることがあります。さらに、一度でも金銭を支払ってしまうと、他の詐欺グループにも情報が渡り、繰り返し要求が行われるリスクが高まります。このような請求に対しては、絶対に応じず、無視しましょう。
オンラインショッピング詐欺
オンラインショッピング詐欺は、偽のショッピングサイトやWeb改ざんされたショッピングサイトの購入フォームなどにクレジットカード番号などを入力させる手口です。注文した商品が届かない、または期待していた商品とは異なる偽物が送られてくることで初めて被害に気付く場合もあります。
オンラインショッピング詐欺による被害を防ぐためには、販売されている品物に統一性はあるか、価格が不自然に安い商品や値引き額が極端に大きい品物はないかなど購入前に見ておきましょう。また、会社の所在地や連絡先などはかいてあるか慎重にチェックし、信頼できるサイトかどうかを判断することが重要です。。
投資詐欺
投資詐欺とは、元本保証や高配当などを謳って投資を募り、集まった資金を盗む詐欺です。実際には元本が返還されないか、最悪の場合、投資自体が存在しないこともあります。投資詐欺に遭わないためには、過剰に高い利益を謳う投資話や、SNS上の投資グループへの案内に十分注意しましょう。
サポート詐欺
サポート詐欺は、「ウイルスに感染しました」といった偽警告などを通じて偽のテクニカルサポートに電話させ、電子マネーなどの金銭を要求する詐欺です。通話中にリモートソフトのインストールを促すこともあります。リモートソフトをインストールしてしまうと、パソコンが第三者に遠隔操作されてしまい、画面上に入力したログイン情報や、個人情報などが盗まれる恐れがあります。
サポート詐欺に使われる偽警告が表示された時点では、何も問題が発生していないため、偽警告が表示されたらブラウザをそのまま閉じるか、再起動を行いましょう。
フィッシング詐欺
フィッシング詐欺は、有名な企業を装った偽のメールやウェブサイトを使用して、個人情報を盗む手口です。メールに添付されたURLから本物に酷似したサイトに遷移させ、ログイン情報やクレジットカード番号などを一通り入力させ、第三者に送信させます。
フィッシング詐欺によって流出した情報は、スマートフォンを乗っ取る「SIMスワップ」や感染した端末のデータを暗号化させる「ランサムウェア」感染などサイバー犯罪に利用される場合もあります。フィッシングメールを見分けるには、メールアドレスや文中の日本語などが正しいか確認するか、フィッシングメールは迷惑メールに振り分けられるようにセキュリティを強化しましょう。
インターネット詐欺の相談窓口一覧
インターネット詐欺の被害に遭った場合、被害の内容や目的に合わせて以下の相談窓口に相談しましょう。
- 銀行やカード会社
- 国民生活センター
- フィッシング対策協議会
- サイバー犯罪相談窓口
- フォレンジック調査会社
銀行やカード会社
インターネット詐欺に遭った場合は、すぐに利用している銀行やカード会社に連絡しましょう。特にクレジットカード情報が盗まれた場合、速やかにカードを停止し、不正利用がないか確認しましょう。また、銀行は不正送金が行われた場合に口座を凍結し、送金を防ぐ対応なども行っています。
国民生活センター
国民生活センターは、消費者トラブル全般に関する相談を受け付けている機関です。消費者ホットライン「188」にかけると最寄りの消費生活センターに繋がります。
- 消費者ホットライン電話番号:188
- 受付時間:平日10時~12時、13時~16時 土日・祝日10時~16時
- 消費者ホットライン 平日バックアップ相談 電話番号:03-3446-1623
- 受付時間:平日10時~12時、13時~16時
- 料金:相談無料。通話料金有料。一般回線8.5円(税込9.35円)/180秒、携帯電話10円(税込11円)/20秒(携帯の契約プランによって異なる)、公衆電話:10円(税込11円)/40秒
- 対応範囲:消費生活に関する消費者と事業者間のトラブル
- Webサイト:消費者庁 消費者ホットライン
フィッシング対策協議会
フィッシング対策協議会は、フィッシング詐欺に特化した情報提供と被害報告の窓口です。フィッシングメールやフィッシングサイトを発見した場合、協会に報告することで、フィッシングサイト閉鎖などのはたらきかけが行われます。
- メールアドレス:info@antifhishing.jp
- 対応範囲:フィッシングメールやサイトに関する報告・相談
- Webサイト:フィッシング対策協議会ご報告フォーム
サイバー犯罪相談窓口
サイバー犯罪相談窓口は、インターネットを利用した犯罪全般の相談や通報を受け付けています。特に、個人情報の流出や不正アクセス、金銭被害など法的対応が必要な被害を受けた場合は、サイバー犯罪相談窓口への相談が有効です。今後の対処法についての助言をもらうことができます。また提供された情報を元に捜査が行われることがあります。
- 電話:03-5805-1731
- 料金:相談無料。通話料金がかかる
- 受付時間:平日8時30分〜17時15分
- 対応範囲:サイバー事案に関する通報・相談・情報提供
- Webサイト:警察庁 サイバー事案に関する相談窓口
フォレンジック調査会社
インターネット詐欺が原因の情報漏えいや端末の遠隔操作は、自分では被害に気づけない場合があります。例えばサポート詐欺でインストールされるソフトはウイルススキャンでは検知できないことがあります。加えて短時間でも放置すると、個人情報の漏えいや端末のデータ削除、パスワードの勝手な変更などが行われる恐れがあるため、削除などの対応が必要になります。
しかし、このようなソフトはウイルススキャンで検知できず、インストールされたことも気づけない工夫がされていることも少なくありません。
この場合は「フォレンジック調査」と呼ばれる端末調査が有効です。この調査は警察でも採用されており、電子端末内のデータの保全・解析が行われます。警察と異なる点として、情報漏洩の有無や端末内にウイルスやリモートソフトなどが残っていないか、端末の状態に応じた詳細な調査が可能です。被害範囲や漏洩した情報の種類などを正確に特定することができれば、適切なセキュリティ対策につなげることができます。
加えてフォレンジック調査会社の中には、警察などの公的機関にそのまま提出できる調査報告書を作成できるところもあります。警察から証拠の提出を求められている場合は、調査報告書の作成についても相談しておきましょう。
おすすめのフォレンジック調査会社
公式サイトデジタルデータフォレンジック
編集部が厳選したおすすめのフォレンジック調査会社は、デジタルデータフォレンジックです。
デジタルデータフォレンジックは、累計3万9千件以上の豊富な相談実績を持ち、全国各地の警察・捜査機関からの相談実績も395件以上ある国内有数のフォレンジック調査サービスです。
24時間365日の相談窓口があり、緊急時でも安心です。相談から見積りまで無料で対応してくれるので、フォレンジック調査の依頼が初めてという方もまずは気軽に相談してみることをおすすめします。
まとめ
インターネット詐欺に遭った場合、最初に銀行やカード会社に相談しましょう。カードや口座の凍結手続きを行うことで不正利用の補償ができる可能性があります。その後は警察や詐欺の被害に応じた機関に被害を報告し、被害届の提出などを行いましょう。また端末のセキュリティを強化して被害の拡大を防ぎたい場合は、専門家にフォレンジック調査について相談すると、詐欺の被害に合わせた調査を提案することができます。