多くの企業ではWebサイトやデータベースなどを利用するためにサーバーを立ち上げて運用していますが、故障や不具合などの原因で起動しなくなってしまったり、アクセスできなくなってしまうことがあります。
大切な企業データにアクセスできなくなってしまった場合、企業にとっては大きな損失となってしまうでしょう。そこで今回はサーバーに故障や不具合が発生する原因や復旧・修理するための方法について詳しく解説いたします。
目次
故障・不具合が発生したサーバーの症状
サーバーの故障や不具合は、必ずしもわかりやすい症状として現れない場合があります。もしもサーバーの使用中に以下の症状が続く場合はサーバーの故障や不具合を疑いましょう。
- ウェブサイトにアクセスができない・ネットワークの遅延が起こった
- サーバーが起動しない
- サーバーの動きが遅い
- 頻繁に再起動、フリーズする
- 「サーバーにアクセスできません」などのエラーが表示される
- データにアクセスできない
- ファイルや共有フォルダが開けない
- 「カチカチ」といった異音や焦げ臭いにおいがする
サーバーの故障・不具合の原因
サーバーはどのような原因で起動しなくなるのでしょうか。主な原因について5つ紹介します。
サイバー攻撃
サーバーにはインターネット上に公開されていない社内LANで運用しているサーバーと、Webサーバーやメールサーバーなどインターネット上に公開されているサーバーの二通りがあります。この中でもインターネット上に公開されているサーバーは、外部からサイバー攻撃のターゲットになることがあります。
サーバーを停止させるサイバー攻撃の一つとして、「DoS(Denial of Service)攻撃」があります。DoS攻撃は”ドス攻撃”と呼ばれ、インターネット上に公開されているサーバーに対する攻撃として古くから知られています。サイバー攻撃の被害にあってしまった場合には、フォレンジック調査などの対応が必要となります。
自然災害
火事や土砂災害、台風、洪水などが原因でサーバーが浸水、破損すると、電力の途絶や内蔵HDD/SSDの破損、腐食が発生し、サーバーのデータが消失するといった事態となります。
アクセス過多
サーバーに対するアクセス過多もサーバーが起動しない・電源が入らない原因の一つです。例えばWebサイトに自社の新商品を発表した時や、大手のニュースサイトに紹介されたときなど、一時的にWebサイトに想定以上の訪問者が訪れて、サーバーが処理できずに停止してしまうことがあります。
アクセス過多は一時的な現象であることがほとんどです。そのため時間が経過すれば自然と問題は解決します。しかし何も対策をしなければ、今後も同程度のアクセスの発生でサーバーが停止することも考えられます。対策としてはサーバーのCPUやメモリなどのスペックを向上させたり、複数のサーバーを準備してロードバランサーを使ったりして、負荷を分散させるなどの対策が有効です。
システムエラー
サーバーのソフトウェアプログラム内にバグや不具合がある場合、通信の途絶や、ファイルが開かない、エラーメッセージが表示されるなどの不具合が発生することがあります。より深刻となると、システムのクラッシュやデータが破損することがあります。
人的ミス
誤操作などによる人的ミスも、サーバーが予期せぬ動作をする原因となります。基本設定やセキュリティが誤って変更されていないか、最初に調べておきましょう。
その他には不十分なシステム管理によってセキュリティパッチの適用やアップデートの実施が遅れていないか確かめましょう。
HDD/SSDの物理障害
サーバーに内蔵されたHDD/SSDが物理的に破損することで、サーバーのデータが読み込めない、保存データが消失するなどのデータ障害に発展することがあります。
自然災害以外では以下のような出来事が原因で物理障害が発生することがあります。
- HDD/SSDの経年劣化
- リビルド中にHDD/SSDに不具合が発生してしまったことを起因とするRAID崩壊
- 強い衝撃
- 水没
特にサーバーのリビルドを行う際に、HDD/SSDに物理障害が発生していると、ディスクドライブが読み書き不能に陥り、RAID崩壊によってデータが全て消失するおそれがあります。
HDDの場合は「カチカチ」といった異音や異臭によって気づける場合もありますが、SSDや軽度の物理障害の場合は、データの認識不良やエラーメッセージが表示されるだけですので、障害に気づけない場合もあります。
HDD/SSDの物理障害は自力で直せない
なお、HDD/SSDに発生した物理障害は、パソコンを用いたエラー修復や、市販の復旧ソフトで直すことができません。繰り返し復旧ソフトなどをかけてしまうと単に失敗するだけでなく、データの上書きも発生し、失ったデータが完全に削除されてしまいます。
サーバーのエラー修復を行っても失敗する場合は、データが必要であれば必ずデータ復旧業者に相談しましょう。物理障害の発生した機器からデータを抽出できる特殊な技術を有しているため、データ保全ができる場合があります。
サーバーを復旧・修理する場合の注意点
サーバーを復旧・修理しようとした場合、4つの注意点があります
通電しない
サーバーが通常通り動作していないと感じたら、できるだけ通電を控えましょう。サーバーに内蔵しているHDD/SSDに何らかの障害が発生している場合、基本的には通電しているだけで症状が悪化してしまいます。
障害が悪化すると、一部のデータが失われてしまうこともあります。データ消失トラブルに強いRAID構成を組んでいた場合であっても、複数のHDD/SSDが同時期に故障していたら100%のデータを抽出できるとは限りません。
電源のON/OFF・再起動を繰り返さない
電源のON/OFFや再起動も、1回試して効果がなければ繰り返さないようにしましょう。
HDD/SSDにとって、電源のON/OFFや再起動はもっとも負荷がかかる行為です。むやみに繰り返すと状態が悪化するおそれもあります。
HDD/SSDの交換や入れ替えをしない
複数のサーバー内蔵HDD/SSDのうち故障したのが1台だけだったとしても、すぐに交換するのは避けてください。
大抵のサーバーは、型番や製造時期が同じ複数のHDD/SSDを使用しているため、1台しか故障していなくても交換や再構築作業をするうちに、他のHDD/SSDも壊れだす可能性は多いにあります。
データのバックアップがない状態で交換するのは危険ですのでやめましょう。
再構築(リビルド)をしない
同じ環境下であれば、それぞれのHDD/SSDにかかっている負荷は同じであり、故障したもの以外のHDD/SSDも故障間近であることが多いです。
そのため、再構築(リビルド)でデータを復元する行為は避けるべきです。リビルド中に別の障害が発生してしまうと、対象のドライブやデータだけでなくすべてのドライブが破損し、復旧不可能に陥るリスクがあるため注意しましょう。
そもそも、リビルドには専門的な知識と技術が必要であるため、復旧作業の難易度が極めて高いです。リビルドが必要な場合は専門的な業者に相談しましょう。
サーバーの故障・不具合の対処法
もしサーバーが起動しなくなったら、どのように対処したら良いのでしょうか。ここでは5つの対処法について紹介します。
電源を確認する
はじめに、確認すべきことが電源です。なんらかの原因で、電源のスイッチが切れてしまっていたりする場合も多くあります。まずは落ち着いて電源を確認しましょう。
また、サーバーを再起動することで解決する場合もあります。しかし、電源をON、OFFする行為は、大きな負荷がサーバーにかかります。再起動や電源の入り切りを何度もする行為は、より症状を悪化させてしまう危険性があるので注意してください。
バックアップからデータを復元する
故障したサーバーのデータをバックアップがあれば、データを復元できることがあります。
サーバーのバックアップからデータを復元する方法は以下の通りです。
- バックアップを取るためのソフトウェアを選択する
- バックアップするデータやファイル、ディレクトリ、RAIDボリュームを選択する
- 選択したバックアップソフトウェアを使用して、バックアップを実行する
- バックアップデータを外付けHDD/SSDやクラウドストレージなどに保存する
内蔵ストレージ(HDD/SSD)を交換して使用する
内部のストレージが原因の場合、交換することによってサーバーを使用できます。
しかし、この対処法はデータを保存しているストレージ自体を交換してしまうため、中のデータは元に戻りません。元の状態のサーバーとし使用するには、バックアップからのデータのサルベージが必要となります。
メーカーや保守会社に相談する
サーバーが故障した場合、メーカーや契約している保守会社に修理を依頼することも解決方法の一つです。しかし、これらの会社に修理を依頼するとHDD/SSDの交換が行われ、保存データが破棄される場合が大半です。
従ってサーバーのデータを保全する場合や、バックアップデータがない場合などは、先にデータ復旧業者に相談する必要があります。
データ復旧業者に相談する
上記では個人でできる対処方法を紹介しましたが、業者に依頼する方が安全に復旧可能です。サーバーの修理や復旧を依頼する先としては「メーカー」「修理業者」「データ復旧業者」などがありますが、おすすめは「データ復旧業者」です。
メーカーや修理業者に依頼した場合、故障したHDD/SSDを交換するなどして修理対応がなされることがあるため、データが初期化されてしまう可能性があります。
その点データ復旧業者は、中の「データ」を復旧させることを目的としているほか、RAIDの修復やサーバー自体の修理まで対応可能な業者もあるため、重要なデータを保存している場合はデータ復旧業者に復旧の依頼をするのが安心です。
データ復旧業者選びのポイントや、サービス内容については以下のページで紹介しています。
サーバー復旧可能なデータ復旧業者の選び方
サーバーは他の機器よりも復旧作業の難易度が高く、知識や技術力が求められます。社用サーバーであれば保存されているデータの中に機密情報が含まれていることもあり、失敗が許されません。
したがって復旧料金だけでなく、サーバーデータが復旧できる業者かきちんと調べておく必要があります。
【ポイント1】データ復旧業者の技術力を見極める
データ復旧業者の技術力を見極めるポイントとして、たとえば下記のような項目があります。
- データ復旧の技術力が高く、復旧実績が多数ある(数値や指標で明示している)
- 海外からの技術導入を積極的に行っている
- 他社で復旧不可能だった機器の復旧実績が多数ある
- クリーンルーム等、データ復旧に必要な設備や部品を保有している
- 復旧ラボ・復旧センターを自社内に保有し、公開している
- 対応できる機器の種類や症状が豊富である
- 優秀な復旧エンジニアが多数在籍し、機器ごとの専門に分かれている
- 初期診断・復旧スピードが速い
- 研究開発などの取組みが第三者(公的機関)に認められた実績がある
また、復旧率が非公開の業者は、復旧スピード・復旧ラボや復旧センターの設備規模・エンジニア人数も非公開だったため、全体像がつかみづらい印象でした。
デジタルデータリカバリーの在籍エンジニア人数を参考にすると、他の業者のエンジニアは2〜3名ほどとかなり少ないかもしれません。
技術力の高い業者を見極めるうえでWEB公開情報は貴重な判断材料になります。主要な項目についてどのように判断したらよいか、さらに詳しく解説します。
データ復旧の技術力が高く、復旧実績が多数ある(数値や指標で明示している)
各データ復旧業者の復旧実績や復旧率は公式HPなどで確認ができる場合が多いです。「復旧実績〇件」「復旧率〇〇%」など数値で示されている場合は、客観的な指標であるので信頼できる情報と言えます。
復旧技術は業者によって雲泥の差があるため、そもそも復旧率や件数を非公開としている業者は技術力が低い、または実績が少ないと考えていいでしょう。また、専門の解析ツールやクリーンルームなどの復旧設備の有無を確認することでも、その業者の復旧率(技術力)を確認することができます。
他にはデータ復旧の技術レベルが特に高い業者の特徴として、下記があげられます。
データ復旧技術のレベルが特に高い業者の特徴
- データ復旧の中でも最高難易度といわれる「データの記録される面に傷のついたHDD(スクラッチ障害)から復旧実績がある業者」は技術レベルが非常に高い
- 相談実績や復旧の成功度合いを明示している(20万件以上~、復旧率〇%等)
- HDDだけでなく、SSDやUSBメモリ、SDカード、スマートフォンといったメモリ媒体の障害にも対応している
- RAID構成のNAS・サーバーやデータベースの復旧に対応している
復旧率が高い業者は信用できない?
「復旧率が高いだけでは信用できない」という見方も存在します。復旧率の計算方法が業者によって違うため、単純比較が難しいことが理由です。しかし、全国100以上あると言われるデータ復旧業者から依頼先を決めるうえで、復旧率という客観的な指標が判断材料の一つとなるのも確かです。もしも信ぴょう性が気になる場合は、「データの根拠まで明記しているか?」「第三者機関のチェックを通しているか?」というポイントにも注目するとよいでしょう。
復旧スピードが速い(即日復旧・数分で診断など)
納期のあるデータや、失ったことで業務が止まってしまうデータを紛失した場合、一刻も早く復旧したいと思うものです。そこで気になるのが復旧業者のスピードです。
復旧スピードが速い業者の特徴
- 交換用の部品を大量に保有し、部品調達の時間をカットしている
- 土日祝日も復旧対応をしており、復旧エンジニアの人員が多い
- クリーンルーム等の設備導入が進んでおり、復旧できる台数が多い
復旧スピードには交換部品の在庫数やエンジニアレベルなどの要因があります。
たとえば機器に物理的な障害がある場合、内部で破損した部品を交換する必要があります。HDD/SSDなどの記憶媒体は外見や型番が同一でも、製造年などで部品が異なる場合があります。交換部品を多く取り揃えている専門業者では、必要な部品を海外から調達している時間をカットできるため、迅速な復旧・納品が可能です。
自社内にクリーンルームなどの復旧専用設備を保有している業者では、復旧作業を安全かつ迅速に自社で完結させることができ、結果として復旧スピードが向上します。専門業者によっては、復旧スピードの目安が明記されていることもあるので公式HP等で確認してみてください。
他社で復旧不可能だった機器の復旧実績が多数ある
一度他社で復旧作業を行い、復旧できなかった機器であっても業者によっては受け付けてくれる場合があります。技術力の高い業者であればあるほど、他社で復旧できなかった機器の復旧実績が多くなる傾向にあります。一度復旧ができなかった場合も、他の業者に依頼をしてみると復旧できる可能性があるので、諦めずに相談してみるのがいいでしょう。
また、繰り返しになりますが、このように一度復旧に失敗し他の業者に依頼するといったダブルコストをかけないためにも、最初に最も技術力の高い業者へ依頼することをおすすめします。≫
官公庁・公的機関からの表彰歴がある
公的な機関からの表彰歴なども、技術力をはかる指針となります。
特に、一般の団体ではなく自治体や政府機関・警察などからの表彰歴・感謝状の受賞歴があるデータ復旧業者は、それだけの実績を残していることを信頼してもよいでしょう。
HPに掲載されている表彰歴・受賞歴などを確認してみてください。
【ポイント2】信頼できる復旧業者かを見極める
技術力以外にも、その業者が信頼できる業者かどうかは気になるところです。データ復旧業者が信頼できるかを見極めるために、具体的には下記のような点に着目するといいでしょう。
- 大手法人や官公庁の取引実績が多数あり、運営会社が信頼できる
- サービス対応が丁寧で信頼できる
- プライバシー認証の取得等、セキュリティ対策が徹底されている
- 復旧ラボや復旧センターへの持込み・見学が可能(作業風景を外部に発信・公開している)
大手法人や官公庁の実績が多数あり、運営会社が信頼できる
技術力が高いと謳っていても、相談件数・復旧件数が少ない等実績が伴わなければ、信ぴょう性は疑わしいものとなってしまいます。そのため、下記のような観点で実績の確認を必ず行いましょう。
データ復旧業者の中には、その取り組みが認められ第三者機関に表彰されている業者も存在します。信頼できる業者へ依頼するために、HP上で具体的な数値で実績を明記している業者を選んだ方がいいでしょう。
実績のあるデータ復旧業者の特徴
- 大手企業や官公庁からの依頼がある
- HP上に「相談件数〇〇件」「復旧実績〇〇件」と具体的な数値で示している
- 公的機関(官公庁、警視庁等)からの表彰実績がある
- メディアでデータ復旧業者として取り上げられた実績がある
プライバシー認証の取得等、セキュリティ対策が徹底されている
企業データや技術データなど、外部に知られてはいけないデータを復旧しなければいけない場合もあります。そのような場合は、各専門業者のセキュリティ対策を確認しましょう。
上記の実績部分でも触れましたが、大手企業や官公庁からの依頼がある企業はセキュリティ対策が万全である業者が多いです。取引実績のほかにも「ISO27001」や「Pマーク」など、世界基準で規定されているセキュリティの認定を取得していることや、防犯カメラや外部部機器の持ち込み制限など、情報漏洩対策がしっかりされているかを確認しても良いでしょう。
ISO27001・Pマークとは
ISO27001(ISMS)やPマークとは、情報セキュリティマネジメントシステムの規格です。
ISO27001(Information Security Management Systems)とは、組織における情報管理のセキュリティ、管理方法、マネジメント方法について定めた規格です。
個人情報保護法よりも対象とする情報の範囲が広く、国際的に統一された規格なので、ISO27001/ISMSの認証を取得している企業であれば、大切なデータを預けても安心です。
また、Pマーク(プライバシーマーク)とは日本国内の規格で、こちらも個人情報保護マネジメントシステムを運用していることの証明となります。
復旧ラボ・復旧センターへの持込み・見学が可能(作業風景を外部に発信・公開している)
「避けた方が良いデータ復旧業者の特徴」で紹介した通り、データ復旧業者の中にはWebサイト上に掲載している社内風景と実態が異なる怪しい業者も存在します。大切なデータを預ける上で、信頼できる業者か、対応している人の顔が見えるかは非常に重要な点といえます。
データ復旧の設備を自社内に保有し運営している業者は、復旧ラボや復旧センターへの持込みや見学を受付ていたり、SNS等で作業風景を発信しているケースもあります。
心配な場合は「作業現場の見学は可能ですか?」「設備を自分で確かめたい」等を相談するといいでしょう。セキュリティ等を理由に断られた場合、その業者は怪しいと判断したほうがいいです。正確な実態を確認するようにしましょう。
設備の規模を見極めるポイント
- クリーンルーム(クラス100等)を設置している
- 交換用HDDなどの復旧に必要な部品のストック数が多い
- 復旧ラボが公開されている
- 在籍しているエンジニアの数が多い
- 同時復旧可能な台数が多い
クリーンルームとは?
クリーンルームとは空気の清浄度が高い部屋のことで、HDD復旧作業の工程で必要になることがあります。クリーンルームには清浄度の規格があり、HDDの復旧作業では「クラス100」と呼ばれる無菌手術室と同等レベルの設備がないとできない作業もあります。「クリーンベンチ」はクリーンルームより簡易的な設備であり、行える作業が限られます。多くの業者では簡易的なクリーンベンチしかない・そもそも専用の設備がなく、精密な作業は他社に外注している業者も存在します。
【ポイント3】サービスの利用しやすさを見極める
データ復旧サービスの利用しやすさを見極める項目としては、下記があげられます。
- 土日祝日の復旧対応や夜間窓口があり、相談しやすい
- 出張での復旧に対応している
- 依頼前の初期費用がかからない
- 特急料金がかからない
- データ納品時の追加費用がかからない
土日祝日の復旧対応や夜間窓口があり、相談しやすい
急ぎでデータが必要な場合や、仕事で平日の相談が難しい…といった場合も、土日祝日対応の業者であれば、安心です。業者によっては24時間受付を行っている業者もあるため、緊急時や急ぎの復旧依頼を行いたい場合は、営業時間を確認するといいでしょう。
依頼前の初期費用がかからない
「自身の機器の状態が分からないまま専門業者に依頼するのは不安だ」という方は少なくないでしょう。そのような場合は初期費用の発生しないデータ復旧専門業者へ相談しましょう。
初期費用というのは「データ復旧の作業に着手するまでの費用」のことを指します。
データ復旧依頼前に請求される可能性のある初期費用
- 症状の相談
- 機器の配送料金
- 機器分解料金
- 初期診断・見積費用
業者によっては、依頼前であるのにも関わらず見積のための機器配送料や機器の分解料金、初期診断費用が発生することがあります。また、診断の結果、復旧が不可能だったり依頼をキャンセルしたとしても、その費用は初期診断代として返金されません。データ復旧専門業者を選定する場合は、必ず上記の初期費用の発生しない専門業者へ相談をしましょう。
特急料金がかからない
急ぎで初期診断や復旧対応を依頼したい場合、特急料金がかかる業者があります。また業者によって営業時間や復旧・納品までのスピードには差があるため、依頼の際は気をつけましょう。特急料金がかからない、かつ土日祝日等にかかわらず最短で復旧対応を行ってもらえる業者を選ぶといいでしょう。
データ納品時の追加費用がかからない
データ復旧後、納品用の機器代金やデータのコピー代金を別途請求されるケースがあります。心配な場合は、依頼前にデータ納品時の形態や、追加費用の有無を確認しておくといいでしょう。
データ復旧サービスをネットで検索した際によく見るのは、デジタルデータリカバリー、アドバンスデザイン、AIデータ、Livedata、AOSデータ復旧サービスセンター、PCエコサービス、データレスキューセンターなどです。データ復旧業者は全国で100社以上もあると言われるので、その中でも主要な業者だと思われます。しかし、しっかり条件を見比べてみると、初期診断や機器の配送料が有料だったり、社内にクリーンルーム(HDDを開封するのに必要な設備)を保有していなかったりと、ネットで上位の業者でもサービス内容には差があるようです。
おすすめサーバー復旧業者
技術力が高い業者の選定といっても、素人には判断が難しいです。
そこで、データ復旧サービス各社の価格、内容(対応製品)、期間や特長から比較した、おすすめのサービスを紹介します。
(2024年最新版)おすすめデータ復旧業者ランキングはこちら
デジタルデータリカバリー
公式HPデジタルデータリカバリー
デジタルデータリカバリーは、データ復旧国内売り上げNo.1のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積46万件以上の相談実績があります。
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復旧費用 | 相談から見積もりまで無料 500GB未満:5,000円〜 500GB以上:10,000円〜 1TB以上:20,000円〜 2TB以上:30,000円〜 |
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対応製品 | RAID機器(NAS/サーバー)、パソコン(ノート/デスクトップ)、外付けHDD、SSD、USBメモリ、ビデオカメラ、SDカード・レコーダー等記憶媒体全般 |
復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
特長 | 14年連続データ復旧国内売上No.1 復旧率最高値95.2%の非常に高い技術力 官公庁や大手企業を含む累積46万件以上の相談実績 相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) |
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サーバーのデータ障害の予防策
最後にサーバーの突発的なデータ障害に対する予防策について紹介します。サーバーの設置の仕方に応じてサイバー攻撃や経年劣化などに備えましょう。
- 予備サーバーの設置
- サーバーのバックアップを事前に取る
- サーバーの運用マニュアルを作成する
- サーバーの監視システムを導入する
- 冗長性の高いRAIDを構築する
まとめ
最近ではクラウドが普及しているため、自社でサーバーを管理することは少なくなりました。しかし全てのシステムがクラウドに移行できるわけでもなく、社内でサーバーを設置したり、レンタルサーバーを契約して利用したりしている企業もあるでしょう。
サーバーに障害が発生することで、ビジネスにおいて思わぬ機会損失につながります。しかしサーバーの障害を100%防ぐことはできません。サーバーの障害発生時にどのような行動を取り被害を最小限に食い止めるのか、何も対策が考えられていなければ、サーバー障害時の対応について、一度社内で検討してみてはいかがでしょうか。
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