Worryランサムウェアとは?特徴や感染時の対処方法を解説|サイバーセキュリティ.com

Worryランサムウェアとは?特徴や感染時の対処方法を解説

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Worryランサムウェアに感染した場合、個人情報保護の観点から、被害に遭った企業は専門業者の支援が必要になる場合があります。被害を最小限に抑えるためにも、適切な初動対応と調査を行いましょう。

この記事では、Worryランサムウェアの特徴をはじめ、感染が疑われる場合の対処法、調査手法について解説します。

Worryランサムウェアとは?

Worryは、主にWindowsをターゲットとしたPhobos派生のランサムウェアであり、感染すると拡張子が「.worry」に書き換わり、データが暗号化され、元に戻すためには身代金の支払いを要求されます。

なお、主な感染経路は、セキュリティが脆弱なRDP、あるいは不審なメールやファイルです。

出典PCrisk

Worryランサムウェアの特徴

Worryランサムウェアには主に以下のような特徴があります。

  • 「.worry」などの拡張子に書き変わる
  • Phobos派生のランサムウェアである
  • 「AES-256」という強力な暗号化アルゴリズムを使用している
  • 身代金要求ファイル「info.hta」と「info.txt」を作成する
  • Windowsを標的としている
  • トロイの木馬にも感染する恐れがある

「.worry」などの拡張子に書き変わる

「.worry」などの拡張子に書き変わる

画像出典PCrisk

Worryランサムウェアに感染すると、ファイルの拡張子が「.Worry」に変わり、通常通り開くことができなくなります。例えば、「1.jpg」だったファイル名が、「1.jpg.[id][メールアドレス].worry」に変わります。

これはランサムウェアに感染した証拠です。これにより、ファイルの情報が使えなくなります。

Phobos派生のランサムウェアである

Phobosは、2019年に初確認されたランサムウェアで、世界中の企業や個人を攻撃しており、その被害は拡大しています。

Worryもまた、Phobosのコードをベースに開発されたランサムウェアであり、Phobosと同じような特徴があります。たとえば、PhobosはフィッシングメールやRDP経由で攻撃対象に侵入しますが、Worryも同様の経路で侵入します。

「AES-256」という強力な暗号化アルゴリズムを使用している

また、Phobosは「AES-256」という強力な暗号化アルゴリズムを使用しており、Worryも同様の暗号化を採用していると考えられます。AES-256は、現在最も強力な暗号化アルゴリズムの1つであり、256ビットのキー長を備えています。そのため、AES-256を使用することで、ファイルを復号することは非常に困難になります。

Phobosランサムウェアについては下記の記事でも詳しく解説しています。

身代金要求ファイル「info.hta」と「info.txt」を作成する

Worryランサムウェアに感染すると、デバイス内に「info.hta」と「info.txt」というランサムノート(指示書)が作成されます。

ランサムノートには、指定されたメールアドレスに連絡するよう求められます。しかし、連絡しても身代金の支払いを求められるだけであり、それどころか、被害が増える可能性もあります。

したがって、感染した場合は、身代金を支払うことなく、サイバーセキュリティ専門家に相談するべきです。

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Windowsを標的としている

Worryランサムウェアは、Windowsを標的としています。Windowsは、比較的脆弱なOSでランサムウェアに感染する可能性が高く、また多くの企業や組織で使用されていることから、ランサムウェア攻撃による影響を受けやすい傾向があります。

トロイの木馬にも感染する恐れがある

Worryランサムウェアに感染すると、被害は、単なるファイルの暗号化に留まらず、一部のバージョンには、個人情報を窃取する目的で設計された「トロイの木馬」が含まれていたことが確認されています。

また、これ以外にも他の種類のマルウェアも一緒に含まれていたと報告されており、さらなる被害を被る可能性もあります。

したがってランサムウェアに感染した場合は、身代金を支払わずに、専門家に相談することが重要です。専門家は、感染被害など状況の調査や今後のアドバイスなどの支援を行うことができます。

Worryランサムウェアの感染が疑われる場合の対処法

Worryランサムウェアの感染が疑われる場合の対処法は以下のとおりです。

ネットワークの遮断

Worryランサムウェアの感染が疑われる場合、まずはネットワークを遮断しましょう。

ランサムウェアは、感染した端末からネットワークを通じて他の端末に感染を広げる可能性があります。そのため、ランサムウェアの感染が疑われる場合は、まずはネットワークを遮断して被害の拡大を防ぐことが重要です。

メールアドレス・パスワードの変更

メールアドレスやパスワードを変更せず使用し続けるのは危険なため、ランサムウェアの感染が疑われる際は変更しましょう。

ただ、メールアドレスやパスワードの変更を行う際は、ランサムウェアに感染していない端末で行ってください。既に感染した端末で変更すると、変更した情報が詐取され、再び悪用される恐れがあります。

データの復旧

Worryランサムウェアに感染した場合、暗号化されたデータの復旧が必要となります。事前にバックアップを取っている場合は、サーバーの初期化を行った後、バックアップからデータの復元を試しましょう。

また、データ復号ソフトを使用することで、暗号化されたデータを復旧できる可能性があります。ただし、ソフトのインストールの際に必要なデータを上書きする可能性がある上、復旧できるデータが限られるなど、データ消失のリスクもあることを留意しておきましょう。

データの暗号化については以下の記事をご覧ください。

感染経路を調査

ランサムウェア感染時、侵入経路の調査し、攻撃者の手口を把握することが推奨されています。なぜならランサムウェア感染時、どの脆弱性を悪用し、どの経路から侵入したのかを特定しないまま、復旧作業を行った場合、被害の拡大や再攻撃のリスクを招くおそれがあります。

これ以外にもコンプライアンスの観点からみて、感染経路を明確にすることは非常に重要です。ただし、個人で感染経路や被害状況を調査することは難しいとされています。なぜならランサムウェア感染の調査には、ネットワークに関する知識はもちろん、膨大な量のログやデータを分析する必要があり、調査に時間と労力が必要になるからです。

そこで有効なのが「フォレンジック調査」です。フォレンジック調査とは、デジタル機器に残された記録やデータの保全、調査、分析を行う技術であり、ランサムウェアの感染経路調査に適しています。これによって個人では対応できない領域まで調査することができます。ランサムウェア感染時は、フォレンジック調査の専門業者に相談しましょう。

ランサムウェアに感染経路や対処法については、以下の記事で詳しく紹介しています。

フォレンジック調査
ウイルス感染調査には「フォレンジック調査」という方法が存在します。フォレンジックとは、スマホやPCなどの電子機器や、ネットワークに記録されているログ情報などを解析・調査することで、社内不正調査やサイバー攻撃被害調査に活用される技術のことです。別名「デジタル鑑識」とも呼ばれ、最高裁や警視庁でも正式な捜査手法として取り入れられています。

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まとめ

今回は、Worryランサムウェアの特徴や対策方法などを解説しました。

ランサムウェアに感染すると個人情報が漏えいしたり、サイバー攻撃の拠点にされたりする恐れがあります。ランサムウェアに感染しないためにしっかりと対策を講じ、必要に応じて専門業者への相談も検討しましょう。

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