
tail
コマンドは、Linuxのテキストファイル(特にログファイル)の末尾を表示するコマンドです。サーバー管理やアプリケーション運用において、リアルタイムでログを監視する際に非常に便利なツールです。本記事では、tail
コマンドの基本的な使い方、リアルタイム監視、便利なオプション、実践的な応用例 まで詳しく解説します。
tailコマンドとは?
tail
(テール)コマンドは、ファイルの最後の数行を表示するコマンドです。
特にログファイル(/var/log/syslog
など)の監視に頻繁に使用されます。
基本構文
主な用途
✅ ログファイルの末尾を確認する(エラーメッセージの確認)
✅ リアルタイムでログを監視する(サーバー・アプリの動作監視)
✅ 特定のキーワードを含むログを絞り込む(grep
との組み合わせ)
tailコマンドの基本的な使い方
① ファイルの末尾10行を表示(デフォルト動作)
解説:/var/log/syslog
の最後の 10行 を表示
② 指定した行数を表示(-n
オプション)
解説:最後の 20行 を表示
③ リアルタイムでログを監視(-f
オプション)
解説:syslog
の末尾をリアルタイム監視(新しい行が追加されると随時表示)
-f
は「follow(追尾)」の略で、ログファイルが更新されるたびに内容を自動表示します。
実践例(Apacheログを監視)
→ Webサーバーのアクセス状況をリアルタイムで確認!
④ 指定した行数をリアルタイム監視(-n + -f
の組み合わせ)
解説:syslog
の 最後の50行 を表示し、その後リアルタイム監視
⑤ 複数のログファイルを同時に監視
解説:syslog
と auth.log
の両方をリアルタイム監視
✅ ログが複数ある場合、一度に監視できるので便利!
tailコマンドの便利なオプション
オプション | 説明 | 使用例 |
---|---|---|
-n 数字 |
最後の指定行数を表示 | tail -n 50 /var/log/syslog |
-f |
リアルタイム監視 | tail -f /var/log/syslog |
-F |
ログローテーション対応のリアルタイム監視 | tail -F /var/log/syslog |
-c 数字 |
最後の指定バイト数を表示 | tail -c 100 /var/log/syslog |
✅ -F
(大文字)を使うと、ログファイルがローテーション(再作成)された場合でも監視を継続できる!
解説:ログファイルが削除・再作成されても継続して監視!
tailコマンドの応用テクニック
① grep
を組み合わせて特定のログを監視
特定のキーワードを含むログのみをリアルタイム監視できます。
例:error
を含むログのみ監視
→ エラーログだけをリアルタイム表示!
② awk
を組み合わせて整形表示
ApacheログのIPアドレスだけを抽出
→ アクセス元IPアドレスのみを表示!
③ tee
コマンドでログを別ファイルに保存
リアルタイム監視しながら、ログをファイルに保存する。
→ syslog
をリアルタイム監視しつつ、error.log
に保存!
④ sed
を組み合わせてログを整形
→ プライベートIPアドレスをマスクして表示!
tailコマンドの実践活用例
① Webサーバーのアクセス状況をリアルタイム監視
→ Nginxのアクセスログをリアルタイムで監視!
② SSHのログイン履歴を監視
→ SSHのログイン履歴をリアルタイム表示し、不正アクセスを検知!
③ システムクラッシュ時のエラーログを確認
→ カーネル関連のエラーをリアルタイムで表示!
まとめ
✅ tail
コマンドは、ログファイルの末尾を表示・監視する便利なツール!
✅ -f
でリアルタイム監視、-n
で指定行数の表示が可能!
✅ grep
や awk
との組み合わせで、特定のログを抽出・分析できる!
✅ -F
オプションを使えば、ログローテーションが発生しても継続監視が可能!
Linuxサーバー管理では tail
は必須のコマンド! 今すぐ活用して、効率的なログ監視を実践しましょう! 🚀