Windows 10でUSBデバイスが認識されない場合、さまざまな原因が考えられます。
本記事では、主な原因とその対処法を詳しく解説します。原因ごとの対処法を順に試し、問題を解決しましょう。
基本的な確認事項
まず、以下の基本的な点を確認することで、単純な接続不良が原因かどうかを特定できます。
- 他のUSBポートに接続してみる
- 別のUSBケーブルを使用する
- 他のPCでUSBデバイスを試してみる
これらの方法で解決しない場合、次に進み、より詳細な対処法を試しましょう。
Windows 10でUSBメモリが認識されない原因
Windows 10でUSBが認識されない原因は主に「ハードウェア的な問題」と「ソフトウェア的な問題」に分けられます。
ハードウェア的な問題
USBポート自体の故障が原因で接続がうまくいかないことは珍しくありません。内部端子が長期間の使用で劣化し、接触不良を起こすことがあります。また、USBハブを経由する場合、そのハブ自体に問題が生じている可能性も考えられるため、他のポートに直接接続するなどの確認が必要です。
さらに、USBデバイスそのものが故障しているケースもあります。物理的な障害が原因でUSBメモリの読み書きができなくなる場合、復旧は非常に困難です。
- フラッシュメモリの劣化
書き込み回数に限界があり、使用頻度が高まるとセルの劣化が進行し、一部のデータが欠損したり、完全に消失する恐れがあります。 - コントローラーチップの故障
デバイス内部のコントローラーチップが故障すると、メモリ内のデータが物理的には残っていても、制御不能となり通常の方法ではアクセスできなくなります。
このような物理障害の復旧には、専門的な設備と技術が必要となります。データを直接読み出すためには、メモリチップを基板から取り外し、専用のリーダーで解析する「チップオフ」技術が使われます。この作業は非常に繊細で、専門家による高度なスキルが求められます。
重要なデータが含まれている場合、最初から専門のデータ復旧業者に依頼することが安全です。無料診断や見積もりを活用し、適切な対応を取りましょう。
ソフトウェア的な問題
USBが認識されない原因は、ポートの接触不良やケーブルの断線だけでなく、ソフトウェアの不具合や物理的なメモリ障害が絡むこともあります。
ソフトウェアの問題として、ドライバーの破損や互換性の欠如が挙げられます。Windows Update後にUSBが突然認識されなくなるケースもあり、この場合はドライバーの更新や再インストールが有効です。また、セキュリティソフトがUSBへのアクセスを制限する場合もあるため、一時的に無効化して確認することが推奨されます。
Windows 10でUSBメモリが認識されない時の具体的な対処法
Windows 10でUSBメモリが認識されない時の具体的な対処法は次の通りです。
- ハードウェアの確認
- ソフトウェアの設定見直し
- デバイスドライバーの再インストール
- システムファイルチェッカーの実行
- BIOS設定の確認
ハードウェアの確認
USBポートやデバイス自体の物理的な状態も原因の一つです。以下を確認してください。
- USBポートに物理的な損傷がないか
- USBデバイスのランプが点灯しているか
- 不要な周辺機器を取り外し、電力供給の問題を排除する
ソフトウェアの設定見直し
USBの認識不良は、Windowsの設定やドライバの不具合が原因で発生することもあります。以下の手順でソフトウェア設定を確認しましょう。
USBセレクティブサスペンドを無効化する
USBセレクティブサスペンドとは、Windowsの省電力機能の一種で、使われていないUSBデバイスやポートの電力供給を一時的に停止する仕組みです。これにより、バッテリーの節約やシステムの効率化が図られます。しかし、この機能が誤作動すると、必要なUSBデバイスが認識されなかったり、動作が不安定になることがあります。問題が発生した場合は、この機能を無効にすることで解決することが推奨されます。
USBセレクティブサスペンドを無効化する手順は次の通りです。
- 「電源オプション」を開きます。
- 「詳細な電源設定の変更」をクリックします。
- 「USB設定」→「USBセレクティブサスペンド」を無効にします。
デバイスドライバーの再インストール
ドライバーが破損したり、互換性の問題やアップデートの不備が原因で正常に動作しないことがある場合、デバイスドライバーを再インストールすることで、ドライバーの不具合を解消し、USBデバイスとの通信が正しく行われるようになります。
デバイスドライバーの再インストール手順は次の通りです。
- Windowsキー+Xキーを押して「デバイスマネージャー」を開きます。
- 「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」を展開します。
- 問題のあるデバイスを右クリックし、「ドライバーの更新」または「デバイスのアンインストール」を選択します。
- アンインストール後、PCを再起動し、ドライバーが自動的に再インストールされるのを確認します。
システムファイルチェッカーの実行
システムファイルチェッカー(SFC)は、USB認識不良に起因するシステムファイル破損や欠損がないかをチェックし、問題が見つかれば自動で修復するツールです。
システムファイルチェッカーの実行手順は次の通りです。
- 「PowerShell」を管理者として起動します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
を実行します。- 続けて
sfc /scannow
コマンドを実行します。
BIOS設定の確認
USBがBIOSレベルで無効になっていると、Windows上でも認識されません。以下の手順でBIOS設定を確認します。
- PCを再起動し、起動時にBIOSセットアップに入ります(「F2」や「Del」キーなど)。
- 「USBコントローラー」や「USBポート」の設定を探します。
- 無効になっている場合は「有効」に設定します。
Windows 10でUSBメモリが認識されない場合の具体的な対処法は、これまでの手順で解決を試みることが効果的です。ただし、これらの対処で改善しない場合、物理的な故障やシステムの深刻な問題が関与している可能性があり、専門業者への依頼が推奨されます。
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まとめ
Windows 10でUSBが認識されない場合、ハードウェアの確認からソフトウェアの設定まで、幅広い対処法があります。手順を一つずつ試すことで、多くのケースで問題を解決できます。ただし、重要なデータが含まれている場合は、専門業者に依頼することが最も安全な解決策です。無料診断を活用し、最適な対応を選びましょう。