データの書き込みや保存をしようとしたときに「このディスクは書き込み禁止になっています」というエラーが表示されることはありませんか?このエラーは、USBメモリやSDカードなどのリムーバブルディスクでよく発生する問題ですが、正しい対処法を知っていれば、ほとんどの場合で解決が可能です。
ただし、このエラーの原因は物理的な問題からソフトウェア的な設定まで多岐にわたります。ここでは、考えられる主な原因とそれぞれの対処法をわかりやすく解説します。重要なデータが含まれている場合、早めの対処が鍵になります。
「このディスクは書き込み禁止になっています」エラーの原因
物理的なロックスイッチの状態
SDカードや一部のUSBメモリには、側面に「ロックスイッチ」が搭載されています。この小さなスイッチが「ロック(Lock)」の位置に切り替わっていると、書き込みやファイルの保存が制限され、「このディスクは書き込み禁止になっています」というエラーが表示されます。
多くの場合、誤ってスイッチを操作したり、移動中にスイッチがずれることで、無意識に書き込み禁止状態になることがあります。また、古いSDカードではスイッチが劣化して、動かしても正しく反応しないケースもあります。
書き込み権限の設定ミス
パソコンに接続したUSBメモリやSDカードの書き込み権限が制限されている場合、「このディスクは書き込み禁止になっています」というエラーが発生します。この問題は、Windowsのセキュリティ設定で誤った権限が適用されていることで起こります。
例えば、別のユーザーが作成したファイルやフォルダには、あなたのアカウントに「書き込み権限」が付与されていないことが原因のケースもあります。また、企業や学校のPCでは、システム管理者が外部ストレージへのアクセスを制限している場合もあります。
レジストリ設定の不具合
Windowsのレジストリには、システムのさまざまな設定が保存されています。その中でも「WriteProtect」という項目が「1」に設定されていると、USBメモリやSDカードが書き込み禁止の状態になり、「このディスクは書き込み禁止になっています」というエラーが発生することがあります。
この設定は、誤操作や特定のソフトウェアが影響を与えることで変更されることがあり、結果としてユーザーが意図しない書き込み制限がかかる場合があります。
グループポリシー設定の制限
Windowsのグループポリシーは、企業や学校などの環境でシステム管理者がデバイスの使用を制御するための機能です。この設定によって、USBメモリやSDカードなどのリムーバブルディスクへの書き込みが制限されている場合、「このディスクは書き込み禁止になっています」というエラーが発生することがあります。
この制限が適用されると、ユーザーが個別に権限を変更しても書き込みができないため、グループポリシー設定を無効化する必要があります。ただし、企業や学校のPCであれば、管理者に相談するのが最も安全な方法です。
ディスクの物理的な故障
USBメモリやSDカードなどのデバイスは物理的な損傷や故障が原因で「このディスクは書き込み禁止になっています」というエラーが表示されることがあります。物理的な故障は、デバイス自体の経年劣化や使用環境の影響で発生し、自力での復旧が難しい場合が多いです。
以下は、ディスクの物理的な故障の具体的な原因例です。
- 経年劣化:長期間使用することで内部メモリやコネクタ部分が劣化します。
- 水濡れや湿気による腐食:デバイスが水に濡れたり湿度の高い環境で使用された場合、内部の接点が腐食することがあります。
- 物理的な破損:USBコネクタの曲がり、SDカードの折れ、接続部の破損など。
- 電気的なショート:静電気や急な電圧変動による内部回路のショートが原因。
このような場合は自力での対応は難しいため、早めにデータ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。データ復旧業者の選び方は以下の記事で解説していますので、是非参考にしてください。
「このディスクは書き込み禁止になっています」エラーの対処法
このエラーが出たときには、慌てず順を追って解決に取り組むことが重要です。ここでは、物理的なチェックから、ソフトウェア設定の修正まで幅広い対処法を紹介します。それぞれの手順をしっかりと確認し、エラーを解決していきましょう。
物理的なロックスイッチの解除
SDカードや一部のUSBメモリには、側面に「ロック(Lock)」と「解除(Unlock)」を切り替える物理スイッチが付いています。このスイッチが「ロック」側になっていると、書き込みが禁止されるため、エラーが表示されるのです。
- SDカードまたはUSBメモリをパソコンから取り出します。
- デバイスの側面にあるスイッチを「解除(Unlock)」側に切り替えます。
- 再度デバイスをパソコンに挿入し、エラーが解消されたか確認します。
デバイスの書き込み権限を確認・変更する
Windowsのエクスプローラーでは、デバイスの書き込み権限が制限されている場合、エラーが発生することがあります。ここでは、正しい権限の設定を確認し、必要であれば変更する手順を説明します。
- デバイスを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「セキュリティ」タブに移動し、「編集」をクリックします。
- 表示されたユーザーリストから対象のユーザーを選び、「書き込み」のチェックボックスにチェックを入れます。
- 「適用」→「OK」をクリックし、設定を保存します。
レジストリ設定の修正
レジストリで「WriteProtect」の値が「1」に設定されていると、書き込み禁止の状態になります。これを「0」に変更することで問題を解消できる場合があります。
- 「Windowsキー + R」を押して、「regedit」と入力し、レジストリエディタを開きます。
- 次のパスに移動します:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\StorageDevicePolicies - 「WriteProtect」をダブルクリックし、値を「0」に変更します。
- PCを再起動して、エラーが解消されたか確認します。
グループポリシー設定の確認
企業や学校のパソコンでは、グループポリシーによってリムーバブルディスクへの書き込みが制限されていることがあります。この設定を確認し、変更する手順を紹介します。
- 「Windowsキー + R」を押して、「gpedit.msc」と入力し、グループポリシーエディタを開きます。
- [コンピューターの構成] → [管理用テンプレート] → [システム] → [リムーバブル記憶域アクセス]に移動します。
- 「リムーバブルディスク: 書き込みアクセス権の拒否」を「無効」に設定します。
- PCを再起動して、エラーが解消されたか確認します。
ディスク容量の不足を解消する
デバイスの空き容量が不足していると、書き込みができなくなることがあります。不要なファイルを削除して、十分な空き容量を確保しましょう。
- デバイスをエクスプローラーで開きます。
- 不要なファイルを選択し、右クリックから「削除」を選びます。
- ゴミ箱に移動したファイルを右クリックし、「ゴミ箱を空にする」を選択します。
- 空き容量を確認し、問題が解決したか確認します。
データ復旧業者に相談する
大切なデータが保存されたデバイスが物理的な故障や深刻な障害に見舞われた場合、自力での対応が困難なことがあります。そんなときに頼れるのがデータ復旧の専門業者です。専門業者は、高度な技術と専用設備を使って、通常の復元ソフトでは解決できない問題を解決します。
- 物理障害への対応:
デバイスの基盤修理やフラッシュメモリのチップ解析など、ハードウェアの障害にも対応。 - 高度なソフトウェア復元:
データのファイルシステムが破損している場合や、論理障害が発生している場合でも復元が可能。 - 専門設備の使用:
クリーンルーム環境での作業により、HDDやSSDなどの内部部品に触れてもデータの安全を確保。 - 多様な記憶媒体に対応:
SDカード、USBメモリ、外付けHDD、RAIDシステムなど幅広いデバイスに対応可能。
おすすめのデータ復旧業者
データ復旧業者は全国100社以上あると言われており、復旧率や対応範囲は業者によって大きく違います。確実にデータ復旧するには、実績が豊富で復旧率の高い業者に依頼するのが一番です。
そこで、全国の業者から復旧率・実績・復旧スピード・価格や特長を比較して厳選したおすすめサービスをご紹介します。編集部おすすめのデータ復旧業者は、こちらのデジタルデータリカバリーです。
デジタルデータリカバリー
公式HPデジタルデータリカバリー
デジタルデータリカバリーは、14年連続データ復旧国内売り上げNo.1(※1)のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%(※2)と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積46万件以上の相談実績があります。
この業者は、相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際は、自力で復旧作業に取り掛かる前に、まずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
対応製品 | ■記憶媒体全般 ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー等 |
---|---|
復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
設備 | 復旧ラボの見学OK クリーンルームクラス100あり 交換用HDD7,000台以上 |
特長 | ✔データ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※1) ✔復旧率最高値95.2%(※2)の非常に高い技術力 ✔官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績 ✔相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) ✔365日年中無休で復旧対応 |
所在地 | 本社:東京都六本木 持込み拠点:横浜、名古屋、大阪、福岡 |
デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ
※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)
まとめ
「このディスクは書き込み禁止になっています」というエラーの原因と対処法を解説しました。物理的な故障や設定ミスが原因となることが多いため、原因を特定し、正しい方法で解決することが重要です。
重要なデータが含まれている場合、無理に自力で復元を試みるのではなく、早めにデータ復旧業者に相談することをおすすめします。