企業において、退職者によるデータ削除や情報漏洩が深刻な問題となっています。
退職者が意図的にデータを削除した場合、嫌がらせにとどまらず、データ持ち出しの証拠隠滅が行われた可能性も考えられます。
万が一、データが持ち出された場合は経営に直接影響が加わり、企業側も法的措置や損害賠償の対象となることも少なくありません。
本記事ではデータ削除が発生するケースや企業が受ける影響、そして具体的な対処法と損害賠償請求の方法について詳しく解説します。
データ削除が起きるケース
会社のデータが削除されるケースの一つに「退職者による意図的なデータ削除」があります。
退職者が意図的にデータを削除したケース
解雇された、または転職で企業を退職した社員が意図的に企業で保有しているデータを削除する行動に出る場合があります。在職時の不満が原因の嫌がらせだけでなく、情報持ち出しの証拠隠滅などを目的とする場合も考えられます。データの削除によって顧客情報や業務データなどの重要な情報が失われるだけでなく、退職者によるデータ削除を許したセキュリティも問題になることがあります。
その結果データ復旧だけでなく、セキュリティの再構築も視野に入り、復旧に多大な時間とコストがかかることもあります。
データを削除された場合に企業が受ける影響
データを削除された場合、企業側は以下の影響を受ける可能性があります。
- 経済的損失が発生する
- 機密情報の漏えい
- 罰金が科される可能性がある
経済的損失が発生する
データが削除されると、企業は大きな経済的損失を被る可能性があります。削除されたデータが顧客情報や契約情報などである場合、ビジネスプロセスが滞り、取引が中断されることもあります。結果として、企業は顧客を失うリスクがあり、営業損失が発生します。
また、削除されたデータの復元には、コストと時間を大量に投入する必要があり、多額のリソースがかかるため、企業の財務状況にも悪影響を与えることが考えられます。
機密情報の漏えい
退職者が意図的にデータを削除した場合、単にデータを削除するだけでなく、機密情報が競合他社に情報が流出するリスクもあります。
機密情報の漏えいは、企業に対する信頼を失うだけでなく、法的責任も生じることがあります。情報漏えいに関する罰則は厳しい規制が課されていることが多いため、企業にとって致命的な影響を及ぼすことがあるのです。
罰金が科される可能性がある
データ削除によって企業が直面するもう一つのリスクは、法的な罰金です。特に、削除されたデータに個人情報が含まれていた場合、その処理における不備が露見すると、法的措置を受ける可能性があります。
2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」では、個人データの漏えい、あるいは漏えいが発生する可能性がある場合、報告と通知が法人に義務付けられました。違反した企業には最大1億円の罰金が科せられる可能性もあります。
もし、業務に必要なデータが多数削除されていた場合、外部から不正アクセスなどを受けていないか、漏えいしていた場合はどのデータがどこまで漏えいしたか調査する必要があります。
データが削除されていた場合の対処法
データが削除されていた場合、以下の対処法を取るようにしましょう。
- 損害賠償請求の内容は弁護士に相談する
- データ削除と情報漏洩に関する内容はフォレンジック調査に相談する
損害賠償請求の内容は弁護士に相談する
データ削除により企業が損害を被った場合、損害賠償を請求することが可能です。しかし法律に基づいた正当な請求を行うためには、専門の弁護士に相談することが不可欠です。
弁護士は削除されたデータの種類や損失の範囲を基に、どのような損害賠償を請求できるかを具体的にアドバイスしてくれます。
データ削除と情報漏洩に関する内容はフォレンジック調査に相談する
企業のデータが意図的に削除された場合、不正アクセスや情報漏えいなど様々なトラブルが重なっている可能性があります。被害状況を正確に把握するためには、フォレンジック調査が有効です。フォレンジック調査とは、データの削除ログや不正アクセスの証拠を保全・収集・解析するための専門的な調査です。
特に退職者が関与しているケースでは、社内でフォレンジック調査を完結させると、証拠としての客観性を担保できず、痕跡の見落としや意図しない削除などが発生する可能性もあります。公的機関に報告または訴訟を考えている場合、速やかに専門家に相談して調査を実施してもらうことをおすすめします。調査会社によっては裁判などに証拠として提出できる調査報告書の作成まで行うことができます。
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まとめ
退職者によるデータ削除事件は、企業にとって大きなリスクを伴います。経済的損失や機密情報の漏洩など、さまざまな影響を受ける可能性があります。
そのため、第三者によるデータ削除が発生した場合には、速やかにフォレンジック調査会社や弁護士に相談し、適切な対処を取ることが重要です。