Linux(またはLinuxベースのNAS)を使っていると、突然OSが起動しなくなったり、HDDがマウントできなくなり、中のデータに一切アクセスできなくなることがあります。
このような状況では、元の環境での修復を優先するより、まず「データ吸出し」を行う判断が重要です。
目次
Linux HDDからデータ吸出しが必要になる主な原因
Linux HDDのデータ吸出しが必要になるのは、単なる設定ミスではなく、通常の方法ではファイルに安全にアクセスできない状態に陥っている場合です。
OSが起動しない・起動途中で停止する
LinuxやWindowsがブート途中で止まり、ログイン画面まで到達しない場合でも、HDD内部のデータ自体は残っていることがあります。 この状態で無理に再インストールや修復を行うと、既存データが上書きされるリスクが高まります。
このケースでは、別環境からHDDにアクセスし、必要なデータを吸出す判断が最優先となります。 誤った修復操作を続けると、復旧難易度が一気に上がるため注意が必要です。
ディスクがマウントできない・ファイルシステムエラー
mount時にエラーが出る、fsckで大量のエラーが検出される場合、ファイルシステムが破損している可能性があります。 この状態で通常起動を繰り返すと、破損が進行する恐れがあります。
まずは別ディスクへデータを吸出してから修復を検討するのが安全な手順です。 直接fsckを実行することは、データ書き換えを伴うためリスクがあります。
WindowsからLinuxファイルシステムが見えない
ext4やXFSなどLinux専用ファイルシステムは、Windows標準機能では認識できません。 「HDDは正常そうなのに中身が見えない」という場合でも、Linux環境であればアクセス可能なケースがあります。
この場合、Linux Live USBなどを使い、Linux環境から外付けHDDへデータをコピーする吸出し作業が必要になります。
不良セクタ・読み取りエラーが発生している
読み込みが極端に遅い、SMARTエラーが表示される、異音が出始めているHDDは「壊れかけ」の状態です。 通常コピーを行うと、読み取りエラーで止まったり、ディスクに過度な負荷がかかります。
この状態では読み取れる部分を優先して吸出す専門的な方法が必要になり、状況によっては早期の業者相談が重要になります。
「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも

機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか?
一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。
特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。
- 絶対に失いたくない写真や書類が保存されている
- 大切な業務データが入っている
- 操作に自信がなく、何をすべきか迷っている
こうしたケースでは、早めの対応がデータを守る鍵になります。
そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。
データ復旧業者を選ぶ際、「どこに相談すれば本当に安心できるのか」と悩む方は多いと思います。編集部では数多くのサービスを比較してきましたが、その中でも特に信頼性の高い選択肢としておすすめできるのが「デジタルデータリカバリー」です。
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Linux HDDデータ吸出しの対処法
原因ごとに適した対処法を選ぶことで、データ消失のリスクを最小限に抑えられます。
Linux Live USBでの基本的なデータ吸出し
物理的な異音がなく、読み取りエラーも少ない場合は、Linux Live USBを使った吸出しが有効です。 OSをインストールせずに起動できるため、元ディスクへの影響を抑えられます。
- 元PCの電源を切り、HDDを取り外す。
- USB-SATA変換アダプタや外付けケースで別PCに接続する。
- UbuntuなどのLinux Live USBで起動する。
- ファイルマネージャでHDDを確認し、必要なフォルダを別ディスクへコピーする。
- コピー先は必ず元HDDとは別のストレージを使用する。
ddrescueを使った壊れかけHDDの吸出し
SMARTエラーや不良セクタがある場合、通常コピーではなくddrescueを使用します。 読み取れる部分を優先し、ディスク負荷を抑えながら最大限のデータ救出を目指します。
- 対象HDDをマウントしない状態で接続する。
- コピー先は十分な空き容量のある別ディスクを用意する。
- エラーを飛ばして全体をコピーする。
- ログファイルを使って不良セクタの再試行を行う。
- 取得したイメージからファイルを取り出す。
論理障害向け復旧ツールの利用
削除やパーティション破損など論理障害が原因の場合、専用ツールの併用が有効です。 ただし、直接操作する前にイメージ化しておくことで安全性が高まります。
- fsck:ファイルシステム整合性のチェックと修復。
- TestDisk:失われたパーティションの再検出。
- PhotoRec / extundelete:削除ファイルの復元。
専門業者への依頼
物理障害の疑いがある場合や、業務上重要なデータが保存されている場合は、できるだけ早く専門業者へ相談することが重要です。
HDD内部でヘッドの損傷やプラッタへの傷が発生している状態では、通電やスキャンを繰り返すたびに障害が進行し、データの読み取りがさらに困難になる恐れがあります。
自己判断で電源を入れ直したり、市販の復旧ソフトを使用したりすると、残されたデータまで破損してしまう危険があり、結果的に復旧率が大きく下がる可能性があります。こうしたリスクを避けるためにも、異常を感じた段階で機器の使用を中止し、専門的な診断を受けることが最善の対応となります。
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まとめ
Linux搭載HDDからのデータ吸出しは、OSが起動しない、ディスクがマウントできない、Linux専用ファイルシステムでWindowsから見えない、不良セクタが発生しているといった状況で必要になります。
軽度なトラブルであれば、Linux Live USBを使って別ディスクへ安全にコピーすることで対応できる場合があります。一方で、SMARTエラーや読み取りエラーが出ているHDDでは、通常コピーはリスクが高く、ddrescueによるイメージ化が有効です。
物理障害の兆候がある場合や、業務上重要で失えないデータが含まれている場合は、自己対応を続けるほど復旧率が下がる可能性があります。そのようなケースでは、Linuxファイルシステムに対応したデータ復旧専門業者へ早めに相談することが、結果的に安全で確実な選択となります。

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