
突然パソコンを起動すると、以下のようなエラーメッセージが表示されて先に進めない──これは「MBR(マスターブートレコード)」が破損または削除された可能性が高い状態です。
- Operating System Not Found
- BOOTMGR is missing
- Invalid partition table
- Your PC needs to be repaired
MBRとは、Windowsの起動に不可欠な情報を記録している領域で、ここに障害が起こるとパソコン自体がOSを見つけられず、起動すらできなくなってしまうのです。誤操作やウイルス感染、ディスクの物理障害など、破損の原因はさまざまですが、正しい手順を踏めば復旧は可能です。
本記事では、MBRが破損・削除される主な原因と、初心者の方でも迷わず実行できる復旧方法を、ステップごとに詳しく解説しています。「データを失いたくない」「OSを安全に復旧させたい」方は、まずはこの記事を参考に原因を見極めてください。もし自力での対応に不安がある場合は、24時間365日対応の無料診断サービスもご利用いただけます。
MBRが削除・破損する主な原因
MBR(マスターブートレコード)の破損や削除は、操作ミスやシステムの不具合、物理的トラブルによって突然発生することがあります。以下に、よくある原因を整理しました。
パーティション編集ミスによるMBR削除
MBR削除の原因としてもっとも多いのが操作ミスです。 たとえば、diskpart
の clean コマンドを誤って実行したり、サードパーティ製パーティション管理ソフトでMBRを初期化・削除してしまうと、OSが起動不能になります。
OS再インストールやマルチブートの影響
Windowsを再インストールしたり、Linuxなどの別OSとマルチブート構成を構築している際に、MBRが上書きされてしまうことがあります。 この場合、ブートローダーが切り替わり、既存のWindowsが起動しなくなるケースもあります。
ウイルスやマルウェアによるブート破壊
MBR領域は、古くからマルウェアの標的になることがあり、MBRウイルス(ブートキット)に感染すると、MBRを意図的に破壊・改ざんされることがあります。 これにより、OSが立ち上がらず、修復不能な状態に陥ることもあります。
Windows Updateやクラッシュ時の損傷
Windowsの大型アップデート(Feature Update)や、OSの異常終了(ブルースクリーン・強制シャットダウン)時に、MBRやブートセクターが損傷することがあります。 特にアップデート中に再起動やエラーが発生した場合は注意が必要です。
ストレージ障害・停電などの物理的トラブル
HDDやSSDに物理障害が発生したり、書き込み中に突然電源が切れる(停電や電源プラグの抜けなど)と、MBR(マスターブートレコード)領域が破損することがあります。
MBRはシステム起動に関わる重要な領域であり、ここが損傷するとOSが起動できなくなる可能性があります。
さらに、こうした物理的要因が絡むと、MBRだけでなく他のパーティション情報やデータ領域にも影響が及ぶことがあり、被害が広がるリスクが高まります。
このような状況では、MBRの修復だけでなく、ストレージ全体の状態を把握したうえでの対応が必要です。早めの診断と慎重な対処が求められます。
「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも
機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか?
一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。
特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。
- 絶対に失いたくない写真や書類が保存されている
- 大切な業務データが入っている
- 操作に自信がなく、何をすべきか迷っている
こうしたケースでは、早めの対応がデータを守る鍵になります。
そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。
データ復旧業者を選ぶ際、「どこに相談すれば本当に安心できるのか」と悩む方は多いと思います。編集部では数多くのサービスを比較してきましたが、その中でも特に信頼性の高い選択肢としておすすめできるのが「デジタルデータリカバリー」です。
同社が選ばれている理由は、以下のような実績と体制にあります。
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実際に、個人の大切な写真や法人の業務データまで、幅広いトラブルに迅速かつ的確に対応しています。
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MBRを復旧する方法
MBRが破損した場合でも、インストールメディアや専用ツールを使用することで、復旧できる可能性があります。
Windowsインストールメディアからスタートアップ修復
Microsoft公式のインストールメディアを使用して、ブート修復を行う方法です。
- 別のPCで公式ツールからインストールメディアを作成。
- USBまたはDVDから起動。
- 「言語選択」後、「コンピューターを修復する」をクリック。
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択。
- 処理が完了したらPCを再起動。
bootrecコマンドでMBRを手動再構築
コマンドプロンプトを使って、MBRを手動で修復する方法です。
- インストールメディアから起動し、「コンピューターを修復する」→「コマンドプロンプト」を選択。
- 以下のコマンドを順に入力:
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /rebuildbcd
- 完了後、「exit」で終了し、PCを再起動。
MBR修復対応パーティションユーティリティの使用
専用ソフトを使用してMBRを再構築する方法もあります。インストール用USBから起動可能なソフトを活用します。
- AOMEI Partition Assistant
- EaseUS Partition Master
別PCでインストール → ブータブルUSBを作成し、対象PCに接続して修復を行います。
物理障害の場合のハード確認と修理
MBR修復で改善しない場合、HDDやSSDが物理的に破損している可能性があります。
- PCの電源を切り、ストレージのSATA/電源ケーブルを確認。
- 可能であれば、他のPCに接続して認識されるか確認。
- 異音や不良セクタがある場合、物理故障の可能性が高いため、専門業者に相談を。
おすすめデータ復旧サービス・製品
物理的な損傷やソフトウェアで復元が難しい場合、以下のデータ復旧業者をご検討ください。
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対応製品 | ■記憶媒体全般 ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー等 |
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※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年) ※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)
まとめ
Windows 10でMBRが削除または破損すると、OSが起動しなくなり、重大なトラブルになります。 MBRの修復は、インストールメディアやbootrecコマンド、専用ツールを使って実施できますが、失敗するとデータ喪失のリスクもあります。
安全に復旧を進めるためにも、事前のバックアップと、いざというときは復旧業者への相談も視野に入れて対応することが重要です。