WindowsのMBRディスクをGPT形式へ変換するための「mbr2gpt」コマンド。しかし、コマンドを実行した際にエラーが表示され、変換がうまくいかないというケースは少なくありません。この記事では、mbr2gptで発生する代表的なエラーの原因と、それぞれの対処法を具体的に解説します。
目次
mbr2gptでエラーが発生する主な原因
mbr2gptコマンドが失敗する場合、その多くはパーティション構成の問題や環境設定の不備が原因です。以下に主な原因をまとめました。
パーティション構成の不備
GPT形式へ変換するには、MBRディスク上にあるパーティション構成がGPTの要件を満たしている必要があります。たとえば、パーティション数が多すぎたり、システム予約領域が小さすぎたりすると、「Disk layout validation failed」などのエラーが発生します。
不要なパーティションを残したまま変換を試みると失敗するだけでなく、システムに悪影響を与える恐れがあります。
OSパーティションの認識不良またはBCD破損
mbr2gptは、Windows OSがどのパーティションにあるかを自動検出しますが、これが正しく認識されないと「mbr2gpt cannot find OS partition」というエラーが発生します。また、ブート構成データ(BCD)が破損している場合も同様です。
変換を強行すると、起動不能な状態になる可能性があります。
BitLocker暗号化や保護パーティションの存在
BitLockerで暗号化されている状態や、OEMによって保護されたパーティションが存在すると、変換時にEFIパーティションの作成に失敗します。
BitLockerを解除せずに変換を行うと、データが失われるリスクがあります。
Windowsのバージョン・ビルドが非対応
mbr2gptはWindows 10のバージョン1703以降にのみ対応しています。それ以前のバージョンで実行すると、コマンド自体が無効、または予期せぬエラーとなります。
無理にコマンドを使用するとシステムが破損する恐れがあります。
コマンド実行環境の不備
通常起動されたWindows上でmbr2gptを使用する場合、「/allowFullOS」オプションを付与しなければエラーになります。「mbr2gpt can only be used from Windows PE」というメッセージが出るのはこのためです。
オプション不足による誤解で、変換可能な環境でも諦めてしまうケースがあります。
システム以外のディスクを指定
mbr2gptは、OSがインストールされたシステムディスクのみに対して使用可能です。誤ってデータ用のディスクを指定すると、エラーが発生します。
間違ったディスクに操作を加えることで、データが消失する可能性があります。
安全に修復を進めるには、正確な診断と適切な手順を踏むことが欠かせません。データやシステムを守るためには、状況に応じた慎重な対応が求められます。
「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも

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代表的なエラーとその対処法
ここでは、mbr2gpt実行時に表示されやすいエラーメッセージと、その原因および対処法をまとめました。
| エラー症状 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| Disk layout validation failed | パーティション構成の不備 | 不要なパーティションの削除や、パーティション順の見直しを行う |
| mbr2gpt cannot find OS partition | OSパーティションが正しく認識されない | diskpartコマンドでパーティション状態を確認し、正しいドライブを指定 |
| EFIパーティションの作成失敗 | システム予約領域の容量不足やBCD破損 | 予約領域の拡張、bcdeditやbcdbootでBCDを修復 |
| mbr2gpt can only be used from Windows PE | 通常のWindows環境で/allowFullOSオプション未指定 | 管理者権限のコマンドプロンプトから /allowFullOS を付けて実行 |
| 変換後に起動しない | UEFIブート未設定、起動順の誤り | BIOSでUEFIを有効化し、スタートアップ修復を実施 |
mbr2gptエラーを解消する具体的な対処法
以下の手順を順番に実行することで、ほとんどのmbr2gptエラーは解消可能です。
ディスク構成の検証とパーティション整理
まずは「mbr2gpt /validate /disk:0 /allowFullOS」を実行し、ディスク構成がGPT変換要件を満たしているか確認しましょう。
- コマンドプロンプト(管理者)を開く
mbr2gpt /validate /disk:0 /allowFullOSを実行- 不要な回復パーティションなどがあれば、diskpartで削除
BitLockerの解除・保護パーティションの処理
BitLockerが有効な状態では変換できないため、事前に無効化する必要があります。
- コントロールパネル → 「BitLockerドライブ暗号化」
- システムドライブの「BitLockerを無効にする」を選択
- 処理完了後に再起動し、変換を実行
Windowsのバージョン確認とアップグレード
mbr2gptはWindows 10 バージョン1703以降で使用可能です。
winverと入力して現在のバージョンを確認- 1703未満なら、最新バージョンにアップデート
- Windows Updateやインストールメディアを使用
SFC・DISMでシステム修復
ブート構成やシステムファイルの破損が原因の場合、以下のコマンドで修復を試みます。
- コマンドプロンプト(管理者)を起動
sfc /scannowを入力して実行- 次に
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealthを実行
UEFI設定の確認と修正
GPT変換後は、BIOSでUEFIモードを有効にし、起動順を正しく設定する必要があります。
- PC起動時に「Delete」「F2」などでBIOS画面を開く
- 「Boot Mode」や「UEFI/Legacy Boot」設定をUEFIに変更
- 起動順位に「Windows Boot Manager」があることを確認
パーティション管理ツールを活用する
どうしてもコマンド操作で変換できない場合は、AOMEI Partition Assistantなどの信頼できるツールを使うのも一つの手です。
- 公式サイトからAOMEI Partition Assistantをインストール
- 対象ディスクを選択し、「MBRをGPTに変換」を選ぶ
- 変更を適用して再起動、UEFIを有効にして完了
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まとめ
mbr2gptコマンドは、WindowsのMBRディスクをGPTに変換するための便利なツールですが、ディスク構成や実行環境にわずかな問題があるだけでもエラーが発生し、変換に失敗することがあります。
本記事では、代表的なエラー症状ごとの原因と対処法を徹底的に解説しました。パーティションの整理、BitLockerの解除、UEFI設定の確認など、正しい手順で進めれば成功率は大きく向上します。
それでも変換後にWindowsが起動しない、システムが壊れた、データにアクセスできないなど、手に負えないトラブルに発展してしまった場合は、個人で無理をせず、復旧のプロに相談することをおすすめします。
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