
Windowsの起動トラブルやブートエラーに対応するために「bootrec /fixboot」コマンドを使おうとしたところ、『アクセスが拒否されました』というエラーが表示されて先に進めないという事例が増えています。
このエラーは、管理者権限の不足だけでなく、UEFI環境特有のEFIパーティションの認識エラー、セキュアブート設定、ブート構成データの破損などが複雑に絡み合っている場合があります。
この記事では「bootrec /fixboot」でアクセス拒否される原因と、EFIパーティションへのアクセス手順・代替コマンドまでを、初心者でも実行できるように丁寧に解説します。
目次
bootrec /fixboot でアクセスが拒否される原因
このエラーが表示される背景には、複数のシステム的な問題があります。以下に代表的な原因を解説します。
管理者権限でコマンドを実行していない
「bootrec /fixboot」コマンドは、管理者権限で実行しなければ正常に処理されません。起動メディアなどから開いたコマンドプロンプトでも、管理者モードでないと操作がブロックされます。
アクセス拒否が出る最も基本的な原因の一つです。
EFIパーティションが正しくマウントされていない
UEFIベースのPCでは、EFIシステムパーティションにアクセスできないと、bootrec系コマンドは機能しません。EFIが見えていない・ドライブレターが割り当てられていない状態では、対象が見つからずアクセスエラーになります。
この場合は、diskpartでマウント設定を行う必要があります。
セキュアブートが有効になっている
UEFIのセキュアブート機能が有効になっていると、OSやブート設定を変更するコマンドが制限されることがあります。
一時的にセキュアブートを無効化することで、アクセス拒否エラーを回避できるケースがあります。
BCD(ブート構成データ)の破損
BCD(Boot Configuration Data)が破損していると、ブート領域への書き込みがブロックされることがあります。
この場合はbootrecではなく、bcdbootコマンドによる再構築が効果的です。
アクティブパーティションやファイルシステムの問題
対象パーティションのファイルシステムが破損していたり、アクティブ設定が誤っていると、bootrecでの修復が失敗することがあります。
chkdskコマンドやsfcによるシステムチェックも併用しましょう。
「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも
機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか?
一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。
特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。
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そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。
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bootrec /fixboot のアクセス拒否を解消する対処法
ここでは、エラーの具体的な対処手順を順を追って解説します。
管理者権限でコマンドプロンプトを実行する
インストールメディアや回復ドライブから「管理者権限のコマンドプロンプト」を開きましょう。
- WindowsインストールDVDまたはUSBメディアで起動します。
- 「コンピューターを修復する」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」を選択します。
- この状態で表示されるコマンドプロンプトは管理者権限で実行されています。
EFIパーティションにドライブ文字を割り当てる
UEFI/GPT構成のPCでは、diskpartでEFIパーティションを認識させる必要があります。
- diskpart と入力して Enter
- list disk と入力して、ディスク番号を確認
- select disk 0(数字は対象ディスク番号)
- list volume と入力し、EFI(通常FAT32)のパーティション番号を確認
- select volume 2(対象のボリューム番号)
- assign letter=N:(使用されていないドライブ文字を指定)
- exit と入力して diskpart を終了
セキュアブートを一時的に無効にする
BIOS/UEFIに入り、「Secure Boot」を無効にすることで、bootrecやbcdbootコマンドが実行できるようになることがあります。
- PCを起動後すぐに「Delete」「F2」「F10」などのキーを押してBIOSに入ります。
- 「Boot」または「Security」タブから「Secure Boot」を探します。
- 「Disabled(無効)」に設定して保存・再起動します。
CHKDSK・SFCでディスク/システム修復を行う
パーティションやファイルシステムのエラーでアクセス拒否されることがあります。
- コマンドプロンプトを開きます。
chkdsk C: /f /r
を実行し、Cドライブのチェックを行います。sfc /scannow
も併せて実行し、システムファイルの修復を行います。
bcdbootコマンドでブートファイルを再作成する
bootrecでの修復が失敗する場合は、bcdbootでUEFIブート情報を再構築しましょう。
- EFIパーティションが N: に割り当てられていることを確認
bcdboot C:\Windows /s N: /f UEFI
を実行- 成功すれば、再起動してブートエラーが解消されているか確認
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まとめ
「bootrec /fixboot」で『アクセスが拒否されました』というエラーが表示される原因は、管理者権限の不足やEFIパーティションの未マウント、セキュアブートの制限、ブート構成データの破損など、複数の要因が考えられます。
本記事で紹介したように、diskpartを使ったEFIのマウントやbcdbootコマンドの利用など、状況に応じた手順を実行すれば、多くのケースでトラブルを解消可能です。
ただし、コマンド操作に不慣れな方が誤操作を行うと、ブート不能が長期化したりデータ消失のリスクが高まります。特に、OSが起動しない・復旧できない状況では、無理をせず専門のデータ復旧業者への相談をおすすめします。