
SSDが突然認識されなくなった、あるいは動作が極端に遅くなった…。こうした症状が現れたとき、多くの場合、SSD内部ではすでに重大なエラーや寿命の兆候が進行している可能性があります。
- SSDが急にパソコンから認識されなくなった
- 保存したデータが一部読み取れない
- 起動時に異常に時間がかかるようになった
このようなトラブルを未然に防ぐ手段として、SMART(自己診断情報)の確認が重要です。SMARTはSSD内部の劣化状態や寿命を可視化できる信頼性の高い指標であり、専用の無料ツールを使えば誰でも簡単にチェックが可能です。
本記事では、初心者の方でも迷わず実践できるよう、SMART情報の確認手順と、注意すべきチェック項目をやさしく解説しています。データ消失を防ぐためにも、まずはSSDの健康状態を正しく把握することが大切です。
目次
SMARTの重要な項目と見方
SSDやHDDが故障する前兆を把握するためには、SMART情報の確認が重要です。SMARTとは、ストレージの自己診断機能のことで、内部状態や異常の兆候を数値で把握できます。
中でも、寿命や異常の兆候を判断するうえで特に注目すべき項目は以下のとおりです。
●重要なSMART項目
- Reallocated Sectors Count(ID:5):不良セクタの代替数を示しており、この数値が増加している場合は注意が必要です。
- Power-On Hours(ID:9):累計通電時間を示し、使用年数や劣化の目安になります。
- Wear Leveling Count(ID:177など):フラッシュメモリの劣化具合を示す値で、SSDの消耗状態を把握できます。
- Used Reserved Block Count(ID:170など):予備ブロックがどれだけ使用されたかを示し、残りの耐久性を測る指標になります。
- SSD Life Left / Percentage Used(ID:231, 233など):SSDの寿命の残りや使用率を数値化して表示します。
- 温度(Temperature):高温状態が続くと、部品の劣化が早まり故障のリスクが高くなるため、温度にも注意が必要です。
これらの項目には、「現在値」「最悪値」「閾値」「生の値(Raw Value)」といった数値が表示されます。特に「閾値に近づいている」「注意」「異常」などの表示が見られる場合は、ストレージの劣化が進んでいるサインと考えられます。
こうした兆候がある場合は、できるだけ早くバックアップを取り、トラブルが深刻化する前にストレージの交換や専門業者への相談を検討する必要があります。
SMARTチェック時の注意点
SMART情報をチェックする際には、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
- 使用しているメーカーやSSDのモデルによって、SMARTの表示項目や数値の意味が異なることがあります。
- SMART情報はあくまで「予兆の参考」であり、すべての故障を事前に正確に予測できるわけではありません。
- データを確実に守るには、SMARTの確認とあわせて、定期的なバックアップを習慣化することが最も有効です。
万が一、SMART情報に異常が出ていたり、SSDの動作に違和感があると感じた場合は、無理に使い続けるのではなく、まずは専門のデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
早めに対応することで、データ消失のリスクを大幅に減らすことができます。
「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも

機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか?
一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。
特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。
- 絶対に失いたくない写真や書類が保存されている
- 大切な業務データが入っている
- 操作に自信がなく、何をすべきか迷っている
こうしたケースでは、早めの対応がデータを守る鍵になります。
そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。
データ復旧業者を選ぶ際、「どこに相談すれば本当に安心できるのか」と悩む方は多いと思います。編集部では数多くのサービスを比較してきましたが、その中でも特に信頼性の高い選択肢としておすすめできるのが「デジタルデータリカバリー」です。
同社が選ばれている理由は、以下のような実績と体制にあります。
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- 15,000種類以上の障害事例への対応経験
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こうした数字は、単なる実績ではなく、「確かな技術」と「信頼に応える姿勢」の裏付けでもあります。
実際に、個人の大切な写真や法人の業務データまで、幅広いトラブルに迅速かつ的確に対応しています。
「何をすべきかわからない」「とにかく急いで対応したい」
そんなときは、まずは無料診断からはじめてみてください。正確な状況把握が、最善の一歩につながります。
SMART情報の確認方法
SSDのSMART情報は専用ツールを使うことで簡単に確認できます。代表的なのは「CrystalDiskInfo(Windows用)」と「smartctl(Linux用)」です。
CrystalDiskInfoでの確認(Windows)
Windows環境では、無料で使える「CrystalDiskInfo」が最も手軽です。
- 公式サイトから CrystalDiskInfo をダウンロードしてインストールします。
- 起動すると接続されているSSDが一覧表示されます。
- 「健康状態」に「正常」「注意」「異常」といった状態が表示されます。
- さらに「SMART属性一覧」で詳細な項目(不良セクタ数、使用時間など)を確認できます。
smartctlコマンドでの確認(Linux/一部Windows)
Linuxやコマンド操作に慣れている人は「smartctl」を使うと詳細情報を得られます。
- Linuxで「smartmontools」パッケージをインストールします。(例:
sudo apt install smartmontools
) - ターミナルで
sudo smartctl -a /dev/sda
のように入力し、対象のSSDを指定します。 - SMARTの詳細な情報が表示されるため、「Reallocated_Sector_Ct」や「Wear_Leveling_Count」などの値を確認します。
SMART情報の確認は「見方を誤ると危険な判断」につながることも
ツール自体は無料で利用できますが、表示される数値の意味や、劣化のサインをどこまで深刻に受け止めるべきかといった判断は、非常に難しい場合があります。
「注意」や「異常」と表示されていても、実際にどれほど危険な状態かは個別に精査が必要です。誤った自己判断で放置した結果、突然ストレージが故障し、大切なデータが失われてしまうケースも少なくありません。
そのため、少しでも不安を感じた場合や、SMART情報の読み方に自信がない場合は、早めに専門業者に相談することが大切です。
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物理的な損傷やソフトウェアで復元が難しい場合、以下のデータ復旧業者をご検討ください。
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対応製品 | ■記憶媒体全般 ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー等 |
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まとめ
SSDのSMART情報をチェックすることで、寿命や異常の兆候を把握できます。CrystalDiskInfoやsmartctlを使えば初心者でも簡単に確認可能です。
ただしSMARTはあくまで参考値であり、完全な故障予測はできません。異常や警告が出たときは早めにバックアップを取り、専門業者に相談することが安全です。