
外出先からバッファロー製NAS(LinkStation/TeraStation)にアクセスしようとしても、「接続できない」「WebAccessに失敗する」「BuffaloNAS.comに繋がらない」などのトラブルに直面することは珍しくありません。
この問題の多くは、設定の不備やネットワーク構成ミスに起因しており、正しく構成を見直すことで解決可能です。
本記事では、NASに外部アクセスできない主な原因と、具体的な対処方法を詳しく解説します。
バッファローNASに外部アクセスできない主な原因
WebAccess機能を使って外部からNASにアクセスできない場合、原因はネットワーク構成や設定ミスにあることがほとんどです。
以下に、主な原因とその詳細を整理しました。
WebAccess機能がオフ・未設定
NASのWebアクセス機能がオフになっていると、外部からの接続はできません。
NAS管理画面でWebAccess機能が無効になっていたり、アクセスを許可するフォルダの公開設定やユーザー権限の設定がされていないケースが多いです。
二重ルーター構成(ダブルNAT)/UPnP未対応
モデムとWi-Fiルーターの組み合わせや、ルーターを2台以上使用している環境では、二重NATが発生します。
この構成では外部からの通信がNASに届かず、WebAccessが使えなくなります。UPnP非対応のルーターでも自動設定が行えません。
ポート開放(ポートフォワーディング)が未設定
WebAccessではポート番号「9000(初期値)」などを使用しますが、ルーター側で適切なポートフォワーディングが行われていないと通信が遮断され、外部からアクセスできません。
グローバルIPアドレス未割当/IPv6接続のみ
外部からNASへアクセスするには、インターネット側に割り当てられる「グローバルIPv4アドレス」が必要です。
プロバイダー契約によってはプライベートIPしか提供されず、外部アクセスがそもそも成立しない環境もあります。IPv6のみの接続では、WebAccessが正常に機能しないことがあります。
BuffaloNAS.comネーム登録不備・期限切れ
WebAccessを利用するには「BuffaloNAS.com」でのネーム登録が必要です。
この設定が未登録、またはタイポ・重複・期限切れ(60日以上未使用)などの理由で無効になっていると、外部からNASを特定できず接続できません。
NASのIP/DNS/ゲートウェイ設定ミス
NASに手動でIP設定を行っている場合、誤ったDNSサーバーやゲートウェイを指定していると、外部ネットワークに出られずWebAccessが失敗します。
IPアドレスの重複、DNS設定の不備、ゲートウェイ設定忘れなども原因になります。
ファームウェア不具合・NASの物理障害
NASのファームウェアを長期間更新せずに使用していると、システムの安定性が低下し、通信エラーや操作不能といったトラブルが発生しやすくなります。加えて、雷や停電などの外的要因によって通信基板や内蔵HDDに障害が起きると、WebAccess(リモートアクセス機能)が突然使えなくなることもあります。
このような障害が発生すると、NASがネットワーク上に表示されない、管理画面にアクセスできない、共有フォルダが開けないといった問題が起きることがあります。特に、ランプが点滅したままになっていたり、異音がする、電源は入るが全く反応しないといった症状が見られる場合は、物理的な障害が発生している可能性が高いと考えられます。
この状態で無理に再起動を繰り返したり、初期化を試みたりすると、内部データが上書き・破損されてしまい、復旧が困難になるリスクがあります。そのため、安易な操作は避け、できるだけ早い段階でバックアップを取り、専門業者に相談することが重要です。
「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも
機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか?
一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。
特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。
- 絶対に失いたくない写真や書類が保存されている
- 大切な業務データが入っている
- 操作に自信がなく、何をすべきか迷っている
こうしたケースでは、早めの対応がデータを守る鍵になります。
そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。
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具体的な対処法と設定手順
以下の対処法を上から順に確認・実行することで、多くの接続不良は改善できます。
① WebAccess機能の有効化・公開フォルダの指定
WebAccessで外部アクセスを行うには、まずNAS本体の設定が正しく行われている必要があります。
機能が無効化されていたり、公開フォルダの指定・BuffaloNASネームの登録が未完了だと、アクセスそのものが成立しません。
- NASの管理画面(IPアドレスまたはNAS Navigatorから)にアクセス。
- 「WebAccess」項目を探して機能を有効化にする。
- アクセスさせたいフォルダを「公開フォルダ」に設定。
- 「BuffaloNAS.comネーム」を登録し、有効期限も確認。
② ルーター設定:UPnP有効化またはブリッジモード
家庭内のネットワーク構成によっては、ルーターが2台以上存在して「二重ルーター(ダブルNAT)」の状態になっていることがあります。
この場合、外部からNASに到達できず、WebAccessが失敗する原因となります。
- ルーターの管理画面にアクセス(192.168.○.1など)。
- 「UPnP設定」を有効にする。
- 家庭内で複数のルーターを使っている場合は、一台目をブリッジモードに変更する。
- または、2台目のルーターを取り外し、単一構成にする。
③ ポート開放(ポートフォワーディング)を設定
WebAccessで通信を行うには、ルーター側でNASの使用ポートを外部に開放しておく必要があります。
この設定がないと、インターネットからのアクセスがルーターでブロックされてしまいます。
- NASのWebAccessは通常「9000」番ポートを使用します。
- ルーターの設定画面で「ポートフォワーディング」または「NAT設定」を開く。
- 外部ポート:9000 → 内部IP(NASのIP)に転送を設定。
- プロトコルは「TCP」を選択。
④ グローバルIPアドレスが割り当てられているか確認
外部からNASへアクセスするには、家庭のインターネット回線にグローバルIPv4アドレスが割り当てられている必要があります。
プライベートIPやIPv6のみの環境では、WebAccessが正しく機能しません。
- ルーターのWAN(インターネット)設定画面を開く。
- 「IPアドレス」が「192.168.x.x」や「10.x.x.x」の場合、プライベートIPのため外部アクセス不可。
- グローバルIPv4アドレスが必要な場合、プロバイダーに割り当て可否を確認。
- IPv6環境の場合は、VPNやIPv4 over IPv6対応の回線に変更を検討。
⑤ BuffaloNAS.com ネーム設定の確認・再登録
BuffaloNAS.comはWebAccessで外部からNASを特定するための「名前解決機能」です。
このネームが登録されていない、または有効期限切れになっていると、外部からのアクセス要求がNASに届きません。
- WebAccessに必要な「BuffaloNAS.com」ネームが未登録または期限切れになっていないか確認。
- 60日以上使用がない場合、自動削除されるケースあり。
- 管理画面から再登録することで回復可能。
⑥ ネットワーク設定の見直し(IP・DNS・ゲートウェイ)
NASのネットワーク設定に誤りがあると、外部と正常に通信できずWebAccessも利用できません。
IPアドレスの重複やDNS設定ミス、ゲートウェイ未設定などを見直すことで、通信エラーを防げます。
- NASのIPアドレスが重複していないか
- DNSサーバーがルーターまたは正しいプロバイダー値か
- デフォルトゲートウェイがルーターのIPに設定されているか
⑦ ファームウェア不具合・本体故障の可能性
設定やネットワークに問題が見当たらない場合は、NAS本体の故障やファームウェアの不具合が疑われます。
物理的な故障が進行すると、WebAccess以前にNAS自体が応答しなくなることもあります。
- NASのファームウェアが最新か確認し、必要であれば更新。
- 停電・雷などが原因で通信基板やHDDが物理故障している可能性あり。
- エラーランプや異音がある場合は、電源を落とし無理に再起動しないこと。
おすすめデータ復旧サービス・製品
物理的な損傷やソフトウェアで復元が難しい場合、以下のデータ復旧業者をご検討ください。
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対応製品 | ■記憶媒体全般 ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー等 |
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まとめ
バッファローNASでWebAccessが使えない・外部からアクセスできない場合、多くは設定やネットワーク構成の不備に原因があります。
紹介したチェック項目を一つずつ確認すれば、自力での改善も十分可能です。
しかし、HDDの故障や基板障害が原因となっている場合は、自力での修復を試みるとデータ消失のリスクが高まります。
異常を感じたらすぐに診断・設定の見直しを行い、アクセスできない=壊れたではないことを冷静に判断しましょう。