「USBメモリに保存できない」「突然書き込みができなくなった」などのトラブルに遭遇した経験はありませんか？大切なデータを保存したいときに限って起きるこうした問題は、原因を正しく見極めれば多くの場合、自力で解決できます。本記事では、USBメモリが書き込み不可になる主な原因とその対処法を、初心者の方にもわかりやすく解説します。

USBメモリが書き込みできない原因

USBメモリが書き込みできない場合、主に以下のような原因が考えられます。

物理的な書き込み禁止スイッチ

一部のUSBメモリには「LOCK」や「WRITE PROTECT」と記載された物理スイッチが搭載されています。このスイッチがロック状態になっていると、USBメモリの書き込みが一切できなくなります。スライドスイッチがついているモデルでは、何らかの拍子にスイッチが切り替わってしまうこともあるため注意が必要です。

リスク：この状態ではいくらPC側で設定を変えても書き込みできず、原因が分からないと無駄な対処を繰り返してしまいます。

書き込み権限・アクセス制限

特に学校や職場のパソコンでは、セキュリティポリシーによってUSBメモリへの書き込みが制限されていることがあります。また、Windowsの設定でアクセス権が「読み取り専用」になっている場合も、書き込みができなくなります。

リスク：共有PCや業務用PCではユーザー権限が限られているため、自力での解決が難しいケースがあります。

容量不足

USBメモリの空き容量がほとんど残っていないと、新しいデータを書き込むことができません。さらに、隠しファイルやシステムファイル、一時ファイルが見えないところで容量を圧迫しているケースもあります。

リスク：目視では空きがあるように見えても、実際には書き込み不可能な場合があり、混乱を招く要因となります。

ファイルシステムやディスクエラー

USBメモリのファイルシステム（例：FAT32、exFAT、NTFSなど）が破損していたり、ディスクエラーが発生していると、書き込み操作がブロックされることがあります。エクスプローラー上では表示されていても、内部的にはエラーが生じていることがあります。

リスク：データの損失に発展する可能性があるため、早急な対応が必要です。

ウイルス感染

USBメモリがウイルスやマルウェアに感染していると、ファイルの書き込みが制限される場合があります。特に「読み取り専用属性」を強制的に設定してしまうウイルスも存在します。

リスク：感染が拡大すると、他のUSB機器やPCにも影響を及ぼす可能性があります。

ドライバの不具合・未更新

PCがUSBメモリを正常に認識していなかったり、古いドライバを使用している場合、書き込みエラーが発生することがあります。特にWindowsアップデート後にドライバが不整合を起こすこともあります。

リスク：書き込みだけでなく、データ自体が破損するリスクがあります。

物理的な故障

USBメモリ自体が物理的に故障している場合、書き込みができないだけでなく、パソコン上でまったく認識されないこともあります。原因としては、接触不良や内部基盤のショートなどが考えられます。

こうした物理的な障害が生じている場合、自力での復旧は非常に困難です。無理に作業を続けると、内部の損傷がさらに進行し、データの完全消失につながるリスクが高まります。状態を悪化させないためにも、早めに専門業者への相談が求められます。

「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも

機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか？

一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。

特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。

• 絶対に失いたくない写真や書類が保存されている
• 大切な業務データが入っている
• 操作に自信がなく、何をすべきか迷っている

こうしたケースでは、早めの対応がデータを守る鍵になります。

そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。

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USBメモリが書き込みできない時の対処法

以下に、USBメモリが書き込みできない問題に対する具体的な対処法を紹介します。

書き込みできないときの対処法

1. 物理スイッチの解除
2. アクセス権限の変更
3. 空き容量の確保
4. diskpartで属性を解除
5. レジストリでWriteProtectを無効化
6. ウイルススキャン
7. ドライバの更新
8. USBメモリのフォーマット

物理スイッチの解除

USBメモリにスライドスイッチが付いている場合、スイッチが「ロック（LOCK）」状態になっていないかを確認しましょう。

スイッチ解除の手順

1. USBメモリ本体を確認し、「LOCK」または「WRITE PROTECT」と書かれたスライドスイッチがあるか探します。
2. スイッチがロック側にある場合は、反対側にスライドさせて解除します。
3. PCに再接続し、書き込みができるか確認します。

アクセス権限の変更

Windowsの設定で「書き込み禁止」になっている場合、アクセス権を変更することで対応可能です。

アクセス権の変更手順

1. USBメモリを接続し、「エクスプローラー」から該当ドライブを右クリック。
2. 「プロパティ」→「セキュリティ」タブを開く。
3. 「編集」ボタンをクリックし、自分のユーザーアカウントに「書き込み」の許可を付与。
4. 「適用」→「OK」で変更を保存します。

空き容量の確保

保存に十分な容量があるか確認し、不要なファイルを削除しましょう。

容量確認と削除の手順

1. エクスプローラーでUSBメモリを開く。
2. 表示オプションで「隠しファイル」を表示。
3. 不要なファイルや一時ファイルを削除。
4. ゴミ箱を空にし、容量が増えたか確認します。

diskpartで属性を解除

コマンドプロンプトを使って、USBメモリの読み取り専用属性を解除することができます。

diskpartコマンドの使い方

1. 「スタート」→「cmd」でコマンドプロンプトを右クリックし「管理者として実行」。
2. diskpartと入力しEnter。
3. list diskでディスク一覧を表示。
4. select disk [番号]で対象のUSBメモリを選択。
5. attributes disk clear readonlyで読み取り専用を解除。

レジストリでWriteProtectを無効化

システムレベルで書き込み制限が設定されている場合、レジストリの変更が有効です。

レジストリ変更手順

1. 「Windowsキー + R」で「regedit」と入力しEnter。
2. 「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\StorageDevicePolicies」に移動。
3. 「WriteProtect」の値を「0」に変更。
4. PCを再起動して反映させます。

ウイルススキャン

セキュリティソフトを使ってUSBメモリをスキャンし、ウイルスやマルウェアの有無を確認しましょう。

ウイルススキャン手順

1. USBメモリをPCに接続。
2. お使いのセキュリティソフトを起動。
3. USBメモリを対象にフルスキャンを実施。
4. 脅威が検出された場合は指示に従い駆除。

ドライバの更新

USBドライバが古い場合や不具合がある場合は、デバイスマネージャーから更新を行いましょう。

ドライバ更新手順

1. スタートメニューで「デバイスマネージャー」を検索して開く。
2. 「ディスクドライブ」から対象のUSBを右クリック。
3. 「ドライバーの更新」を選択。
4. 「自動検索」で最新のドライバをインストール。

USBメモリのフォーマット

どうしても改善しない場合は、フォーマットによってUSBメモリを初期状態に戻す方法があります。ただしデータはすべて消えるため、重要データはバックアップが必須です。

フォーマット手順

1. USBメモリを右クリックし、「フォーマット」を選択。
2. ファイルシステム（exFATなど）を選択。
3. 「クイックフォーマット」にチェックを入れて実行。
4. 完了後、正常に書き込みできるか確認します。

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まとめ

USBメモリが書き込みできない原因はさまざまですが、原因ごとに適切な対処を行えば多くは自力で解決できます。ただし、物理的な故障やウイルス感染の可能性がある場合は、無理に操作を続けず専門のデータ復旧業者への相談が安全です。初期診断無料や高い復旧率を誇る業者もあるため、まずは気軽に相談してみましょう。