外付けHDDや内蔵HDDをパソコンに接続したとき、「ドライブを使うにはフォーマットする必要があります」という表示が出て、突然アクセスできなくなった経験はありませんか？

• 接続した瞬間にフォーマットを求められる
• 中のファイル一覧が表示されない
• プロパティでファイルシステムが「RAW」になっている

この状態は、多くの場合HDDがRAW（未フォーマット）状態になっていることが原因で、誤ってフォーマットしてしまうと、大切なデータが完全に消失してしまいます。

本記事では、HDDがRAW状態になる主な原因と、データを消さずに安全に復旧するための対処法を、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説しています。

HDDがRAWになる主な原因

HDDがRAWとして表示される場合、以下のような要因が考えられます。

ファイルシステムの破損

もっとも一般的な原因です。強制終了や突然の電源断、外付けHDDを「安全な取り外し」を行わずに抜いた場合、NTFSやFAT32などのファイルシステムが破損し、RAW状態になります。

リスク：この状態でフォーマットしてしまうと、元データの回復が非常に困難になります。

パーティション情報・MBRの損傷

HDDの起動や構成を司るMBR（マスターブートレコード）やパーティションテーブルが破損すると、OSがHDD構造を認識できなくなり、RAWと表示されることがあります。

リスク：誤って再パーティションを行うと、復旧可能だったデータ領域が上書きされる危険性があります。

ウイルスやマルウェア感染

システム領域に悪意あるプログラムが感染すると、ファイルシステムやパーティションを破壊され、RAW状態になることがあります。

リスク：感染が進行していると、他のドライブやネットワーク経由で拡散する恐れがあります。

コネクタ/ケーブルの接続不良・電力不足

USBやSATAケーブルの不良、HDDに供給される電力が不十分な場合、HDDが一時的に認識されず、RAW表示になるケースもあります。

リスク：断続的な通電や不安定な接続が続くと、ファームウェアや物理的な障害につながる可能性もあります。

物理故障・寿命・衝撃による破損

「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも

機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか？

一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。

特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。

• 絶対に失いたくない写真や書類が保存されている
• 大切な業務データが入っている
• 操作に自信がなく、何をすべきか迷っている

こうしたケースでは、早めの対応がデータを守る鍵になります。

そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。

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HDDがRAWになったときの対処法

HDDがRAWになった場合、まずは物理障害がないか確認し、以下のコマンド操作で修復を試みることが可能です。ただし重要なデータがある場合、自己操作はリスクがあるため慎重に進めてください。

ディスクの状態確認（ディスクの管理）

まずは本当にRAW状態かをWindowsの「ディスクの管理」から確認しましょう。

CHKDSKコマンドの実行

もっとも基本的なコマンドで、ファイルシステムの軽微なエラーであれば修復可能です。ただし「RAWファイルシステムでは使用できません」と表示される場合は失敗します。

MBR・パーティション修復コマンド

パーティションテーブルやMBRの破損が疑われる場合、bootrecコマンドを使用して修復を試みます。

diskpartで属性確認・保護解除

HDDが読み取り専用属性になっている場合、diskpartコマンドで解除できることがあります。ただし物理障害には効果がありません。

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まとめ

HDDがRAWになる原因は、ファイルシステムやパーティションの破損、ウイルス感染、電力不足・接続不良、さらには物理的故障まで多岐にわたります。

基本的な確認としては、「ディスクの管理」での確認から始め、CHKDSKやbootrecコマンド、diskpartなどの修復を試みることができますが、物理障害や重度の破損には効果がありません。

重要なのは、「誤ったフォーマット」や「自力での強引な操作」を避けること。データを最優先したい場合は、早い段階で無料診断を行っている専門業者へ相談するのがベストな選択です。

大切なファイルを守るためにも、焦らず、そして正しい判断で行動しましょう。