
NAS(Network Attached Storage)は、ファイル共有やバックアップに便利なストレージですが、アクセス速度が遅くなると業務や日常作業に大きな支障が出ます。
この記事では、NASのアクセスが遅くなる原因と、速度を改善するための具体的な設定・対処法を詳しく解説します。
NASのアクセスが遅くなる主な原因
NASの速度低下には複数の原因があり、それぞれに適した対応が必要です。以下に代表的な要因をまとめました。
ネットワーク環境の問題
NASとの通信に使われるネットワーク環境がボトルネックになっているケースは多いです。無線LANの干渉や古いLANケーブルの使用により、通信速度が大幅に低下することがあります。
特に大容量ファイルを扱う場合、有線LANへの切り替えは基本的な改善策となります。
ストレージ容量の不足
NASのストレージが満杯に近づくと、ファイルの読み書きが遅くなります。ファイル管理がされていない状態では、パフォーマンスにも大きく影響します。容量不足は故障の原因にもなるため、早めの対策が重要です。
パソコン側の設定不備
パソコン側でジャンボフレームが適切に設定されていない、RAID構成が合っていないなどの設定ミスも速度低下の原因になります。設定を見直すことで、通信効率や書き込み速度を大きく向上できます。
同時アクセスや大容量転送による負荷
多人数が同時にアクセスしたり、大容量ファイルを一斉に転送している場合、NASが処理しきれず遅延が発生します。アクセス時間帯や利用ルールの見直し、メモリ増設などが有効です。
ファームウェアやソフトウェアの問題
NAS本体のファームウェアや、管理ソフトが古いバージョンのままだと、性能を十分に発揮できないことがあります。セキュリティの観点からも、定期的なアップデートが必要です。
HDD障害
読み込みに異常な時間がかかったり、ファイルが途中で開けなくなるなどの症状は、HDD障害の前兆である可能性が高いです。
このような状態をそのままにしておくと、やがてHDDが完全に認識されなくなり、保存されていたデータにアクセスできなくなるリスクが一気に高まります。
特にRAID構成の場合、1台の不調を放置すると、他のディスクにも連鎖的な影響が及ぶことがあります。少しでも異常を感じた時点で、早めのバックアップを取ることが重要です。
また、すでに読み込みに問題が生じている場合は、無理な操作を避け、速やかに専門業者へ相談することが、安全にデータを守るための最善策になります。
NAS速度改善のための設定・対処法
ここからは、NASのアクセス速度を改善するための具体的な方法を解説します。
ネットワーク環境の最適化
物理的な接続方式とネットワーク機器の見直しで、大きく通信速度が改善されることがあります。
- NASを無線LANから有線LANに切り替える。
- LANケーブルをCat6またはCat6A以上に変更する。
- ルーターやスイッチングハブをギガビット対応の新しい機種に交換する。
ストレージの最適化
容量を整理し、HDDやSSDの使い方を見直すことで、読み書き速度が向上します。
- 不要なファイルを削除し、使用容量を70%以下に抑える。
- 外部ストレージやクラウドへのバックアップを定期的に行う。
- アクセス頻度の高いフォルダやファイルをSSDに移行する。
RAID設定の見直し
速度重視であればRAID構成を再考しましょう。
- RAID 0(ストライピング)やRAID 10(ミラー+ストライピング)などを検討。
- 書き込み速度が必要な場合はRAID 1よりRAID 10の方が有利。
- RAID構成変更には初期化が必要な場合があるため、事前バックアップを徹底。
ファームウェアやソフトウェアの更新
古いソフトウェアでは、速度の最適化がされていないことがあります。
- NAS管理画面にログインします。
- 「システム設定」→「ファームウェア更新」または「アップデート」項目を選択。
- 公式サイトの最新バージョンと照合し、あれば更新を実施。
NASのメモリ増設
アクセス数が多い場合、メモリを増やすことでパフォーマンスが大きく改善されます。
- NASの対応機種と対応メモリ規格を確認する。
- メモリスロットの空きがあれば増設を検討。
- 作業前にデータのバックアップを取り、安全に分解・装着を行う。
これで問題が改善しない場合は、ハードウェア側のトラブルが原因となっている可能性が考えられます。
このようなケースでは、無理に操作を続けると障害が悪化し、内部データが損傷する恐れもあります。早期に専門的な診断を受けることで、適切な対処につなげることができます。大切なデータを失わないためにも、安易な自己判断は避け、慎重に対応することが大切です。
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まとめ
NASのアクセスが遅くなる原因は、ネットワークやハードウェア構成、設定ミスなどさまざまです。原因を一つずつ検証し、適切な対処を行うことで、劇的にパフォーマンスを改善できます。
それでも改善しない場合や、大切なデータが関係している場合は、早めにデータ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。