多くの企業ではWebサイトやデータベースなどを利用するために、あらゆるデータをサーバーに保存しています。しかし、サーバーに不具合が生じることは珍しくありません。
今回は2000年に発売されて以来、大企業から中小企業まで幅広く使われているFUJITSUの業務用サーバー「PRIMERGY」が起動・アクセスできない原因や注意点を解説します。あなたの大切なデータを確実に復旧させるためにも、しっかりと目を通してください。
【機種参考】
- ラック型:RX4770 M5, RX2570 M5, RX2540 M5, RX2530 M5, RX2520 M5, RX1330 M4, RX1430 M1など
- タワー/ラック兼用型:TX2550 M5,TX1330 M4など
- マルチノードサーバ型:CX2570 M5, CX2560 M5, CX2550 M5, CX400 M4など
目次
PRIMERGYが起動しない・アクセスできない原因
PRIMERGYが起動しない・アクセスできない主な原因として以下の5つがあげられます。
ハードウェアに問題が発生している場合
サーバー障害の4割以上は「ハードウェア障害」とされており、サーバーを構成するパーツは、下記に列挙する理由から、物理的に損傷することがあります。
物理的衝撃 |
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経年劣化 |
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その他 |
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症状としては「カチカチと異音がしたり、警告音が鳴る」「正常にデータにアクセスできなくなったり、OSが起動しなくなる」「フォーマットを要求される」などが挙げられます。
なお、このような状態で通電や再起動を繰り返すと、HDDの状態が悪化し、最悪の場合、データが取り出せなくなる恐れがあります。ハードウェア障害は個人で対処することは不可能であるため、自力で修復を試みようとせず、まずは専門業者にご相談・ご依頼することをおすすめします。
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ヒューマンエラーの場合
サーバー障害の3割以上は、誤ってデータを上書き・削除・フォーマットしたり、あるいはサーバ更新時の手順を間違えたといった「ヒューマンエラー」が原因とされています。
この場合、物理的な障害というよりも、ファイルシステム異常やデータトラブルなど論理的な障害が発生しているケースが多く、サーバー担当者のちょっとした不注意が原因となります。
未然に過去のデータトラブルを参照するなどし、ヒューマンエラーを回避する予防策を打っておきましょう。
サイバー攻撃を受けた場合
インターネット上に公開されているサーバー(Webサーバー・メールサーバーなど)は、サイバー攻撃のターゲットになる場合があります。
たとえば外部から大量のデータを送り付けられ、サーバーがパンクする「DoS攻撃」や「DDoS攻撃」などが代表的です。
対策としては「同IPのアクセスを制限する」「特定の地域からのアクセスを遮断する」「対策ツールを使う」などがあげられます。
アクセス過多
サーバーに対するアクセス過多も、PRIMERGYが不具合を起こす原因の一つです。
たとえば、ニュースサイトやSNSなどで自社のサービスが紹介され、バズを起こしたときに、想定以上の訪問者が一気にサイトに訪れると、PRIMERGYがリクエストを処理できずにダウンしてしまうことがあります。
対策としては、搭載されているHDDの本数を増やしてスペックを向上させたり、複数台のPRIMERGYを準備するなどして、あらかじめ負荷を分散させておくことなどが有効策です。
PRIMERGYが起動しない・アクセスできない場合の主な対処法
PRIMERGYが起動しなくなったら、どのように対処したら良いのでしょうか。ここでは3つの対処法について紹介します。
電源や周辺機器を確認する
PRIMERGYが起動しない・アクセスできないといった場合、電源ケーブルが抜けている可能性が考えられます。まずは落ち着いて電源を確認しましょう。この場合、PRIMERGYに障害が起きているわけではないので、ご安心してください。
HDDを交換して使用する
PRIMERGYのHDDに障害が発生している場合、新しいHDDに交換することによって再び使用することが可能できます。
しかし、この対処法はHDD自体を交換してしまうため、中のデータは元に戻りません。元通りの状態で使用するには、バックアップデータが必要となります。
「修理」もしくは「データ復旧」を依頼する
ハードウェア障害の場合、「修理」あるいは「データ復旧」の2つの選択肢があります。
「修理」する場合
データ不要で、PRIMERGYの修理のみが必要な場合は、FUJITSUの公式サイトを確認してから、お問合せしていただき、コールセンターの従業員の指示に従ってください。
「データ復旧」する場合
PRIMERGYがトラブルを起こし「大事なデータを取り出せなくなった」とお困りの方は、メーカーに「修理」を出すのではなく「データ復旧」を選択することをオススメします。
専門業者に依頼すると、費用はかかりますが、確実かつ安全な復旧が可能です。
PRIMERGYを復旧させる場合の注意点
通電・再起動を行う
障害を起こしたPRIMERGYで、通電や再起動を繰り返すのは、不具合を起こしているHDDに大きな負荷をかけてしまうため、障害が悪化させやすい極めて危険な行為と言えます。
当然データ復旧の難易度も上がってしまうため、まずは電源を切って、そのままの状態で保管しておいてください。またHDDに負荷をかける行為は、通電・再起動に限らず、極力控えましょう。
HDDの順番入れ替え・交換
壊れたHDDと新しいHDDを交換するとき、入れ替える順番を間違えてしまうと、本来保存されるべきでないところにデータが保存されてしまい、データが破損、あるいは上書きされてしまうリスクがあります。HDDの入れ替えや交換は慎重に行いましょう。
リビルド・データの再構築はNG
リビルド(再構築)は、HDD内のデータを再構成する際に有用ですが、搭載されたHDDは、いずれも同時期に製造されたもののため、もしリビルド中に別のHDDが故障すると、リビルド前よりも状態が悪化し、最悪の場合、データが消失してしまうリスクがあります。
データ復旧ソフトを利用する
サーバーのデータ復旧を試みるとき「まずデータ復旧ソフトを使おう」「それで直らなかったら専門の業者に相談しよう」と考える人も多いことかと思われます。
しかし、ソフトがHDDにかける負担は大きいため、安易に復旧ソフトを試すと障害が悪化し、当初より復旧が困難となってしまう恐れもあります。
そのため、PRIMERGYのデータを確実かつ安全に復旧したい方は、データ復旧のプロフェッショナルである専門業者に相談されることをおすすめします。
技術力のない復旧サービス業者に依頼する
データ復旧サービスを提供している業者は多数ありますが、技術力が乏しい業者に依頼すると、逆に障害を悪化させてしまう恐れがあります。
データ復旧業者を選ぶときは「復旧対応機器」「相談実績」「スピード」「初期診断費用の有無」などの観点から比較検討し、信頼できる業者にご相談するのがおすすめです。
おすすめデータ復旧サービス・製品
技術力が高い業者の選定といっても、素人には判断が難しいです。
そこで、データ復旧サービス各社の価格、内容(対応製品)、期間や特長から比較した、おすすめのサービスを紹介します。
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サイトデジタルデータリカバリー
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価格 | 500GB未満:5,000円〜 500GB以上:10,000円〜 1TB以上:20,000円〜 2TB以上:30,000円〜 |
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内容(対応製品) | RAID機器(NAS/サーバー)、ハードディスク(パソコン)、外付けHDD、USBメモリ、ビデオカメラ、SSD、SDカード・MSDカードなど |
期間 | 最短当日(持ち込みの場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
特長 | データ復旧専門業者で14年連続データ復旧国内売上No.1 95.2%の非常に高いデータ復旧率 累積36万件以上の相談実績 診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) |
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サイトデータリカバリーサービス
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国内をはじめ世界各国の復旧会社と情報交換・技術導入を行っているようです。少数精鋭のエンジニア集団でそれほどの規模でないながらも1万3000件以上の相談実績があり、無料診断も実施しているため、データリカバリーサービスへ問合せしてみるのもよいでしょう。
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価格 | 160GB未満:12,000円~ 160GB~500GB未満:18,000円~ 500GB~1TB未満:25,000円~ 1TB~2TB未満:36,000円~ 2TB以上:48,000円~ |
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内容(対応製品) | 外付けHDD、パソコン、SSD、USBメモリ、RAID機器(NAS/サーバー)、ビデオカメラ、SDカード、MSDカードなど |
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まとめ
ハードウェアが物理的な障害を起こした状態でPRIMERGYを使い続けると、HDDがクラッシュし、最悪の場合、データが消失する恐れがあります。
そもそも、HDDの障害原因は個人で特定できるものではなく、場合によっては障害が併発している恐れもあります。データの要不要に応じて、専門業者にご依頼しましょう。
もしデータ復旧を希望される場合は、自己判断で問題を対処しようとするのは避けてくだださい。まずは無料で初期診断を行っている復旧サービス業者にご相談されることをおすすめします。
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