
「電源を入れるとBIOS画面しか出てこない…」そんな状況に直面している場合、WindowsやLinuxなどのOSが正常に読み込まれていない可能性があります。本記事では、ブートドライブの確認や起動順序の設定、SSD/HDDの接続状態を確認する方法をわかりやすく紹介します。
BIOSが起動しない原因
BIOSが起動しない、ビープ音が鳴らないといった症状の原因は、主に以下のようなハードウェアトラブルや設定ミスが考えられます。
電源ユニットの不具合
電源ユニット(PSU)はPCの全パーツに電力を供給する重要な部品です。故障すると通電しなくなり、マザーボードやCPUが動作しません。ファンが回らない、LEDが点灯しないなどの症状があれば、まず電源の確認が必要です。
電源トラブルを放置すると、他のパーツ(マザーボードやHDD)にも損傷が及ぶ恐れがあります。重大な物理障害に発展する前に、状況を把握して対応する必要があります。
メモリの接触不良
メモリ(RAM)が正しく取り付けられていない場合、BIOSが起動できないことがあります。ビープ音が鳴らないのは、POST(自己診断)が始まっていない証拠です。静電気やほこりが原因で接触不良になることもあります。
無理な抜き差しや通電状態での作業はメモリやスロットを破損させる危険があります。静電気対策を行い慎重に確認しましょう。
CPUまたは冷却システムの問題
CPUが正しく取り付けられていない、または冷却システム(CPUファン)が動作していないと、PCは起動を停止するよう設計されています。特にCPUが高温になると、保護機能により自動で電源が落ちることがあります。
CPUや冷却系の不具合は、マザーボードや他のパーツへの連鎖的な故障を引き起こすことがあります。
CMOS電池の劣化
CMOS電池(ボタン電池)はBIOS設定を保持するための電源です。長期間使用すると電池切れになり、BIOSが初期化される、または起動しなくなる原因となります。
BIOS設定がリセットされ、起動ドライブが認識されない・ブート順が変わる等の影響が出る可能性があります。
マザーボードの故障
BIOSが動作しない場合、マザーボードそのものに深刻なトラブルが発生している可能性があります。基板の焼損やコンデンサの膨張といった物理的な損傷が原因となることもあり、ビープ音すら出ない場合は、電源供給経路やチップセットの故障が疑われます。
こうしたマザーボードの故障は、PCが一切起動しなくなるだけでなく、内蔵ストレージに保存されているデータへのアクセスができなくなるリスクを伴います。特に、データのバックアップがない状態では、すべての情報が失われる危険性があります。
そのため、データ復旧が必要な場合は、修理や自己対応を行う前に、まずは専門業者に相談することが重要です。
BIOSが起動しない時の対処法
以下に紹介する対処法は、PCが無反応になったときに順番に試すことで、原因の特定と一部の復旧が可能になる可能性があります。
電源ユニットを確認する
まず、PCが通電しているかを確認します。ファンが回っているか、LEDが点灯するかなどの物理的な動作を確認します。
- 電源ケーブルがしっかり接続されているか確認します。
- 電源スイッチ(本体と電源ユニット両方)がONになっているかを確認します。
- 電源ユニットのファンが回っているか確認します。
- 別の電源ケーブルや電源ユニットに交換してみます。
周辺機器を取り外す
不要な周辺機器が原因で起動しないことがあります。最小構成で起動を試みましょう。
- 外付けHDD、USB機器、プリンターなどすべての周辺機器を取り外します。
- ネットワークケーブルも外します。
- モニターとキーボードのみ接続し、起動を試みます。
放電を行う
パソコン内部に溜まった電気が誤作動を引き起こすことがあります。放電を行うことで回避できる場合があります。
- 電源ケーブルを外します。
- ノートPCの場合はバッテリーも取り外します。
- 10分以上放置します。
- 再度電源を接続し、起動を試みます。
CMOS電池を交換する
BIOSの設定保持ができていない場合、CMOS電池が原因のことがあります。
- PCケースを開け、マザーボード上のボタン電池を確認します。
- 静電気に注意しながら電池を取り外します。
- 新品のCR2032電池などに交換します。
- 再度PCを起動して確認します。
メモリを挿し直す
メモリの接触不良は起動不良の原因になります。取り外して掃除し、正しく差し直してみましょう。
- 電源を切り、静電気に注意してPCケースを開けます。
- メモリをスロットから外します。
- 端子部分をエアダスター等で掃除します。
- 別のスロットにしっかりと差し込み直します。
CPUと冷却システムを確認する
CPUや冷却ファンがしっかり動作しているか確認します。熱暴走防止のため自動シャットダウンされることがあります。
- CPUファンが正しく回転しているか確認します。
- ファンにほこりが詰まっていないか掃除します。
- CPUのヒートシンクが緩んでいないか確認します。
パソコン内部を掃除する
ほこりによるショートや熱暴走を防ぐため、内部の掃除は効果的です。
- エアダスターを使用し、メモリやスロット、冷却ファンの周辺を中心に掃除します。
- 静電気防止の手袋やリストバンドを活用します。
UEFIをリセットする
設定ミスや互換性の問題でBIOSが起動できない場合、UEFIのリセットで解決することがあります。
- CMOSクリアジャンパを使って設定をリセットします。
- または、BIOSメニュー内の「Reset to Default」を選択します。
- メーカーによって方法が異なるため、マザーボードのマニュアルを参照してください。
改善しない場合は、自力での対応をやめ、専門業者に任せることで安全にデータを守ることができます。
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まとめ
BIOSしか起動しないときは、OSがインストールされているストレージをBIOSが認識しているか、ブート順が適切かを確認するのが第一です。設定を修正しても改善しない場合、SSDの故障やOS破損が疑われるため、バックアップと専門業者への相談も視野に入れましょう。