Synology(シノロジー)製NASの故障事例とデータ復旧方法を徹底解説|サイバーセキュリティ.com

Synology(シノロジー)製NASの故障事例とデータ復旧方法を徹底解説



台湾のサーバメーカー・Synology(シノロジー)製の法人向けNASは、汎用性・機能性が高く国内の利用者も数多く存在しますが、Synologyは海外モデルであるため、データ障害の際は国内で適切なサポートを受けにくく、利用者は障害時に備えた「適切な対処法」と「データ復旧方法」を知る必要があります。

そこで本記事では、Synology製NASの障害事例や、障害が発生したときのデータ復旧(サルベージ)方法について紹介します。

Synology製NASの障害事例

Synology製NASで発生する障害事例には以下のようなものがあります。

電源が入らない

Synology製NASの電源が入らない場合、原因として下記の2点が考えられます

  1. 電源ケーブルの接続不良
  2. 内蔵ストレージ(HDD/SSD)の物理的な障害

「1.電源ケーブルの接続不良」の場合、Synology製NAS自体に何らかの障害が起きているわけではないのでケーブルを正しく調整することで無事回復します。しかし、「2.内蔵ストレージの物理的な障害」の場合、NAS自体に致命的な障害が起きていることが考えられるため、個人で対処することは、ほぼ不可能です。

もし起動しないNASに重要なデータが残されている場合は、専門家であるデータ復旧業者に任せるのが最善の方法だといえるでしょう。

ネットワーク上で認識されない・アクセスできない

電源は入るものの、ネットワーク上にSynology製のNASが表示されない・アクセスできないといった症状が見受けられる場合、筐体の故障は考えにくく、内蔵ストレージ(HDD/SSD)やファームウェアの異常などが考えられます。

こちらも個人で対処することは難しく、自力で作業を続けると障害が悪化する恐れがあるため、注意してください。

エラーメッセージが表示される

Synology製NASで「接続に失敗しました」などのエラーメッセージが出た際は、インターネット接続に何らかの不備があることが考えられます。接続環境を確認し、正しい設定になっているかを確認してください。

なお、サーバー機器に関するリテラシーが高く、個人でNASの不具合に対処が可能な場合は、メーカのサイトを確認し、障害箇所を特定しましょう。

データにアクセスできない・見られない

ネットワーク上ではファイルが見えるにも関わらず、アクセスできない・開けないといった場合は、ファイル自体が壊れているか、内蔵ストレージ(HDD/SSD)論理的な障害が起きている可能性が考えられます。論理的な障害については以下に詳しく解説します。

Synology製NASの故障原因

Synology製NASの障害・故障の原因としては、大きく分けて以下の3つがあります。

物理的な障害

物理的な障害とは、筐体や内蔵ストレージ(HDD/SSD)自体が物理的に故障してしまっている状態です。

特にHDDに物理的な障害が発生している場合、個人での対処はほぼ不可能です。この場合、クリーンルームと呼ばれる専用設備内でHDDを開封し、磁気ヘッドなどの交換を行う必要があるため、データの要不要に応じて適切な専門業者に相談しましょう。

論理的な障害

論理的な障害とは、内蔵ストレージ(HDD/SSD)やファイルシステムなどに論理的な障害が生じている状態です。

この状態で使用を続けていると物理障害を併発する恐れがあるため、すぐに使用を中止しましょう。なお、論理的な障害のデータ復旧には専用ツールを用いたバイナリデータの解析や、ファイルシステムの修復を行う必要があります。

電源ケーブルの接続不良

Synology製NASが起動しない・アクセスできない場合、筐体や内蔵ストレージ自体には問題が発生しておらず、電源ケーブルが抜けているといった至極単純な接続不良が疑われます。

まずはケーブルの接続状況を確認し、それでも解決しない場合は「物理的・論理的な障害」を疑いましょう。

Synology製NASの復旧・復元における注意点

Synology製NASの復旧を試みる場合、障害を悪化させてしまわないように下記の3点に注意しましょう。

通電・電源のオンオフ

Synology製NASに障害が発生している状況で、通電や電源のオンオフを行うと、筐体やHDDに更なる負荷をかけ、障害を悪化させることに繋がります。

また、論理的な障害の場合でも、むやみに作業を行うことでデータが上書きされると、復旧難易度が上がってしまうため、通電はなるべく控えましょう。

リビルド・HDDの入れ替え

Synology製NASは、RAIDを組んでいることがほとんどです。その場合、リビルドやHDDの抜き差しはデータの上書きを招く大変危険な行為になります。単体のHDDをPCに繋げるなどしてもデータを見ることはできないため、注意してください。

ファームウェアのアップデート・OSの再インストール

Synology製NASが正常に起動しない場合、OSの再インストールやファームウェアのアップデートを推奨される場合もありますが、これはあくまでSynology製NASを正常に起動・動作させることを目的とした処置であり、データを保持・復旧することには適さない方法です。

Synology製NASの復旧・復元方法

Synology製NASに障害が発生してしまった場合「データを取り出したい方」は「データ復旧業者」をお選びいただき「データ不要でNASの動作自体を改善したいという方」は「メーカー・修理業者」にご相談ください。

Synology製NASの復旧・復元方法は大きく分けて3つあります。相談先は以下のような手順で検討しましょう。

メーカー(Synology)に相談する

中のデータが必要なく、修理のみが必要な場合は、メーカー(Synology)に相談してみましょう。

なお、メーカーはデータ復旧の専門家でないため、修理に出した場合、内蔵ストレージが交換され、データが初期化されてしまう可能性があります。

メーカーに相談するのは、あくまでデータ復旧が不要な場合のみにしておきましょう。

データ復元ソフトを使用する

データ復元が必要な場合は、データ復元ソフトを使用する方法があります。

メリットとしては「安価かつ個人で手軽に利用できる」ことがあげられますが「物理的な障害には対応できず、障害を悪化させるというデメリットもあります。

特に企業で取り扱う重要なデータが残されている場合、復元ソフトの使用は極力避けるべきでしょう。

データ復旧業者に相談する

データ復元が必要な場合で、最も安全にデータを取り出す方法が「データ復旧業者」への相談です。

データ復旧業者の場合は、復元ソフトと比較して費用はかかるものの「物理的・論理的な障害」の両方に対応が可能です。しかし、データ復旧業者ごとに技術力には大きな差があり、中には「市販の復旧ソフトをかけるだけ」といった業者もあるため、業者選びは慎重に行いましょう。

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まとめ

今回はSynology製NASが故障した場合の復旧・データ復元方法について紹介しました。

特にお伝えしたい点は下記の2つです。データの要不要にあわせて適切な業者を選びましょう。

  • データは不要で、機器自体の修理が必要な場合は、メーカー(Synology)や修理業者に相談する。
  • データ復旧・復元が必要な場合は、技術力の高いデータ復旧業者に相談する。

なお、復旧・復元方法は様々ですが、リスクや注意点を理解した上で、データの重要性に応じた正しい対処を行ってください。

【機種参考】

Synology製NASは、HDDタイプだけでなく、より高速化が見込めるSSDタイプのモデルも存在します。
Synology製NASの代表的なサーバブランドは以下の3つです。

ブランド名 特徴 機種
DiskStation
(ディスクステーション)
HDDを搭載したタワー型 DS111
DS110+
DS110j
DS211+
DS211
DS211j
DS712+
DS411+II
DS411
DS411j
DS411slim
DS1511+
DS2411+
DS3611xs
RackStation
(ラックステーション)
HDDを搭載したラック型 RS411
RS810+
RS810RP+
RS2211+
RS2211RP+
RS3411xs
RS3411RPxs
FlashStation
(フラッシュステーション)
SSDを搭載したタワー型 FS6400
FS1018
FS3400

 

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