Attack Surface Management(ASM)とは?攻撃対象領域管理の概要・ツール・導入メリットを徹底解説|サイバーセキュリティ.com

Attack Surface Management(ASM)とは?攻撃対象領域管理の概要・ツール・導入メリットを徹底解説

Attack Surface Management(ASM:攻撃対象領域管理) は、企業や組織のネットワーク、クラウド、デバイスなどの外部に露出した攻撃対象領域を継続的に監視・管理し、サイバー攻撃のリスクを低減するためのセキュリティ手法 です。
企業のIT環境が複雑化する中、クラウド環境・SaaS・リモートワークの普及に伴い、攻撃対象領域(Attack Surface)の可視化と管理が不可欠 になっています。

本記事では、Attack Surface Management(ASM)の概要、導入メリット、主要ツール、実施方法、企業が取り組むべきポイント について詳しく解説します。

Attack Surface Management(ASM)とは?

ASMの定義

Attack Surface Management(攻撃対象領域管理) とは、企業のネットワーク、クラウド、Webアプリケーション、IoTデバイス、サプライチェーンなど、サイバー攻撃の標的となり得るすべての要素を可視化・分析し、継続的にリスクを管理するプロセス です。

「攻撃者視点」で脆弱性を発見し、リスクを低減する
「外部に露出したシステムや資産」を自動で監視・管理する
「継続的なモニタリングと脆弱性管理」により、攻撃対象を最小化

Attack Surface(攻撃対象領域)とは?

Attack Surface(攻撃対象領域) とは、サイバー攻撃者が標的とする可能性があるIT資産やシステムの範囲 を指します。

 攻撃対象領域の主なカテゴリ

分類 内容 具体例
インターネット露出資産 外部からアクセス可能なシステム Webサイト、API、クラウド環境、DNS設定
クラウド環境 クラウドサービス上の設定・構成ミス AWS S3バケット、Azureストレージ、GCP設定ミス
SaaSアプリケーション クラウドベースの業務アプリ Salesforce、Google Workspace、Microsoft 365
ネットワーク・デバイス 企業のネットワーク機器やIoTデバイス VPN、Wi-Fiルーター、エンドポイント端末
ソフトウェア・アプリケーション 内部・外部で使用されるアプリ 未管理のWebアプリ、公開されたAPI
サプライチェーンリスク 取引先や委託業者のセキュリティ 取引先のVPN設定ミス、連携サービスの脆弱性

ASMは、企業の攻撃対象領域を継続的に可視化し、セキュリティリスクを最小化する!

Attack Surface Management(ASM)の主な機能

ASMツールやプロセスには、以下のような機能があります。

機能 概要
資産の自動発見(Asset Discovery) 企業が認識していないIT資産を特定
リスク評価(Risk Assessment) 外部に露出した資産のセキュリティリスクを分析
脆弱性管理(Vulnerability Management) 既知の脆弱性(CVE)やゼロデイ脆弱性を特定
クラウド設定監査(Cloud Security Posture Management, CSPM) AWS・Azure・GCPなどのクラウド環境の設定ミスを検出
脅威インテリジェンス(Threat Intelligence) ダークウェブや攻撃者の活動を監視し、侵害リスクを分析
継続的なモニタリング(Continuous Monitoring) 企業のセキュリティ状態をリアルタイムで監視

ASMは「攻撃者の視点」で、企業の脆弱性を継続的に可視化・管理する!

Attack Surface Management(ASM)の導入メリット

ASMを導入することで得られる5つのメリット

メリット 詳細
攻撃対象の可視化 企業が把握していないシステムや外部露出資産を特定
クラウド・SaaSのセキュリティ強化 AWS・Azure・Google Cloudの設定ミスを発見・修正
ゼロデイ攻撃のリスク低減 脅威インテリジェンスを活用し、最新の攻撃手法に対応
継続的なリスク管理 単発の脆弱性診断ではなく、リアルタイムで監視
セキュリティ運用の効率化 AI・自動化により、セキュリティチームの負担を軽減

ASMは「攻撃対象を把握し、継続的に監視・管理する」ことで、セキュリティリスクを最小化!

Attack Surface Management(ASM)ツール比較

おすすめのASMツール

ツール名 提供企業 特徴
Microsoft Defender External Attack Surface Management Microsoft クラウド・ネットワーク・SaaSの攻撃対象を可視化
Palo Alto Cortex Xpanse Palo Alto Networks AIを活用した自動資産発見・リスク管理
CyCognito CyCognito 外部からの攻撃視点でのリスク管理に特化
Randori Recon IBM Security クラウド・Webアプリのセキュリティギャップを特定
Horizon3.ai Horizon3 継続的な攻撃シミュレーション(ペネトレーションテスト)機能あり

「Palo Alto Cortex Xpanse」は企業の外部資産をAIで自動発見!
「Microsoft Defender ASM」はクラウド環境の可視化に強い!

Attack Surface Management(ASM)導入のステップ

ASMを導入する際の具体的な手順

  1. 攻撃対象領域の棚卸し
    • 既存のIT資産・クラウド・SaaSアプリを整理
  2. ASMツールの選定
    • 自社のセキュリティ要件に合ったツールを選ぶ
  3. 外部資産の可視化とリスク評価
    • ネットワーク・Web・クラウドの脆弱性をスキャン
  4. セキュリティ対策の実施
    • 設定ミスの修正、不要なサービスの無効化
  5. 継続的な監視と改善
    • 定期レポート作成、ASMの自動化運用

ASMは「一度導入して終わり」ではなく、継続的に運用することが重要!

まとめ

ASMは「企業の攻撃対象領域を可視化・管理するセキュリティ手法」
クラウド・SaaSの普及により、ASMの重要性が高まっている
「Palo Alto Cortex Xpanse」「Microsoft Defender ASM」などのツールで自動化が可能
「継続的な監視と脆弱性管理」が、ASM成功のカギ!

今すぐASMを導入し、サイバー攻撃のリスクを最小化しましょう!

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