「コンピュータは起動しないのに、ファンが回っている…」「ボタンを押したのに、画面が暗いまま…」こんな場面を見たことはありませんか?
この状況は、かなり深刻な問題の場合があり、正しい対処法を知らずに行動すると、かえって状態が悪化します。
また、このまま放置すると、内部のトラブルが悪化し、重要なデータが永久に失われる可能性があるため、早急に対処することが必要です。
そこで、今回はパソコンが起動しない状態でファンが回る原因や対処法について詳しくご説明します。個人で解決が難しい場合にも、専門業者に依頼することで、安心して大切なデータを守ることができるでしょう。
目次
ファンは回るが起動しないパソコンの原因4つ
パソコンが起動できないのにファンは回っている場合、以下の4つが原因として考えられます。
原因①:熱暴走
ファンは回るが起動しないPCの原因の一つとしてあるのが、熱暴走です。熱暴走は、PCの中で部品が熱くなりすぎることです。
PCを使っていると熱が発生し、冷却装置がこの熱を制御して部品を冷やしますが、冷却が十分でない場合や、部屋が過度に暑い場合は、部品が過熱してしまうことがあります。
この過熱が続き、部品が正しく機能しなくなった結果、PCが起動しない場合があります。
この問題を解決するには、十分な冷却を確保する必要があります。
原因②:電力過多/電力不足
パソコンが起動せず、ファンが回っている場合は、電力に問題がある可能性があります。
- 電力過多
- 電力不足
電力過多
パソコンに繋がっているものが沢山あると、電力が足りなくなってパソコンが起動できなくなることがあります。
たとえば、たくさんのハードドライブや大きな画像を処理するカードが追加されると、電力が足りなくなることがあります。
電力不足
パソコンに必要な電力がきちんと届いているかどうかを確認しないといけません。
電力が足りない場合、パソコンが正しく動かなくなります。電源が足りない場合は、電源のコードが確実につながっているかどうかを確認しましょう。
原因③:BIOSのトラブル
BIOS(Basic Input/Output System)は、PCの起動時に基本的な動作を管理するソフトウェアです。PCが正常に起動するためには、BIOSが正しく動作する必要があります。
そのため、BIOSにトラブルは、PCが起動しない主な原因の1つです。
BIOSのトラブルは、次のような状況で起こることがあります。
- BIOS設定の変更
- BIOSのアップデート
- バッテリーの問題
BIOS設定の変更
誤ってBIOSの設定を変更した場合、PCが正常に起動しなくなることがあります。
例えば、起動デバイスの設定を間違えたりすると、問題が発生する可能性があります。
BIOSのアップデート
不完全なBIOSのアップデートや誤ったバージョンのBIOSをインストールした場合、PCが正常に起動しなくなることがあります。
バッテリーの問題
パソコン内部のCPUがあり基盤である「マザーボード」上のBIOS設定を保持するためのバッテリーが切れ、劣化するとBIOSの設定が失われ、PCが起動しなくなることがあります。
これらの問題が発生した場合、BIOSのリセットや修復が必要になることがあります。
原因④:パソコン内部の故障
ファンが回るが起動しないPCの原因としてよく起こるものとしてあるのが、PC内部の故障です。
これは、次のような場合に起こる可能性があります。
- メモリの故障
- グラフィックカードの故障
- 電源ユニットの故障
メモリの故障
PCの記憶装置が故障すると、PCは正しく起動できなくなります。これは、メモリが悪くなるか、うまく接続されていない場合に起こります。
グラフィックカードの故障
画像や動画処理を担当する部品である「グラフィックカード」が故障すると、画面が表示されずにPCが起動しないことがあります。
電源ユニットの故障
電源ユニットが故障すると、PCに必要な電力が供給されず、正常に起動しないことがあります。これらの部品が故障すると、PCが正常に起動しなくなる可能性があります。修理や交換が必要になるかもしれません。
また、メモリの故障については、データを保存する領域でもあるため、故障の度合いによってはデータが消失してしまう可能性もあります。その場合は、自分で対処するよりもデータ復旧専門の業者に依頼する方がよいでしょう。おすすめのデータ復旧業者は以下で紹介しています。
ファンは回るが起動しないパソコンの対処法
ファンは回っているが、パソコンの起動ができない場合は、以下の対処法を実行してください。
対処法①:ファンのホコリを掃除
ファンは回るが起動しないPCの対処法の1つとして、ほこり掃除があります。
PC内部のファンや冷却システムがほこりで詰まると、適切な冷却が行われず、パフォーマンスの低下や起動の問題を引き起こす可能性があります。
対処法②:電源コードを抜いて完全放電
電力過多によってパソコン内部に溜まった電気は、完全に放電させるのが最も効果的な方法です。
デスクトップパソコンの場合は、電源を切り、電源コードを抜きます。その後10分以上放置をすることで完全放電は完了します。
ノートパソコンの場合は、同じく電源を切り、電源コードを抜きます。取り外せる機種ならバッテリーも外すと良いでしょう。その状態で同じく10分以上放置すれば完全放電を完了できます。
しかし、バッテリーの取り外しは機器を開封する必要があり、難易度の高い作業になります。その際、内部にほこりが入ったり、内部パーツが損傷する可能性もあるため、難しい場合は無理に実行しないようにしましょう。
対処法③:マザーボードのデータを消すCMOSクリア
BIOSに不具合が生じている場合はCMOSクリアが有効です。CMOSとはパソコンの基盤であるマザーボードにあり、すべてのBIOSの設定情報を記録しているチップです。
BIOSの設定情報を初期化(CMOSクリア)することで、パソコンが起動できる可能性があります。
- パソコンの電源を切り、電源コードをコンセントから抜く。ノートパソコンの場合はバッテリーも取り外す。
- 静電気防止用リストバンドを装着し、金属部分に触れて体の静電気を放電する。
- デスクトップパソコンの場合は、ケースの側面パネルをドライバーで外す。ノートパソコンの場合は、CMOSバッテリーにアクセスできるように、底面パネルを外す。
- マザーボード上にあるボタン型のCMOSバッテリー(通常はCR2032バッテリー)を見つける。
- バッテリーを慎重に取り外し、5〜10分待つ。
- CMOSバッテリーを元の位置に戻し、しっかりと装着する。
- パソコンのケースを元通りに組み立てる。ノートパソコンの場合は、底面パネルを取り付ける。
- 電源コードを再び接続し、ノートパソコンの場合はバッテリーを戻す。パソコンの電源を入れ、BIOS設定が初期化されたか確認する。
対処法を実行するときの注意点
自分で対処をする場合には、それぞれの対処法でも注意しなければならないことがあります。
ファンのホコリを掃除する時の注意点
- 静電気対策をする。
- パソコンの電源を切り、電源コードを抜いておく。
- 掃除するときは、ファンは無理に回さない。
- 柔らかいブラシやエアダスターなどを使ってホコリを取り除く。
- 注意点を守らないリスク
静電気は部品を損傷させる可能性があります。また、柔らかいブラシやエアダスターを使う理由は、ファンの軸がずれて故障の原因となりえるからです。
電源コードを抜いて完全放電する時の注意点
- 電源コードを抜いた後、電源ボタンを数回押す。
- 電源コードを抜く際は、コードを引っ張らず、コンセントから直接抜き出す。
注意点を守らないリスクとして、電源ボタンを数回押すことで、余分な電気を放電しやすくなるからです。また、コードを引っ張ってはいけない理由は、コードが中で断線してしまう可能性があるからです。
マザーボードのデータを消すCMOSクリアをする時の注意点
- 取扱説明書を参照し、正しい手順を確認する。
- 静電気対策をして、マザーボードにダメージを与えないようにする。
注意点を守らないリスクとして、マザーボードはパソコンの心臓とも呼べる部分であるため、ダメージによっては重大な故障を招く場合があります。これらの注意点に留意しながら、対処法を試してみてください。
しかし、自身で対処することに自信のない方は、無理に対処することはおすすめできません。なぜなら、対処した結果、重大な故障につながる恐れもあるためです。不安を感じる場合は、最初からメーカーや専門業者に依頼するとよいでしょう。
解決が難しい場合は、専門業者へ依頼する
ここまで、ファンは回るがパソコンが起動しない原因と対処法について、紹介してきました。
しかし、パソコンが起動しないトラブルの原因がHDDやメモリの故障である場合、自身では対処が難しい場合があります。これらの場合には、メーカーに問い合わせるか、専門業者に依頼して故障箇所を特定し、部品交換や修理をする必要があります。
修理に出すときに注意するべきは、どこに依頼をするかです。
基本的には、使用しているパソコンメーカーに問い合わせをして、対処法を聞いてみるのが良いでしょう。しかし、パソコンの中に仕事で使っているWordファイルや大切なデータなどがあり、バックアップを取っていない場合には、データ復旧を優先することをおすすめします。
なぜなら、メーカーや修理業者では、修理のためにHDDの中にあるデータを初期化したり、ドライブ(データが入ってる部品)ごと交換するため、データをすべて失ってしまう恐れがあるからです。
パソコンに重要なデータがあり、対処に自信がない方は、データ復旧専門の業者に依頼しましょう。
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デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ
※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)
まとめ
今回は「ファンは回るが起動しないパソコンの原因と対処法」についてご紹介いたしました。
故障原因が熱暴走やBIOSトラブルであればよいのですが、パソコン内部の故障であれば、データを保存する領域でもあるため、データが消失してしまう可能性もあり、二度とデータが戻らない可能性があります。
その場合は、自分で対処するよりもデータ復旧専門の業者に依頼する方がよいでしょう。
専門業者は今回のような「ファンは回るが起動しないパソコン」というケース以外のトラブルでも、使えるので、是非気になる方は詳細をご確認ください。