SHARP(シャープ)製のレコーダー「AQUOS」を起動すると、内蔵HDDの状態を確認するためにランプが点滅します。大量の録画データの保存や、寒冷な環境下で使用しない限り、10分以内にはHDDランプの点滅が終了するようになっています。
しかし、HDDランプが10分以上経過しても点滅が止まらない場合は、内蔵HDDに何らかの問題が発生している可能性があります。HDDは録画などのデータを保存する部品のため、故障すると録画やレコーダー本体に影響が出る可能性があります。
本記事では、SHARPのレコーダーでHDDランプの点滅が止まらない原因と対処法を詳しく解説します。
SHARP製レコーダーのHDDランプの点滅が止まらない原因
SHARPのレコーダーのHDDランプの点滅が止まらない場合、必ずしもレコーダーが故障しているとは限りません。レコーダーの電源を入れてしばらく「ハードディスク準備中」と表示されている場合、レコーダー内蔵のHDDに異常がないか確認しています。この場合はレコーダーの電源はそのままで10分程度待機しましょう。
10分以上経過してもHDDのランプが点滅する、あるいは録画は見られるが、ハードディスクの準備に10分以上かかる場合は、SHARPのレコーダー内蔵HDDが故障している可能性があります。
SHARP製レコーダーのHDDランプの点滅が止まらない原因は以下の通りです。
レコーダー内蔵HDDの物理障害
「物理障害」とは、レコーダーのHDDそのものが物理的に破損している状態です。物理障害の原因は「物理的衝撃」や「水没」「停電」などが挙げられますが、「経年劣化」でもHDDが破損する恐れがあります。一般的なHDDの寿命は3~5年ほどです。寿命を迎えたHDDは徐々にシステムエラーや異音などの症状が現れます。
「HDDランプの点滅が止まらない」「カチカチなどの異音」「正常に録画再生できない」状態が頻発するのであれば、物理障害が発生している可能性が高いです。起動を優先したいならメーカー修理、データの救出がしたいならデータ復旧業者に相談する必要があります。
レコーダーの物理障害に対処するには、内蔵HDDの開封や部品交換・システムの修復を一貫して行う必要があり、専門的な知識と作業用の特殊な設備(クリーンルーム)が必要になります。
レコーダーのデータはコピーガード機能によって別の機器にダビングできないため、レコーダーの物理復旧では、元のレコーダーを動作できる環境にまで復旧する必要があります。
一方でSHARPなどのメーカーではレコーダーをデータ復旧するための設備はなく、故障した部品を交換するのみです。よってメーカー修理に出すとデータは消えてしまいます。
「録画を消したくない」「消えてしまったデータを復旧してほしい」などデータにまつわる要望がある場合は、レコーダーのデータ復旧に対応しているデータ復旧業者に相談しましょう。
データ復旧について詳しくは以下の記事でも解説しています。
レコーダー内蔵HDDの論理障害
「論理障害」とは、レコーダー自体には問題がないものの、「誤操作によるデータ消去やフォーマット」「データ読み書き中の強制終了」などが原因で、データを保存するためのシステムが破損し、録画などのデータにアクセスできなくなる状態を指します。
一般的な外付けHDDなどの場合は、エラー修復ツールなどで論理障害を簡単に対処できることもありますが、レコーダーは異なります。
レコーダーの論理障害は物理障害より復旧難易度が高いです。論理障害の対処が難しい理由は、レコーダーがメーカーやモデルごとに独自のフォーマット形式や暗号化を採用しているためです。
論理障害が発生したレコーダーを復旧するには、各機器ごとのフォーマットに合わせたデータ復元技術が必要となります。しかし、暗号化技術は非常に強力で、SHARPなどのメーカーに相談しても暗号化に対処してもらえません。そしてブルーレイレコーダーの場合は、限られた地域でしか流通していないため、データ復旧事例が少なく、専門家でもデータ復旧が困難です。
論理障害が発生したレコーダーのデータを復旧するには、暗号化の解析技術とHDDのデータ復元技術を組み合わせる必要があります。これは極めて専門的な技術で一般にも公開されていないため、個人がレコーダーのデータを保持したまま修理するのは極めて困難です。
しかし、日本国内にもレコーダー復旧に対する知見があるデータ復旧業者が存在します。レコーダーのデータ復旧の成功率を高めたい場合は、技術力があり信頼できる専門業者を必ず選ぶようにしましょう。業者の中にはレコーダーの全メーカーのデータ復旧に対応しているところもあります。無料で診断から見積もりまで行っているところもあるので、消したくないデータがある場合は相談してみましょう。
SHARPレコーダーのHDDランプの点滅が止まらない時の対処法
SHARPのレコーダーAQUOSのHDDランプの点滅が止まらない場合、何も異常がなければ10分程待っていれば、通常どおりレコーダーを使用できます。
しかし、いつまでもHDDランプが点滅していてレコーダーが使えない場合、以下の方法で対処しましょう。
レコーダーを再起動する
SHARPのAQUOSレコーダーでHDDランプの点滅が止まらない場合、最初に本体の再起動を試してみましょう。システムの一時的な不具合を解決できる可能性があります。
SHARPのAQUOSレコーダーを再起動する手順は以下の通りです。
- レコーダー正面の電源ボタンを10秒程度長押しし、電源を切ります
- レコーダーの電源が切れたのを確認し、数秒後に、再度電源ボタンを押してレコーダーを起動します
軽度のシステムエラーであれば、レコーダーの再起動で解決できますが、内蔵HDDが故障した状態で再起動を繰り返すと、機器に負荷がかかり、録画や再生ができなくなるなど状態が悪化する可能性があります。本体の再起動でも解決できなければ、電源を落として専門の業者まで相談しましょう。
リモコン番号を再設定する
リモコンの設定を誤ってしまい、異なるリモコン番号が設定された場合などもレコーダーのHDDランプの点滅が止まらない場合があります。
この場合、レコーダーのリモコンを操作してリモコン番号を再設定しましょう。 ブルーレイレコーダーで「DUB」ランプと「DATA」ランプが同時に点滅し、リモコン操作ができない場合もリモコン番号を再設定しましょう。設定方法は機種ごとに異なるため、操作方法はこちらを参照してください。
レコーダー本体をリセットする
レコーダーの再起動やリモコンの再設定で問題が解決せず、録画データなどが不要であれば、本体をリセットして初期化しましょう。
ただし、本体をリセットしてしまうと保存していた録画や写真などのデータは全て消去されてしまいます。データは不要で、すぐにレコーダーを使いたい方だけ本体のリセットを実行してください。
SHARPのAQUOSレコーダー本体をリセットする手段は以下の通りです。
- リモコンの「ホーム」ボタンを押す
- 「設定」を選択し、「決定」ボタンを押す
- 「初期化・更新」→「設定リセット」→「リセットする」でそれぞれ「決定」ボタンを押す
SHARPに修理を依頼する
SHARPのレコーダーを正常に動作させたい場合や、メーカー保証期間中に初期不良が発生した場合は、メーカーのSHARPに修理を依頼しましょう。
故障した部品と、正規の部品を交換して修理してくれるため、レコーダーが正常に動作できるようになります。
ただし、HDDランプが点滅している場合、HDDが新しいものと交換されてしまう可能性が極めて高いです。HDDに異常がある状態でメーカー修理を行うと、メーカー保証に関係なくレコーダー本体が初期化されるため、今までの録画や写真が全て削除されてしまいます。
もしも保証期間内であっても、レコーダーに保存した録画や写真データのバックアップがない場合や、修理で消されると困るデータが残っている場合は、メーカーよりもデータ復旧業者に相談するのが適切です。
データ復旧業者に相談する
レコーダーやブルーレイレコーダーは特殊なデータ保存形式や暗号化の技術が使われているため、データ復旧に対応できる業者は国内でもごくわずかです。データ復旧業者に相談する時は、必ずレコーダーやブルーレイレコーダーの復旧実績がある業者に相談しましょう。
更にデータ復旧業者を選ぶ時に重要なのは、技術力です。レコーダーは暗号化によって、故障箇所を正確に特定することが極めて困難です。したがって一般的なHDD復旧の技術だけでは、故障箇所を特定できず、復旧作業を行うことすらままなりません。
そこでレコーダー復旧ができる技術力を持ったデータ復旧業者の特徴をまとめてみました。
- 全メーカーのレコーダーやブルーレイレコーダーの復旧に対応できる
- データ復旧の技術力が高く、復旧実績を数値や指標で明示している
- 他社で復旧不可能だった機器の復旧実績が多数ある
- 自社に「クリーンルーム」など復旧用の設備を整え、熟練の技術者が多数在籍する
おすすめのデータ復旧業者
データ復旧業者は全国100社以上あると言われており、復旧率や対応範囲は業者によって大きく違います。確実にデータ復旧するには、実績が豊富で復旧率の高い業者に依頼するのが一番です。
そこで、全国の業者から復旧率・実績・復旧スピード・価格や特長を比較して厳選したおすすめサービスをご紹介します。編集部おすすめのデータ復旧業者は、こちらのデジタルデータリカバリーです。
デジタルデータリカバリー
公式HPデジタルデータリカバリー
デジタルデータリカバリーは、14年連続データ復旧国内売り上げNo.1(※1)のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%(※2)と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積46万件以上の相談実績があります。
この業者は、相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際は、自力で復旧作業に取り掛かる前に、まずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
対応製品 | ■記憶媒体全般 ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー等 |
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復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
設備 | 復旧ラボの見学OK クリーンルームクラス100あり 交換用HDD7,000台以上 |
特長 | ✔データ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※1) ✔復旧率最高値95.2%(※2)の非常に高い技術力 ✔官公庁や大手企業を含む累積46万件以上の相談実績 ✔相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) ✔365日年中無休で復旧対応 |
所在地 | 本社:東京都六本木 持込み拠点:横浜、名古屋、大阪、福岡 |
デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ
※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)
まとめ
SHARP製レコーダーAQUOSのHDDランプの点滅が10分以上止まらない場合、レコーダーの内蔵HDDに論理的な障害か物理的な破損が発生している可能性があります。レコーダーはメーカー独自の暗号化やシステムを保有しているため、個人でできることはごくわずかしかありません。
自力で解決できない場合は、データの必要性に応じて外部の専門業者に相談しましょう。メーカー修理では返却後に正常に起動できます。一方でデータ復旧業者では、独自のノウハウを用いてレコーダーの内蔵HDDから保存データを取り出すことが可能です。一部ではブルーレイレコーダーにも対応しているところもあるため、データの必要性に応じて使い分けましょう。