メールで届いた資料を開くと、「ファイルの種類がサポートされていないか、またはファイルが破損している可能性があります」と表示されることがあります。この表示だけでは、文書が壊れたかどうかは分かりません。
まず送信元の原本を残し、同じアプリで別の正常なPDFが開くか、送信者の手元で対象のPDFが開くかを確認しましょう。この記事ではAcrobat ReaderでPDFを開く場面を中心に、形式の確認から再取得まで、結果に応じた手順を紹介します。
ファイル形式の非対応や破損を示すエラーが出る原因
一つの添付だけで起きるか、別の文書でも起きるかで確認する場所が変わります。すでに保存先から異音がする場合は、以下の確認のために読み出しを試す必要はありません。
開くアプリとファイル形式が合っていない
ダブルクリックでAcrobat Readerが起動しても、そのファイルがPDFとは限りません。たとえば送られてきたWord文書をPDF用のアプリで開こうとすると、内容が正常でも読み込めない場合があります。
リスク:末尾を「.pdf」に書き換えても中身は変換されず、元の形式を見分けにくくなります。
ダウンロードや添付ファイルの保存が途中で止まった
送信者の手元では全ページが開けるのに、受信した添付だけが開けない場合は、送信前と受信後のサイズを比べましょう。保存済みの実ファイルが0バイトなら、そのコピーには本文のデータが入っていません。
リスク:不完全なコピーを元の文書と同じ場所に保存すると、正常な版を上書きするおそれがあります。
PDFを作成した時点で内容が欠けている
ダウンロードし直しても同じページで表示が止まり、作成者の手元でも同じ症状なら、配布元のPDFに問題がある可能性があります。編集に使った文書が残っていれば、そこからPDFを書き出し直せます。
リスク:元文書を削除すると、欠けたページを作り直すための手掛かりを失います。
保存先からデータを読み取れない
外付けドライブで複数の文書が急に開けなくなり、コピーも途中で止まる場合は、個々のPDFより先に保存先の状態を考えます。HDDの異音や接続が切れる症状を伴う場合は操作を止めてください。
リスク:読み取りを繰り返したり、初期化の案内に従ったりすると、残っているデータの取り出しが難しくなることがあります。
「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも
機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか?
一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。
特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。
- 絶対に失いたくない写真や書類が保存されている
- 大切な業務データが入っている
- 操作に自信がなく、何をすべきか迷っている
こうしたケースでは、早めの対応がデータを守る鍵になります。
そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。
ファイルを開けないときの確認手順
原本の上書きを避けて、確認はコピーで行います。すでに受信した資料なら、送信者に原本を残してもらったうえで次の手順に進んでください。
送信元に形式を確認し、対応アプリで開く
保存先が安定している場合に行います。送信元に心当たりがない添付ファイルは開かず、先に差出人へ確認してください。
- 送信者に元のファイル名と作成に使ったアプリを確認します。
- Windowsでは、受信したファイルを右クリックし、「プロパティ」で種類とサイズを確認します。
- 正常な保存先に置いたコピーを右クリックし、「プログラムから開く」で、PDFならAcrobat Reader、Word文書ならWordを選びます。
形式が分からない場合は拡張子を変えず、作成者に確認してください。
正常なPDFで閲覧アプリの動作を確かめる
手元にある、以前開けたPDFを同じアプリで開きます。そのPDFが読めれば、対象の文書に絞って調べられます。
- 信頼できる既知のPDFを、問題が起きたアプリで開きます。
- 複数の正常なPDFまで開けない場合は、Acrobat Readerの「ヘルプ」から「アップデートの有無をチェック」を選びます。
- 更新後に既知のPDFをもう一度開き、表示できたら対象のコピーを確認します。
会社のPCで更新が制限されている場合や保護機能の警告が出る場合は、設定を変更せず管理者に相談してください。
元の文書から完全なコピーを取り直す
PDFが一つだけ開けない場合は、送信者が持っている版を確認します。相手の画面で最終ページまで読めるかを尋ねると、再送と再作成のどちらを依頼すべきか判断できます。
- 送信元のPDFが開ける場合は再送を依頼します。配布サイトなら元のリンクから再取得し、別名で保存します。
- 送信元でも開けない場合は、編集に使った元文書からPDFを書き出し直してもらいます。元文書がなければバックアップの旧版を確認します。
- 新しいPDFのページ数と末尾の内容を照合し、必要なページがそろってから使います。
元文書もバックアップも見つからない場合は、残っているファイルをそのまま保管し、作成者に相談してください。
専門業者に相談すべき判断基準
相談の目安は、エラーの文言よりも保存先の症状です。唯一の原本が入った媒体で読み取りが止まる場合は、その媒体で別のファイルを次々と試すのも控えます。
- 外付けHDDから普段と違う音がする場合は使用を中止し、再通電は控えます。
- 「フォーマットする必要があります」と表示されたらキャンセルします。修復や初期化は実行せず、媒体を保管します。
- 媒体の種類、直前の操作、必要な文書名、別の場所にあるコピーの有無を相談先に伝えます。
媒体から何を取り出せるかは状態によって異なります。まず診断の対象と費用を確認してください。
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まとめ
受け取ったPDFだけが開けず、送信者が原本を読める場合は、完全なコピーを取り直すのが近道です。別の正常なPDFまで開けない場合は閲覧アプリを、送信者の原本でも同じページが欠けている場合は作成元の文書を確認しましょう。
一方、複数のファイルでコピーが止まったり、外付けHDDから異音がしたりする場合は、文書ごとの修復を試す段階ではありません。保存媒体の使用を止め、別の場所にあるバックアップを確認してください。

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