富士通のパソコン(FMV・LIFEBOOK・ESPRIMOなど)の電源を入れたら、見慣れないエラーメッセージや数字のエラーコードが表示されて先へ進めない。そんなとき、焦って再起動や設定の変更を何度も繰り返してしまう方は少なくありません。
- 起動時に英語のエラーメッセージが表示され、Windowsが立ち上がらない
- 「起動可能なデバイスが見つかりません」と表示される
- ハードウェア診断で「故障推定箇所」と4桁のエラーコードが表示された
エラーコードは「どこに異常があるか」を知らせるサインであり、内容を確かめないまま操作を重ねると、パソコン内のデータまで失うおそれがあります。
本記事では、富士通パソコンで表示されるエラーコードの種類と主な原因、データを守りながら試せる対処法、自力での対応をやめて相談すべき判断基準を解説します。
富士通パソコンで表示されるエラーコードの種類
富士通パソコンの「エラーコード」は、表示される場面によって意味が大きく異なります。まずはどの場面で表示されたかを確認すると、原因の見当をつけやすくなります。
| 表示される場面 | 表示の例 | 主に示しているもの |
|---|---|---|
| 電源を入れた直後(Windowsのロゴより前) | 英語のエラーメッセージ、ビープ音、「起動可能なデバイスが見つかりません」 | BIOSの設定、メモリ、ストレージ(HDD・SSD)など起動に必要な部品の異常 |
| ハードウェア診断の結果画面 | 「故障推定箇所」と4桁の数字のエラーコード | CPU・メモリ・ディスプレイ・ハードディスクなど、診断した部品ごとの異常 |
| Windowsの起動中・使用中 | 青い画面の停止コード、「0xc000000e」のような英数字のコード、自動修復の繰り返し | Windowsのシステムファイルや起動情報の破損、ドライバーの不具合、ストレージの異常 |
ハードウェア診断の4桁のエラーコードは、同じ数字でも「故障推定箇所」によって意味が変わります。数字だけで判断せず、故障推定箇所とあわせて画面ごと記録しておくことが大切です。また、機種や発売時期によって表示内容が異なる場合があります。
【用語解説】
※BIOS(バイオス)
パソコンの電源を入れた直後に動き、部品の状態を確認してからWindowsを呼び出すための基本的なプログラムです。富士通パソコンでは、起動直後に【F2】キーを押すと設定画面を開けます。
富士通パソコンでエラーコードが表示される主なケース
エラーコードが表示される原因は、静電気のような一時的なものから、部品の故障までさまざまです。どの原因かによって、試してよい対処と避けるべき操作が変わります。
帯電や周辺機器が影響している
パソコン内部に静電気がたまると、部品が正しく動かず、起動時にエラーが表示されたり、電源が入らなくなったりすることがあります。また、USBメモリや外付けHDDを接続したまま起動すると、パソコンがそちらから起動しようとしてエラーになる場合もあります。
このケースは、周辺機器を外して放電するだけで改善することが多い、比較的軽いトラブルです。
リスク:原因を確かめないまま電源の入れ直しを何度も繰り返すと、別の原因が隠れていた場合に、ストレージへの負担を増やしてしまいます。
BIOSの設定や起動順序がずれている
BIOSの設定が変わると、Windowsが入っているドライブを見つけられず、「起動可能なデバイスが見つかりません」などのメッセージが表示されます。USBメモリを挿したまま終了したあとや、内蔵電池の消耗で時刻や設定が初期化されたときに起こりやすい現象です。時刻や日付の確認を求める英語のメッセージが出る場合もあります。
起動の順番を正しく戻せば解決することもありますが、ストレージの接続方式など、よく分からない項目まで変更するのは避けてください。
リスク:ストレージの接続方式などを誤って変更すると、Windowsが起動しなくなり、症状が悪化することがあります。
Windowsのシステムファイルや起動情報が壊れている
Windows Updateの途中で電源が切れた、強制終了を繰り返したといった場合、起動に必要なファイルや情報が壊れることがあります。青い画面の停止コードが表示される、「自動修復」の画面から先へ進まない、といった症状が代表的です。
Windows側の問題であれば、データ自体は残っている場合が多い一方で、修復のつもりで行った操作がデータ消失につながることがあります。
リスク:「このPCを初期状態に戻す」やリカバリ(ご購入時の状態に戻す操作)を実行すると、保存していた写真や書類が消えてしまいます。
HDD・SSDが故障・劣化している
データを保存しているHDDやSSDに異常があると、ストレージを認識できない旨のメッセージや、ハードウェア診断で「故障推定箇所:ハードディスク」のエラーコードが表示されます。起動に時間がかかる、動作が頻繁に固まるといった前兆が出ていることも少なくありません。
HDDは内部で円盤と読み取り部品が動く精密機器のため、「カチカチ」「ジー」といった異音が出ている場合は、内部で部品が接触している可能性があります。SSDは異音こそ出ませんが、突然認識しなくなる形で故障することがあります。
リスク:異常のあるストレージに通電や再起動を続けると、傷が広がったり劣化が進んだりして、データを取り出せる可能性が下がります。
メモリに異常がある
メモリの取り付け不良や故障があると、電源を入れた直後にビープ音が鳴る、画面が表示されない、ハードウェア診断でメモリ関連のエラーコードが表示される、といった症状が出ます。自分でメモリを増設したあとに起きた場合は、取り付けの状態が原因のこともあります。
メモリの異常は、保存中のファイルが壊れる、Windowsが不安定になるなど、ほかの症状を引き起こすきっかけにもなります。
リスク:不安定な状態で使い続けると、作業中のファイルや保存データが破損するおそれがあります。
マザーボードやCPUなどの部品が故障している
ハードウェア診断でCPUの異常が示された場合や、システム情報の破損を示すメッセージが表示される場合は、基板や主要部品の故障が考えられます。落下や水濡れのあと、焦げたようなにおいがする場合も、部品の故障が疑われます。
この場合は部品の交換などの修理が必要になり、自力で直すことはできません。修理の内容によっては、データが残らない形で返却されることもあります。
リスク:データを残したい場合は、修理に出す前にデータを取り出せるかどうかを確認しておかないと、修理の過程でデータが失われることがあります。
「とりあえず操作」は危険。自己判断がデータ消失を招くことも
機器に不具合が起きたとき、焦って自分で操作を試みた経験はありませんか?
一見すると単なるフリーズやエラーのようでも、内部では深刻な異常が進行している可能性があります。この状態で電源の再投入や設定変更を繰り返すと、システムが上書きされ、本来なら救えたはずのデータまでもが復旧困難になることがあります。
特に以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を避け、専門家による適切な診断を受けることが重要です。
- 絶対に失いたくない写真や書類が保存されている
- 大切な業務データが入っている
- 操作に自信がなく、何をすべきか迷っている
こうしたケースでは、早めの対応がデータを守る鍵になります。
そのため、まずは専門業者に相談し、正確な状態を見極めることが最善策といえます。
富士通パソコンでエラーコードが表示されたときの対処法
エラーコードが表示されたときは、データの書き換えにつながる操作を避け、負担の少ない確認から順に進めることが重要です。ここでは、データを守りながら試せる対処法を紹介します。
エラー内容を記録し、周辺機器を外して放電する
最初に、表示されたエラーコードやメッセージをスマートフォンで撮影するなどして記録します。そのうえで、帯電や周辺機器の影響を取り除くために放電を行います。異音や焦げたにおいがある場合は、この手順を行わず電源を切ったままにしてください。
- 表示されているエラーコード・メッセージ・故障推定箇所を、画面ごと撮影して記録します。
- パソコンの電源を切り、ACアダプターや電源ケーブルをコンセントから抜きます。
- USBメモリ・外付けHDD・プリンターなど、接続している周辺機器をすべて取り外します。
- バッテリーを取り外せる機種は、バッテリーも外します。
- そのまま90秒ほど待ってから、バッテリーとACアダプターを取り付け直し、電源を入れます。
放電後も同じエラーが表示される場合は、電源の入れ直しを繰り返さず、次の確認へ進むか専門家へ相談してください。
BIOSの起動順序を確認する
「起動可能なデバイスが見つかりません」などのメッセージが出る場合は、BIOSでストレージが認識されているか、起動の順番が正しいかを確認します。確認と起動順序の変更以外の項目には触れないようにしてください。
- パソコンの電源を切った状態から、【F2】キーを押しながら電源ボタンを押します。
- BIOSの設定画面が表示されたら、【F2】キーを離します。
- 情報を表示する画面で、内蔵のHDD・SSDの名前が表示されているかを確認します。
- 起動に関する画面(「起動」または「Boot」)で、内蔵ドライブや「Windows Boot Manager」が先頭にあるかを確認し、ずれていれば先頭に戻します。
- 変更した場合は、変更を保存して終了する項目を選び、パソコンを再起動します。
BIOSの画面に内蔵ドライブが表示されない場合は、ストレージの接続不良や故障が考えられます。この段階で操作をやめ、通電を控えてください。
診断プログラムで故障箇所を確認する
富士通パソコンには、ハードウェアに問題がないかを調べる診断プログラムが用意されています。故障している部品の見当をつけるのに役立ちますが、ストレージから異音がする場合は診断で負担をかけないよう、実行を見送ってください。手順や表示は機種によって異なります。
- 外付けHDDなどの周辺機器を取り外し、パソコンの電源を切ります。
- 【F12】キーを押しながら電源ボタンを押し、起動メニューが表示されたら【F12】キーを離します。
- 【Tab】キーを押して画面を切り替え、【↓】キーで「診断プログラム」を選んで【Enter】キーを押します。
- 診断を実行するか確認する画面が表示されたら、【Y】キーを押して診断を始めます。
- 診断結果に表示された「故障推定箇所」と「エラーコード」を記録します。
故障推定箇所がハードディスクやメモリ、CPUなどと表示された場合は、部品の修理や交換が必要な状態です。データが必要な場合は、修理に出す前にデータの扱いを決めておきましょう。
Windowsのスタートアップ修復を実行する
BIOSでドライブが認識されており、診断でも部品の異常が見つからないのにWindowsが起動しない場合は、Windowsの回復機能「スタートアップ修復」を試します。起動に失敗し続けると、自動で回復の画面が表示されることがあります。
- 「自動修復」や「オプションの選択」の画面が表示されたら、「詳細オプション」を選びます。
- 「トラブルシューティング」を選び、「詳細オプション」を選びます。
- 「スタートアップ修復」を選び、画面の指示に従って修復を実行します。
- 修復が終わったら、Windowsが正常に起動するか確認します。
「このPCを初期状態に戻す」やリカバリは、保存データが消えるため選ばないでください。スタートアップ修復で改善しない場合や、修復が途中で止まる場合は、それ以上の操作を控えて相談することをおすすめします。
専門業者に相談すべき判断基準
以下の条件に当てはまる場合、自力対応はリスクが高く、早期に専門家へ相談する判断が重要です。
- HDDから「カチカチ」「ジー」などの異音がする、または焦げたにおいがする。
- パソコンを落とした、水をこぼしたあとからエラーが表示されるようになった。
- BIOSの画面や診断プログラムで、内蔵ドライブが認識されない、またはハードディスクの故障が示された。
- 修理や初期化の前に、保存している写真や業務データを取り出したい。
- 放電やスタートアップ修復を試しても、同じエラーが繰り返し表示される。
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まとめ
富士通パソコンのエラーコードは、起動直後のメッセージ、ハードウェア診断の4桁のコード、Windowsの停止コードなど、表示される場面によって意味が異なります。まずは表示内容と「故障推定箇所」を記録し、帯電・設定のずれといった軽い原因なのか、ストレージや部品の故障なのかを見極めることが大切です。
周辺機器を外しての放電や、起動順序の確認、スタートアップ修復は、比較的安全に試せる対処法です。一方で、ストレージの故障が疑われる状態で再起動を繰り返したり、データを残したまま初期化やリカバリを行ったりすると、大切なデータを失うおそれがあります。
異音や落下・水濡れがある場合や、ドライブが認識されない場合は、それ以上触らないことが最善の初動です。データを残したいときは、修理や初期化を行う前に、データ復旧の専門業者へ早めに相談しましょう。

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