Firefoxがマルウェアに感染した?不審な広告・拡張機能の確認方法と対処法|サイバーセキュリティ.com

Firefoxがマルウェアに感染した?不審な広告・拡張機能の確認方法と対処法

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Firefoxを使っている最中に、勝手に広告が開く、検索結果が別サイトへ飛ぶ、「ウイルスに感染しています」といった警告が繰り返し表示されると、「Firefoxそのものがマルウェアに感染したのではないか」と不安になることがあります。

しかし、こうした症状の原因はFirefox本体ではなく、不審な拡張機能、Web通知の許可、検索設定の改変、WindowsやmacOS上のアドウェア、端末管理ポリシーなどであることも少なくありません。一方、偽の更新プログラムや実行ファイルを起動した場合は、情報窃取型マルウェアやRATなどが端末側へ侵入している可能性もあります。

特に、Firefoxに保存されたパスワードやCookie、セッション情報を利用していた場合は注意が必要です。ブラウザの表示だけを直して終わらせず、端末全体と認証情報まで確認することが重要です。

そこで本記事では、Firefoxがマルウェアに感染したように見える主な原因、不審な拡張機能や通知を確認する方法、Firefoxのリフレッシュ、Windows・macOS側の確認、認証情報窃取が疑われる場合の対処、フォレンジック調査で感染経路と被害範囲を確認する方法までを解説します。

Firefoxがマルウェアに感染したように見える主なサイン

Firefoxで異常が起きていても、原因がブラウザ本体とは限りません。まずはどのような症状が出ているかを整理します。

勝手に広告・警告ページが開く

Firefoxを開いたときに広告ページへ自動的に遷移したり、「ウイルスに感染しています」「今すぐ修復してください」といった警告が繰り返し表示されたりすることがあります。

この場合、Web通知の悪用や広告スクリプト、アドウェアなどが原因の可能性があります。

検索エンジンやホームページが変わる

Googleなどを使っていたのに、知らない検索サービスへ切り替わっていた場合は、拡張機能やアドウェアによるブラウザハイジャックを疑います。

見覚えのない拡張機能が追加されている

検索補助、PDF変換、動画ダウンロード、VPN、クーポンなどを装う拡張機能が勝手に追加されている場合があります。

閲覧中のデータを広範囲に読み取る権限を持つものには注意が必要です。

「組織によって管理されています」と表示される

個人PCなのにFirefoxへ「組織によって管理されています」と表示される場合は、ブラウザポリシーが追加されている可能性があります。

企業端末では正規の管理設定であることもあるため、自己判断で削除しないでください。

削除した拡張機能や設定が元に戻る

削除した拡張機能が再度追加されたり、検索設定が元に戻ったりする場合は、Firefox外部の常駐ソフトやポリシー設定が関係している可能性があります。

アカウントに不審なログインが発生する

Firefoxの異常と同時期に、メール、SNS、クラウドなどで見覚えのないログインが発生している場合は、情報窃取型マルウェアも疑う必要があります。

ポップアップだけで感染を断定しない

Webページ上に「ウイルス感染」と表示されても、それだけでPCのマルウェア感染が確定したわけではありません。

Firefox内の設定異常なのか、OS側に不審ソフトが存在するのかを分けて確認することが重要です。

Firefoxでまず確認するポイント

不審な挙動がFirefox内だけで起きている場合は、拡張機能、通知、ホーム・検索設定などから確認します。

不審な拡張機能を確認する

Firefoxのアドレスバーに次を入力します。

about:addons

「拡張機能」を開き、最近追加されたものや、心当たりのない拡張機能がないか確認します。

特に、検索、クーポン、PDF変換、VPN、動画ダウンロードなどを装いながら、広範な閲覧権限を要求するものには注意してください。

Web通知の許可を確認する

画面右下などに広告や偽警告が繰り返し表示される場合は、Webプッシュ通知が原因のことがあります。

Firefoxの「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「許可設定」→「通知」から、見覚えのないサイトを削除またはブロックします。

ホーム・検索エンジンを確認する

「設定」→「ホーム」で、起動ページや新しいタブの設定を確認します。

「設定」→「検索」では、既定の検索エンジンが勝手に変更されていないか確認してください。

Firefoxのセキュリティ設定を確認する

Firefoxには、危険なWebサイトや不審なダウンロードを警告・遮断する機能があります。

「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「セキュリティ」周辺で、危険なコンテンツやダウンロードのブロック機能が有効になっているか確認します。

ブラウザポリシーを確認する

アドレスバーで次を開きます。

about:policies

「Active」に心当たりのないポリシーが表示されている場合は、OS側のレジストリ、MDM、GPO、アドウェアなどからFirefoxの設定が固定されている可能性があります。

企業端末では管理者へ確認する

企業PCでは、正規のセキュリティポリシーによってFirefoxの設定が管理されている場合があります。

「組織によって管理されています」という表示だけを理由に設定を削除せず、管理部門へ確認してください。

Firefoxの不審な拡張機能を削除する方法

見覚えのない拡張機能がある場合は、無効化・削除して挙動が改善するか確認します。

検索結果や広告を勝手に差し替える

検索ページに不自然な広告を大量に挿入したり、検索結果を別サイトへ転送したりする場合は、拡張機能の影響を疑います。

すべてのWebサイトのデータ閲覧を要求する

拡張機能によっては、閲覧中のWebページ内容を幅広く読み取れる権限を持ちます。

用途に対して権限が過剰な拡張機能は削除を検討してください。

削除後に再び追加される

Firefox上で削除しても再出現する場合は、OS上の常駐アプリやブラウザポリシーから再インストールされている可能性があります。

検索・ホーム設定を固定する

検索エンジンやホームページが変更できない場合は、拡張機能だけでなくポリシー設定も確認します。

Firefoxをリフレッシュする方法

拡張機能や設定を見直しても問題が改善しない場合は、Firefoxのリフレッシュを検討します。

アドレスバーに次を入力します。

about:support

表示された画面から「Firefoxをリフレッシュ」を実行します。

リフレッシュでは、拡張機能や一部設定が初期化されます。通常はブックマーク、履歴、保存済みパスワードなどが引き継がれますが、実行前に必要なデータのバックアップ状態を確認してください。

リフレッシュだけで端末のマルウェアは消えない

Firefoxのリフレッシュはブラウザ設定を整理するための機能です。

WindowsやmacOS側にアドウェア、情報窃取型マルウェア、悪性ポリシーなどが残っている場合、Firefoxを初期化しただけでは問題が解決しない可能性があります。

WindowsでFirefoxのマルウェア感染を確認する方法

Firefoxの異常が続く場合は、Windows側に不審なアプリやマルウェアが存在しないか確認します。

Microsoft Defenderでフルスキャンする

Windows UpdateとDefenderの定義ファイルを更新し、「Windows セキュリティ」からフルスキャンを実行します。

Defender Offline scanを実行する

通常のスキャンで問題が解消しない場合は、Microsoft Defender Offline scanも検討します。

最近インストールされたアプリを確認する

Windowsの「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」で、症状が出始めた時期に追加された不明なソフトを確認します。

プロキシ・DNSを確認する

プロキシやDNSが勝手に変更されると、正常なサイトへのアクセスが別サイトへ転送される可能性があります。

スタートアップ・タスクを確認する

不審なソフトが自動起動するよう設定されていないか、スタートアップ、タスクスケジューラなどを確認します。

WindowsでFirefoxの異常を確認する手順
  1. Firefoxの不審な拡張機能・通知を確認します。
  2. WindowsとDefenderを更新します。
  3. フルスキャンを実行します。
  4. 不明なアプリ・スタートアップを確認します。
  5. プロキシ・DNS・Firefoxポリシーを確認します。

macOSでFirefoxのマルウェア感染を確認する方法

Macでも、Firefox内の設定だけでなくmacOS側の常駐項目やプロファイルを確認します。

ログイン項目・機能拡張を確認する

「システム設定」→「一般」→「ログイン項目と機能拡張」で、不審な常駐項目がないか確認します。

構成プロファイル・デバイス管理を確認する

未知の構成プロファイルやデバイス管理設定が入っていないか確認します。

会社支給Macの場合は、正規のMDM設定である可能性があるため、管理者へ確認してください。

不審なアプリを確認する

「アプリケーション」フォルダに、インストールした覚えのないアプリがないか確認します。

セキュリティ製品でスキャンする

信頼できるセキュリティ製品を利用して、端末全体を確認します。

Firefoxで情報窃取が疑われる場合の対処法

Firefoxの異常とあわせて不審なログインやマルウェア検知がある場合は、単なる広告表示ではなく、認証情報窃取を前提に対応します。

見覚えのないログイン通知がある

メール、Microsoft 365、Google Workspace、SNSなどで不審なログインが確認された場合は、認証情報が外部へ漏れた可能性があります。

勝手なメール送信・MFA要求がある

自分で行っていないメール送信や、身に覚えのないMFA承認要求が発生している場合は、侵害を疑います。

不審なEXE・DMG・PowerShellを実行した

偽のFirefox更新、偽警告、ダウンロードページなどからファイルやコマンドを実行した場合は、端末感染の可能性が高まります。

インフォスティーラー・RATが検出された

セキュリティ製品が情報窃取型マルウェアやRATを検出した場合は、ブラウザ保存パスワードやCookieも影響対象として扱います。

暗号資産ウォレット拡張機能を利用していた

ブラウザウォレットを使っていた場合は、ウォレット情報や関連認証情報への影響も確認します。

別の安全な端末から認証情報を変更する

端末感染が疑われるPC上でパスワードを変更すると、新しい認証情報も再び盗まれる可能性があります。

クリーンと判断できる別端末から、メールアカウントを最優先に保護してください。

Firefoxで情報窃取が疑われる場合に保護すべきアカウント

ブラウザから認証情報が盗まれた可能性がある場合は、重要度の高いサービスから順に保護します。

メールアカウント

メールは多くのサービスのパスワード再設定先になるため、最優先で変更し、全セッションを失効します。

パスワードマネージャー

ブラウザや端末からパスワードマネージャーへアクセスしていた場合は、マスターパスワードやセッションの安全性も確認します。

VPN・クラウド・業務SaaS

Microsoft 365、Google Workspace、GitHub、VPNなど、業務データへアクセスできるアカウントを順次確認します。

金融・カード・暗号資産

不正送金・決済がないか利用履歴を確認し、異常があれば金融機関やカード会社へ連絡します。

SNS・ECサービス

勝手な投稿、DM、注文、配送先変更などがないか確認します。

Firefoxの異常が続く場合に再インストールだけで済ませない理由

Firefoxをアンインストール・再インストールして画面上の症状が消えても、OS側にマルウェアや不審な設定が残っている可能性があります。

特に次の状況では、ブラウザだけの問題として扱わない方が安全です。

Firefox再インストールだけでは不十分なケース
  • 削除した拡張機能やポリシーが再出現する
  • 他ブラウザにも同様の広告・リダイレクトが出る
  • Defender・EDRでマルウェアが検出されている
  • 不審な外部通信が発生している
  • 複数アカウントで不正ログインが起きている

こうした場合は、Firefoxの修復ではなく端末全体の侵害調査が必要になることがあります。

Firefoxのマルウェア感染を防ぐための対策

Firefoxのトラブルを防ぐには、ブラウザだけでなくOS・拡張機能・認証情報の管理を組み合わせることが重要です。

FirefoxとOSを最新化する

Firefox、Windows、macOS、セキュリティ製品を継続的に更新します。

拡張機能を必要最小限にする

公式Firefox Add-onsなど信頼できる配布元から取得し、不要な拡張機能は削除します。

Web上の偽警告からソフトを入れない

「Firefoxを更新してください」「ウイルスを検出しました」と表示されても、そのページからソフトをダウンロードしないでください。

不要な通知許可を与えない

不審なWebサイトから「通知を許可」と求められても、必要性がなければ拒否します。

MFA・パスワードマネージャーを活用する

認証情報が漏れた場合の被害を抑えるため、重要サービスにはMFAやパスキーを設定します。

Firefoxのマルウェア感染をフォレンジック調査で確認する方法

Firefoxに不審な広告や拡張機能が見つかっただけでは、端末全体が侵害されているか、認証情報が外部へ送信されたかまでは分かりません。

不審な拡張機能・設定変更の痕跡

Firefoxのプロファイル、拡張機能、ポリシー、検索設定などを確認し、いつどのような変更が行われた可能性があるかを整理します。

マルウェア・アドウェアの実行履歴

WindowsやmacOS側の実行履歴、EDR、スタートアップ、タスク、常駐項目などを確認します。

不審な外部通信

EDR、Proxy、DNS、Firewallなどから、未知の外部サーバーとの通信が発生していないか確認します。

認証情報・Cookie窃取の可能性

情報窃取型マルウェアが動作していた場合は、Firefoxに保存されたパスワードやCookie、セッション情報が影響していないか調査します。

不正ログイン・被害拡大の範囲

メール、Microsoft 365、Google Workspaceなどのログイン履歴と端末側の痕跡を突き合わせ、認証情報が実際に悪用されていないか確認します。

Firefoxの不審な挙動をフォレンジック調査会社に相談する

Firefox上で広告が出るだけで、通知許可を解除したら改善した場合は、直ちに専門調査が必要とは限りません。

一方、不審な拡張機能が再出現する、削除できないポリシーがある、未知のEXEやPowerShellを実行した、インフォスティーラーやRATが検出された、複数のアカウントで不正ログインが起きている場合は、Firefoxだけでなく端末全体を確認した方が安全です。

端末を初期化したり、Firefoxのプロファイルや履歴を削除したりすると、感染経路や認証情報窃取の有無を確認する証拠が失われる恐れがあります。感染原因や被害範囲を明らかにしたい場合は、現在の状態を保全し、フォレンジック調査会社への相談を検討してください。

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まとめ

Firefoxがマルウェアに感染したように見えても、実際には不審な拡張機能、Web通知、検索エンジン改変、OS上のアドウェアなどが原因のことがあります。まずはFirefox内の拡張機能、通知、検索設定、ポリシーを確認し、必要に応じてFirefoxのリフレッシュを実施してください。

一方、偽の更新ファイルやPowerShellを実行した、インフォスティーラーやRATが検出された、複数アカウントで不正ログインが起きている場合は、ブラウザだけでなく端末全体の侵害を疑う必要があります。その場合は、別の安全な端末からメールなど重要アカウントを保護し、既存セッションやMFA、回復情報も確認します。

また、Firefoxを再インストールしただけでは、OS側に残ったマルウェアや不審なポリシーを除去できないことがあります。症状が繰り返す場合や認証情報窃取が心配な場合は、ブラウザ履歴や端末ログを消す前にフォレンジック調査で感染経路と被害範囲を確認することが重要です。

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