「サーバーの識別情報を検証できません」と表示されたら?iPhoneでの原因と対処法を解説|サイバーセキュリティ.com

「サーバーの識別情報を検証できません」と表示されたら?iPhoneでの原因と対処法を解説

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iPhoneやiPadを使っていると、突然「サーバーの識別情報を検証できません」という警告が表示されることがあります。見慣れない表示のため、「ウイルスに感染したのではないか」「iPhoneが乗っ取られたのではないか」と不安になる方も少なくありません。

この警告は、iPhoneやiPadが接続しようとしたメールサーバー、カレンダー、Wi-Fiなどの相手について、TLS証明書を正しく確認できなかった場合に表示されます。そのため、表示されたことだけでウイルス感染を断定することはできません。

ただし、見覚えのないカレンダー購読やメールアカウント、構成プロファイルが追加されている場合や、警告の直前に怪しいWebサイトを開いていた場合は注意が必要です。警告を無視して接続を続けたり、認証情報を入力したりすると、情報流出の恐れがあります。

そこで本記事では、「サーバーの識別情報を検証できません」と表示される主な原因、iPhoneで確認すべき設定、安全にできる対処法、カレンダーウイルスや不正利用を疑うサイン、フォレンジック調査で被害の有無を確認する考え方までを解説します。

「サーバーの識別情報を検証できません」と表示される主な原因

この警告は、iPhoneが接続先のサーバーを安全な相手として確認できない場合に表示されます。原因はウイルスだけではなく、メール設定や証明書、ネットワーク環境などさまざまです。

メールサーバーの証明書や設定に問題がある

メールアプリを開いたときに警告が表示される場合は、受信・送信メールサーバーの設定やTLS証明書に問題がある可能性があります。

たとえば、メールサーバーの証明書が期限切れになっている、設定したサーバー名と証明書の対象ドメインが一致していない、メールサービス側でサーバー構成が変更されたといったケースが考えられます。

パスワード変更後やメールサービスの設定変更後に突然表示されるようになった場合も、メールアカウントの設定を確認する必要があります。

見覚えのないカレンダーが登録されている

カレンダーを開いたときや、何も操作していないのに警告が繰り返し表示される場合は、見覚えのない照会カレンダーが登録されていないか確認します。

いわゆる「カレンダーウイルス」と呼ばれるものの多くは、iPhone自体にウイルスが感染しているのではなく、迷惑な予定や詐欺サイトへのリンクを表示するカレンダー購読が追加されている状態です。

「ウイルスに感染しました」「当選しました」などの予定が大量に登録されている場合は、不審なカレンダー購読を疑う必要があります。

Wi-Fiやネットワーク側で証明書が差し替えられている

特定のWi-Fiに接続したときだけ警告が出る場合は、そのネットワーク側に原因がある可能性があります。

公衆Wi-Fiの認証ページ、企業ネットワークのSSLインスペクション、プロキシ、DNS設定などが関係していることがあります。

自宅Wi-Fiだけで発生する場合は、ルーター側のDNSやファームウェア、管理設定も確認対象になります。

端末の日時がずれている

TLS証明書には有効期間があります。iPhoneの日付や時刻が大きくずれていると、本来は正常な証明書でも「期限切れ」や「まだ有効ではない」と判断される場合があります。

設定から「日付と時刻」を確認し、自動設定が有効になっているか確認してください。

不審なプロファイルやVPNが追加されている

見覚えのない構成プロファイル、VPN、ルート証明書などが追加されている場合は注意が必要です。

不正なプロファイルが通信設定や証明書へ影響すると、通信内容を監視されたり、意図しない接続先へ誘導されたりする可能性があります。

ただし、会社支給端末ではMDMやVPN、社内証明書が正規に導入されていることがあります。業務端末の場合は、自己判断で削除せず管理部門へ確認してください。

警告画面で「信頼」や「続ける」を押さない

この警告だけでウイルス感染と判断する必要はありませんが、ブラウザやiPhoneが接続先の正当性を確認できていない状態です。

原因が分からない段階では、警告を無視して先へ進んだり、Apple Accountやメールのパスワード、カード情報などを入力したりしないでください。

特に見覚えのないサーバー名が表示されている場合は、認証情報流出につながる可能性もあるため慎重に確認する必要があります。

「サーバーの識別情報を検証できません」が出たときにまず確認すること

警告が表示されたら、設定をすぐに削除するのではなく、どの操作をしたときに警告が出るのかを確認すると原因を切り分けやすくなります。

メールを開いたときに表示されるか確認する

メールアプリを開いたときだけ表示される場合は、登録されているメールアカウントや受信・送信サーバー設定を確認します。

自分が使用しているメールサービスとは関係のないサーバー名が表示されている場合は、見覚えのないアカウントが追加されていないか確認してください。

カレンダーを開いたときに表示されるか確認する

カレンダー利用時や、何もしていないのに定期的に表示される場合は、不正な照会カレンダーやCalDAVアカウントが登録されている可能性があります。

見覚えのない予定が大量に表示されている場合も、カレンダー設定を優先して確認します。

特定のWi-Fiだけで表示されるか確認する

自宅や会社など特定のWi-Fiでのみ表示される場合は、一度Wi-Fiを切り、モバイル通信で同じ操作を行ったときにも警告が出るか確認します。

モバイル通信では正常でWi-Fiだけ問題が出る場合、ネットワーク側のDNS、プロキシ、証明書などが影響している可能性があります。

特定のWebサイトだけで表示されるか確認する

特定サイトへアクセスしたときだけ表示される場合は、そのサイト側のTLS証明書が期限切れになっている場合や、アクセス先が偽サイトになっている可能性があります。

メールやSMS内のリンクから開いた場合は、そのリンクを閉じ、公式アプリや正規URLから開き直してください。

最初に確認したい手順
  1. 警告画面では「信頼」や「続ける」を押さずキャンセルします。
  2. 警告に表示されたサーバー名を記録します。
  3. メール・カレンダー・Wi-Fi・Webのどの場面で出るか確認します。
  4. ログイン情報やカード情報は入力しません。
  5. 見覚えのない設定がないか順番に確認します。

iPhoneで不審なカレンダーやアカウントを確認する方法

カレンダーやメールに見覚えのない登録がある場合は、設定画面からアカウントを確認します。ただし、業務用端末では正規の設定を誤って削除しないよう注意が必要です。

照会カレンダーやCalDAVアカウントを確認する

iOSのバージョンによって表示は異なりますが、「設定」からカレンダーのアカウント一覧を確認します。

「照会したカレンダー」「カレンダーの照会」などに、自分で登録した覚えのない項目がないか確認してください。

見覚えのないカレンダーがある場合は、サーバー名や内容を記録したうえで削除を検討します。

見覚えのないメールアカウントを確認する

メールアカウントの一覧に、自分が登録した覚えのないメール、Exchange、CalDAVなどのアカウントがないか確認します。

不審なアカウントが警告の原因となっている場合は、削除することで表示が止まることがあります。

構成プロファイルやVPNを確認する

「設定」から「一般」「VPNとデバイス管理」を確認し、構成プロファイルやVPN設定が登録されていないか確認します。

心当たりのないプロファイルや証明書がある場合は注意が必要です。ただし、勤務先や学校が管理する端末では正規のMDMやVPNが登録されていることがあるため、管理者へ確認してください。

日時やネットワークを確認して原因を切り分ける

見覚えのないアカウントがない場合は、iPhoneの日時やネットワーク環境を確認します。証明書そのものに問題がなくても、端末や通信環境によって警告が表示されることがあります。

日付と時刻を自動設定にする

「設定」から「一般」「日付と時刻」を開き、「自動設定」が有効になっているか確認します。

端末時刻が大きくずれていると、正規のTLS証明書でも期限に問題があると判断される場合があります。

iOSを最新状態にする

「設定」「一般」「ソフトウェアアップデート」から、利用可能なiOSやiPadOSの更新がないか確認します。

更新後は端末を再起動し、同じ警告が表示されるか確認します。

別のネットワークで再現するか確認する

Wi-Fi接続中に発生する場合は、Wi-Fiを切り、モバイル通信で同じ操作を行ったときにも警告が出るか確認します。

特定のWi-Fiだけで発生する場合は、そのWi-Fiやルーター側の問題を疑います。

会社のWi-Fiでは管理者へ確認する

会社のネットワークでは、暗号化通信を検査するSSLインスペクションやプロキシが使用される場合があります。

正規の社内証明書が端末へ配布されているケースもあるため、会社支給端末では証明書やプロファイルを自己判断で削除しないでください。

端末・通信環境の確認手順
  1. 日付と時刻の自動設定を確認します。
  2. iOSまたはiPadOSを更新します。
  3. 端末を再起動します。
  4. Wi-Fiを切り、モバイル通信でも再現するか確認します。
  5. 会社端末の場合は管理部門へ証明書やプロキシ設定を確認します。

ウイルスや不正利用を疑った方がいいサイン

証明書警告だけであれば、メールやサーバー側の設定が原因である可能性もあります。一方、別の異常も同時に発生している場合は、フィッシングやアカウント侵害などを含めて確認する必要があります。

見覚えのないカレンダー予定が大量に表示される

「ウイルスに感染しました」「支払いが必要です」など、不安をあおる予定が大量に追加されている場合は、不正なカレンダー購読を疑います。

予定に記載されたリンクを開いたり、電話番号へ連絡したりしないことが重要です。

見覚えのないVPNやプロファイルが登録されている

自分で導入していないVPN、構成プロファイル、証明書が登録されている場合は、通信設定が変更されている可能性があります。

業務端末では正規の管理設定である可能性もあるため、所有者や管理者を確認してから対応します。

Safariで勝手に広告や警告ページが開く

Safariを操作していないのに広告ページへ移動したり、「ウイルス感染」などの警告が繰り返し表示されたりする場合は、カレンダー通知、Web通知、悪質な広告などが関係している可能性があります。

怪しいサイトへパスワードやカード情報を入力した

警告が表示される直前に、Apple Account、メール、金融サービスのパスワードやカード情報を入力した場合は、フィッシング被害も考慮する必要があります。

正規の公式サイトやアプリからパスワードを変更し、多要素認証と登録済みデバイスを確認してください。

Apple Accountに不審なサインイン通知がある

身に覚えのないサインイン通知、二要素認証コード、購入履歴などが確認された場合は、Apple Accountが不正利用されている可能性があります。

登録デバイスやセキュリティ設定を確認し、必要に応じて認証情報を見直してください。

「サーバーの識別情報を検証できません」が出たときにやってはいけないこと

警告を早く消したいからといって、表示された案内をそのまま信じて操作すると被害につながる場合があります。

警告画面で安易に「信頼」を押す

通信相手を正しく確認できていない状態で信頼すると、安全性を確認できない通信を許可する可能性があります。

非公式のサポート窓口へ電話する

警告に表示されたサーバー名を検索し、広告などで表示された非公式の「サポート窓口」へ連絡することは避けてください。

偽サポートによって遠隔操作アプリの導入や金銭支払いを求められる可能性があります。

指示されたプロファイルやアプリを入れる

ポップアップやWebサイトから「証明書を修復する」「ウイルスを駆除する」と案内されても、不明なプロファイル、VPN、証明書、アプリを追加しないでください。

会社のMDMや証明書を勝手に削除する

会社支給端末では、MDMやVPN、証明書が業務上必要な設定として登録されています。

警告が出たからといって自己判断で削除すると、業務システムへ接続できなくなる場合があります。まず管理部門へ確認してください。

原因が分からない場合はフォレンジック調査で確認する

「サーバーの識別情報を検証できません」という警告だけでは、ウイルス感染やハッキングを断定できません。しかし、不審なプロファイルやアカウントが見つかった、怪しいサイトへ認証情報を入力した、Apple Accountに不審なログインがあるといった状況では、端末やアカウントまで影響していないか確認することが重要です。

不審なプロファイルや設定変更の痕跡

端末に残された設定や記録を確認し、見覚えのないプロファイル、VPN、証明書などがいつ追加されたのかを整理できる場合があります。

自分で設定したものか判断できない場合は、単純に削除する前に状態を記録しておくことが重要です。

怪しいWebサイトや通信先へのアクセス履歴

警告が出る前後のWebアクセスや通信記録を確認することで、不審なサイトへ接続していなかったかを調査できる場合があります。

フィッシングサイトや不審なサーバーへのアクセスが疑われる場合は、アクセス時刻やその後の端末操作を時系列で整理します。

アカウント侵害や情報流出につながる操作痕跡

Apple Accountやメールなどに不正利用の兆候がある場合は、端末側の記録とアカウント側のログイン情報を照らし合わせて被害範囲を確認します。

不審な警告や設定が残っている状態で端末を初期化したり履歴を削除したりすると、証拠が失われる可能性があります。単なる設定エラーなのか、フィッシングや端末侵害まで起きているのか判断が難しい場合は、専門調査を検討してください。

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まとめ

「サーバーの識別情報を検証できません」という表示は、iPhoneやiPadが接続先のTLS証明書を正常に確認できなかったことを示す警告であり、表示されたことだけでウイルス感染を断定することはできません。

まずは警告画面で安易に「信頼」を押さず、表示されるサーバー名と警告が出るタイミングを確認してください。メール利用時ならメール設定、カレンダー利用時なら照会カレンダー、特定のWi-Fiだけならネットワーク側を優先的に確認すると原因を切り分けやすくなります。

一方、見覚えのないカレンダー、VPN、プロファイル、不審なApple Accountのサインインなどが確認される場合は、単なる証明書エラー以外の問題も考慮する必要があります。怪しいサイトへパスワードなどを入力した場合は、正規サービスから認証情報を変更し、必要に応じて端末の被害範囲を詳しく調べることが重要です。

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