Temuは低価格の商品を多数取り扱うオンラインマーケットプレイスとして利用されていますが、「Temuは危険なのではないか」「アプリを入れると個人情報を抜かれるのではないか」と不安を感じる人も少なくありません。特に、スマートフォンへアプリをインストールするサービスでは、端末情報や注文情報、決済情報などを扱うため、どの情報が利用されるのか気になるところです。
ただし、Temuアプリをインストールしただけで、直ちにスマートフォンがマルウェアへ感染したと判断することはできません。一方で、アプリに不要な権限を与えることや、Temuを装った偽広告・フィッシングSMSから認証情報を入力することには注意が必要です。また、マーケットプレイスという性質上、出品される商品の品質や安全性にもばらつきが生じる可能性があります。
特に、充電器や電源タップ、モバイルバッテリー、子ども用品など、安全性が重要な商品については慎重な判断が必要です。EU当局もTemu上の商品について安全基準に適合しない商品へ遭遇するリスクを問題視しており、アプリの安全性だけでなく商品そのもののリスクまで含めて判断することが重要です。
そこで本記事では、Temuが危険と言われる主な理由、アプリ利用時の個人情報・権限設定、商品を購入するときの注意点、Temuを装ったフィッシングへの対処、安全に利用するための設定、不審なアプリ動作や情報流出が疑われる場合の確認方法までわかりやすく解説します。
Temuは危険?アプリを入れただけでマルウェア感染するとは限らない
Temuについて「危険なアプリ」「個人情報を盗むアプリ」などといった情報を見かけることがあります。しかし、Temuアプリをインストールしただけで、直ちにマルウェアへ感染したと断定することはできません。
Temuはオンラインショッピングサービスとして、注文や配送、アカウント管理などに必要な情報を取り扱います。そのため、一般的なECアプリと同様に、利用状況や端末情報、配送先など一定の個人情報を扱う点を理解して利用する必要があります。
個人情報・プライバシーに関するリスク
Temuに限らず、ショッピングアプリでは、アカウント情報、注文内容、配送先、利用状況、端末に関する情報などがサービス提供のために利用される場合があります。
重要なのは、アプリをインストールした際に要求される権限をすべて無条件に許可しないことです。
位置情報、連絡先、写真、カメラ、マイクなどについては、本当にその機能を利用するときだけ許可し、不要な権限はオフにしておく方が安全です。
決済情報を保存するリスク
オンラインショッピングでは、クレジットカード情報などをアカウントへ保存すると次回以降の購入が便利になります。
一方で、アカウントが第三者に不正利用された場合の影響を考えると、必要以上に決済情報を保存しないという方法もあります。
利用額を限定できる決済手段や、必要なときだけ利用する決済方法を選ぶことで、万一の際の影響を抑えやすくなります。
Temuを装ったフィッシングのリスク
注意したいのはTemuそのものだけではなく、Temuを装った偽SMSや偽広告です。
「無料クーポンが当選しました」「荷物を再配達してください」「返金手続きが必要です」などと案内し、偽サイトへ誘導してアカウント情報やカード情報を入力させる手口が考えられます。
SMSやメール、広告に表示されたリンクからログインせず、Temuアプリまたは公式サイトを自分で開いて確認することが重要です。
商品品質・安全性にばらつきがあるリスク
Temuは多数の販売者が商品を取り扱うマーケットプレイスであるため、商品の品質や安全性が一律とは限りません。
特に充電器、小型電子機器、玩具など、安全性が重要な商品については注意が必要です。
EU当局も、Temu上で違法商品や安全基準へ適合しない商品へ遭遇するリスクについて問題視しています。
購入を急がせる表示による衝動購入のリスク
割引のカウントダウン、期間限定表示、ゲーム形式の特典など、早く購入した方が得だと感じさせる表示が使われることがあります。
このような表示を見ても、価格だけで判断せず、本当に必要な商品なのか、販売者やレビュー、返品条件を確認してから購入することが重要です。
Temuについては、「使うだけで危険」と単純化するより、個人情報・決済・フィッシング・商品安全性をそれぞれ分けて評価することが重要です。
Temuアプリで確認したい個人情報と権限
Temuをスマートフォンへインストールする場合は、アプリにどのような権限を与えているか確認しておくことが重要です。
位置情報を必要以上に許可しない
ショッピングサービスの利用で常時位置情報を提供する必要がない場合は、位置情報へのアクセスを拒否するか、「アプリの使用中のみ」など必要最小限の設定を検討します。
スマートフォンの設定画面から、現在どのアプリが位置情報へアクセスできるのか定期的に確認するとよいでしょう。
連絡先へのアクセスを確認する
連絡先の共有機能などを利用しないのであれば、連絡先へのアクセスが本当に必要か確認します。
アプリを使うために不要な権限まで許可している場合は、設定から解除できます。
写真・カメラ・マイクの権限を確認する
商品のレビューへ写真を投稿するなどの機能では、写真やカメラへのアクセスが必要になる場合があります。
一方で、使わない機能に対して常時権限を与えておく必要はありません。
写真については、OS側で選択した写真だけへのアクセスを許可できる場合もあります。
通知の設定を見直す
セールやクーポンなどの通知が頻繁に届く場合は、通知設定を見直します。
不要な通知を減らすことで、広告表示を誤ってタップしたり、偽通知と正規通知を見分けにくくなったりするリスクも抑えやすくなります。
- 位置情報へのアクセスを確認します。
- 連絡先へのアクセスが必要か確認します。
- 写真・カメラ・マイクの権限を確認します。
- 不要な通知を停止します。
- 利用しない権限はオフにします。
Temuで買うときに注意したい商品
Temuを利用する際は、アプリのセキュリティだけでなく、購入する商品の安全性も確認する必要があります。
充電器・電源タップ・モバイルバッテリー
電気製品では、発熱や発火などが発生した場合に大きな事故へつながる可能性があります。
購入する場合は、日本国内で必要な表示や規格、販売者情報などを確認することが重要です。
安全性を最優先するのであれば、国内の信頼できる販売店から購入する方法も検討します。
乳幼児・子ども向け商品
玩具や乳幼児用品では、素材、誤飲、部品の強度など、安全性への配慮が特に重要です。
価格だけではなく、安全基準や販売者情報、低評価レビューまで確認します。
肌に直接触れる商品
化粧品や肌に長時間触れる商品では、成分や品質表示などを確認する必要があります。
表示内容が十分でない場合や安全性に不安がある場合は、使用を避ける方が安全です。
医療・健康に関係する商品
健康状態の判断や治療に関係する商品は、正確性や安全性が重要です。
価格の安さだけで判断せず、国内での販売条件や認証、製造元などを確認します。
高額商品
高額な商品では、故障や返品時の損失も大きくなります。
販売者情報、返品・返金条件、保証内容などを確認したうえで購入を判断することが重要です。
Temuで商品を購入するときは、星の数だけではなく、低評価レビュー・写真・仕様・販売者・返品条件まで確認することが重要です。
Temuを装ったフィッシングSMS・メールに注意する
Temu利用者が注意したいのは、公式サービスそのものだけではありません。知名度の高いサービス名を悪用したフィッシングが送られてくる可能性があります。
「無料クーポンが当選した」と案内される
高額なクーポンや無料商品を受け取れると案内し、外部サイトへ誘導するメッセージには注意が必要です。
リンクを開く前に、Temuアプリ内に同じ案内が存在するか確認します。
「荷物を再配達する」とSMSが届く
配送トラブルを装ったSMSから偽サイトへ誘導し、住所やカード情報を入力させる手口が考えられます。
配送状況を確認する場合は、SMS内のリンクではなく、Temuアプリの注文履歴から確認します。
「返金のためカード情報が必要」と案内される
返金を理由にカード番号などを入力させる偽ページにも注意します。
実際に返金処理が必要かどうかは、公式アプリの注文情報やサポートから確認します。
偽のログイン画面へ誘導される
Temuと同じデザインのログイン画面でも、URLが異なる偽サイトである可能性があります。
メールやSMSから直接ログインせず、公式アプリを起動する方法が安全です。
Temuを安全に使うための設定と対策
Temuを利用する場合は、アプリ・アカウント・決済のそれぞれでリスクを減らす設定を行います。
公式ストアからアプリをインストールする
Temuアプリを利用する場合は、App StoreやGoogle Playなど正規のアプリストアからインストールします。
広告やSMSなどからAPKや不明なインストーラーを取得するのは避けます。
不要なアプリ権限を許可しない
位置情報、連絡先、カメラ、マイク、写真などは、必要な機能を利用するときだけ許可します。
定期的にスマートフォンの権限一覧を確認すると、不必要なアクセスを減らせます。
使い回していないパスワードを設定する
Temu用に、他サービスでは利用していない一意のパスワードを設定します。
同じパスワードをメールや金融サービスなどと共有すると、一つのサービスから認証情報が漏れた場合に別サービスへの不正ログインにつながる可能性があります。
カード情報を必要以上に保存しない
利便性よりも安全性を優先する場合は、クレジットカード情報をアカウントへ保存し続けない方法があります。
利用額を限定できる決済方法などを選択することで、万一の不正利用時の影響を抑えやすくなります。
注文・決済履歴を定期的に確認する
自分では注文していない商品や身に覚えのない請求がないか定期的に確認します。
異常がある場合は、サービス側だけでなくカード会社などへも早めに相談します。
- 公式アプリストアからインストールします。
- 位置情報・連絡先など不要な権限をオフにします。
- Temu専用のパスワードを設定します。
- 必要以上にカード情報を保存しません。
- 注文履歴・カード利用履歴を定期的に確認します。
Temuを利用して不審な症状が出た場合の対処法
Temuをインストールした後にスマートフォンの動作が変わったとしても、それだけでTemuが原因とは断定できません。まず、どのような異常が発生しているかを切り分けます。
身に覚えのないログインがないか確認する
Temuやメールアカウントなどで、不審なログイン通知がないか確認します。
知らない端末からのアクセスがある場合は、安全な端末からパスワードを変更し、他のログインセッションも確認します。
知らないアプリ・プロファイルがないか確認する
Temu以外に、自分でインストールした覚えのないアプリや設定が追加されていないか確認します。
特に、Temuを装う広告から別アプリをインストールしていた場合は、そのアプリが原因となっている可能性も考えられます。
不審なカード利用がないか確認する
カード会社の利用明細を確認し、覚えのない請求がある場合はカード会社へ相談します。
不正利用が疑われる場合は、利用停止や再発行が必要か確認します。
Temu以外のアプリも含めて原因を確認する
バッテリー消費や通信量増加などは、OS更新や他のアプリのバックグラウンド通信でも発生します。
「Temuを入れた直後だからTemuが原因」と決めつけず、インストール時期や端末ログ、各アプリの通信状況などを確認することが重要です。
Temuをアンインストールすれば個人情報は消える?
アプリをスマートフォンから削除しても、サービス側に作成したアカウントや注文履歴などまで自動的に消えるとは限りません。
Temuの利用をやめたい場合は、単にアプリをアンインストールするだけでなく、アカウント設定やプライバシーポリシー、アカウント削除に関する手続きも確認する必要があります。
また、カード情報を登録していた場合は、アカウント側に保存された決済方法も確認します。
「アプリを消したからすべての情報が端末・サービスから消えた」と判断せず、アカウントと端末を分けて確認することが重要です。
Temu利用後の情報流出や端末被害を詳しく確認する方法
Temuを利用しただけで専門調査が必要になるわけではありません。しかし、Temuを装う偽サイトへログイン情報を入力した、不審なアプリをインストールした、カードの不正利用や他サービスへの不正ログインまで発生している場合は、端末やアカウントまで確認する必要があります。
不審なサイトへのアクセス履歴を確認する
Temuを装うSMSや広告を開いた場合は、ブラウザ履歴などからどのURLへアクセスしたか確認します。
公式サイトではなく偽サイトへ誘導されていた場合は、そこで何を入力したかを整理します。
偽アプリや不審プログラムの有無を確認する
App StoreやGoogle Playではなく、広告や外部サイトから別のアプリを導入した場合は注意が必要です。
端末内に不審なアプリや設定変更がないか確認し、実際にどのアプリがインストールされていたのかを整理します。
認証情報やアカウントの不正利用を確認する
偽サイトへパスワードを入力した場合は、Temuだけでなく、同じパスワードを利用していたメールや他サービスにも被害が広がる可能性があります。
ログイン履歴や不審なパスワード変更通知などを確認します。
情報流出の可能性を整理する
不正ログインや不審なアプリ導入が確認された場合は、端末やアカウントに残る記録から、どこまで情報が悪用された可能性があるのかを整理します。
ただし、端末に異常があるという理由だけで、Temuが情報流出の原因だったと断定することはできません。原因を確認する場合は、複数の記録を時系列で確認することが重要です。
フォレンジック調査会社に相談する
Temuを利用した後に、不審なログイン、カードの不正利用、知らないアプリの追加などが発生し、自分では原因を切り分けられない場合は、フォレンジック調査会社への相談を検討できます。
フォレンジック調査会社では、スマートフォンやパソコンに残るブラウザ履歴、アプリのインストール状況、操作履歴などを確認し、偽サイトへのアクセスや不審なプログラムの実行がなかったかを整理できます。
特にTemuを装ったフィッシングサイトへ認証情報を入力した場合や、広告から不明なアプリをインストールした場合は、Temu公式アプリそのものと、第三者が用意した偽サイト・偽アプリを区別して調べることが重要です。
不正利用や情報流出の証拠を確認したい場合は、端末を初期化したり履歴を削除したりすると、原因を調べるための痕跡が失われる恐れがあります。必要な記録を保存したうえで調査を進めます。
おすすめのフォレンジック調査会社
公式サイトデジタルデータフォレンジック
編集部が厳選したおすすめのフォレンジック調査会社は、デジタルデータフォレンジックです。
デジタルデータフォレンジックは、累計4万7千件以上の豊富な相談実績を持ち、全国各地の警察・捜査機関からの相談実績も409件以上ある国内有数のフォレンジック調査サービスです。
24時間365日の相談窓口があり、緊急時でも安心です。相談から見積りまで無料で対応してくれるので、フォレンジック調査の依頼が初めてという方もまずは気軽に相談してみることをおすすめします。
まとめ
Temuは、アプリを入れただけで危険なマルウェアへ感染すると断定できるサービスではありません。一方で、ショッピングアプリとして個人情報や決済情報を扱うため、不要な権限を与えない、カード情報を必要以上に保存しないなど、基本的なプライバシー対策は必要です。
また、Temuを装った無料クーポン、再配達、返金などのSMS・メールから偽サイトへ誘導されるフィッシングにも注意が必要です。ログインや注文確認は、メッセージ内のリンクではなく公式アプリや公式サイトを直接開いて行います。
商品面では、マーケットプレイスという性質上、品質や安全性にばらつきが生じる可能性があります。特に充電器や電源タップ、モバイルバッテリー、子ども用品、肌に触れる商品など、安全性が重要な製品は慎重に選ぶ必要があります。
Temu利用後に身に覚えのないログイン、カード利用、不審アプリなどが確認された場合は、「Temuが原因」と先に決めつけず、偽広告やフィッシング、他のアプリなども含めて時系列で確認することが重要です。不正アクセスや情報流出の有無を詳しく確認したい場合は、端末の履歴を消す前に必要な証拠を保全し、フォレンジック調査を検討する方法があります。




![中小企業の情報瀬キィリティ相談窓口[30分無料]](/wp-content/uploads/2023/07/bnr_footer04.png)



