ビットコインを要求する脅迫メールが届いたときの対処法|ハッキング・動画公開を装う詐欺の見分け方|サイバーセキュリティ.com

ビットコインを要求する脅迫メールが届いたときの対処法|ハッキング・動画公開を装う詐欺の見分け方

本コンテンツには広告を含み、本コンテンツを経由して商品・サービスの申込みがあった場合、提携している各掲載企業から送客手数料を受け取ることがあります。

突然、「あなたのパソコンをハッキングした」「Webカメラで撮影した動画を持っている」「ビットコインを支払わなければ知人へ公開する」といったメールが届くと、本当に端末が侵害されたのではないかと不安になることがあります。メール本文に自分のメールアドレスや過去に使ったパスワードまで書かれていると、脅迫内容を信じてしまう方もいるでしょう。

しかし、このようにビットコインなどの暗号資産を要求し、動画公開や個人情報流出をほのめかすメールは、典型的な恐喝・詐欺メールとして広く確認されています。送金したからといってデータ削除や公開停止が保証されるわけではなく、支払いをきっかけに追加の金銭要求を受ける恐れもあります。

一方で、メール本文に現在使用中の正しいパスワードが記載されている、送信済みメールに身に覚えのない内容がある、ログイン履歴やMFA設定が勝手に変更されているといった場合は、単なるばらまき型メールと決めつけず、実際のアカウント侵害を疑って確認する必要があります。

そこで本記事では、ビットコインを要求する脅迫メールが届いたときに今すぐ行うべき対処法、自分のアドレスから届いたように見える理由、メール本文にパスワードが書かれている場合の対応、実際の侵害を疑うサイン、端末やアカウントの被害を詳しく調べる方法までわかりやすく解説します。

ビットコインを要求する脅迫メールが届いたときにまず行うこと

「支払わなければ動画を公開する」「端末内のデータをばらまく」などと書かれていても、慌てて送金したり相手へ返信したりする必要はありません。まずは相手との接点を増やさず、後から確認できるよう証拠を残すことが重要です。

ビットコインを送金しない

脅迫メールに記載されたビットコインアドレスへ送金する必要はありません。支払っても、相手が動画やデータを削除する保証はなく、「追加料金が必要」と別の要求をしてくる可能性もあります。

「24時間以内」「48時間以内」など短い期限を示して判断を急がせることがありますが、相手が設定した期限に従って支払う必要はありません。

メールへ返信しない

「本当に動画を持っているのか」「証拠を見せてほしい」と返信するのも避けます。

返信すると、そのメールアドレスが現在も利用されていることを相手へ知らせることになります。その後、別の脅迫メールや詐欺メールが増える可能性もあります。

リンク・添付ファイル・QRコードを開かない

脅迫メールには、証拠映像や支払いページを装ったURL、添付ファイル、QRコードなどが含まれている場合があります。

これらを開くと、フィッシングサイトや不審ファイルへ誘導される可能性があります。脅迫内容を確認するためでも開かないことが重要です。

メール本文や完全ヘッダーを保存する

メールを削除する前に、本文、送信元、受信日時、要求された金額、ビットコインのウォレットアドレスなどを保存します。

可能であれば、メールの完全ヘッダーも保存しておきます。ヘッダーには、メールの配送経路や認証情報などが含まれており、送信元偽装の確認や警察への相談時に参考になることがあります。

現在使用中のパスワードが記載されていないか確認する

脅迫メールの本文にパスワードが書かれていることがあります。これは過去の情報漏えいデータなどから取得した古いパスワードを使って、脅迫内容に信ぴょう性を持たせている可能性があります。

ただし、記載されているパスワードを現在も利用している場合は、そのパスワードが第三者に知られているものとして扱い、速やかに変更する必要があります。

脅迫メールを受け取った直後の対応手順
  1. ビットコインを送金しません。
  2. メールへ返信しません。
  3. リンク・添付・QRコードを開きません。
  4. 本文・送信元・日時・ウォレットアドレスを保存します。
  5. 記載されたパスワードが現在使用中か確認します。

この種のメールは、恐怖心を利用して短時間で支払わせることを目的としている場合があります。まずは脅迫文の指示に従わず、相手との接点を増やさないことが重要です。

「端末をハッキングした」「動画を公開する」というメールは本当?

ビットコインを要求する脅迫メールでは、「あなたのパソコンをハッキングした」「Webカメラで撮影した」「連絡先を取得した」といった文章が使われることがあります。

しかし、こうした文章が書かれているだけで、実際に端末が侵害されたとは限りません。広範囲のメールアドレスへ同じ内容を一斉送信する、いわゆるばらまき型の恐喝メールである場合も多くあります。

「端末をハッキングした」と主張する

メール本文にハッキングしたと書かれていても、それだけでは侵害の証拠になりません。

攻撃者が具体的な端末情報や非公開データを示していない場合、単に不安を煽るための文章である可能性があります。

「Webカメラで動画を撮影した」と脅す

セクストーション型の恐喝メールでは、成人向けサイトの閲覧中にWebカメラを操作し、映像を録画したと主張することがあります。

しかし、実際の映像や端末固有の情報が示されていない場合は、同じ内容を多数へ送る詐欺メールである可能性があります。

「連絡先へ送信する」と書かれている

「あなたの連絡先を取得した」「家族や同僚へ送る」と書かれていても、実際にアドレス帳へアクセスした証拠とは限りません。

恐怖を感じさせ、支払いを急がせるための典型的な表現として使われることがあります。

ビットコインでの支払いを要求する

暗号資産は送金後の取り消しが難しいため、詐欺や恐喝で利用されることがあります。

ウォレットアドレスが書かれていても、支払いを行わず、必要に応じて証拠として記録します。

過去のパスワードを記載する

過去の情報漏えいなどで流出したメールアドレスとパスワードの組み合わせが、脅迫メールへ利用される場合があります。

古いパスワードが書かれているからといって、現在の端末をリアルタイムで操作されているとは限りません。

自分のメールアドレスから脅迫メールが届いたように見える理由

脅迫メールの差出人欄に、自分自身のメールアドレスが表示されることがあります。「自分のアカウントから送られたのだから、乗っ取られた」と考えがちですが、表示だけでは判断できません。

差出人アドレスは偽装できる

メールのFrom欄は偽装されることがあります。そのため、自分自身のメールアドレスが差出人として表示されていても、実際に自分のメールアカウントから送信されたとは限りません。

表示上の送信元だけでアカウント乗っ取りと判断せず、送信済みメールやログイン履歴などを確認することが重要です。

送信済みメールを確認する

メールアカウントの「送信済み」フォルダに、身に覚えのないメールが残っていないか確認します。

自分が送っていないメールが実際に存在する場合は、アカウントへ第三者がアクセスした可能性を考えて対応します。

ログイン履歴を確認する

利用しているメールサービスでログイン履歴や端末一覧を確認できる場合は、知らない端末、地域、日時がないか確認します。

身に覚えのないアクセスがある場合は、パスワード変更と全セッションのログアウトを優先します。

転送・フィルタ・委任設定を確認する

メールアカウントが侵害された場合、攻撃者が転送ルールやフィルタ、委任設定を追加し、受信メールを外部へ転送している可能性があります。

復旧用メールアドレスや電話番号、MFA設定とあわせて、見覚えのない変更がないか確認します。

自分のメールアドレスがFrom欄に表示されているだけなら、直ちに乗っ取りとは限りません。ただし、送信済みメールやログイン履歴にも異常がある場合は、実際にアカウントが侵害されている恐れがあります。

脅迫メールにパスワードが書かれていた場合の対処法

メール本文に自分が知っているパスワードが記載されている場合でも、まず現在利用しているものかどうかを確認します。

現在使用中なら直ちに変更する

脅迫メールに書かれているパスワードを現在も使用している場合は、第三者に知られているものとして扱います。

可能であれば、脅迫メールを受け取った端末とは別の信頼できる端末から、メールアカウントのパスワードを変更します。

同じパスワードを使っているサービスも変更する

同じパスワードをSNS、通販、クラウド、金融サービスなどで使い回している場合は、それらも変更します。

一つのサービスから漏れた認証情報が、別サービスへのログイン試行に利用される可能性があるためです。

MFA・パスキーを有効化する

利用しているサービスが対応している場合は、多要素認証を有効化します。

認証アプリやパスキーなどを利用することで、パスワードが知られても第三者によるログインを防ぎやすくなります。

ログイン履歴と復旧情報を確認する

パスワードを変更しただけで終わらず、知らないログイン端末がないか確認します。

復旧用メールアドレスや電話番号、MFA設定が第三者のものへ変更されていないかも確認することが重要です。

現在のパスワードが記載されていた場合の対応手順
  1. 信頼できる端末からメールのパスワードを変更します。
  2. 同じパスワードを利用しているサービスも変更します。
  3. すべての不審なセッションをログアウトします。
  4. MFAまたはパスキーを設定します。
  5. 復旧用メール・電話番号・転送設定を確認します。

単なるばらまき型ではなく侵害を疑うべきサイン

大半の脅迫メールは、実際の端末侵害を証明するものではありません。しかし、メール内容と実際のアカウントや端末の異常が一致している場合は、侵害を前提に確認した方がよいケースがあります。

現在使っている正しいパスワードが書かれている

過去のパスワードではなく、現在使っている正しいパスワードが記載されている場合は注意が必要です。

認証情報が最近漏えいした可能性を考え、パスワード変更やログイン履歴の確認を優先します。

送信済みメールに知らない操作がある

自分が送っていないメールが送信済みフォルダに残っている場合は、第三者がメールアカウントへアクセスした可能性があります。

特に、パスワード再設定メールや金融サービス、SNSなどへの連絡が確認された場合は、他サービスへの被害も確認します。

不審なログイン端末や地域がある

普段利用していない端末や地域からログインされている場合は、セッションを切断し、認証情報を変更します。

ログイン時刻と脅迫メールを受信した時期を照らし合わせることで、関連性を整理できる場合があります。

MFAや復旧情報が変更されている

復旧用メールアドレス、電話番号、MFA設定などに見覚えのない変更がある場合は、攻撃者がアカウントを維持しようとしている可能性があります。

不審な情報を削除し、自分が管理できる復旧先へ戻します。

非公開の写真・ファイルなど具体的証拠が示されている

脅迫メールに、インターネット上へ公開していない写真や社内ファイルなど、第三者が通常知り得ない具体的なデータが添付されている場合は注意が必要です。

この場合は、単純なばらまき型メールと決めつけず、端末やアカウントへの実際の侵害がないか確認します。

実際の侵害を疑うサインがある場合は、パスワード変更だけでなく、端末側の不審なアプリやマルウェア、ブラウザ拡張機能なども確認することが重要です。

脅迫メールを受け取った後に端末で確認すること

脅迫メールを受け取っただけで端末が侵害されたとは限りません。ただし、不安がある場合や現在のパスワードが記載されていた場合は、端末側も確認しておくと安心です。

OS・ブラウザを最新状態にする

利用しているWindows、macOS、スマートフォンOS、ブラウザなどを更新し、既知の脆弱性が修正された状態にします。

ただし、すでに実害がありフォレンジック調査を予定している場合は、更新によって痕跡が変化する可能性もあるため、先に証拠保全を検討します。

セキュリティソフトでフルスキャンする

信頼できるセキュリティ機能でフルスキャンを実行し、不審なプログラムが検出されないか確認します。

WindowsではWindows セキュリティなど、端末に標準搭載された機能を利用する方法があります。

不審なアプリや拡張機能を確認する

見覚えのないアプリやブラウザ拡張機能が追加されていないか確認します。

パスワードやWeb閲覧情報へアクセスする権限を持つ不審な拡張機能がある場合は注意が必要です。

遠隔操作ソフトが入っていないか確認する

AnyDeskやTeamViewerなど、自分で導入した覚えのない遠隔操作ソフトがないか確認します。

知らない遠隔操作ツールが入っている場合は、第三者が端末を操作できる状態だった可能性を考えて詳しく確認する必要があります。

ビットコインを支払ってしまった場合の対処法

すでに脅迫メールの指示に従ってビットコインを送金してしまった場合でも、追加請求には応じず、証拠を整理して相談します。

追加送金をしない

一度送金した後に、「削除費用」「確認費用」などを理由として追加請求される可能性があります。

すでに支払っていても、相手の要求へ継続して応じないことが重要です。

取引履歴・ウォレットアドレスを保存する

送金した日時、金額、トランザクションID、相手のウォレットアドレスなどを保存します。

脅迫メール本文や完全ヘッダーとあわせて整理しておくと、相談時に状況を説明しやすくなります。

利用した暗号資産交換業者へ相談する

暗号資産を購入・送金した取引所や交換業者へ、詐欺・恐喝による送金だった可能性を伝えます。

送金済みの暗号資産を必ず取り戻せるわけではありませんが、必要な手続きについて案内を受けられる場合があります。

警察のサイバー犯罪相談窓口へ相談する

金銭被害が発生している場合や、具体的なデータを使った脅迫がある場合は、保存した証拠を持って都道府県警のサイバー犯罪相談窓口へ相談します。

脅迫メールで保存しておきたい証拠

単なるばらまき型メールであっても、金銭被害や実際の侵害が疑われる場合は、後から状況を確認できるよう記録を残しておくことが重要です。

メール本文・件名・受信日時

メール本文だけでなく、件名や受信日時が分かる状態で保存します。

完全ヘッダー

完全ヘッダーには、配送経路や認証結果などが含まれます。送信元偽装の確認に利用できる場合があります。

ビットコインのウォレットアドレス

支払い先として指定されたウォレットアドレスは削除せず記録します。

記載されたパスワードや具体的情報

パスワードや公開されていない情報が書かれている場合は、その内容も記録します。ただし、第三者へ相談するときは必要に応じて伏せて共有します。

送金済みなら取引記録

すでに送金した場合は、取引所の履歴やトランザクションIDも保存します。

脅迫メールが本物かフォレンジック調査で確認する方法

多くのビットコイン恐喝メールは、広範囲へ一斉送信される詐欺メールです。しかし、現在使用中のパスワードが書かれている、実際に不審なログインがある、非公開ファイルが示されている場合は、端末やアカウントが侵害されていないか詳しく確認する必要があります。

メールアカウントへの不正アクセスを確認する

「自分のメールから送った」と書かれている場合でも、From欄の偽装だけでは実際の侵害とは判断できません。

フォレンジック調査では、端末や取得可能なログなどを確認し、メールアカウントへ第三者がアクセスした可能性があるのかを整理します。

端末内のマルウェアや遠隔操作痕跡を確認する

脅迫文に端末ハッキングが書かれており、実際に不審な挙動もある場合は、端末内の不審プログラムや遠隔操作ソフトを確認します。

インストール履歴や実行履歴などを調べることで、不審なプログラムが動作していた可能性を整理できる場合があります。

Webカメラやファイルへの不審な操作を確認する

実際にWebカメラを操作されたのか、端末内のファイルへ第三者がアクセスしたのかを確認したい場合は、残っている各種ログや操作履歴を調査します。

ただし、記録が残っていない場合もあるため、必ずすべての操作を証明できるわけではありません。

認証情報が漏れた原因を調べる

現在の正しいパスワードが相手に知られていた場合は、過去の情報漏えい、フィッシング、不審なブラウザ拡張機能、端末侵害など複数の原因が考えられます。

端末やブラウザに残る記録を時系列で確認することで、認証情報がどこから漏れた可能性があるのかを整理できる場合があります。

社内端末や仕事用アカウントで脅迫メールを受け取り、実際の侵害が疑われる場合は、初期化やログ削除を先に進めると侵入の痕跡が失われる恐れがあります。詳しく原因を確認したい場合は、端末やメールの状態を保ったまま専門調査へ相談することが重要です。

おすすめのフォレンジック調査会社

DDF

公式サイトデジタルデータフォレンジック

編集部が厳選したおすすめのフォレンジック調査会社は、デジタルデータフォレンジックです。

デジタルデータフォレンジックは、累計4万7千件以上の豊富な相談実績を持ち、全国各地の警察・捜査機関からの相談実績も409件以上ある国内有数のフォレンジック調査サービスです。

24時間365日の相談窓口があり、緊急時でも安心です。相談から見積りまで無料で対応してくれるので、フォレンジック調査の依頼が初めてという方もまずは気軽に相談してみることをおすすめします。

まとめ

「端末をハッキングした」「動画を公開する」と脅し、ビットコインを要求するメールが届いた場合は、まず送金せず、返信やリンク・添付ファイルの開封もしないことが重要です。メール本文、送信元、受信日時、ウォレットアドレス、完全ヘッダーなどは証拠として保存しておきます。

自分のメールアドレスから届いたように見えても、差出人欄が偽装されている可能性があります。From欄だけでアカウント乗っ取りと判断せず、送信済みメール、ログイン履歴、転送設定、復旧情報などに異常がないか確認します。

脅迫メールに過去のパスワードが書かれていても、それだけで現在の端末がハッキングされているとは限りません。ただし、現在使用中のパスワードが記載されている場合は、直ちに変更し、同じパスワードを利用している他サービスも見直します。

実際の非公開データが示されている、不審なログインや設定変更がある、端末で不審な挙動が続いている場合は、単なる詐欺メールと決めつけず、端末やアカウントを詳しく調査することが重要です。金銭被害や実害を伴う脅迫がある場合は、保存した証拠を持って警察のサイバー犯罪相談窓口への相談も検討してください。

  • 中小企業の情報瀬キィリティ相談窓口[30分無料]
  • 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)募集
  • サイバー保険比較
  • 【企業専用】セキュリティ対策無料相談