NASのデータ復旧方法と注意点を徹底解説|ソフト・自力復旧・おすすめ復元業者も紹介|サイバーセキュリティ.com

NASのデータ復旧方法と注意点を徹底解説|ソフト・自力復旧・おすすめ復元業者も紹介



※この記事は2022年10月に最新情報に更新されています。

社内LANや家庭内のネットワークであっても、「NAS(Network Attached Storage)」やサーバーを設置している人もいるでしょう。

起動しない・アクセスできないなど、NAS・サーバーの故障や障害は、ある日突然やってきます。また、人為的なミスでデータを削除してしまうことも多々あります。このようなとき、NAS・サーバーをいち早く復旧し、データを復元するためにはどうすればよいのでしょうか。

よくあるNAS・サーバーの故障・障害事例と共に紹介します。

>すぐに復旧方法を知りたい方はこちらをクリック

NASとは

NAS(ナス)とはNetwork Attached Storageの略称で、「ネットワーク対応HDD」とも言われています。

NASの特徴は、ネットワーク上から、記憶媒体にアクセスできるため、複数のパソコンから同時に接続することができます。また、無線ルーターを使用して、Wi-Fiに接続することで、PC以外のデバイス(スマホやタブレット等)間でのデータ共有も可能です。

しかし、NASの問題点として、ハードディスクの破損してしまったり、共有フォルダ内のファイルやフォルダを誤って削除してしまった場合、データを失う恐れがあります。

NAS・サーバーの故障・障害事例

NAS・サーバーでの故障や障害の種類には、次のようなものがあります。

  • 異音がする
  • データを削除・上書き・初期化してしまう
  • 共有フォルダにアクセスできない
  • 再構築中のエラー・RAID構成の崩壊
  • エラーコードの表示・エラーランプの点灯
  • 電源が入らない

異音がする

異音がする

「カタカタ」「カチカチ」などNASから異音がする場合は、ハードディスク内部の磁気ヘッドの故障や、それによるプラッタとの接触等により、データが傷ついている可能性があります。このような場合、外部からの衝撃や経年劣化などNAS・サーバーの内部ハードディスクに、物理的な障害が生じている可能性があります。

また、他にもハードディスクから様々な異音がすることがあります。ハードディスクから異音がする場合はこちらのページをご覧ください。

データを削除・上書き・初期化してしまう

「ファイルやフォルダを誤って削除してしまった、上書きしてしまった」・「HDDを誤ってフォーマットし、初期化してしまった」などにより、データを消失してしまう事例は頻繁に見られます。

特定のファイルやフォルダだけを消してしまった場合は、ゴミ箱フォルダにデータが残っていることがあります。HDDを初期化してしまった場合は、データ復元ソフトで復旧を試みることになります。

共有フォルダにアクセスできない

「Windows 10のPCだけが共有フォルダにアクセスできない」という障害が発生することがあります。
この場合の原因として多いのが、「SMB:Server Message Block」というファイル共有やプリンタ共有の通信プロトコルの不一致です。

Windows 10で搭載されているのが「SMB 3.1.1」というバージョンですが、現在流通しているNASの多くは、「SMB v3.1」には非対応となっており、Windows 10のPCだけが共有フォルダにアクセスできない原因になっています。

この場合、「SMB v3」に対応したNASも販売されているため、NASを交換するか、NAS側は現在のものを使い続けるのであればPCを交換するしかありません。

再構築中のエラー・RAID構成の崩壊

RAIDを構成している場合、RAID内の一部のHDDが破損したとしても、他のHDDのデータから再構築できます。

通常、再構築は専用のプログラムで行いますが、分散している冗長データを繋ぎ合わせる処理が多数発生するため時間がかかる上、再構築中に、他のHDDも破損してしまうトラブルが発生することが少なくありません。最悪の場合、RAID構成が崩壊してしまうこともあります。

再構築中のエラー・RAID構成の崩壊

また、再構築時に操作を誤り、RAIDレベルを違うレベルに変更してしまったり、HDDを初期化してしまったりということもあります。

RAIDの再構築はリスクを伴う作業です。作業中にエラーが発生したら、自己判断せずデータ復元業者に相談したほうが良いでしょう。

エラーコードの表示・エラーランプの点灯

NAS・サーバーにエラーコードが表示されたり、エラーランプが点灯した場合も何らかの不具合が発生しています。

  • 空き容量が不足している
  • ファンにほこりや異物が溜まり、正常に回転していない
  • HDDの交換後、マウントに失敗した

など、不具合の原因はさまざまです。

一方、コード表示やランプの点灯は、不具合発生時だけとは限らず、新しいファームウェアのリリースを通知するコードなどもあるため、NAS・サーバーの取扱説明書を参照し、コードやランプの意味を確認しましょう。

電源が入らない

NAS・サーバー本体の電源やコンセントになんらかの不具合が発生している場合、電源が入らなくなることがあります。故障していなくても、静電気が帯電していたり、同じコンセントを他のOA機器と共用しているために起動しないこともあります。

まずは、電源ケーブルがNAS・サーバー本体に、確実に接続されているかを確認しましょう。また、マザーボードなど、NAS・サーバー内部の部品が故障しているために起動できないこともあります。万が一、マザーボードが故障していた場合は、NAS・サーバーの買い替えを検討することになります。

電源が入らないと電源のオン・オフを繰り返してテストしがちですが、何回も通電することでさらに状態が悪化することがあります。早めにデータ復元業者に相談し、起動しない原因を特定したほうが良いでしょう。

NAS・サーバーの故障原因

NAS・サーバーで故障や障害が発生する場合、主な原因は次の3つです。

  1. 筐体の障害
  2. HDDの物理障害
  3. HDDの論理障害
  4. アクセス集中
  5. マルウェア感染

筐体の障害

NAS・サーバーの外装部分である筐体が故障していることがあります。電源が入らない場合などが該当します。筐体の故障によりHDDのファイルシステムが異常をきたすといった場合も多いため、安全にデータを取り出すには専門の復元業者へ相談するのが賢明です。

HDDの物理障害

NAS・サーバー内のHDDに物理障害が発生している場合があります。物理障害は、HDDそのものが破損している状態です。

HDDは消耗品です。例えば、HDD内部にはデータを記録する「プラッタ」という円盤状の部品が組み込まれていますが、プラッタは毎分数千回という速度で回転しているため、3~5年ほどで劣化してしまいます。

HDDの論理障害

NAS・サーバー内のHDDに論理障害が発生している場合があります。論理障害はHDD内部に保存しているデータに不具合が発生している状態です。

この場合は、HDDそのものには問題がありませんが、データの復旧・復元の難易度が最も高い故障原因です。
HDDの論理障害

アクセス集中

NAS・サーバーが故障している原因として、許容量を超える大量のアクセスにより、サーバーのシステムがダウンしている可能性があります。このように、アクセス集中が発生する原因として、「著名人による紹介」「人気商品の購入」などの影響が考えられます。

マルウェア感染

外部からサイバー攻撃やウイルスなどのマルウェア感染により、NAS・サーバーが故障してしまう恐れがあります。マルウェアに感染している場合、「処理速度の低下」「身に覚えのないファイルが作成されていたり、削除されたりする」などの異常な動作が起きることがあります。

また、データの消失や個人情報の流出など大きなインシデントに発展する恐れがあり、 他の端末にまで感染を拡散してしまう可能性もあります。

NAS・サーバー復旧のためにすぐやるべきこと

NAS・サーバーが故障した際は、以下の3つをすぐに実行しましょう。

  • NASの使用を中止する
  • ゴミ箱機能をチェックする
  • バックアップ機能をチェックする

NASの使用を中止する

NAS・サーバーが故障する原因はいくつか考えられますが、故障の症状を察知した場合には、NASを使用することは控えましょう。特に、データが損失してしまっている場合、NASの使用を続けることで、更なるデータ損失(二次損失)を起こしたり、データを復元できる可能性を下げてしまう恐れがあります。

ゴミ箱機能をチェックする

NAS・サーバーには、「ゴミ箱」機能が付いているモデルもあります。「ゴミ箱」機能がある場合は有効になっているか、確認してみましょう。

ゴミ箱が有効になっているかの確認方法を紹介します。(BUFFALO製品の場合)

  1. 「設定」画面から「環境設定」を開きましょう。
  2. 「共有フォルダー」をクリックして、「編集」をクリックしましょう。
  3. ゴミ箱が有効になっているかを確認しましょう。

他のメーカーのNAS・サーバーの場合でも、基本的にゴミ箱が有効になっているかの確認方法は同様の作業ですが、確認方法がわからない場合は、公式ホームページで確認しましょう。

バックアップ機能をチェックする

NASを使用する際、外付けハードディスクや他のNASへ、定期的にデータのバックアップを取る設定が行われている可能性があります。バックアップに関する設定を確認しましょう。バックアップ機能をチェックする時の手順は以下のとおりです。

バックアップ機能をチェックする時の手順

  1. 画面下のFinderを選択する
  2. アプリケーション内の「ユーティリティ」を選択する

NAS・サーバーの復旧率を高めるためのポイント・注意点

NAS・サーバーが故障した際、データ消失リスクを減らすために以下のポイントに注意しましょう。

  • 電源はオフのまま保管する
  • HDDの抜き差し・取り外しをしない
  • リビルド(再構築)をしない

電源はオフのまま保管する

NAS・サーバーの故障時は、電源はオフのまま保管するようにしましょう。また、電源のON/OFFを繰り返すことは控えましょう。

物理障害が発生している場合、電源を付けているだけでもハードディスクに更なる負荷をかけ、障害を悪化させることに繋がります。

また、論理的な障害の場合でも、むやみに作業を行うことでデータが上書きされると、復旧難易度が上がってしまうため、通電はなるべく控えましょう。

HDDの抜き差し・取り外しをしない

NASではRAIDにより複数のハードディスクを1つのドライブとして認識していることに加え、ディスクにデータを書き込むときも、RAID情報に従って記録されていきます。よって、NASからハードディスクを取り出して、交換したり入れ替えたりした際に、順番を間違えたり違う場所にディスクを入れてしまったりすると、RAID情報と実際の構成が異なってしまいます。

データが破損したり、上書きされてしまうリスクがあるため、ハードディスクの入れ替えや交換は避けましょう。

リビルド(再構築)をしない

再構築(リビルド)で、故障したディスクのデータを復元する行為は避けるべきです。万が一、リビルド中に別の障害が発生してしまうと、対象ドライブやデータだけでなくすべてのドライブが破損し、復旧不可能に陥るリスクがあります。障害が起きている場合には、リビルドしないように注意する必要があります。

NAS・サーバーの復旧方法

データを復元し、NAS・サーバーを復旧するには、次のような3つの方法があります。

  1. HDDを交換する
  2. データ復元ソフトを使用する
  3. データ復元業者に依頼する

HDDを交換する

HDDには寿命があります。HDDの故障が原因である場合は、HDDを交換することでNAS・サーバーが復旧することがあります。故障しているHDDを特定し、新しいHDDに交換すると、RAID再構成とリビルドが開始されます。HDDごと交換してしまうため、古いHDD内のデータはなくなり、アクセスできません。

データをバックアップしてある場合は、HDD交換後、バックアップからデータを新しいHDDに戻すことで古いHDD内のデータも利用できます。

データ復元ソフトを使用する

ファイルやフォルダなどNAS・サーバー上のデータを誤って削除してしまった場合は、データ復元ソフトを使ってデータを復元できることがあります。HDDをフォーマットして初期化してしまった場合でも、初期化の直後に作業すればデータを取り戻せることもあります。

NAS・サーバー対応のデータ復元ソフトは以下のようなものがあります。

  • 復旧天使
  • Recoverit
  • ファイナルデータ
  • EaseUs

ただし注意点として、データ復元ソフトでの復元は「軽度の論理障害」に限定されます。

物理障害の場合は復元できず、HDDや保存しているデータに負荷をかけてしまいます。最悪の場合にはデータが二度と取り出せなくなってしまいます。また、復元できたとしてもすべてのデータが取り出せるわけではないです。データ復元ソフトを利用する際はリスクも考慮して復元しましょう。

データ復旧ソフトの使用時の注意点やおもなソフトの特徴などはこちらの記事で解説しています。

データ復元業者に依頼する

NAS・サーバーの復旧方法として、最も確実かつ成功率が高い方法が、データの復元・復旧を専門とするデータ復元業者に依頼することです。

HDDの交換もデータ復元ソフトの使用も、自己判断で行うとデータが復元できないばかりか、別の故障を生じさせる可能性がありますデータ復元業者はまず、故障原因を的確に切り分け、原因に応じた対処を行います。データ復元ソフトでは検出できなかったデータも復元できることがあるため、早い段階で相談してみるのがおすすめです。

注意点としてデータ復元ソフトに比べて料金と時間がかかります。依頼を悩む要素ですが、NASの復元の場合、HDD内部の構造が複雑で難易度がとても高いです。さらに復元ソフトでの復元ではデータ消失などのリスクがあります。確実にデータを取り出したい場合やソフトでの復元が不安な方はデータ復元業者に依頼しましょう。

NAS・サーバーのデータ復旧業者の選び方

NAS・サーバーのデータ復旧を専門業者に依頼する際は、以下のようなポイントを見て自分に合った業者を選びましょう。

  • NAS・サーバーの復旧実績があり技術の高い業者に依頼する
  • 「Pマーク」「ISO27001」「NDA締結可否」などセキュリティ面をチェック
  • 復旧スピードは速いか・土日の対応はしているか確認
  • 出張対応してもらえるか確認(法人)

NAS・サーバーの復旧実績があり技術の高い業者に依頼する

さまざまなデータ復元業者が存在しますが、その復元技術には差があるのが現状です。技術力が高い業者かどうかを見極めるポイントがいくつかあります。

成功率 データの復旧依頼に対し、その復旧・復元成功率が高いかどうか
復旧実績 これまでの対応実績が多いか少ないかだけでなく、難易度が高い復旧にも対応した実績があるか

これらの情報は、大抵の場合、データ復元業者のWebサイトに記載されているので、業者選びの検討材料にできます。

また、データ復元業者にも得意分野と不得意分野があります。「BUFFALOのTeraStationやLinkStationの対応が得意」、「IO-DATAのLANDISKに多数実績あり」などです。これらも、データ復元業者のWebサイトから対応実績を検索してチェックしてみましょう。

「Pマーク」「ISO27001」「NDA締結可否」などセキュリティ面をチェック

データ復元業者に復旧を依頼する場合、一定期間、内部のデータを含みNAS・サーバー全体を業者に預けることになります。保存されているデータの中には個人情報や重要情報が含まれていることが多いですが、データ復元業者は復旧の確認のためデータの内容を見る必要があります。大切なデータを預ける上で、JIS規格である「プライバシーマーク」を取得しているかが、信頼できるデータ復元業者を見極める指標の一つです。

また、依頼にあたり「秘密保持契約書(NDA)」を書面で締結できる業者かも確認しましょう。特に法人として復旧を依頼する場合、セキュリティー対策の国際規格「ISO27001」を認証しているデータ復元業者に依頼できると万全です。

復旧スピードは速いか・土日の対応はしているか確認

NASやサーバーはある日突然故障するものです。急な依頼でもスピーディーに対応してもらえるかというのも重要なポイントです。

  • 技術力が高く、復旧スピードが速い
  • 設備規模が大きく大容量データの復旧でもスムーズに対応可能
  • 営業時間が長く、夜間の電話相談窓口がある
  • 土日も復旧作業を行っている

これらのポイントも確認しましょう。

特に、サーバーのデータ復旧はデータ容量が大きいことが多く、設備規模の小さい業者ではデータ抽出により時間がかかってしまいます。

ネットに記載されている「復旧スピード」だけでなく、実際にどのくらいの時間が想定されるかもあわせて電話で確認してみることをオススメします。

出張対応してもらえるか確認(法人)

企業のサーバーであれば、外部に移動させるのが難しいケースも多いです。

サーバーの復旧など法人対応しているデータ復旧業者であれば、全国に出張での復旧作業をしてくれることが多いので、事前に聞いてみるとよいでしょう。

おすすめデータ復旧サービス・製品

技術力が高い業者の選定といっても、素人には判断が難しいです。
そこで、データ復旧サービス各社の価格、内容(対応製品)、期間や特長から比較した、おすすめのサービスを紹介します。

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復旧費用 相談から見積もりまで無料
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対応製品 RAID機器(NAS/サーバー)、パソコン(ノート/デスクトップ)、外付けHDD、SSD、USBメモリ、ビデオカメラ、SDカード・レコーダー等記憶媒体全般
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まとめ

よくあるNAS・サーバーの故障・障害事例を紹介すると共に、いち早く復旧し、データを復元するためにはどうすればよいのかを検証してきました。

データを消してしまったり、故障が発生したときは非常に焦りますが、重要なことは自己判断で対応をしないことです。信頼できるデータ復元業者の専門知識や経験を活用しながら、確実な復旧を目指しましょう。

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